気になったことなど

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

仮想通貨はじめてみた。#現状確認

現状確認

仮想通貨を始めました。

目的はいうまでもなく、手持ちの資産を膨張させるためです。
資金提供の見返りに利益を受け取る行為は「投資」と呼ばれますが、
流行に便乗して儲けようとする私の行為は「投機」に該当します。
決して褒められたものではありません。

すると早速、天罰が降りました。

ドキドキしながら120万円を振り込んでアカウントに反映された後、私はひたすら機会を伺っていました。
さすがの素人でも、ビットコインが急な坂を上って200万円到達、そこから崩壊という中で、いきなり下り坂に飛び出すのは危険だと分かっていたのです。
そんな矢先に起きた暴落イベント、つまりコインチェックのハッキング事件(2018/1/26)を境に、チャートは暴落に突入します。
これは、大衆の欲望まじりの再上昇の期待とは反対の結果でした。
チャンスを伺っていた私は、鼻息を荒くしながらコインチェックにログインしました。
そして、意気揚々と暴落の第一波で購入の注文をかけます。

当然ですが、大暴落というのは1日で収束するような軽い動きではありません。
平然と2日、3日、悪い時は1週間以上も続きます。
今回の件では、事件前に120万円台だったビットコインが底値の79万円に達するまで1週間の日数がかかっています。


そんな中、始めたてのドキドキ感に支配されていた私は、暴落が起きるとすぐに飛びつき初期に購入の注文をかけてしまったのです。
たしか108万円くらいの時でした。
当然、下落は翌日以降も続いたので、資産のページを見ると目減りしています。

冷や汗が流れました。

すぐに反発すると思っていたチャートがひたすら下がり続ける。
だとしたら、ベストなのは損切り

言葉だけ知っている用語を実践してみたい欲も助け、私は下落後に購入した通貨を手放し日本円に変えました。
すると、反転するのです。

私がBTCと日本円を交換した直後にBTCがプラス反転し、すでに交換した日本円では、先の売却枚数を下回る量しか購入できません。
そして今度は反対に「下落が激しかった分、反発の上昇は長い」という勘に従って、再びBTCを購入。
すると、直後にBTCが下落を再開。
焦燥感にかられて売却すると、今度は上昇。

こうしたドツボトレードを繰り返していくと、79万円の底値に達した時、120万円あった私の資産は80万円にまで削れていました。笑
(枚数が多めに確保できたので放置していれば問題なかったのですが)


現在はなんとか持ち直せそうかな、という感じです。

特に2018/3/8のバイナンス(中国の取引所)のハッキング事件で相場が起きたときは、
暴落初日に損きりでき、かつ落ちきるまで待機できたので、安く叩けた感がありした。

増えた持ち枚数を我慢して持ち続けることができれば、今後の回復次第で美味しい思いができそうな予感です。



これまでに学んだこと(取引手法)

1、仮想通貨はガチホ(長期保有)に適する市場ではない。

「ガチホ」といえば「がっちりホールド」の略語を示す界隈の言葉ですが、株の「ファンダメンタル投資」にほぼ近い考え方といってよいでしょう。

つまり、投資する資産の本来価値あるいは将来価値に注目し、目先のチャートの動向は無視するという手法です。

あの泣く子も黙るウォーレンバフェットもファンダメンタル投資の信奉者ですが、
彼は「企業に利益を生み出す体力と健全なキャッシュフローがあれば投資する。株価は関係ない。」と豪語します。

株価の値動きに興味がないということは、バフェットのファンダメンタル投資は、株主に対して配られる配当を目的としているのです。
そして、企業ごとに配当率が異なる中で、ただ配当率が高い企業を選べば良いのではありません。
「絶対に倒産しない企業」であることを示すために、高い利益率と健全なキャッシュフローが欠かせません。

こうした「絶対に倒産しない」優良銘柄を一生涯持ち続け、配当収入を得続けるというのが、ファンダメンタル投資家の手法です。

億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術

億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術

仮想通貨をガチホする人々は、このファンダメンタル手法を、仮想通貨市場に適用しようとしているのでしょう。

私はこれに反対の意見を持っています。

1つめの理由は、すでに仮想通貨の存在が社会に知れ渡り、価格が伸びきっていることです。

もう仮想通貨の価格は伸びきっており、むしろバブルが潰れたことで、現在は下り坂に差し掛かっています。

今のような1BTC=100万円でなく、1BTC=1万円の頃ならガチホがベストでしょう。

しかし、すでに伸びきった仮想通貨が再び異常な爆上げをすることは、現実の状況がよほど変わらない限りはないでしょう。


2つめの理由が、仮想通貨市場が抱える脆弱性のためです。

仮想通貨市場は、新興市場であるため、規制や投資家保護の仕組みが作られていません。また価格の調整機能も持ちません。

そのため、コンチェックやバイナンスの例のように、ちょっとした不祥事が、通貨の価格に大きく響いてしまうのです。

そしてネットワーク上に存在する資産という性格上、ハッキング被害も免れません。

つまり、犯罪に遭遇するリスクが極めて高く、しかも問題が起きた時の対応も整えられていないのです。

そのため、すでにハッキングリスクが顕在化した今、不安心理から市場にお金は集まりにくい状態です。

市場にお金が集まらないと、価格上昇が起こりにくいというより、いつまたハッキング被害が起きて、暴落するか分からない危険な状態なのです。

法的な未整備が目立つ現在、暴騰よりも暴落の方が仮想通貨には起こりやすいと私は考えます。


要するに、今の状況でガチホだと、通貨の成長による利益よりも不祥事によるダメージを被る可能性の方が高いのです。

もちろん、最終的に1BTC=300万円とか500万円に暴騰すれば良いでしょう。

しかし、そこに至るまでに10年近く経ってしまえば、割が良い投資とは言えません。余計な不安から日常に支障をきたすこともあるでしょう。
それに、暴落を前堤に避難する準備ができていれば、暴落後により安く買い戻せます。

したがって、好ましい投資環境が整うまでは、大暴落を見越した立ち回り方が必要ではないか?というのが私の考えです。

つまり、仮想通貨に全振りはせず、一定のJPYを待機させておくべきだと私は考えます。

そして大暴落が起きたら購入して、中期ガチホ。

再び大暴落が起きそうなら、資産は減っても損きり。そしてまた買い戻しで枚数を増やしていく手法に魅力を感じています。

最終的に高騰した時に、持ち枚数が増えて入れば資産は後から回収できるでしょう。

(留意点として、「もうこれ以上下がらないだろう」という底付近で取得できたら、そのあとに更に下げても、追わないことが大事。利益は1週間後や2週間後に市場が回復した時に取るべきもの。短期の値動きを深追いしたらダメ。)


2、テクニカル分析は通用しない

仮想通貨の相場判断にテクニカル分析を使う人がいますが、twitterなどで観察していると、外しても、翌日には平然と同じような価格予測をしている人がいます。

そもそもファンダメンタル分析が生まれたのは、株式やFXの世界であり、仮想通貨には必ずしも当てはまりません。

そもそも、歴史のある株式市場やFXは、価格の調整機能もあり、保護機関も用意されています。

しかし、そのような調整機関がない仮想通貨は、株式市場と全く異なった値動きをするのです。

そんな世界に株の攻略方法を適用するのは、ストリートファイタードラゴンボールの攻略法を混同するくらいに、おかしな話だと思うのですが。

外しても外してもやけに「上がる」と自信満々な人が多いので、「うさんくせえ」という印象しか持てません。

仮想通貨関連の用語整理1

ブロックチェーン

2008年にナカモトサトシと名乗る匿名の人物により提唱された概念。

仮想通貨ビットコインをはじめ、数々の暗号通貨の中核技術となります。

研究自体は1991年から開始されており、17年後に実用化された形になります。

2008年の提唱から1年後には「ビットコイン」の基盤技術として実装されました。

P2P技術に基づきトランザクション履歴を複数端末に分散して記録する「分散型台帳システム」は、

手続きの透明性、安全性、中間手数料の不要から高い評価を得ています。

送金、外国為替、通貨などの広い分野における、次世代プロトコルとして期待が高まっています。

その技術は、サービスの決済プロトコルだけでなく、様々な手続き(投票、企業運営など)への応用が検討されています。

Blockchainとは、Block(記録の単位)のchain(連続性を持った鎖)のことで、つまりは記録のネットワークです。(データベース)

情報は、高度な暗号化とハッシュ化により、セキュリティーが保証され、ネットワークに分散されているため、一点がハックされても、システムは生き続けます。



従来の記録方式と異なるのは、中央のサーバーを必要としない点です。

データはP2P技術により、中央の管理者を通過することなく、端末同士で直接取引が行われます。

もともと「脱中央主権」をコンセプトに設計されており、

データは対等な複数端末間で構築するネットワーク(ブロックチェーン)上に記録され、

世界のどこから誰でも参照することが可能です。

中央集権型のシステムでは、中央の管理機構にデータを秘匿されることが多く、問題の隠蔽、詐称などの温床となっていました。


また、データを修正できないことも、トランザクションの透明性を高めています。

ブロック(記録)ごとに、ひとつ前のブロックからハッシュ値を受け取るため、

前後のブロック、ひいてはブロック全体で連続性を持ちあう構造になっています。この繋がりをchain(鎖)と呼びます。

すなわち、過去に記録されたデータは、以降のデータを支えており、

過去に記録されたデータに変更を加えると、それ以降に記録されたデータ全てを変更する必要が生じてしまいます。(ブロックチェーンの崩壊)

そのため、過去に記録したデータに変更を加えることはできません。

仮にデータを修正した場合、その単位以降のブロックにも変更の必要が生じ、ブロックチェーンが崩壊する結果に繋がります。

(フォークと呼ばれる分岐が起こることはある。)


このように、中央サーバーを排除して、記録を分散する事で、中央集権で頻発した問題の解決を目指しています。

こうした「分散型台帳」システムが、通貨のみならず、次世代プラットフォームの中核として、様々な手続きに実装する動きが進んでいます。




ビットコイン


ビットコインは、ブロックチェーンのメンテ(マイニング)に支払われる報酬として存在しますが、

社会的には物・サービス・他通貨との交換機能を持ち、「通貨そのものの役割」を果たしています。

ビットコインウォレット」と呼ばれる独自の端末も用意されており、ビットコインと提携済みの企業で支払いに利用することもできます。

このビットコインの特徴は、「通貨として」使用できるということです。

この点は、アプリケーションシステム内の通貨として、他通貨との交換機能は持っているものの、

直接に物・サービスの支払いに使用できないリップルイーサリアムと大きく異なっています。

2015年の段階で、ビットコインを支払い通貨として認める企業は、既に世界10万社以上。また、その数は上昇を続けています。

ビットコインは、ビットコイン・プラットフォーム上に存在が仮想される仮想通貨であり、

採掘(マイニング)の度に新規発行されます。

ビットコインの上限量は2100万BTCと決まっており、発行上限量に近づくにつれ、マイニング時の発行量が減少していきます。

ETH(発行上限量が未定)、リップル(発行上限1000億XPR)と比べると希少性が高いので、値上がりもしやすく、

金(ゴールド)に例える人もいます。

2017年12月8日には1BTC210万円を突破しました。

2017年12月の段階では時価総額で仮想通貨市場のトップをほぼ独占しており、市場からの最も熱い注目を集めています。

2017年8月1日にハードフォークで「ビットコインキャッシュ」が分岐した際は、1万円程度の下落を示したものの、

すぐに回復に転じ、その後はほぼ一貫して上昇を示しています。

しかしながら、私にはビットコインの成長が堅牢なものとは思えません。

というのも、決済機能しか持たない点が致命的です。

暗号通貨の独自開発を進める中国は、2014年の段階で、ビットコインに代替する独自仮想通貨の開発を公表しており、

エストニアも独自通貨「エストコイン」を発行することで資金を調達するICO(Initial Coin Offering)を検討しています。

このように各国は、独自仮想通貨の開発を進めており、ビットコインと競合する可能性が高いのです。

それも、ビットコインとは、中央権力の排除を目指す「反中央集権」がコンセプトなわけですから、

中央集権志向の中国が焦るのも当然ですし、各国政府にとってもビットコインの浸透が自らの死であることに変わりはありません。

通貨発行権は、国家権力樹立と存続の象徴であり、これを捨て去ることはできません。


もし通貨発行を失えば、徴税権も失います。徴税がなければ予算を組めず、政府は役割を果たせなくなるのです。

反対に、政府が独自の仮想通貨を浸透させれば、脱税を撲滅し、徴税をスムーズに行うことができます。

(腐敗に該当する行動はとれなくなりますが・・。)

度重なるハードフォーク、政府による規制などを見ても、

このままビットコインが野放しにされるとは考えづらく、

国家独自の仮想通貨により

ビットコイン市場から資本流出が起こることは、もはや避けられないでしょう。



アルトコイン


アルトコイン「alternative coin」とは、「ビットコインの代わりとなるコイン」を意味します。

ビットコインに対し、アルトコインの数は500とも1000とも言われており、

有名どころでは「Ethereum」、「Ripple」、「Bitcoin Cash」、「Litecoin」「IOTA」、「Dash」などを挙げることができます。





ハードフォーク


「ハードフォーク(hard fork)」は、

ブロックチェーンプロトコルを変更する時に、以降のブロックに以前との互換性を持たせない場合に起こります。 

ブロックチェーンの中で、ブロックの分岐(fork)自体は、頻繁に発生します。

マイニングには、報酬(ビットコイン)を求めて世界中のマイナーが参加してきますが、

問題を一番最初に解いたマイナーが追加できるといっても、

複数のマイナーが競うのですから、時には複数のマイナーから異なるブロックが同時に追加されることもあるのです。

こうしたブロックはともに残されますが、

ブロックチェーンはチェーンの繋がりの長い方を信用して伸びていくため、短い方は無視され、放置されるのです。

これに対し、ハードフォークは、人為的なプロトコル(仕様)変更が行われる時に起こります。

ブロックチェーンプロトコル変更を行わなければならない場面というのは、

セキュリティーリスクの発覚、ブロック容量拡大の必要性など、

ブロックチェーンの存続にアップデートが望まれた際に検討されます。

このとき、プロトコル変更の前後で、ブロックに「互換性を持たせる場合」と「持たせない場合」の二通りの選択肢が生まれます。

このうち、後者を選択した場合に起こるのが、「ハードフォーク」です。

ハードフォークを境に、前後のブロック同士の記述条件は異なるため、区別しなければなりません。

そのためマイニング報酬として得られる、暗号通貨の名称も変わります。

ビットコインからハードフォークで生まれた通貨は「ビットコイン・キャッシュ」と呼ばれています。


またハードフォークと区別して、プロトコル変更の前後でブロックに互換性を持たせる場合は、「ソフトフォーク(soft fork)」と呼ばれます。

この場合は、ブロックチェーン全体の仕様を変更するため、仕様は前後で一貫します。

この場合、ブロックの互換性は保たれているので、ブロックチェーンを分岐させる必要は生じません。

すでにビットコインから「ビットコイン・キャッシュ」、「ビットコイン・ゴールド」などが分岐しています。

今後も、仕様変更(アプデ)は不可欠でしょうから、その度に新しい通貨が生まれることになりそうです。




ビットコインキャッシュ


ビットコインのハードフォークにより2017年8月1日に誕生した通貨。

ビットコインと同一のブロックチェーンから分岐した後、本家ビットコインとは互換性を持たないプロトコルを採用しました。

具体的な変更点としては、1ブロックあたりの容量を、本家の1MBから8MBに拡大した点です。

このハードフォークは、ビットコインのマイニングの30%を占める、中国のマイニングファームBitmainから提出されました。

設立者のジハン・ウー氏は、仮想通貨に高い見識を持つ日本の落合陽一さんも参考にしており、

市場を判断する際によく氏のSNSを見ているそうです。




ライトコイン


ライトコインは2011年10月に元Google従業員のCharlie Lee(チャーリー・リー)氏によりリリースされた暗号通貨です。

ビットコインからのハードフォークを経ており、設計者のリー氏は、ビットコインが金(ゴールド)であるなら、ライトコインは銀のようなものだと考えています。

ビットコインの上限発行量2100万に対し、ライトコインの発行上限は8400万です。

また、ブロック生成時間はビットコインの10分に対し、ライトコインは2分30秒です。

ビットコインよりブロック生成時間が4倍速いことにあわせて、発行上限量も4倍に設定しているわけです。

このように、現実の金と銀のような関係を仮想通貨世界のビットコインにあてはめて、ライトコインは作られました。

機能的には、概ねビットコインの改良版であり、ブロック生成時間(2.5分)のほか、最大ブロック生成数の向上にも前進しています。

ハッシュアルゴリズムGUIにも変更が見られます。




スマートコントラクト、Ethereum(イーサリアム)

スマートコントラクトとは、Ethereum(イーサリアム)の説明の際によく出てくる言葉。

「スマートコントラクト」の概念自体は、「ブロックチェーン」よりも古く、1996年にアメリカのNick Szabo氏により提唱されています。

2008年に登場したブロックチェーンの技術は、様々な技術の実現可能性を高めました。

「スマートコントラクト」もその一つといえそうです。

「スマートコントラクト」の技術は、

電子上で行われる契約の締結から実行までの流れを一連のプログラムに直し、自動化することを目指しています。

P2P技術により、契約者とサービス提供者を直接結ぶことができるため、中間業者を介入させる必要がなくなります。

サービス利用者と提供者の間で、サービスと対価が直接行き交うようになると、サービスはより迅速になり、中間業者がはじかれるため、余計な手数料が発生しなくなります。(音楽コンテンツを購入するのに、顧客が料金を払えば、配信会社を仲介させずに直接アーティストから楽曲を購入できる等)

イーサリアム」では、取引履歴の記録だけでなく、「スマートコントラクト(自動化された契約条件)」をイーサリアムプラットフォームにあるブロックチェーンに記録していきます。

リップルのように運営団体が存在しており、コンセンシスがイーサリアムブロックチェーンを稼働させるソフト・アプリの開発を行います。

この企業は、2016年に世界最大の会計事務所である「デロイト トウシュ トーマツ」と技術提携して、

イーサリアムのプラットフォームを基礎にした銀行を作ることを決定します。

「Ethereum(イーサリアム)」の内部で使われる仮想通貨のことを「ETH(イーサ)」と呼び、1000を超えるとされる仮想通貨の中で、連日にわたりビットコインに次ぐ第2位の時価総額を記録しています。

ETHの発行枚数は、現在ビットコインのような上限は定められていません。

12月20日の時点では、約9645万ETHが発行されています。





リップル


リップルは、Ripple Inc.によって開発が行なわれている外国為替・送金ネットワークのことを指します。

リリースは2012年。開発には、ビットコインの初期の開発者が携わっており、ビットコインの問題点を克服した通貨として注目を集めています。

仮想通貨の中では独自の路線を持つタイプで、ビットコインイーサリアムとは、いくつかの点で違いが認められます。

まず、管理者が存在する点。

リップルの開発を手がけたリップル社が運営会社にあたります。

この会社は、2012年にアメリカのカリフォルニア州に設立された情報通信業社で

googlemicrosoftappleAmazonuberairbnbなどの米国企業も資金調達に携わっています。



また、プロトコルブロックチェーンとは異なる「分散型台帳」を使用する点も特徴的です。

ビットコインイーサリアムは、取引履歴をプラットフォームのネットワーク上(ブロックチェーン)に保管していました。

しかし、リップルの場合は、リップル社の選んだ少数の承認者(validator)で管理する分散型台帳にトランザクションの記録を保管します。

トランザクションの整合性を判断する際に、ビットコインイーサリアムでは、「プルーフ・オブ・ワーク」(マイニング)が用いられました。(「ノンス問題」と呼ばれるランダムな文字列を探し当てる問題を解決することで、ブロックを追加できる。)

しかし、リップルでは、独自の「プルーフ・オブ・コンセンサス」が採用されています。

これは、リップル社の選んだ承認者(validator)サーバーの80%以上が有効と判定した場合に、

「XPR Ledger」と呼ばれる分散型台帳に履歴を追加できるという仕組みです。

(XRP Ledgerの数は流動的で、毎秒ごとに変動します。2017年12月20日のある一瞬の時点では、「35,164,376」。)

この「プルーフ・オブ・コンセンサス」は、「プルーフ・オブ・ワーク」(マイニング)に比べて幾つかの点で優位があります。

まず、「プルーフ・オブ・ワーク」は、マイナーに数分程度で解ける共通のノンス問題を出し、一番早く解決したマイナーにブロックの追加が許可される仕組みでした。

しかし、この方式ではノンス問題を解決するために、最低でも数分間の時間が求められます。

ビットコインでは10分、ビットコインからハードフォークしたビットコインキャッシュでは2分30秒と短縮化に向かっているものの、トランザクション・プロセスの長さが一つのボトルネックになっています。

一方、「プルーフ・オブ・コンセンサス」では投票形式を用いるため、長大な機械計算を必要としません。

そのため、平均4-6秒ほどでブロック追加を判定できます。

また承認作業に必要なパソコンの数が少ないので、電力消費も軽減できてエコの面でも有利です。


また「プルーフ・オブ・ワーク」(マイニング)では、一定のマイナーに力が偏りがちです。

機械計算を解くには、大量のパソコンを動かす必要がでるため、電気料金の安い中国などのマイナーに優位が発生するのです。

そのため、多数決を基本とするマイニング作業は、51%以上のマイナーが結託すると、記録が改ざんされる危険性を抱えていました。

この点、「プルーフ・オブ・コンセンサス」では、リップル社が信頼する承認者(validator)の投票作業により判定されるため、

悪意を持った集団に寡占される危険性はありません。

現時点では、承認者(validator)は、リップル社の定めるサーバーから構成されているため、

ナカモトサトシ氏の「脱中央集権」の理想から逸脱しているとの批判もあります。

しかし、リップル社は、段階的に承認者を社外の第三者に置き換えていく方針であり、

特定の組織が承認者の過半数を占めるような状況が解消されるまで、この置き換えは続けられる予定です。


現在、ビットコインでは5大ファームの合計が、イーサリアムでは3大ファームの合計が、全体の51%を超える状況となっています。

もしも、これらの集団が結託してしまえば、ブロックチェーンは改ざんの危険性に晒されます。

こうした危険性に比べると、

リップルの方式は、「非中央集権」を諦めている一方で、現実的な管理体制として評価できると思います。


先述の通り、リップルの開発にはビットコインの初期の開発者も携わっています。

実質の改良版ビットコインであるリップルよりもビットコイン流動性が集めているのは、単純に時間と歴史の問題でしょう。

しかしながら、システムの優位はリップルにあります。

個人的には、今後時間をかけてビットコインからリップルに流動生が流れていくのではないかと睨んでいます。


暗号通貨の発行にも特徴があります。

リップルにおいて、価値を媒介する尺度は2つあります。

リップル銘柄にあたる「XRP」と「IOU(I owe you)」です。

このうち、システム内通貨のXPRは、新規発行されることはありません。

マイニングの度に新規発行されるビットコインイーサリアムなどとは異なり、

最初から上限量の1000億XRPがシステム内に存在しています。

一方、IOUは「ゲートウェイ」と呼ばれるシステム内の発行体から、理論上無限に発行できます。

IOUは、各ゲートウェイが定める基準に従い、ユーザーがもちこんだ価値(法定通貨など)から変換されます。

国際送金や為替交換を行う際は、まず持ち込んだ法定通貨ゲートウェイでIOUに変換し、

その変換したIOUを更に別のゲートウェイで、IOUから目的の通貨に変換するステップを踏みます。

ゲートウェイは、申請すれば誰でも登録することができ、

「日本円→IOU」、「USドル→IOU」、「IOU→ユーロ」といった様々な役割を担うものが作られています。

このXRPとIOUの違いは私自身よく飲み込めていないのですが、

IOUの価値は、発行するゲートウェイの信頼に左右され、ゲートウェイが信頼を失えば、最悪、無価値化します。

破綻があり得る点で、ゲートウェイは、よく銀行に例えられます。

一方のXRPの価値は無くなりません。

XRPは、システム管理などの場面に使われます。

ユーザーのログイン時や使用の度に消費されますが、「悪質なユーザー」と判断されたユーザーに対しては、高額なXRPが課されます。

一方、一般ユーザーに対する課徴は塵ほどの少額です。

これにより、問題行為を起こすと、使用の度に膨大なXRPが消費されていくため、連続的な攻撃行為を排除できる仕組みになっています。

このようにXRPは、システムと一体化した通貨となっています。

更に、システムにはじめから存在する1000億XRPは、一度消費されるとそれ以降回復することはありません。

2013年9月のローンチから2017年12月19日までの約4年4ヶ月の間に消費されたXRPは、約700万XRPです。

このペースだと、1000億XRPを使い切るまでにおよそ61,842.9年が必要です。

これは、紀元0年から2017年までの2017年間の30.7回分です。

もちろんリップルが社会に浸透すると、消費のペースも加速するでしょう。

リップルには、明確な管理者が存在するため、アプデによる修正がききます。そのため、ビットコインなどとは違って、致命的な影響は回避できそうです。

リップルには、グーグルやアップルも投資しているように、

アメリカの大手企業から有力な次世代型プラットフォームと見込まれている可能性が強いです。

米国大手企業に取り込まれながら、共に発展していくのではないでしょうか。

思えばビットコインは、ブロックチェーンをいち早く通貨機能として実用化した、いわば単発のプロトタイプに過ぎません。

しかしリップルは、ビットコインの開発者が開発に携わる改良版であるばかりか、その機能は通貨機能だけに留まりません。

独自の「XRP」や「IOU」を使って「普遍価値」を体現しようとしており、

あらゆる価値を「XRP」や「IOU」と交換するシステムは、広く拡張の可能性を秘めています。

グーグルやアップルを始め、米系大手は世界市場を傘下に収めようとする経営戦略を持っています。

その意味で、「普遍価値」の概念とその交換を志向するリップルは、こうした戦略と親和性が極めて高く、むしろ同一軌道上に存在するものと思われます。

これまで、イノベーションを起こしてきたのは欧米です。

中国は、強国化しましたが、使っているのは欧米の技術です。

また中国という大きなモールの中で活動しているのも、先進国企業と中国との合弁企業です。

そうである以上、仮想通貨でも、イノベーションに繋がるプロジェクトを立ち上げるのは欧米企業である可能性が高い。

事実、ビットコインは日本人の提起したブロックチェーンを中華系マイニングファームが乗りこなしたような状況となっており、

彼らはシステムを使った短期の金儲けにしか目がいっていないようです。

確かに、新しい技術を使いこなし、寡占しようとする勢いは目を見張るものがありますが、

「分散型台帳システムを使った社会の構築」という観点では、中国の活躍は一切耳に入ってきません。

ビットコインに見られるハードフォークは、中華系マイニングファームにより盛んに行われています。

しかし、それらはビットコインプロトコルのコピペに過ぎません。

新しい技術の創造と次世代型社会の構築という試みでは、やはり実績と脈絡を持つ欧米に優位があり、

今回も欧米企業が勝利を収める結果になるのではないでしょうか。

その母体としてリップルは、最も有力な母体だと考えられます。

出資者であるグーグル、アップルと並んでも違和感ないですよね。(グーグル、アップル、リップル)

実際、米国を中心に、XRP建てのヘッジファンドの設立、銀行、企業との提携も進んでおり、政治的な根回しも十分です。

実社会への浸透を進めています。

個人的には、システム内通貨「XRP」は、2017年12月20日現在80円代を推移していますが、

システムの将来性に基づいて、大きな成長の余地を残していると考えます。

仮想通貨に対するファーストインプレッション

暗号通貨の元になるブロックチェーンは、時代に応じた新興技術であり詐欺でもなんでもありません。

むしろ、革命的な影響力を持って既存産業を変えていくでしょう。

従来、電子端末を使ってATM、銀行送金などの手続きを行う場合は、手数料や処理時間などの大変な手間がかかっていました。

それも当然です。相互にプロトコルの異なる仕組み同士でやり取りを行うのですから、

処理に時間も手数料もかかります。

これは、成立の背景も時代も異なるサービス同士が、半ば無理やりにお互いを融通していたのだから仕方ありません。

この煩雑さを解消しようとしているのが、今回の革命です。

インターネットの登場が、改革のきっかけといえるでしょう。

ブロックチェーンを用いた技術は、銀行、諸サービス、個人というあらゆる媒体を単一のプロトコル・ネットワークで結びつけ、

相互のやり取りを簡易化、低コスト化させる試みです。

例えば、サービスの支払いにクレジットカードを使うという、ありふれた場面を考えます。

これまでは、銀行やAmazonなど会社で、つまりプロトコルの異なる仕組み同士で取引を行っていたので、

取引の信頼性、書類手続きなどの作業が必要でした。そのため、利用者は手数料を支払う必要があったのです。

しかし、これからは、各サービス会社に単一のプロトコル・ネットワークを浸透させることで、

単一のプロトコルであらゆる手続きを履行できるので、異なるプラットフォーム同士の翻訳作業が不要になります。

これまでの手数料は、各プラットフォームが成立した時代や背景にバラツキがあったのですから、仕方ありません。

しかし、現在はすべてを結びつけるネットワーク(インターネット)が存在します。

点に過ぎない個人は組織に所属し、組織対組織の関係で勝つしかなかった時代は終わり、

インターネットが個人と個人を。個人と組織とを結びつけたのです。

組織対組織の手続きにもインターネットが介在します。

それが今回の革命です。

インターネットですべての媒体が結びついたのに、使っているプロトコルはバラバラ。これは無駄ではないのか?という疑問の解消のために登場したのが

「分散台帳システム」です。

つまり、今起きているのは、新興技術(インターネット)に基づいた経済インフラストラクチャーの仕様変更(革命)なのです。

2000年代初頭にEコマースなどの会社が起こりITバブルが起きたのは周知の通りです。

これも明らかにインターネットの登場がもたらした革命でした。

いま我々が迎えつつある暗号通貨革命は、インターネット革命の第二弾といえます。

今回の暗号通貨も、第一弾の革命のときと同じく、社会構造を一変する結果をもたらすでしょう。

各国政府が推進するフィンテックの潮流も浸透の追い風になり、

銀行、支払い、契約、投票、そしてお金といったあらゆる概念を刷新することになるはずです。


仮想通貨とは

仮想通貨とは、「分散台帳システム」を用いたシステム・ネットワーク上に存在する資産の総称です。

「分散台帳システム」を用いたシステムには、様々あります。

ビットコインリップルイーサリアムなどは、「分散台帳システム」を用いたプラットフォームの一形態に過ぎません。

例えば、同じ「分散台帳システム」を使っていても、記録の方式に「プルーフ・オブ・ワーク」、「プルーフ・オブ・コンセンサス」といった違いがあります。


プルーフ・オブ・ワークとは

プルーフ・オブ・ワーク」は、記録の信頼性の担保のために採掘(マイニング)という方式を採用しています。

これは、取引の記録を行う際に、マイナーに対して暗号問題を出し、マイナーは機械計算により正解を探しあてていきます。

この計算を一番最初に解いたマイナーに対し、ブロック(記録)追加の権限と暗号通貨が報酬として与えられる仕組みになっています。

仮に悪意のあるマイナーが記録を詐称したとしても、世界中のマイナーがブロックを監視するため、問題のあるブロック(記録)は無視されます。

この台帳に記録を記していく作業(マイニング)に支払われる報酬が暗号通貨です。

システムの維持管理に必要なメンテ作業に発生する報酬が、暗号通貨として扱われるわけです。

プルーフ・オブ・ワーク」を採用するシステムの代表例としては、ビットコインイーサリアムなどが有名です。


プルーフ・オブ・ワーク」には欠点がいくつかあります。

第一に、ブロック追加の可否が多数決で決まる場面があるため、マイナーの51%以上が結託してしまうと、ブロックチェーンが改ざんされる恐れがあること。

第二に、マイニングの機械計算には、高性能コンピュータの稼働が必要なため、システムの維持に膨大な電力消費が伴うこと。

第三に、マイニングの際に出される問題を解くのに、数分程度の時間がかかるため、手続きの処理時間が長くなることです。



プルーフ・オブ・コンセンサスとは

これは、リップル・プラットフォームが採用する仕組みとして有名です。

プルーフ・オブ・ワークとは異なり、ブロック追加の可否を、承認者(validator)の多数決により決定します。

これにより、プルーフ・オブ・ワークのように、膨大な数のパソコンを稼働させる必要もありません。

単にリップル社が信任した少数サーバーの意見集約で運用するので、消費電力の問題を解決できます。

また問題を解く時間が必要なくなるため、処理時間も数秒まで短縮できます。

このように、「プルーフ・オブ・コンセンサス」は手続きにかかる消費電力も小さく、処理時間も短い。

プルーフ・オブ・ワーク」の問題点が改善された仕組みになっています。

ただし、当然欠点はあります。

ブロック可否を決める承認者がリップル社によって決定されることからも、初めから中央集権的に傾いている点です。

これは、「分散型台帳システム」の精神ともされる「非中央集権」を真っ向から否定することを意味します。


リップル以外に、「プルーフ・オブ・コンセンサス」採用型のプラットフォームがあるのかは、今のところ存じません。

なおリップルの暗号通貨「XRP」は、システムの維持・管理のために不可欠な仕組みとして、暗号通貨(資産)として扱われています。



仮想通貨に対する感想

仮想通貨は、アルゴリズム(仕組み)の上に、存在が仮想されているだけで、実物は存在しません。

この点は、中央銀行と国家という明確な管理団体が存在し、紙幣と貨幣が存在する法定通貨とは大きく異なっています。

法定通貨は、紙幣と貨幣という実態があるため、その存在を目で見て肌で触って確認することができます。

しかし、暗号通貨には実態がないため、電子上の数字で確認するしかありません。



法定通貨の裏付けは、国家の信用です。

国家が持つ権力によって統治下の国民の間に配布される交換権が法定通貨なのです。

つまり、法定通貨とは、権力(軍隊と警察機能)によりブランド化された紙幣です。

これと異なり、暗号通貨の価値を保障するのは、暗号通貨が存在する「システム」に他なりません。

法定通貨は、国家の破綻などで政府が信用を失うと、紙切れになります。

それと同じように、暗号通貨はシステムがぶっ壊れたり、使い物にならなくなると電子ゴミになるわけです。

「みんなが使っていて問題ないから自分も使う」という点は、法定通貨も暗号通貨も同じといえるでしょう。

つまり、法定通貨の信用が国家に担保されるように、暗号通貨の信用もシステムに依存するのです。


私はこの点に強い懸念を持っています。

現存する暗号通貨が乗っかっているシステムって、黎明期にも等しいものばかり。

このシステムが今後、故障したり、問題を起こすことなく現実世界に浸透していけるだろうか?

そう考えた時、現在の暗号通貨は、破壊と新生を繰り返すだろうと思うのです。


プロトタイプにも等しい現行の仮想通貨が時代の試練に耐えうる通貨であるかは、時間が経ってみないと分かりません。

というか「無理ぽ」ではないでしょうか。

最も早くから注目を浴び、現在最も時価総額の高いビットコインでさえ、すでに問題が見え始めています。

ブロックチェーンの維持にかかる消費電力、処理時間の長さ、こうした問題点はリップルという改良版により解消されています。

運用していく中で、ビットコインには、ハードフォーク(ブロックチェーンの分岐)の問題があることがわかりました。

管理者不在のため、場当たり的にマイナーが方向転換していくしかないという事です。ハードフォークのために通貨の名前が変わり、提携会社、利用者は迷惑を被ります。

こうした問題も、ビットコインがプロトタイプなのですから、仕方ありません。

ビットコインを典型として、おそらく、今後他のシステムにも運用上の問題が現れるでしょう。

そこを解消できる仕組みかどうかで、まず淘汰圧がかかります。

そして、今後、研究開発が進み、より強い機能を持った仮想通貨が登場するでしょう。

こうしたシステムが既存のシステムを一網打尽にしないとは言い切れません。


そうであれば、現在でこそビットコインの値上がりは好調ですが、この状態が長期的に継続するかは疑わしいものがあります。

特に、仮想通貨は明確に脱中央集権を掲げ、政府や銀行を敵に回していますから、

こうした筋からの妨害や攻撃は必至であり、現在信じられている価値を信じすぎるのは、問題だと思うのです。


ひと世代前に、今と似た現象が起こりました。インターネットバブルです。

この時代に活躍した会社は、意外と現在も健在なものが多いです。

ソフトバンクも株価高騰から急落を経験した企業ですが、今や世界企業と化しつつあります。

楽天やヤフーも健在です。

ホリエモン」で一時期世間の話題をさらったライブドアでさえ、外国子会社となりながらも行き残っています。

それは、サービス提供会社という管理団体が存在し、いくらでも軌道修正が可能だからです。

しかし、仮想通貨の多くは、自分が存在するシステムにより担保されています。

技術やシステムは、古くなるとすぐさま新しい技術に飲み込まれ、存在意義を失います。

つまり、技術革新が間違いなく進む以上、システムだけを保証の基盤に置く通貨は、毎秒毎に淘汰圧が増え続ける事になるでしょう。


もちろん、技術革新が明日起こるか、来年起こるか、10年後、20年後になるかは分かりません。

しかし、技術革新により現行のシステムが「古い技術」になる日は必ず訪れます。

そうである以上、システムだけに依存する暗号通貨は、遅かれ早かれ「ジャンク」になる可能性大です。



また、IT筋のクラッキングに晒されてシステムが壊れたら、その上にある暗号通貨など誰も信用しなくなります。

新しい技術が起こると、システムは古いものに格下げされ、使われなくなります。

このようにシステムに乗っかる通貨は、かなりリスクが高い資産だと私は考えます。

たまにツイッターで見かける「ビットコイン10年保有」なんてのは、危険行為だと私は考えます。

ポケモンGOの鳥取砂丘イベントに参加してきた

2017年11月24日(金)~26日(日)にかけて鳥取県で行われた「Pokémon GO Safari Zone in 鳥取砂丘」に参加してきました。

このイベントでは、イベント開催場所の鳥取砂丘で、通常とは異なるレアポケモンが多数出現。

対象のレアポケモンは、バリヤードアンノーンをはじめ、

ミニリュウ、ラッキーなどの通常では中々現れないポケモンが含まれており、難易度の高い図鑑の空白を埋める大きなチャンスとなりました。


現場では、初日の参加者の多さのため、2日目以降、対象エリアを鳥取県の東部地域全域に拡大する事態にまで発展。

ずいぶん遠くの地域にまで影響があったらしくローカルユーザーには嬉しいハプニングとなりました。

主催した県にとっては、慢性化する人口減少への対抗としての知名度拡大、および人口流入と消費拡大を狙ったイベントだったようです。


イベント当日の様子


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3日間のイベントで、8万9000人の参加者が集まり、経済効果は18億円にも達した模様。

経済効果に関しては目標値の4.5倍であり、市長は満面の笑みを浮かべていることでしょう。


さて、イベントエリアの拡大を受けて、鳥取駅周辺はポケモントレーナーでごった返していました。

といっても、東京や大阪などで日常的に目にする人の群れで目新しいことはないのですが、

若者から年配の参加者まで、端末を覗きながら歩く参加者の群れの中で、普段にはない一体感を感じたことは確かです。

新幹線やバスを利用してこられた方については分かりませんが、

当日街中を走る車のナンバープレートには、近隣の岡山県兵庫県香川県のものが多い印象を受けました。



ゲットしたポケモン


街中には、ラッキーやミニリュウなど、卵からの入手が主となるようなポケモンが当たり前のように出現しており、

通常ならヨーロッパでしか出現しないバリヤードなんかはそこらじゅうに溢れていました。


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これが当日撮影したポケモンボックスの中身です。


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肝心のアンノーンは、鳥取砂丘をとって「S」「A」「K」「Y」「U」の型が登場する設定でした。

こちらの出現率は比較的低く、街中をぐるっと1週歩き回ってやっと2-3匹捕まえられる程度でしたね。(私の場合)

「S」が見つからず、「A」「K」「Y」「U」という間の抜けたワードが完成。


また、イベント時のプレイ人口の多さはレイドバトルでも有利に働きます。

当日は、ちょうどEXP2倍イベントの最中だったらしく、そのことも助け、EXPを稼ぐ格好の機会にもなりました。

私の場合、伝説ポケモンのレイドが近隣の2つのジムで立て続けに起きていたので

しあわせたまごを使った状態で参加して、80,000EXPもの経験値を稼いでしまいましたよ。

当然、レイドバトルの参加者はすぐに20人集まります。さすがのエンテイもリンチにあうと瞬殺。


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捕まえたエンテイ

個体値1930。

偶然か、これは最高設定のようですね。


ホクホク顔で鳥取県を後にしましたが、イベントはまだまだ続きます。


翌日は、1億ポケモンゲットのグローバルキャンペーン (?)の報酬として、日本全域でオーストラリア限定ポケモンのガルーラが出現。


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もちろん、カンガルー肉をお腹いっぱいになるまでいただきました。


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最近、嬉しいイベントが多いですが、図鑑増設のタイミングと重なっているので、

第三世代のポケモンに馴染みないユーザーの流出を防ぐための媚売りなのでしょう。

たしか第二世代追加の時もありましたよね。

個人的には、第三世代はチンプンカンプンなので、落胆気味です。

しかし、どうせプレイは続けるのだから貰えるものは貰っておきましょう。

止めようにも、グーグルアカウントと紐づけられては、止めようががないですね。

さすがCIA関与の(だとされる)アプリ。

EU経済の総評-経済構造の基本となるサプライチェーン-

地域統合のモデルケースとしてのEU

EUというまとまりで1つのサプライチェーンが作られている。

加盟国のうち、1995年までの加盟国が冷戦期の西側諸国であったのに対し、

1995年以降の加盟国は、冷戦期の中立国か社会主義国である。(キプロスを除く)

※カッコ内の数字はEU内のGDPランキング

1967年の現加盟国
ドイツ[1]、フランス[3]、イタリア[4]、オランダ[6]、ルクセンブルク[7]、ベルギー[10]
1973年参加
イギリス[3]、デンマーク[12]、アイルランド[13]
1981年参加
ギリシャ[17]
1986年参加
スペイン[5]、ポルトガル[15]

1995年参加
スウェーデン[8]、オーストリア[11]、フィンランド[14]
2004年参加
ポーランド[9]、チェコ[16]、ハンガリー[19]、スロバキア[21]、スロベニア[24]、リトアニア[25]、ラトビア[26]、エストニア[27]、キプロス[28]
2007年参加
ルーマニア[18]、ブルガリア[22]
2013年参加
クロアチア[23]


冷戦期の西側諸国は、西欧に成立した欧州諸共同体(EC)を母体として西欧、英国、バルカン半島(ギリシャ : 1986年加盟)へと勢力圏を拡大していった。

冷戦終結時点では、EUの勢力圏は欧州圏をほぼ席巻しつつあったが、東欧や別同盟のEFTA諸国、オーストリアなどとの結びつきは弱いままだった。

しかし、1991年に冷戦が終結すると、1994年にはEFTAとの間に自由貿易協定が発効。

そして、旧東側諸国のEU加盟の動きが進んでいく。

冷戦後、真っ先にEUへの加盟を果たしたのは、共産化の影響が軽微だったオーストリアフィンランドスウェーデン

こうした当時の中立国は、1991年に冷戦が終結してから4年後の1995年にEU加盟を果たした。

次に、クロアチアスロベニアを含む旧ユーゴ国がボスニア紛争で争う中、いち早く民主的制度を整えたスロベニアが2004年にEU加盟を果たしている。

2004年は東欧の旧共産国バルト三国(リトアニアラトビアエストニア)、チェコハンガリーポーランドなどが続々とEU加盟を果たした年度でもある。

ロシアが焦りはじめ、EUへの対抗心を持ち始めたのもこの頃だろう。

続いて2007年には、西側諸国から距離のあるルーマニアブルガリアが加盟。2004年加盟のグループより遅いのは、民主化改革の遅れのため。

最も遅いグループは、旧ユーゴのEU加盟国であるクロアチアEU加盟に際して満たすべき基準の調整に時間がかかったため、2013年加盟と最も遅いグループに属している。


サプライチェーンの序列も、現加盟国に近いほど高いことが確認できる。

そもそも、世界的な知名度とシェアを持つ多国籍企業は、概ね西側に位置している。

ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、スペイン、スウェーデンなどには、世界的な自動車メーカーの本社があり、高度にブランド化されているものが多い。

一見、目立たない北欧周辺のデンマークフィンランドもレゴ、ロイヤルコペンハーゲン、ノボノルディスク、バング&オルフセン、ノキアなどの世界的企業を持っている。

一方、西欧企業の進出で栄えたポーランドを始め、チェコハンガリーなど東欧諸国は、

安い労働力を背景に、主にドイツ企業の下請けに回ることで発展を遂げており、西欧諸国のような独自のブランドは持っていない。

持っていたとしても外資傘下のものがほとんどである。

2004年以降に加盟を果たした旧共産国は、1995年以前の加盟国とは、基礎研究と企業の底力に大きな隔たりがあるように思う。(1981年加盟のギリシャなど例外あり)

また、加盟が2007年まで遅れたハンガリー以東のルーマニアブルガリアも、欧州全体のサプライチェーンの一部に組み込まれており、

工業が発展していながら、機械製品がGDPに占める割合は他ヨーロッパ諸国に比べると小さい。

これは付加価値の低い原料に近い製品の製造を担っているということであり、サプライチェーンのより最初の方を任されているということ。

そして現在、最も遅い2013年に加盟を果たしたクロアチアは、船舶以外には強い産業を持たず、自動車産業も未発展状態。人口の少なさはあれど、外資の進出もまだ本格化していない。

つまり、EUに加盟した順番にドイツを中心としたサプライチェーンに組み込まれていくのであり、

加盟が遅いほど、ドイツやフランスから距離が離れるほど、付加価値の小さい序盤の製造工程を担っていくことになる。(ギリシャは1981年と加盟の時期は早いにも関わらず、工業化はEU内で最も遅い部類であり、例外的である。)



さて、欧州連合は、戦後初の地域統合であり、その後に作られた地域統合EUへの対抗として作られていった。

だとすれば、EU地域統合のモデルケースであり、日本が所属する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)も含め、

世界の地域統合は、今後、EUで起きた現象をたどる可能性が高い。

今回の調査で分かったことは、EUでは国境を超えたサプライチェーンが構築されたということだ。

加盟国は、国が持つ人材のレベル、治安、市場規模、巨大市場との近さなどの条件に合わせて、各産業ごとに地域全体の製品製造工程に組み込まれていく。

この国境を超えたサプライチェーンの構築を進行させると、同時にある現象を伴わせざるをえない。

それは、域内雇用の自由化である。

これまで、外国人が国境の外にある外国で就職しようとなると、煩わしい手続きや差別待遇などが発生し、重い足かせとなっていた。

それが地域統合で結びついた国同士では、なくなっていく。

現在、欧州委員会EUの域内雇用に対して次のような要項を市民の権利として認めているらしい。

1、EUに所属する別の加盟国で自由に職を求める権利
2、別のEU加盟国で就労許可証なしに職に就く権利
3、就業が決まった国に就業目的で居住する権利
4、雇用が終了した後も居住を認められる権利
5、給与、税金、福利厚生などにおいて、現地国の労働者と平等の労働条件を受ける権利

もちろん、EUの成立はローマ帝国に起源があるので、EU域内の国民には共有できるアイデンティティがある。

だからこその政策とも考えられなくもないが、

共通のアイデンティティを持たない南アメリカ地域統合でも域内パスポートの作成、就労の自由化が定められており、政策的にEUの後追いをしている。

つまり、関税撤廃による経済統合を進める以上、就労の自由化は避けられないトレンドであり、

加盟国は域内に属する別の加盟国の市民を「同じ地域統合の一員」として待遇的に平等に扱わなければならないということだ。

これは、長州藩薩摩藩土佐藩、越前藩・・・江戸幕府が一つの日本として統合した過程と酷似しており、国家の生成プロセスに他ならない。

我々が住む日本もまたこの運命からは逃れ得ず、藩から国へ、国から地域統合へと更なる拡大を遂げようとしているようだ。

白人国家の集合であるEUで人種混合が起こっているかは、我々には見分けにくい。

だけど、低級人材の補充としてやってくるイスラム圏やアフリカ圏からの移民の姿をみれば、

地域統合が民族の保守よりも経済合理性を重視していることは明らかである。


域内経済について

域内経済の構造は、西側の先進工業国を中心としたサプライチェーンが基盤。

先進工業国、市場の拠点、そうした場所で作られた設計を元に、東欧の後発加盟国に部品製造の発注が降ろされていく。

産業ごとにそれぞれの結びつきがあるらしく、例えば、テレビでは欧州で作られるテレビの大多数がポーランド製だという情報も目にした。

これは、設計は先進国だが、製造は域内の途上国というパターンである。(ポーランドは脱途上国済みなので引き合いに出すのは悪いが。)

また、全ての加盟国がサプライチェーンに組み込まれているわけではないらしい。

人口が小さく役割を果たすことが難しいマルタ、キプロス、加盟から時間が経っていないクロアチア、そしてギリシャなどの国は、域内の自由移動の恩恵を受けて主に観光業で食いつないでいる構造が伺えた。

農産力では、フランス、イタリア、スペインなどの高い農産力を持つ国を抱えており、世界最高峰の農産力を持つアメリカ、インド、ナイジェリア、ブラジルなどの国とも歴史的な結びつきを持つため、飢えることはない。

また加盟が有力視されているウクライナは、フランスには劣るものの高い穀物輸出を誇り、歴史的なヨーロッパの穀倉地帯として今後の発展に向けて高いポテンシャルを持っている。
林業や漁業では、EU政策により持続可能な発展が志向されており、収穫量に制限を受けながらも安定した成績を確認できた。

工業セクターは、産業革命震源地であり、米国、日本と並び世界屈指の工業規模が確認出来る。

それも技術やインフラの優位のみならず、特許やブランドなど、世界の工業の元締めはEUと米国(日本)にあるといって差し支えないのではないかと思う。

中国も急速な工業化を遂げたとされるが、中国というモールの中で生産を行っているのは外資系企業か、外資系企業の援助を受けた合弁企業である。

やはり、工業の本場であるEUや米国とは、発展の基礎から雲泥の差があると思う。これからも新しい技術や知識は欧米(日本)から生まれるだろうし、基礎力を持たないそれ以外の地域は模倣にとどまる傾向が続くだろう。

また、他の地域統合と最も大きな違い、及び優位性も、この工業力に集約されると思う。

科学文明を育んだ歴史背景と安定した情勢、高度なインフラからEU国民の知的水準は高く、知識集約産業を支える自力がある。

また、どの国も伝統を持つ農業や漁業の分野でも、テクノロジーの有無によって大きな差が生じる。

この点は、

南アジア地域協力連合(SAARC) 貧困国の集合体

ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体、アフリカ連合 資源依存国及び荒廃国の集合体

ユーラシア連合 エネルギー資源依存国の集まり

こうした統合体らと一線を画している。

EUが持つ工業力は、

NAFTA[アメリカ、カナダ、メキシコ]

・東アジア地域包括的経済連携(RCEP) [日中韓ASEAN、オーストラリア、ニュージーランド、(インド)]

に匹敵し、分野によっては最上位を占めるものも少なくないだろう。

また資源は、国内の高い人件費で集約的に採掘を行うよりも、途上国からの安い製品を取り寄せることが主流のようだった。

全体的に、さすが地域統合のモデルケースというだけあって、地域統合体としての完成度は最高レベルに高いのではないかと思う。


イギリスのEU離脱について

EUの勢力圏は1967年の結成以降、拡大を続けている。

しかし、1973年、1981年、1986年、1995年、2004年、2007年、2013年と拡大が続く中、2016年に1973年加盟のイギリスが脱退の構えを見せ、これまでの一貫した拡大に終止符が打たれた。

地域統合の趨勢は、脱退に踏み切ったイギリスの今後の動向に掛かっているのではないか。

脱退がイギリス経済に打撃をもたらす結果になれば、EUのメンバーは、イギリスの失敗を教訓に、統合を支持する趨勢に向かうだろう。

しかし、反対にイギリスのEU脱退がイギリス経済に致命的な結果をもたらさなかった場合、

各メンバーは独自性を尊重する趨勢に傾き、離脱国が相次ぎ、最悪、地域統合は瓦解するかもしれない。


しかしながら、確実に言えることはある。

EU脱退は、域内市場とサプライチェーンを放棄することを意味するのだから、

イギリスの生命線である金融セクターや鉱業セクターは打撃を受ける。

これまでイギリスと取引を結んできた顧客は、関税の発生したイギリスから撤退し、

関税の必要がない別のEU諸国から産業に必要な資本・資源を調達するのであり、イギリスはこれまで当然のように受けてきた収益を失うことになる。

つまり人口6500万人に過ぎないイギリス経済にとって、今までの顧客を維持するには、地域統合による7億人超市場での無関税メリットは不可欠であり、イギリスに地域統合から独立するという選択肢はない。

つまり、イギリス経済、世界一の金融都市ロンドンの凋落を免れるには、遅かれ早かれ、EU再帰するか別の地域統合(例えばEFTA[スイス、リヒテンシュタインノルウェーアイスランド])に加わるしかない。

一度、地域統合の経済的な恩恵を受け取ってしまったイギリス経済は、もはや脱落なしに独立を掲げることはできない。

つまり、イギリスはいずれかの地域統合再帰する可能性が高く、

今回のイギリスのEU離脱が世界的な地域統合の趨勢を転換させるきっかけになるかといえば、ノーだと思うのが私の考えだ。

むしろイギリスの復帰を通して、今後の地域統合の重要性が更に高く認識される結果になるのではないか。


EUの拡大について

現状のEU諸国は、バルト3国、ポーランドハンガリースロバキアルーマニアを境に、

ウクライナを挟んで東のロシアブロック(ユーラシア連合)と接している。

このウクライナEU加盟をめぐり、水面下では協議が進んでおり、

2017年12月1日にウクライナ政府もEU加盟を問う国民投票を行う意思を表明したばかりである。(http://japanese.cri.cn/2021/2017/12/02/241s267548.htm)

ウクライナ国民がEU加盟を拒絶した場合、ウクライナは地理的に近いロシアのユーラシア連合に加わるしかない。

しかし、このユーラシア連合は資源依存国であるロシア、カザフスタン、腐敗した弱小工業国のベルラーシによる連合体であり、

ウクライナにとって魅力的な帰属先になるとは思えない。

逆にEUが持つ先進工業国の富と技術はウクライナにとって魅力的であり、加盟が実現すれば、10%に迫ろうとする失業率を出稼ぎで解消が図れるばかりか、EUの新国境として投資も期待できる。(ウクライナ企業がEU企業との競争に晒される面はあるが)

ウクライナ全体にとっては、ロシアブロックの一員としてEUと対峙するよりも、EUの一員としてのメリットを利用するほうが国益に叶うことは間違いないだろう。

しかしながら既にEUは西欧を始め北欧(ノルウェーEUとEFTAの自由貿易協定を発行済)バルト三国、東欧、南欧とヨーロッパ圏を包摂する勢いを見せており、

残るは東欧のロシア、ウクライナベラルーシモルドバ、安定化に遅れのある南欧の旧ユーゴ諸国(セルビアモンテネグロボスニア=ヘルツェゴビナマケドニアアルバニアコソボ)などであり、

ロシアとトルコの間に位置するジョージアアルメニアというアジア地域にまで拡大を進めている事実がある。

更に、欧州では、EUと並行して「地中海連合」という統合を進める勢力が存在している。

これは、地中海を囲む中東のエジプト、イスラエルパレスチナ、シリア、アフリカのモロッコチュニジア、アジアのトルコなどを含めた地中海諸国とEUとの間の統合を進める主張もあがるようになっており、

具体的な案は提出されていないものの、提唱者であるフランスのニコラ・サルコジは「(EUと)同じことを同じ目標と同じ手段で行う」と述べている。

この案は、中東諸国が持つエネルギー資源とフランスが持つ原子力技術の中東への輸出が狙いのようだが、

EUの拡大と地中海連合が実現した場合、ユーラシア大陸の西側に巨大な統一市場が出現する見込みとなり、

域内では工業力、資源、米国との貿易を通して食糧も自給できる見込みとなる。

この強力な統合体の登場は、域外国の焦りを引き起こすのに十分であり、世界的な地域統合の拡大を引き起こす動機となるだろう。


現在はその実現に向かって進んでいる以上、

日本も世界的なトレンドに巻き込まれる可能性は高く、地域統合の運命から逃れることは困難なようだ。

日本の地域統合について久しぶりの投稿

前回の投稿からおそらく1ヶ月近い月日が経っていると思います。(相変わらず雑な経済調査を除けば)

しかし、私の関心はまだ地域統合にあり、世界を覆いつつある現象にどう対峙するか、ということを呆然と考え続けています。

これらはいかに抗おうとも、何人も抗えないでしょう。なぜなら、EUという前例が存在するためです。


なんとか地域統合から利益を引き出そうと張り切る一方で、国家の歴史も民族も刷新させる、地域統合の暴力性になかなか頷けない自分がいます。

頭の整理を兼ねて、地域統合について思うことを書いてみたいと思います。



1 地域統合の流れ

世界が大航海時代(帝国主義)に包まれていた17世紀ごろ、

江戸時代にあった日本は、刀と鉄砲の武力で異国の侵入を阻止しました。

しかし、18世紀後半になり、西洋諸国が産業革命を迎えると、事情は変わります。

動力の革命、武器の改良、こうした欧米に花開いた文明の果実は、絶え間ない戦争と植民地統治の成果でした。

こうした技術革新により欧米とアジアの間には埋められない国力の差が開き、それまで鎖国を譲歩させてきた日本も、黒船の大砲の前に開国を余儀なくされます。


20世紀の日本人もこれと同じように、

・1980年代のアフリカ、南アメリカ、南アジアでの地域統合のはじまり

・1990年代の北米のNAFTA、東欧でのユーラシア連合の結成


日本はこうした世界的トレンドをスルーし、

ひたすら内需立国として、閉鎖的に時代を過ごしてきた感があります。(世界第4位の対外直接投資は立派)

しかし、バブル崩壊以降の日本は、後進国の台頭による産業の空洞化に頭を悩ませ、米国の同盟国としてサブプライム・ショックも直撃。

「失われた20年」という表現にも閉塞した経済情勢が表れています。

こうした日本に大打撃を与えたのが、2011年の東日本大震災です。

震災により貿易は大きな打撃を受け、これに累積債務問題も重なります。国家は内外の危機に瀕しています。

こうした中、登場した安倍首相は、「平成の開国」と呼ばれるアベノミクスが開始します。


これは外国人観光客の呼び込みによる内需振興策を伴いました。

最近では、首都はもちろん地方都市にまで外国人観光客の姿が目立つようになりました。

このこと自体は別段問題ではなく、飲食業、宿泊業、その他に与えるプラス影響を考えれば、むしろ評価すべき動向でしょう。

しかし、南米、アフリカをはじめ、現在進行中の地域ブロックが「モノとヒトの移動の自由化」から始まったことを考えれば、

我々が暮らすこの日本もまた、世界的な地域統合のトレンドに巻き込まれたと見なすべきでしょう。

中国人の爆買い、理解不能な韓流人気と政府の謎の受け入れ、東南アジア留学生の増加

これらは全て日本に迫る地域統合の予示に過ぎません。

つまり、地域統合のステップを、我々の社会も辿りはじめたということです。

その大きなきっかけとなったのが、2011年の震災と被害だったわけです。


このことは、日本が所属する「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」が国家に先立つ存在と化していくことを意味します。

つまり、加盟国である日本、中韓ASEANオーストリアニュージーランド、インドといった国々の間で、

それまでお互いを隔ててきた国境が形骸化し、

加盟国の国民同士が(アイデンティティを捨てて)互いに同化していくことを意味しています。


2 日本が直面するの進捗状況

関税撤廃、ビザの緩和、人の移動の自由化など。

こうした、近年日本で見られるようになった現象は、地域統合の初歩的なステップに過ぎません。

日本より20年も前に地域統合を開始した南米、アフリカ地域の経験は、我々がこれから直面する事態を予示してくれています。

すなわち、関税の撤廃、人の移動の自由化の次に来るのは、「就職の自由化」です。

例えば、日本プロ野球(NPB)には、外国人規制があり、チームに加えることのできる外国人選手の人数に制限があります。

これがなくなるものと考えてください。

域内国であれば、それまで外国人だった者同士も、同じ域内の国民として扱われます。

これにより域内人の就業に制限がなくなるのですから、企業の人員構成を決めるのは能力と経営者の好みだけです。

企業の狙いが自国市場以外に向かえば、従業員の国籍も対象の市場に対応したものに変わっていくでしょう。

日本に立地する日本企業なのに、

内情は中国語が行き交う、グローバル環境に突入することも珍しくなくなるはずです。


これに並行して進むのが「国をまたいだサプライチェーンの構築」です。

多くの企業は、製造の全工程を自企業内で完結させることはしません。

例えば自動車製造でも、一つの製品を作るのに、部品から組み立て、製品管理、テストといった様々な工程が必要になってきます。

こうした工程を全て自分たちで行ったのでは、

莫大な人員と費用、時間がかかり経営が成り立たなくなります。

それよりかは、提携会社との間で工程を分担して、調達(輸入)、外注といった形で成果を買い取ってしまった方が、はるかに効率は高まるわけです。

現在は、一国の企業グループで製造過程を完結させるメーカーが目立ちます。

しかし、地域統合が発効すると、関税が撤廃されるため、輸入にかかるコストが低くなります。

いわば、「域内であれば、外国から仕入れてもコストかからない」状態です。

これにより、企業は提携会社の選択を、それまでの国境内(自国内)から地域統合の域内に拡大させて考えることができるようになります。

自国にあるメーカーよりも、製品、サービスなどの面で優れたメーカーが域内に見つかれば、関税なしで提携できてしまうのです。

瞬間に選択肢となるメーカーが増えます。

これまで、本音では海外に魅力的なメーカーがありながら、関税により提携を断念していたケースも少なくないはずです。

関税がなくなれば、拡大された国境の中で、相手は実質の国産メーカーです。悠々と提携に踏み切れるようになります。

こうした国境を超えたサプライチェーンの構築が相次ぐはずです。



3 これから日本に起きること

現在、ガソリン車との代替が進められている電気自動車は、構造が単純なので、複雑な製造技術を必要としません。


製造は、基本パーツのアセンブリ(組み立て)になることが予測されています。

つまり、各部品メーカーから取り寄せたパーツを、自動車メーカーの内部で組み立てるだけの簡単な作業です。

こうした電気自動車は、「国境を超えたサプライチェーンの構築」にとって、追い風になるでしょう。そして、地域統合の動きを加速させるはずです。

つまり、一つの電気自動車を作るのに、メーカーは域内の複数の会社と提携を結びます。

それに合わせて、域内で就業、出張、駐在などが増大し、国境を超えた人の結びつきも加速するだろうという予測です。


電気自動車の普及は、遅くとも2020年には始まります。

つまり、かつて長州藩薩摩藩土佐藩佐賀藩や・・・江戸幕府が同じ一つの日本となったように、

日本が、中国が、韓国が、ASEANが、オーストラリアが、ニュージーランドが、インドが、

同じ一つの東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に統合する流れは、2020年ごろから加速すると推測されます。

ちなみに、この地域ブロックを提唱したASEANは、その経済中枢をすべて華僑人材に掌握されていますから、

中国主導の地域ブロックだと理解しておいてください。

欧州連合(EU)の貿易構造1

1 ドイツ( GDP : 3兆4792億ドル[世界第4位])
主要産業 自動車、機械、化学・製薬、電子、食品、建設、光学、医療技術、環境技術、精密機械など
輸出 自動車および同部品、電気機器、医薬品
輸入 原油・石油製品、自動車および同部品、電気機器

各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が0.64%、第二次産業が30.45%、第三次産業が68.91%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

自動車・自動車・自動車部品が約18%、産業機械が約17%、電子機器が約10%、医薬品が約6%

そのあとに、精密機械、プラスチック、飛行機、石油・鉱物性燃料、鉄鋼製材、有機化学品が続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

産業機械が約13%、電気機器が約12%、自動車・自動車部品が約10%、石油・鉱物性燃料が約10%。

そのあとに、医薬品、プラスチック、精密機械、有機化学品、飛行機、鉄鋼が続きます。(比率5%以下)

ドイツの第1次産業は、GDPの0.64%を占めています。

農業セクター

農業がGDPに占める割合は1%以下と小さな割合に過ぎません。

従事人口も労働人口の2.4%程度と小さいながら、EUではフランスとイタリアに次ぐ3番目の農業生産量を誇り、

国内の栄養需要の90%を自給することに成功しています。

農産品が輸出に占める割合は、穀物・小麦粉類が0.47%、穀物が0.26%、肉類が0.61%、乳製品が0.69%と大きくありません。

林業セクター

ドイツの国土に占める森林の割合はおよそ33%だとされます。

木材の国内需要は、国内の森林から伐採された木材で約3分の1ほど満たされており、残りは輸入で供給しています。

林業品が輸出に占める割合は、木材が0.59%、紙パルプが0.10%と概ね小規模ですが、

これは工業セクターから生産される富の大きさに隠れているだけです。

木材の売上高である約79億ドルは、林業の重要性が高いフィンランドの木材輸出額(約27億ドル)をしのぐ数字であり、

中でも輸出に占める割合が1.44%と大きい紙類は、フィンランドの輸出の約14%を占める紙類(約81億ドル)と比べても2倍以上の規模の売上である約191億ドルを記録してます。

これは世界でも屈指の紙類の輸出規模です。

もちろん林業セクターは輸出に負けず劣らず輸入も多いのですが、ドイツの林業は総評して欧州No.1と評価されています。

漁業セクター

ドイツの漁業は乱獲と排他的経済水域の発効により縮小が進んでいます。

GDPへの貢献も小さく、漁業が生み出す付加価値は農業セクターに対して約2%以下、全GDPのほぼ1%に過ぎません。

海産物が輸出に占める割合は0.12%と小さく、輸出額も約16億ドルと輸入額(約42億ドル)の半分以下に留まっています。

約16億ドルの海産物の輸出は、スウェーデンの輸出額(約35億ドル)と比べると半分以下の数字です。

ドイツの第2次産業は、GDPの30.45%を占めています。

このうち22.62%は製造業からの生産です。

工業セクター

世界屈指の工業力を持つ製造業から、ドイツの輸出総額の約半分にあたる富が生み出されています。

最も盛んな分野は、化学、電気、自動車、食品加工の4つだとされ、

2015年度の全セクターの総売上(市場は国内外問わない)約9400億ユーロのうち、

4040億ユーロが自動車から、1786億ユーロが電気から、1900億ユーロが化学から、1690億ユーロが食品加工から生み出されています。(参考 : https://www.gtai.de/GTAI/Content/EN/Invest/_SharedDocs/Downloads/GTAI/Industry-overviews/industry-overview-machinery-equipment-en.pdf?v=12)

最も規模の大きい自動車産業は、世界的に知名度の高い企業としてアウディBMWダイムラーオペルフォルクスワーゲンなど

国際市場にシェアを持つ多国籍企業を抱えています。

自動車関連製品が輸出に占める割合は、全輸出品目中、第1位の18.21%。

glbalEDGEが集計した129カ国の輸出総額でも18.47%と高い割合を占めており

主要国を含めた129カ国の中では、第1位のシェアをもっています。(日本の10.24%で第2位)

自動車産業の次に大きな規模を誇るのが、電気産業と化学産業です。

ドイツは研究開発に力を入れており、

世界屈指の電気産業及び化学産業機械の発展を下支えしています。

電気産業に関しては、

主要31分野(生産設備及び機械製造)のうち18の分野でドイツが世界最大手です。

主要な電機メーカーであるAEG、シーメンス、テレフンケン、オスラムなどはいずれも多国籍市場にシェアを持っており、

売上の77%はグローバル市場から計上しています。

ドイツの貿易における機械製品の動向は、以下の通りです。

・産業機械 - 輸出総額の16.87%(発電プラント、工場設備など)
・電気機器 - 輸出総額の9.90%
・精密機械 - 輸出総額の4.69%
・航空機 - 輸出総額の3.31%
※カッコ内のランキングは、globalEDGEの集計した129カ国の輸出に占めるシェア

などがあり、

主要国を含めた129カ国の輸出では、いずれの製品も世界5位以内のシェアを保有しています。

化学産業は、

主にプラスチック、石油精製、製薬、肥料、化学物質の精錬・製品製造などに分類されます。

ドイツの輸出総額に占める割合は、医薬品の5.70%、プラスチックの4.57%、石油製品の2.25%、有機化学品の2.03%などが挙げられます。

この割合は、総売上において同規模の機械産業と比べると小さいことから、同産業に比べると輸出よりも国内消費が活発であることが伺えます。

輸出の1%以上を占める製品を持たない食品加工業同様に、国内需要の供給に貢献していることが伺えます。

建設セクター

GDPの約3.3%が建設セクターから生み出されています。

市況は概ね好調であり、ドイツが中東から受け入れた難民向けの住宅や収容施設の需要に下支えされています。

また、原子力発電からの脱却と再生可能エネルギー社会への転換を進めるべく、エネルギー関連の公共投資にも進展が確認できます。

例えば、シェアを伸ばしつつある風力発電において、海岸地域の風力を使って作られた電力を内陸部に送る送電網の建設などが行われており、

ドイツの建設業を活気付けています。

鉱業ククター

ドイツは比較的資源に乏しい国であり、産業資源をはじめとする多くの鉱物資源、原油を海外からの輸入に頼っています。

エネルギー部門に関しては、天然ガスの産出があるものの、国内のガス消費量の13%を満たす量に過ぎません。

一方で、建設用の砂利や石炭では世界屈指の産出量を誇っており、ドイツで最も採掘量の多い鉱業資源となっています。

しかしながら、ドイツ最大のエネルギー資源は石油(33.8%)であり、

石油産出のないドイツは、主に北海のオランダやノルウェー、資源国のロシアからの輸入に依存しています。

こうしたエネルギー資源の乏しさは、

エネルギー資源の10.8%を占める原子力発電の導入(廃炉中)や、再生可能エネルギー技術への熱心な研究開発の原動力にもなっています。

また、世界第1位の長石、世界第2位のセレン、世界第3位のカオリンなども主要な鉱物資源として採掘が行われています。

金、銀、銅などの金属類はほとんど産出されておらず、全体として半金属類や岩石類の資源に偏る傾向が見受けられます。

また世界第5位の産出量を誇るカリウムも化学産業を支える資源として重視されています。


ドイツの第3次産業は、GDPの68.91%を占めています。

GDPの約30%がITサービスや研究開発、創造産業などを含む知的サービスの貢献に支えられています。

近年は特に通信技術の発展を背景としたITサービス、財務サービス、技術サービス、環境サービス、ビジネスプロセス・アウトソーシングなどのサービスの輸出が伸びを見せており、

同部門は世界第2位の規模に成長しています。

しかしながら、まだまだ歴史の浅い産業ゆえにサービスの輸出に消極的なサプライヤーが多いことが指摘されています。

背景にあるのは、言語や各国の法的規制といった障壁です。

しかしながら、こうした障壁の存在が、同サービスに成長の余地を残しているとも言えます。

また、ドイツは観光業も盛んです。

アルプス山脈ライン川などの観光名所には毎年多くの観光客が訪れており、

2016年度は世界第8位の3557万人の観光客を受け入れました。

しかしながら、外国人観光客からの観光収入よりもドイツ人が海外で消費するお金の方が大きいとされており、

他ヨーロッパ諸国に比べて観光業の重要性は低いといわれています。


その他の特徴

ドイツは、世界で最も再生可能エネルギーに適応した経済だと評価されています。

再生可能エネルギーの導入は、EU全体で1997年以来進められてきました。

そのEUの中でもドイツは最も導入を積極的に進めたグループです。

再生エネルギーが電力供給に占める割合は、2000年には6%に過ぎませんでしたが、2015年には32.6%まで上昇しています。

また、原子力発電に関してはもともと否定的で、2001年に2040年までの全原子力発電所廃炉を定める法律が通過しています。

しかし、2011年の日本の原子力事故をきっかけに、廃炉の期限が2022年に短縮されています。

再生可能エネルギーの拡大のため、

政府は20年間、再生可能エネルギーの生産者に対して、生産した電力の固定買取を保証する助成などにより

民間の生産を後押ししています。


こうした試みの結果、現状は電力価格の高騰など消費者にとって好ましくない結果も招いていますが、

再生可能エネルギーの拡大に成果を出している事実を尊重し、

長期的な社会投資として投資を継続される見込みです。


しかし、ネガティブなことばかりではありません。

アンゲラ・メルケル首相の言葉通り、再生可能エネルギー事業は、ドイツ経済の新たな成長の原動力となりつつあります。

実際に再生可能エネルギー関連は、経済分野にも好ましい影響を及ぼしています。

再生可能エネルギー関連のプラントは、ドイツの輸出総額の18.21%を占める主力品目として盛んに国外に輸出されています。

また、建設分野においても、プラントの建造をはじめ、発電した電力を都市に送る送電網の建設など、

新しい公共事業として雇用を生み出し、明確に経済を刺激しています。

また、2014年には、再生エネルギー関連の1600を超える特許が申請されており、関連の研究開発も盛んに行われるなど、

技術開発分野にも好ましい影響を及ぼしています。

このように、再生可能エネルギーは、環境問題の深刻化から進める「やむおえない妥協」ではなく

経済を刺激する新たな「イノベーションの対象」との評価が下されています。

この新しい成長分野に対して、ドイツは世界に先駆けて主導する構えを見せており、

電気価格高騰というリスクをとりつつも、場合によってはイノベーションと特許で市場独占すらしてしまいかねません。

クリーンエネルギーと並行して、ドイツはガソリン車の撤廃と電気自動車の導入も率先して進めています。

もしかすると、クリーンエネルギーと電気自動車による「新たな産業革命」が世界を席巻する日はそう遠くないのかもしれません。

再生可能エネルギーを巡るドイツの動向は注目に価するものであり、今後の動向から目が離せません。




2 イギリス[旧加盟国] ( GDP : 2兆6291億ドル[世界第5位])
主要産業 自動車、航空機、電気機器、エレクロトニクス、化学、石油、ガス、金融
輸出 金、乗用自動車、原油、医薬品、ガスタービンなど
輸入 乗用自動車、原油、石油及び石油長製品、医薬品、金など

イギリスはすでにEUから離脱済みですが、いい機会なので見ておきたいと思います。



各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が0.61%、第二次産業が19.17%、第三次産業が80.22%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目
産業機械が約14%、宝石・金属類が約12%、自動車・自動車部品が約11%、医薬品が約8%、石油・鉱物性燃料が約7%、電気機器が約6%。

そのあとに、飛行機、精密機械、有機化学品、プラスチックが続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目
自動車・自動車部品が約12%、産業機械が約12%、電気機器が約10%、石油・鉱物性燃料が約8%、医薬品が約5%、宝石・金属類が約5%。

そのあとに、精密機械、プラスチック、航空機、アパレル関連品が続きます。(比率5%以下)


イギリスの第1次産業は、GDPの0.61%を占めています。

農業セクター

イギリスの農業では、高度に機械化された集約農業が行われています。

農業人口は労働人口の1.6%を下回りますが、高い農業効率から食糧需要の60%以上を充足することに成功しているようです。

農業の重要性は、農作物よりも畜産業の比重が高く、耕作生産の3分の2は家畜用の餌として供されるようです。

貿易における農産品の傾向としては、輸入超過が目立ちます。

・肉類 - 約19億ドルの輸出に対し輸入約59億ドル

穀物 - 約8.6億ドルの輸出に対し輸入約15億ドル

・乳酸品 - 約1.4億ドルの輸出に対し輸入約1.9億ドル

など高い輸入超過の傾向が見られます。

しかしこれらは食品加工業者の原料輸入分が多分に含まれており、食料自給率の低さを示しているわけではありません。

農産品が輸出に占める割合は、いずれも1.0%を下回る品目ばかりであり、国内需要分の供給に貢献していることが伺えます。

林業セクター

イギリスは木々の生育に適した気候を備えていますが、国土に占める森林の割合はおよそ12.9%に過ぎません。

これは平均して25%~37%程度を占める他ヨーロッパ諸国と比べて低い数字です。

背景には、2つの世界大戦が関係しています。

大戦の期間中に発効した経済ブロックにより、それまで輸入していた木材の輸入が困難になり

木材の輸入から自給に移行した結果、1919年には国土に占める森林の割合は一時5%以下に落ち込んでしまいます。

しかし、同年から政府による森林再生プロジェクトが提起され、今日に至るまで主に植林による森林再生が試みられています。

貿易統計からは、木材の輸入の多さが読み取れます。

・木材 - 約5億ドルの輸出に対し、約69億ドルの輸入
・紙類 - 約30億ドルの輸出に対し、約82億ドルの輸入
・紙パルプ - 約7.6億ドルの輸出に対し、約8.6億ドルの輸入

特に原料の木材に大きな輸入超過が確認できます。

それに比べると輸入超過の小さな紙パルプや紙類は、製造業部門の生産品です。

このことから、イギリスの林業が国内の木材需要分を満たす割合はごくわずかであることが伺えます。

ただでさえ森林面積が小さく、国策として林業保護が打ち出されているのですから、当然といえば当然です。

漁業セクター

漁業人口の減少が進んでいますが、技術力の強化を背景に2001年から漁獲量はほぼ安定しています。

英国のEUからの離脱を行うブレグジットに真っ先に賛成したのは漁業関係者だと言われています。

EU加盟以来、EU加盟国に対して強制力を持つ共通漁業政策の発効により、

英国領海内での外国漁船の操業を認めることになりました。

以来、内陸国の多いEU加盟国は、盛んに北海の英国領海内で操業を行い、英国の漁業は打撃を受けてきました。

こうした事情から、英国漁民のEUに対する不満と反感は根強く、

自国の排他的経済水域の主張を強く求める声があがっていました。

2016年の国民投票直前に行われたある調査では、漁業従事者の92%が離脱に投票すると回答したほどです。

英国漁業の損失の原因がEUにあるのと同時に、英国漁業に利益をもたらす最大の市場もまたEUでした。

しかし、中国やナイジェリアなどのEU圏外からの需要は伸びてきていることから、英国の漁民は漁獲量の保護を優先したようです。

貿易統計では、

・海産物 - 約19億ドルの輸出に対し、約26億ドルの輸入

英国の水産業は総体的に輸入超過に陥っていることが読み取れます。

なお海産物が輸出に占める割合は0.4%と小さいことから、

海産物が輸出に占める重要性は低いといえます。


イギリスの第2次産業は、GDPの19.17%を占めています。

工業セクター

一般に、イギリスの競争力は金融セクターにあると考えられており工業国としてのイメージは強くありません。

実際に、イギリスの製造業がGDPに占める割合はわずか9.69%であり、他ヨーロッパ諸国と比べると大きくありません。

1990年代以降のアジアの台頭は、競争力を持たない部門の低迷につながり、

途上国の廉価労働力の発見は、製造業の流出を招きました。

しかしながら、イギリスの貿易利益の40%近くを生み出す製造業セクターが重要性であることに変わりはありません。


産業は主に、機械、化学、軽工業(食品、衣服、食品加工、飲料など)の3つに分けられます。

最も盛んな機械産業は、大きく航空、自動車、その他の機械に分けられます。


イギリスの自動車産業は、純粋な国産企業と言えるトライアンフ1社を除く、ほぼ全ての企業が外資企業の傘下か合弁で経営されているとされます。

車種ごとに活躍の主体が分かれており、

高級車及びスポーツカーは、ベントレーロールス・ロイスジャガー、ランドローバー、マクラーレンなど

世界的なブランドを持つ国産メーカーが手掛けています。

量産車の生産は、国産のボクスホール(ゼネラルモータース傘下)ほか、日本のホンダ、日産、トヨタなど。

バス、トラックなど商用車の生産は、国産メーカーのアレクサンダー・デニス、IBC自動車、レイランドトラック、ロンドンタクシー会社などが

生産の主体となっています。

自動車及び自動車部品が輸出総額に占める割合は10.88%に達し、これは全品目中3番目の比率となっています。


航空部門は、国営メーカーと外資メーカーが入り混じって生産を行っています。

外資メーカーのエネルギーを大いに利用した結果、世界第4位のシェアを占めるに至りました。

国産メーカーとしては、BAEシステムズをはじめブリテン・ノーマン、コブハム、GNKなど。

外資系メーカーでは、アメリカのボーイング、GE、ロッキードマーチン、MBDAをはじめ、

フランスのエアバスサフランタレス、 カナダのボンバルディア、 イタリアのレオナルドなどが進出しています。

航空機が輸出総額に占める割合は4.07%であり、全品目中7番目の比率を占めています。

他にもテレビ、ラジオ、スマホなどの電化製品、パソコンなどの精密機械、オフィス装置などの産業機械などの幅広い機械が生産されています

輸出総額に占める割合も大きく

・産業機械の13.81%(品目中第1位)

・電気機器の6.25%

・精密機械の3.95%

などが見られます。


化学産業では、世界第10位の製薬業が最も盛んです。

国産メーカーとしては、2016年の製薬業ランキングで5位と10位にランクインしたGSKとアストラゼネカが有名です。

外資メーカーとしては、アメリカのファイザー、 スイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュ、ノバルティス、 日本のエーザイなどが知られています。

医薬品が輸出に占める割合は、品目中第7位の7.71%です。

輸出に占める割合の大きい化学製品としては、

・石油製品 - 7.07%
有機化学品 - 2.99%
・プラスチック - 2.54%

などが見られます。

他にも食品加工、タバコ、飲料、皮革、繊維、衣類、靴などがありますが、

1990年代以降に台頭した安いアジア製品に対して競争力を持たない産業は、価格競争に巻き込まれ、低成長に陥っています。

飲料産業は最も高いシェアを保持しており、globalEDGEが集計した129カ国の中で第2位、輸出総額の9.61%を占めています。

国内の輸出に対しては2.12%の割合に過ぎませんが、これは製品の単価のため、仕方ありません。

加工食品も129カ国の輸出総額の4.23%を占めており、第6位のシェアを持っています。


建設セクター

建設セクターの生産は、英国のGDPの6~7%を占めています。

事業の74%は民間からの注文であり、残りの26%が公共事業となっています。

鉱業ククター

相対的にイギリスは地下資源に乏しい国であり、多くの産業資源を他国からの輸入に頼っています。

石炭の産出が比較的多いですが、世界ランキングでは第26位の規模でしかありません。

近年は、石炭の火力発電から再生可能エネルギーへの転換を進めており、

2025年までに石炭による火力発電の全プラントを閉鎖する予定となっています。

北海に面する地理条件からエネルギー資源を得ていますが、以下のように規模は大きくありません。

・石油 - 世界第21位(2016)
天然ガス - 世界第20位(2016)

非金属類である土砂やチョーク、粘土、鉱石、石膏、岩石類などの産出は比較的多く、国内需要分を満たしています。

イギリスの建設セクターはGDPに対して約6-7%と他ヨーロッパ諸国に比べて若干高めですが、

英国で生産される鉱物資源の約50%を占める建設用のセメントなどの資材供給に支えられているものと思われます。

また、陶磁器・耐火材の原料となるカオリンの産出が多く、2014年の世界ランキングで第10位にランクインしています。

英国の国土には、豊富な鉄や銅などの金属資源の埋蔵量が確認されていますが、

物価の高い自国で産業的に採掘を行うよりも、物価の安いペルーやチリ、中国などの国から輸入したほうが採算性が確保しやすいとされます。

そのため、英国で大々的に採掘が行われる資源は限られたものとなっています。

カリウム - 世界第11位
タングステン - 世界第13位

輸出に占める割合の大きい鉱業品としては、宝石・金属類が11.81%に達しており、これは全品目中第2位の比率です。


また、2016年に決定されたブレグジッドが英国の鉱業セクターに与える影響は好ましいものではありません。

かつて覇権大国であったイギリスには、世界規模での資源採掘を行う資源メジャーが育っています。

リオティント、アングロアメリカBHPビリトン、グレンコアなどが主な資源メジャーとして知られますが、

EUの先進工業国に対して、EU圏内の関税メリットを利用して原料供給の役割を担っていたのがこれら資源メジャーです。

EUの先進工業国にとっても英国の資源企業は重要なサプライヤーであり、

EU圏内の関税を撤廃した貿易網はことのほか重要でした。

ところが、ブレグジッドが決定した今、英国とEU圏の工業国を結ぶつながりは失われ、

無関税を利用したサプライチェーンは崩壊の危機に瀕しています。

英国の資源メジャーにとっては、採掘した資源あるいは原料がEUに受け入れられなくなり、

またEUの工業国にとっても、英国のEU離脱は原料価格の高騰を招きます。

こうした見方からすれば、英国のEU離脱は英国が持つ資源とEUが抱える工業の結びつきの解除を意味します。

専門家は、英国とEUとの間に新たな貿易協定を結ぶことが喫緊の課題だと述べていますが、

何らかの改善策が取られない限り、英国の鉱業セクターは、ブレグジッドにより最も大きな打撃を受けるグループとなりそうです。


イギリスの第3次産業は、GDPの80.22%を占めています。

イギリスが生み出す富の約80%がこのセクターから生産されています。

英国といえば金融業をイメージする人も多いと思います。金融及び保険サービスがGDPに占める割合は、10%周辺となっています。

GDPに占める最も大きな部門は家計消費だとされ、全体の約63%を構成しています。

これは、2013年の日本のGDPに占める消費の割合(486兆円のうち約286兆円)と同等約60%とほぼ同等か、

それ以上であり、英国は金融国家であると同時に内需国家ということができそうです。

金融セクターがGDPに占める割合は、ブレグジッドの後遺症により減少傾向がうかがえます。

GDPに金融セクター及び関連産業の占める割合は、2014年の11.8%から2016年には7.2%まで減少しています。

これはブレグジッドにより金融セクターの収益が低下したことが原因と言えるでしょう。


このような背景から、英国企業を救済すべく、英国政府はEUとの間に新協定を結ぶことも検討しているようですが、

EU市場を顧客とする金融セクターにとってブレグジッドの影響は好ましいものではなさそうです。

また、金融関連業の収益の約51%が世界第1の金融センターと評される金融都市ロンドンから発生しています。

英国への対内直接投資は世界第2位、対外直接投資は世界第3位とされますが、

こうしたポジションを首都ロンドンを中心とする金融セクターが支えてきたことは間違いありません。

金融セクターへの顧客の提供に大きな役割を果たしてきたのは、EUのブロック協定です。

この協定に代わる新たな対案を提出しない限り、金融業を中心とする英国経済の凋落は避けられないかもしれません。


観光業については、

2016年には、世界第7位となる3581万4千人の観光客数を受け入れています。

観光収入はGDPの約3%を計上していますが、観光客数と合わせて、これは英国観光業の最高新記録となります。

英国観光業は雇用創出の担い手の役割が期待されており、2010年から発展が奨励されています。

2025年には、GDPの9.9%、雇用の11%が観光業から生み出される見通しだそうです。


その他の特徴

英国の国論として、原子力発電に対して肯定的です。

原子力発電は、二酸化炭素排出料も少なく安定的な電力供給を見込める効果的な発電手段とみなされています。

現在、英国の原子力プラントより供給される電力は、電力消費量の約21%だとされます。

とはいえ、電力消費量自体は全エネルギー消費量のわずか7%ほどの大きさです。

しかし、2011年に発表された政府目標では、原子力プラントの8基増設により、

原子力発電の割合を、現状の電力の21%の割合から、総エネルギーの25%まで伸ばす目標が掲げられています。

日本の原子力災害に対しては、教訓を得るべき経験とするも、原子力プラント増設の方針に変更はないようです。


3 フランス( GDP : 2兆4664億ドル[世界第6位])
主要産業 化学、機械、食品、繊維、航空、原子力、農業(西欧最大)、宇宙・航空産業、原子力産業
輸出 航空機・宇宙飛行体、農産品加工物、化学製品
輸入 コンピュータ・電子機器、産業機械・農業機械、農産品加工物


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が1.48%、第二次産業が19.35%、第三次産業が79.17%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目
重工業製品が上位3位を占めています。

産業機械が11.52%、航空機が約11%、自動車・自動車部品が約9%、電気機器が約8%、プラスチックが約6%。

そのあとに、プラスチック、飲料、精密機械、化粧品、石油・鉱物性資源が続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

産業機械が約12%、石油・鉱物性資源が約11%、自動車・自動車部品が約10%、電気機器が約9%、航空機が約5%。

そのあとに、医薬品、プラスチック、精密機械、有機化学品、アパレル製品が続きます。(比率5%以下)


フランスの第1次産業は、GDPの1.48%を占めています。

農業セクター

フランスの農業はEU最大の農産力を持っています。

フランスの農業生産がEUの農業生産に占める割合は18.1%にも達し、ドイツの13.4%、イタリアの12.3%、スペインの10.6%を超えています。

フランスといえば、世界的なワインの生産地です。

高級ブランドとして定着したボルドー5大シャトー、ブルゴーニュワインなどの世界的な需要を満たすことで、大きな収益を得ています。

ワインやシャンパンを中心とする飲料品の輸出は、約164億ドルです。これはフランスの輸出の3.32%を構成しており、

世界全体の飲料品輸出額では、15.94%に達しています。

その他の農産品は、

穀物 - 約80億ドル・輸出の1.62%
・乳酸品 - 約69億ドル・同1.40%(世界的にフランス産チーズが人気)
・肉類 - 約35億ドル・同0.76%
・家禽 - 約22億ドル・同0.45%

となっており、農産品の中では飲料品の輸出額が最も高い数字になっています。

林業セクター

フランスの林業は、造船の重要性の高まった大航海時代からフランスの産業需要に応えてきました。

フランスの造船企業であるナヴァル社の設立は1631年ですが、同社の起源はイギリスの艦隊に対抗するための艦隊を政府に供給することでした。

当時の船舶の材料が木材であったことは語るまでもありません。

しかし、数世紀に渡る伐採の結果、森林の減少が進み、林業に対する見方の見直しを迫られました。

そこで、1947年に発布された法令では、林業に対する伐採制限と植林の奨励が定められ、森林再生に向けた積極的な取り組みが行われてきました。

その結果、今日のフランスの国土に占める森林の割合は約28%に達しています。

この割合は、欧州内の平均水準ですが、森林の量で見た場合、フランスはEU第4位の森林量に達しています。

とはいえ、豊かな森林を持ってはいても、森林保護の長い伝統から林業の発展は限定的なようです。

以下のように、フランスの貿易において林業品には、輸入過剰の傾向が確認できます。

・紙類 - 輸出約61億ドルに対し、輸入約78億ドル
・木材 - 輸出約26億ドルに対し、輸入約37億ドル
・紙パルプ - 輸出約8.4億ドルに対し、輸入約15億ドル

また世界貿易という視点に移しても、名目GDP世界第6位の割には、フランスの林業品が世界貿易に占める割合は、小規模です。

globalEDGEが集計した129カ国の貿易総額において、フランスの林業品が占める割合は以下の通りです。

・紙類 - 3.97% - 第8位
・紙パルプ - 1.97% - 第12位
・木材 - 2.14% - 第13位

これは、フランスの林業が森林保有量と国力相応の発展を遂げていない証左といえるでしょう。

漁業セクター

フランスの漁業は、大西洋、地中海、そしてアフリカにある海外領土の海域で行われています。

フランス国民1人が年間に消費する海産品の消費量は32kとされ、EU諸国の平均値である23.1kgを10kg上回っています。(日本は55kg周辺)

EUが定める漁獲量制限や国民の高い海産物需要を受けて、フランスの漁獲量は国内需要を満たすことができていません。

フランスの漁業セクターには、強い輸入依存の傾向が確認されます。

フランスの海産物が輸出に占める割合は、わずか0.26%。

これは額面にして約13億ドルであり、輸入額の約45億ドルを大きく下回っています。

世界貿易でも

フランスの海産品が輸出に占める割合はわずか1.35%(第21位)に過ぎない一方で、

輸入は貿易全体の4.79%を占める第5位を記録しています。


フランスの第2次産業は、GDPの19.35%を占めています。

工業セクター

フランスの工業は産業の多様化が進んでいます。

重要な部門としては、自動車、航空機、化学、電気機械、食品加工、金属加工などが知られています。

自動車産業は、主に国産のルノーとグループPSA (プジョーシトロエン、DS、オペル、ボクスホールブランド)の活動が盛んであり、

フランス国外で販売される車のうち4分の3以上がこの2社から生産されています。

また、ヨーロッパで購入される自動車の23%がフランス車だとされ、人気の高い自動車産業の受注を求めて世界的な自動車部品メーカーの進出が相次いでいます。

主要なものとしては、ドイツのボッシュ・グループ、アメリカのデルファイ・コーポレーション、日本のデンソーが知られており、

世界最大規模のタイヤメーカーである国産のミシェランも含めて、自動車部品もフランスの工業の重要な位置を占めています。

自動車及び自動車部品がフランスの輸出に占める割合は、品目中第3位の8.85%に達します。

航空部門は、幅広い事業を手掛けており、民間航空機から国防ジェット機、宇宙飛行機、ヘリコプター、更にはミサイルまで製造しています。

航空機が輸出に占める割合は10.96%に達し、輸出品目の中では第2位。

またglobalEDGEが集計した129カ国中でも第2位の16.36%を占めるなど、エアバスの本部でもあるフランスの航空部門の強さが伺えます。

化学部門は、化学の発展と応用の伝統を背景に、大きな発展が確認できます。

近代科学の成立に大きな役目を果たした人物としては、

元素の命名とともに、空気の組成の解明に功績のあるラヴォワジェ、

有機合成化学を開いたベルテロ、放射線の研究に功績のあるキュリー夫人など

名高い科学者を多く排出しており、化学力の伝統は、ヨーロッパ第2と言われる今日の化学産業に生き続けています。

貿易に占める主要な化学品は、以下の通りです。

・医薬品 - 輸出約299億ドル(6.05%)、輸入約222億ドル(129カ国の輸出合計の第7位)
・プラスチック - 輸出約195億ドル(3.95%)、輸入約218億ドル(129カ国の輸出合計の第8位)
・化粧品 - 輸出約151億ドル(3.06%)、輸入約53億ドル(129カ国の輸出合計の第1位)
・石油・石油製品 - 輸出約146億ドル(2.96%)、輸入約596億ドル(129カ国の輸出合計の第29位)
・化学製品 - 輸出約114億ドル(2.32%)、輸入約106億ドル(129カ国の輸出合計の第4位)

具体的な製品としては、自動車のタイヤを作るのに必要なゴム、顔料、塗料、農薬、火薬、石鹸・洗剤、香料などが挙げられます。

食品加工業は、製品の単価が工業製品に比べて低いことから輸出に占める比率は高くありません。

しかし、フランスの食料品は世界貿易に大きなシェアを持っています。

globalEDGEの集計した129カ国の貿易に占める割合は以下の通りです。

・ワインなどの飲料品 - 15.94% (第1位)
・家畜 - 10.86% (第1位)
穀物 - 7.64%(第3位)
・砂糖・菓子類 - 5.38%(第3位)
・乳製品 - 9.22%(第4位)

また、これと同じことが鉄鋼に関しても起きています。

がフランスの輸出の2~3%を占めるに過ぎない鉄鋼及び鉄鋼製材は、

129カ国の貿易総額に占める割合では、それぞれ4.00%(第8位)と3.13%(第7位)を占めています。

なお、輸出に占める割合が最も高い品目は、11.52%を占める産業機械ですが、

これはフランスの原子力企業であるアレバ社が世界に版圏を持つ多国籍企業であることから、エネルギープラントが大きな比率を占めていることが考えられます。

アレバ社は近年再生可能エネルギー事業にも進出しており、

フランス国内を始め、EU、アフリカ、北米、中央アジア、インド圏との間に、

原子力及び再生可能エネルギープロジェクトを結んでいます。

建設セクター

フランスの建設セクターはGDPの約4.9%を占めています。

不況の影響を受けて2007年から8年連続で成長は下降を記録しましたが、2016年には1.9%の成長に転じています。

なお、フランスの大手建企業であるヴァンシ、ブイグは、2015年の建設メーカーランキングでそれぞれ第5位と第8位にランクインしています。

鉱業ククター

フランスは資源に乏しい国です。世界シェア8位を占める塩を除けば、

石炭、石油、天然ガスなど、産出を見込める資源は国内需要の数%を満たす程の量しか採れません。

しかしながら、フランスの電力を支える原子力発電は、大量のウランを必要とします。

この資源は世界15カ国程度からしか満足のいく生産が行われておらず、資源に乏しいフランスはその15カ国に含まれていません。

それでは、フランスはどのようにして物資を確保しているのでしょうか。

それは海外からの輸入です。

フランスは、歴史的に関係の強いカナダやニジェール、またカザフスタンからの輸入によりウランを確保しています。

その他の物資も、旧植民地のアフリカ諸国や海外領土のフランス領ギニアニューカレドニア(オーストラリアに近い)などは比較的資源埋蔵量も多く、

盛んな産出が行われています。


フランスの第3次産業は、GDPの79.17%を占めています。

フランスは、世界で最も多くの観光客が訪れることで知られています。

国内に残るヴェルサイユ宮殿、モン・サン=ミシェル、ルーブル宮殿など多くの歴史遺産の観光を目的に2016年に訪れた旅行者の数は、

フランスの人口6280万人を上回る8260万人に上ります。

また、フランスの電力は電子力発電による生産コストの安さから海外へ積極的に輸出されています。

原子力事業は、電力輸出のみならず、海外でのプラント建造、メンテナンス、核燃料のリサイクルサポートでも収益を生み出しており、

各事業の収益の合計額は、フランスのGDPの約2%に達します。


その他の特徴

2000年に設立されたユーロネクスト証券取引所の一つがフランスのパリに置かれています。

このユーロネクストを構成する証券取引所は、

フランスの旧パリ証券取引所、ベルギーの旧ブリュッセル証券取引所、オランダのアムステルダム証券取引所ポルトガルリスボン証券取引所の3つです。

現在、この4つの証券取引所は、単一のユーロネクストの下に、

ユーロネクスト・パリ、ユーロネクストブリュッセルユーロネクストアムステルダムユーロネクストリスボンと名称を変え、

3つの取引所で取引されていた現物及び銘柄は、

取引所の合併に合わせて1つの証券市場に統合されています。

2007年には、さらにニューヨーク証券取引所との合併が行われ、NYSユーロネクストが発足しています。


4 イタリア( GDP :1兆8507億ドル[世界第8位])
主要産業 機械、繊維・衣料、自動車、鉄鋼
輸出 医薬品、原油以外の石油、自動車部品、自動車
輸入 原油、自動車、ガス、医薬品


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が2.10%、第二次産業が24.07%、第三次産業が73.83%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

工業製品が大きな割合を占めています。

産業機械が約20%、自動車・自動車部品が約8%、電気機器が約6%。

そのあとに、医薬品が約4%、プラスチックが約4%、鉄鋼製材が約4%、石油・鉱物性燃料が約3%、家具類が約3%、宝石・金属類が約3%、鉄鋼が約2%が続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

燃料及び工業製品の原料品が目立ちます。

石油・鉱物性燃料が約13%、産業機械が約10%、自動車・自動車部品が約9%、電気機器が約8%、医薬品が約5%。

そのあとに、プラスチック、鉄鋼、有機化学品、精密機械、宝石・金属類が続きます。(比率5%以下)


イタリアの第1次産業は、GDPの2.10%を占めています。

農業セクター

農業は、気候・土壌が変化に富んでいるため、様々な農作物の栽培が可能です。

世界有数のワインの生産国として知られ、2013年のワイン生産量はフランスに次ぎ世界第2位でした。

酪農も主要な産業であり、ゴルゴンゾーラパルミジャーノ・レッジャーノなど約50種類のチーズが生産されています。

イタリアの貿易に占める主要な農産品の割合は、以下の通りです。

穀物 - 輸出約9億ドル(輸出総額の0.2%)、輸入約32億ドル
・肉類 - 輸出約23億ドル(輸出総額の0.49%)、輸入約49億ドル
・乳酸品 - 輸出約29億ドル(輸出総額の0.65%)、輸入約40億ドル
・小麦粉類 - 輸出約49億ドル(輸出総額の約1.06%)、輸入約15億ドル
・飲料品 - 輸出約85億ドル(輸出総額の1.86%)、輸入約18億ドル

イタリアの農産品は総体として輸入過剰だとされています。

林業セクター

観光業から工業まで自然と密接に結びつくイタリア経済にとって、森林は貴重な資源です。

しかしながら、大帝国の中心地として長年の伐採により、イタリアの森林は大きく数を減らしました。

その森林の減少に、新しい技術に抵抗を持つ労働者の高齢化が加わり、イタリアの林業の生産性はEU最低レベルに落ち込んでいます。

しかしながら、国内にある家具類、製紙業へは、安定的かつ確実な木材供給が必要です。

そこで、イタリアの木材加工業は、近隣のオーストリア、フランス、スウェーデンフィンランドなどからの

輸入により製品の原料供給を賄っています。

イタリアの貿易における林業品の動向は、以下の通りです。

・紙パルプ - 輸出約3億ドル(輸出総額の約0.07%)、輸入約23億ドル
・木材 - 輸出約18億ドル(輸出総額の約0.40%)、輸入約42億ドル
・紙類 - 輸出約68億ドル(輸出総額の約1.49%)、輸入約51億ドル

紙パルプに約20億ドルの損失が見られますが、紙類のプラス約17億の収支でほぼ埋め合わせできています。

木材の輸入も高いですが、木材を主な原料とする家具類の輸出は約128億ドルにも達し、

付加価値を加えることにより十分な埋め合わせが効いています。

漁業セクター

イタリアの漁業は、地中海の中央に位置する有利な地理条件にありながら、縮小を続けています。

これは、乱獲により被害を受けた魚資源の再生と持続のため、欧州連合より出された漁獲量制限を受けたことが大きく、

2015年の漁獲量は世界第48位となっています。

海産物の輸出額は約4億ドルである一方、輸入量は42億ドルに達しています。


イタリアの第2次産業は、GDPの24.07%を占めています。

工業セクター

2015年のイタリアの貿易収支は、輸出4569.9億ドルに対し、輸入4109.3億ドル。つまり460.6億ドルの黒字です。

これは、輸入した原料に付加価値を与えて輸出に回せている証左といえます。

イタリアは戦前は遅れた農業国でしたが、戦後のアメリカによるマーシャルプランと朝鮮戦争の鉄鋼特需を通して、工業国に発展しました。

地下資源の乏しさを抱えていたものの、欧州石炭鉄鋼共同体の無関税を利用すべく

発足当初から加盟することで原料調達の問題を解決しています。

イタリアの鉄鋼生産は世界第11位周辺であり、主要な輸出資源であると同時に

イタリア工業の主力である機械産業を支える柱として機能しています。

主な機械産業は、自動車産業、航空産業、家電産業、兵器、重機械などです。

また皮革、衣類、靴、アクセサリなどの装飾部門は、イタリアの輸出総額に占める割合は大きくないものの高度なブランド化に成功しており

globalEDGEが集計した129カ国の輸出総額では、それぞれの品目で高い割合を占めており、上位にランクインしています。

イタリアの貿易における機械製品の動向は、以下の通りです。

・産業機械 - 輸出・約923億ドル(輸出総額の20.20%)、輸入・約393億ドル
・自動車・自動車部品 - 輸出・約380億ドル(輸出総額の8.32%)、輸入・約364億ドル
・電気機器 - 輸出・約274億ドル(輸出総額の6.00%)、輸入・約314億ドル
・鉄鋼製材 - 輸出・約168億ドル(輸出の約3.68%)、輸入・約52億ドル

国内自給の難しい電気機器を除き、プラス収支を達成しています。

同じく、装飾部門は以下の通りです。

・アパレル(非ニット) - 輸出・約120億ドル(輸出総額の2.62%)、輸入・約72億ドル
・履物 - 輸出・約104億ドル(輸出総額の約2.30%)、輸入・約60億ドル
・皮革製品 - 輸出・約80億ドル(輸出総額の約1.75%)、輸入・約32億ドル
・アパレル(ニット) - 輸出・約74億ドル(輸出総額の約1.63%)、輸入約60億ドル

また化学製品も輸出の大きな割合を占めていますが、貿易統計からは前2つほどの付加価値を生み出している様子は伺えません。

・医薬品 - 輸出・約200億ドル(輸出総額の4.33%)、輸入・約206億ドル
・石油・鉱物性燃料 - 輸出・約147億ドル(輸出総額の3.21%)、輸入・約523億ドル
有機化学品 - 輸出・約70億ドル(輸出総額の1.52%)、輸入・約143億ドル
・セラミック製品 - 輸出・約49億ドル(輸出総額の1.07%)、輸入・約8億ドル

セラミック製品は高い付加価値を生み出すとともに、129カ国の輸出総額でも第2位の8.65%を占めています。

建設セクター

GDP全体の4.8%を占めるとされますが、2008年の信用問題をきっかけに生産が50%削減されたとされます。

しかしながら、再生可能エネルギーの利用向上にあわせてエネルギープラントの建造が予定されており、

今後の成長を下支えする要因となっています。

鉱業ククター

国内の資源の乏しさから、鉄、銅、鉄鋼、鉛、亜鉛などの原料を他国から輸入しています。

一方で、セメント、粘土、石灰岩、大理石、土砂などの非金属類の資源は少なくない量を国内で自給できています。

エネルギーに関しても現在の生産方法は石炭や石油の火力発電が主流であり、

火力発電に必要な化石燃料の約80%を輸入に依存しているとされ、

またそれに輸入した電力を加えてようやく維持が可能という状態です。

この財政的負担はイタリア経済の安定性にとって大きなリスク要因であり、

再生可能エネルギーの導入などにより、化石燃料を利用した火力発電の割合を軽減していくことが求められています。

政府目標によると、一次エネルギーに占める再生可能エネルギーの比率を、2010年の22%から2020年までに35-38%まで高め、

輸入の割合を2010年の13%から2020年までに7-10%までに削減することが目指されています。


イタリアの貿易における資源の動向は、以下の通りです。

・石油・鉱物性燃料 - 輸出・約147億ドル(輸出総額の3,21%)、輸入・約523億ドル
・鉄鋼 - 輸出・約107億ドル(輸出総額の2.33%)、輸入・約165億ドル
・アルミニウム - 輸出・約58億ドル(輸出総額の1.27%)、輸入・約56億ドル
・銅 - 輸出・約36億ドル(輸出総額の0.78%)、輸入・約64億ドル
・ニッケル - 輸出・約3億ドル(輸出総額の0.06%)、輸入・約8億ドル
亜鉛 - 輸出・約2億ドル(輸出総額の0.04%)、輸入・約6億ドル

上にあげた品目では、アルミニウムを除き、輸入超過の傾向が確認できます。


イタリアの第3次産業は、GDPの73.83%を占めています。

ローマ帝国発祥の地としての歴史遺産に恵まれたイタリアに集まる観光客の数は年間5237万人を超えるとされ、

サービスセクターの重要な外貨獲得機会となっています。

観光客が消費したお金はイタリアの観光収益となり、第3次産業の総収益の約11.8%を構成しています。


その他の特徴

イタリアと聞いて、その都市景観や歴史的建造物、ローマ法王などをイメージする人も多いと思いますが、

イタリアといえばマフィアの国です。

イタリアの地下経済の規模は国家のGDPの約17%にも及ぶとされ、

主に農業、建設、サービスの部門で活動が確認されるようです。

2016年のイタリアのGDPは1兆8500億ドルですから、およそ3146億ドルもの地下資源が、マフィアたちの間で流通していることになります。

また、イタリアといえば、PIGSの一員であり、経済失敗国の印象を持つ人もいると思いますが、

2016年の名目GDPでは、世界第8位。

英国の抜けたEUではドイツ、フランスに次いで第3位であり、貿易収支も460億ドル以上の黒字を計上しています。

イタリアが世界屈指のファンダメンタルを抱えるにもかかわらず、

失敗国家に含められる理由は、前述の地下資源に代表される経済の不透明性、脱税問題、および政府の腐敗、政府が積み上げた負債の重さにあります。

こうした悪要因が投資家不安を増幅させ、イタリアの経済成長を妨げる一要因となっていることは間違いありません。

政治家とマフィアの癒着などが容易に予測されますが、

更なる経済成長に向けて、何らかの施策が求められることは確かでしょう。


5 スペイン( GDP : 1兆2326億ドル[世界第14位])
主要産業 自動車、食料品、化学品、建設業、観光業
輸出 自動車・自動車部品、医薬品、石油・ガス、鉄鋼製品・鋳造品、プラスチック製品、衣類など
輸入 石油・ガス、自動車・自動車部品、医薬品、衣類、鉄鋼製品・鋳造品、有機化学品など

アメリカの金融恐慌が起きた2008年ごろ、スペインは不動産バブルの状況にありました。

そこに起きたアメリカ発の経済不況は不動産バブル崩壊のきっかけとなり、スペイン経済に深刻な打撃を与えます。

2013年には失業率が最大27%近くまで上昇しましたが、2016年には18.6%まで下落し、回復の兆候を見せています。


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が2.57%、第二次産業が23.35%、第三次産業が74.08%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

自動車が約18%、産業機械が約8%、電子機器が約6%。

そのあとに、原油・石油製品、医薬品、プラスチック、フルーツ・ナッツ類、アパレル(非ニット)、鉄鋼製材、鉄鋼などが続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

原油・鉱物性燃料が約14%、自動車・自動車部品が約13%、産業機械が約10%、電子機器が約8%。

そのあとに、医薬品、プラスチック、アパレル(非ニット)、有機化学品、鉄鋼、精密機械などが続きます。(比率5%以下)


スペインの第一次産業は、GDPの2.57%を占めています。

農業セクター

農産品生産の約4分の3を占める野菜、フルーツなどの有機植物は、その80%が輸出を目的に栽培されています。

globalEDGEが集計した129カ国の貿易に占める割合では、

フルーツ・ナッツ類が輸出総額の9.10%(第2位)、野菜が9.44%(第3位)を占めるなど

世界の食物供給におけるスペインの重要性が伺えます。

世界第3位のワイン生産に必要なぶどうの生産が盛んで、穀物は主に大麦と小麦が栽培されます。

畜産業の占める割合は、半分以下だとされ、収穫された家畜の肉は主に食品加工部門で処理されます。

肉類の輸出は約51億ドルにも達しており、これは輸出総額の1.83%。

129カ国の貿易では全体の4.50%を占める第6位のシェアとなっています。

林業セクター

スペインといえば、16世紀の大航海時代に主導的な役割を果たした国です。

航海に必要な船舶の建造のため、多量の木材が伐採されてきました。

さらに、人口増加に伴う燃料、建築需要の増加も森林伐採に拍車をかけ、

国土の森林の多くが深刻なダメージを受けてきました。

そこでスペイン政府は、1940年代以降、繰り返し森林保護政策が繰り返し打ち出してきました。

この試みは、欧州連合からも助成によって支援されており、50年以上にわたる植林と保護政策の結果、

今ではスペインの国土の36.4%を森林が占めており、毎年この比率は上昇し続けています。

このようにスペインは森林保護に積極的なため、林業セクターは比較的小さなものとなっています。

主要な生産品は、コルク、ユーカリ、オーク、マツ、ポプラなどです。

スペインの貿易における林業品の動向は、以下の通りです。

・紙類 - 輸出・約36.7億ドル(輸出総額の1.32%)、輸入・約37.1億ドル( 13 / 129 )
・紙パルプ - 輸出・約6億ドル(輸出総額の0.21%)、輸入・約10億ドル( 17 / 129 )
・木材 - 輸出・約14億ドル(輸出総額の0.52%)、輸入・約13億ドル( 24/129 )
・コルク - 輸出・約3億ドル(輸出総額の0.09%)、輸入・約1億ドル( 2 / 129 )
※カッコ内のランキングは、globalEDGEの集計した129カ国の輸出に占めるシェア

スペインの林業は、保護政策の下、世界的にも目立った規模ではありません。

ただし、スペインの輸出に占める割合はわずかなものの、

コルクの輸出は129カ国中第2位となる15.99%のシェアを持っています。

漁業セクター

スペインの漁業は欧州最大だとされ、GDPに対して1%の割合を占めています。

魚は国民の日常食として重要な位置を占めており、国民一人当たりの魚の年間消費量は、世界第9位。

国民の間の強い魚需要を埋めるため、輸入による供給が必要になっています。

近年は海域をめぐりモロッコ、カナダなどとの間に紛争が起こっており、

漁獲高も減少していますが、沿岸部での養殖で代替しつつあります。

スペインの貿易における海産品の動向は、以下の通りです。

・海産品 - 輸出・約28億ドル(輸出総額の1.01%)、輸入・約55億ドル(9 / 129)
※カッコ内のランキングは、globalEDGEの集計した129カ国の輸出に占めるシェア

ヨーロッパ最大の漁業をもちながら、輸入量が輸出量の約2倍にも達しています。

世界でも第4位に達する輸入量の理由は、魚関連の食品加工業が発展しているためです。

スペインの魚関連の食品加工業(冷凍、塩漬け、缶詰など)の規模はヨーロッパ最大だとされ、

大量の製品を製造するために原材料となる魚の輸入を必要としています。


スペインの第二次産業は、GDPの23.35%を占めています。

工業セクター

スペインで最も大きな工業が自動車産業です。

2016年の自動車生産台数は、世界第8位。EUではドイツに次ぎ、第2位の産業規模となっています。

しかしながら、自動車産業のプレイヤーには外資系企業が目立ちます。

ダイムラー、フォード、ゼネラルモータズ、日産、PSA、ルノーフォルクスワーゲンオペルなど名だたるグローバル自動車メーカーが進出しています。

SEAT(セアト)の本拠地はスペインですが、フォルクスワーゲンの傘下に入っています。

こうした自動車メーカーによる失業問題(2017年時点で17%)への貢献も大きく、自動車産業従事者の割合は製造業者の9%を占めています。

2016年のGDPに占める自動車産業の貢献は8.7%とされ、生産された自動車の80%は輸出されています。

また産業の高度化を目指して研究開発に力を入れた結果、従来の重工業部門に代わり

バイオテクノロジー産業、化学産業、電気機器、情報通信などの分野も勢いを強めています。

スペインの貿易における工業製品の動向は、以下の通りです。

・自動車及び自動車部品 - 輸出・約497億ドル(輸出総額の17.87%)、輸入・約388億ドル( 9 / 129 )
・産業機械 - 輸出・約222億ドル(輸出総額の7.99%)、輸入・約291億ドル( 21 / 129 )
・電気機器 - 輸出・約157億ドル(輸出総額の5.66%)、輸入・約241億ドル( 20 / 129)
・鉄鋼製材 - 輸出・約71億ドル(輸出総額の2.57%)、輸入・約40億ドル( 8 / 129 )
・航空機 - 輸出・約47億ドル(輸出総額の1.69%)、輸入・約29億ドル( 10 / 129)

品目の中では、自動車及び自動車部品の占める比率が突出して高く、輸出総額の17.87%を占めています。

これは全品目中最大の数字であり、以下、産業機械と電気機器を合わせて輸出額の高い品目のベスト3となります。


スペインの貿易における化学製品の動向は、以下の通りです。

・石油・鉱物性燃料 - 輸出・約139億ドル(輸出総額の4.99%)、輸入・約428億ドル( 30 / 129 )
・医薬品 - 輸出・約113億ドル(輸出総額の4.08%)、輸入・約148億ドル( 13 / 129)
・プラスチック - 輸出・約108億ドル(輸出総額の3.90%)、輸入・約106億ドル( 16 / 129 )

貿易統計からは特に目立った競争力は感じられませんが、

この中では、国内市場の成長を背景に製薬業界の成長が最も著しいようです。


建設セクター

バブル崩壊震源地であり、現在も深刻な低迷にあえいでいます。

バブル崩壊前の2005年から2009年にかけて、建設セクターはGDPに対して10%付近の比率だったにも関わらず、

2009年のバブル崩壊きっかけに建設セクターは急速に縮小します。

2007年のピーク時にはGDPの16%を占めていた建設セクターの比率は、2015年には5.1%まで落ち込みます。

しかしながら、2015年を底に2翌年以降は復調の兆しを見せており、

国内経済の回復と外国投資の増加により、年間成長率3%を達成しています。

鉱業セクター

石炭が鉱業生産高の大半を占めています。

その他の鉱業生産品としては、鉄、銅(2015 : 世界19位)、鉛、亜鉛(2015 : 世界24位)、タングステン(2014 : 世界8位)、カリウム(2015 : 世界10位)、カオリン(2014 : 世界21位)、ニッケル(2013 : 世界23位)水銀、金などが挙げられます。

しかし、アメリカ大陸から採掘した金・銀の精錬に使われた水銀のように、

長年の採掘の結果、その埋蔵量を大きく減らした資源が目立ちます。

原油天然ガスの産出も、国内需要を満たすには程遠く、石炭、原油などの化石燃料の大半を輸入に依存しています。


スペインの第三次産業は、GDPの74.08%を占めています。

スペインの第三次産業は、工業化の遅れにより、他の欧州諸国と比べて第三次産業が遅れ気味な点が特徴です。

観光業の発展が進んでおり、2016年の世界観光客数ランキングでは、フランス、アメリカに次いで世界第3位を獲得しています。

欧州の西端の地理条件や年間を通して温暖な気候も助け、イギリス、フランス、アメリカをはじめ、世界じゅうの国々から旅行者がスペインに訪れています。

2016年の観光客数は7556万人でしたが、この数字はスペインの人口約4640万人の150%以上に相当する数字です。

観光収益はGDPの約10%を占めており、

スペイン経済において、工業セクター、金融セクターに続いて3番目に重要だとされています。


その他の特徴

スペインは、再生可能エネルギーが電力生産の主力を占める(2015 : 47%)唯一の国とされます。

エネルギー使用量がEU平均の88%ほどと少ないことも特徴のひとつです。

国土の北部で盛んな水力発電は、電気需要の6分の1を満たし、

2015年の時点では、風力発電が総発電量の23.7%を占める主要な発電です。

これは、22.7%を占める原子力発電による発電量と比べてもほぼ同量で、ヨーロッパを代表する再生可能エネルギー利用国との評価を受けています。

2020年までに風力発電の比率を40%まで高めることを目標としており、再生可能エネルギーの関連技術も盛んに輸出されています。


6 オランダ( GDP : 7775.5億ドル[世界第18位])
主要産業 卸売・小売業、製造品(食品・飲料加工、化学・薬など)、医療・社会福祉
輸出 機械・輸送機器類、化学製品、食品・動物など
輸入 機械・輸送機器等、鉱物性燃料、化学製品等

オランダは1650万人ほどの人口規模ながら世界第18位のGDPを生産しており、

1人あたりGDPは約4,6万ドルと世界第14位の成績を残しています。

鉱物資源には乏しく輸入に依存しているものの、1950年代に発見された天然ガスが歳入の多くを占めています。

経済は1980年代に民営化が進んだものの、比較的に政府の規制の強い混合経済の形態をとっています。

各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が1.78%、第二次産業が19.72%、第三次産業が78.5%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目(2015)は、産業機械が約14%、原油・鉱物性燃料が約13%、電子機器が約9%、医薬品が約6%。

そのあとに、精密機械、プラスチック、輸送機器、有機化学品、鉄鋼などが続きます。

主要な輸入品目(2015)は、原油・鉱物性燃料が約17%、産業機械が約13%、電気機器が約12%、輸送機器が約5%。

そのあとに、精密機器、医薬品、有機化学品、プラスチック、鉄鋼、鉄鋼製品などが続きます。


オランダの第1次産業は、GDPの1.78%を占めています。

農業セクター

2016年の輸出総額の22%を農産品及び農業技術が占めるほど農業セクターは盛んです。

農産品の輸出額は、EUでは第1位、世界ではアメリカに次いで第2位の数字を残しており、

高度な実績を背景に高い需要を持つ農業技術の輸出もまた盛んに行われています。

主要な農産品は、青果、チーズやバターなど牛乳関連の酪農製品、家畜の肉、食料加工品です。

林業セクター

森林がオランダの国土に占める割合は10%ほどと少なく、また自然保護に力を入れる政府により、森林の大半は公共資産とされています。

そのため参入が難しく、発展も限定的なものに留まっているようです。


漁業セクター

漁業セクターは発展が遅れており、小規模だとされます。

魚の国内消費量の4分の3は海外からの輸入に依存しており、またオランダ国内の漁獲量の80%は輸出に回されるため、

魚の輸入量が輸出量を上回る事態が起きています。

これは、過去20年間の間にオランダの漁業が衰退したため、

食料加工業界が他国からの輸入で原料の調達を始めたことが原因の一つとなっているようです。


オランダの第2次産業は、GDPの19.72%を占めています。

工業セクター

工業セクターには、オランダの就労人口の13%が従事しており、輸出の75%が工業セクターから生産されています。

高度に先端化された工業は付加価値を創造する能力に優れており、イノベーションの期待も高まっています。

工業自体は、国の資源の乏しさから日本のような加工貿易が主流です。

原料品をほとんど必要としない機械部品、合成繊維、電気器具のような工業が発達しており、

製鉄、機械、造船、飛行機などの金属工業、豊富な農産品を背景とした食品加工や化学工業も盛んです。

建設セクター

建設セクターは、世界不況が起きた2008年以前と比べて需要も低落していますが、回復の予兆が見えているようです。

鉱業ククター

オランダの国土は狭いこともあり、地下鉱物資源に恵まれていません。

しかし、天然ガスの産出は豊富で、その生産量はEU諸国内で2番目。

一時は、いわゆるオランダ病の原因となったものの、

EU全体の天然ガス埋蔵量の約30%を占める重要なエネルギー資源として、主にEU諸国向けに輸出も行われています。

石油や石炭の需要の大部分は輸入に依存しているものの、

石油精製産業は発展しており、ロイヤル・ダッチシェルが国内のみならず石油メジャーとして世界中で資源開発を行っています。

オランダの第3次産業は、GDPの78.5%を占めています。

オランダは、北海沿岸部に位置する海上交通の要衝として国際貿易を中心に発展してきました。

その地理的特性をいかして、サービス業の中心は金融と流通です。

首都アムステルダムにはユーロネクストの取引所であるアムステルダム証券取引所があり、ライン川河口にあるロッテルダム港はEU最大の港です。

また、知的先進性をいかして創造産業も発展しており、IT産業をはじめとする情報通信産業も発展しています。

その他の特徴

1980年代にいわゆる「オランダ病」を発症しましたが、

先端技術の育成と雇用確保の両立により国際競争力を高めることで対処しました。

一応の復帰を果たし先端工業国として一皮むけたオランダ経済は高度な国力と高い信頼性を示しています。


7 ルクセンブルク( GDP : 599.8億ドル[世界第74位])
主要産業 金融業、鉄鋼業
輸出 鉄製品、タイヤ、自動車
輸入 石油類、自動車、航空機類

ルクセンブルクは、人口約58万人の小国です。

しかし、ヨーロッパの金融セクターとして機能しており、一人当たりGDPは1992年以降世界第1位を継続しています。

その数値は唯一10万ドルを突破しており、2位のスイス(約8万ドル)と比べても2万ドル近い開きがあります。


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が0.23%、第二次産業が12.33%、第三次産業が87.44%となっています。(2016)


globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目(2016)は、鉄鋼が13%、産業機械が約11%、プラスチックが約10%、輸送機械・部品が約7%、鉄鋼製品が約6%、ゴムが約5%、電気機械が約5%。

そのあとに、日用品、アルミニウム、紙が続きます。

主要な輸入品目(2016)は、輸送機器・部品が約12%、石油・鉱物性燃料が約9%、産業機械が約9%、電気機械が約6%、飛行機が約6%、鉄鋼が約6%、プラスチックが約6%。

そのあとに、ゴム、アルミニウム、日用品が続きます。


オランダの第1次産業は、GDPの0.23%を占めています。

農業セクター

農業セクターの発展は限定的です。

土地の余剰が少なく、耕作しても採算を見込めない限界耕作地の多さが農業の発展を妨げています。

農業生産の中心は畜産業で、穀物や野菜、ワインの生産も行われています。

林業セクター

ルクセンブルクは、国土の約33%が森林で覆われており、私有林の割合が約55%に達するにもかかわらず

1990年から2010年までの間に森林の減少率は年平均0.06%、また第一次産業の小ささからも、

林業セクターは極めて微小であることがわかります。

漁業セクター

ルクセンブルクは、フランス、ベルギー、ドイツに囲まれた内陸国なので、漁業セクターは発展していません。


ルクセンブルクの第2次産業は、GDPの12.33%を占めています。

工業セクター

ルクセンブルクの工業は鉄鋼業によってリードされてきました。代表的な企業としては鉄鋼メーカー世界第1位のアルセロール・ミッタルが知られています。

その他の代表的な分野としては、自動車タイヤ、化学などの重化学工業の分野において、

それぞれ大手のグッドイヤー、デュポン、モンサントなどの外資系企業の誘致に成功しており、産業の多角化が図られています。

そのほかにも、断熱材大手のアーマセル、家庭用品大手のラバーメイド、

また食品加工では王家御用達とされる「オーバーワイス」が世界的なブランドの定着に成功するなど、軽工業も発展しています。

しかしながら、産業の重点は重工業から金融業にシフトしており、

第二次産業GDPに占める割合は、1995年の21%から2016年には12.33%に低下しています。

建設セクター

建設セクターが2015年のルクセンブルクGDPに占めた割合は5.4%です。

これはドイツの3.3%、フランスの4.9%、イタリアの4.8%と比べると若干高い数値に見えますが、

これはルクセンブルクがアジアのシンガポールや香港のような欧州の租税回避地であることが関係していると考えられます。

シンガポールや香港で起きている住宅ブームがルクセンブルクでも起きていると考えられます。

鉱業ククター

ルクセンブルクは資源に恵まれておらず、資源の輸出ではなく、人材の独創性と競争力で発展してきた国です。

産業資源の大半を輸入により賄っています。


ルクセンブルクの第3次産業は、GDPの87.44%を占めています。

ルクセンブルクは、地理的にヨーロッパの中心に位置しており、その地理的特性から交通網が整備されているほか、

欧州最大の港を有するオランダと近接する物流の要衝であり、

欧州圏にビジネスを拡大しようとする世界企業にとっては魅力的な立地条件を備えています。

そうした特性を生かして、ユーロ圏におけるプライベート・バンキングの中心地の地位を獲得しています。

国内には、EUの政策金融機関である欧州投資銀行やユーロスタット、

欧州会計監査員といった欧州連合の金融関連機関や世界に2つしかない国際決済機関であるクリアストームが設置されており、

EU諸国の金融機関を束ねる役割を果たしています。

金融業が2013年のGDPに占めた割合は、36%にのぼります。

また、産業の多角化のため情報通信分野や物流業の誘致も進んでおり、GDPの拡大に寄与しています。

その他の特徴

軽減税率を導入することで世界中の企業の本社を誘致することに成功しています。

有名どころでは、スカイプeBay、アップルなどのインターネット関連企業がルクセンブルクに本社機能を移転していることで知られています。

日本企業では、ファナック楽天などが欧州本社を置いています。

ただし、スカイプのような本社をルクセンブルクに完全移転させた企業は稀で、大半は欧州本社だとされています。


8 スウェーデン( GDP : 5110.0億ドル[世界第23位])
主要産業 機械工業、化学工業、林業、IT
輸出 機械、鉄道以外の輸送機器、電気機器、鉱物性燃料、紙・パルプ
輸入 機械、電気機器、鉄道以外の輸送機器、鉱物性燃料、プラスチック

西暦98年からローマの歴史家タキトゥスによって言及されていました。

首都ストックホルムは1523年から絶えることなくスウェーデンの首都機能を担っています。

GDPの約3分の1が貿易によって占められる貿易国家で

各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が1.3%、第二次産業が26.03%、第三次産業が72.68%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目は、産業機械が約16%、自動車・自動車部品が約11%、電気機械が約11%、石油・鉱物性燃料が約6%、紙が約6%、医薬品が約5%。

そのあとに、鉄鋼、プラスチック、精密機械などが続きます。

主要な輸入品目は、産業機械が約13%、電気機器が約12%、自動車・自動車部品が約11%、石油・鉱物性燃料が約10%。

そのあとに、プラスチック、海産物、医薬品、鉄鋼、精密機械などが続きます。


スウェーデン第1次産業は、GDPの1.3%を占めています。

農業セクター

国土の8割が冷帯に属し、耕作可能な農地が国土の10分の1にも満たないため、穀物の栽培よりも畜産業が盛んです。

食料自給率も概ね80%を超えており、野菜類や果実類などの不足分を輸入に頼っていることを除けば、農業効率は高いといえます。

農作地が少ない分酪農が盛んで、農業生産の20%が酪農品によって占められています。

林業セクター

スウェーデンは国土に占める森林の割合が65%と高く、庶民のリクリエーションとして森林散策が定着しているほど自然に恵まれています。

約100年前に政府の発布した森林保護政策では、年間の森林伐採量を森林の回復量以下に抑えることが定められました。

そして持続可能な伐採が続けられた結果、今日の森林は1920年に比べて68%増加していることが報告されています。

しかしながら、林業の生産量は高く、伐採した木材を加工とする産業が成熟しています。

伐採された森林は木材や紙パルプ、製材、家具、プレハブ住宅などに加工されます。

紙、板紙の生産量は2012年で世界第5位のシェアを持ち、輸出の約6%を占めています。

漁業セクターは、

漁業がスウェーデン経済に占める割合は小さく、GDPの1%ほどに留まっています。

政府も持続可能な漁業を目指して、乱獲を防止する目的で漁業に規制を打ち出しており漁獲量も漁業従事者も減少傾向に向かっています。

しかしながら、食品加工の分野は発展しており、近隣のノルウェーアイスランドなどEU域外の国から原料となる魚の80%を輸入しています。


スウェーデンの第2次産業は、GDPの26.03%を占めています。

工業セクター

貿易立国スウェーデンの輸出収益の大半は、工業セクターの貢献に支えられています。

群を抜いて活発なのが工業収益の約半数を生み出す自動車産業です。知名度の高い自動車メーカーは、電気自動車の開発に積極的なボルボです。

その他の産業も幅広く発展しています。

首都のストックホルムでは、情報通信機器や水力発電プラントなどの電気産業が発展しています。

鉄鉱石の産地である北部では、鉄鋼業が栄えています。

森林の比率が高い南部では金属、プラスチック、ガラスなどの化学産業、西部では石油精製産業、製薬業、バイオテクノロジー産業の発展が著しいとされます。

食品加工や兵器産業の発展も進んでいます。

知名度の高い世界企業としては、兵器産業のSAAB(サーブ)、重火器メーカーのボフォース

家電大手のエレクトロラックス、工作機械のサンドビック、世界最大の家具チェーンのイケア、アパレルのH&Mなどがよく知られています。

建設セクター

建設部門は、スウェーデン経済の重要な役割を果たしています。

さらに2016年にスウェーデン政府より発表された「国家リフォームプロジェクト2016」の下で、

今後2020年までの間に大きな成長が予測されています。

このプロジェクトで目指されている目標のひとつに、鉄道、道路、基本インフラの再開発を伴うインフラの再整備が掲げられており、

政府プロジェクトの下で成長がほぼ約束されています。

主な建設業者としては、世界上位のシェアを持つスカンスカが知られています。

鉱業ククター

スウェーデンは鉱物資源に恵まれています。

歴史的に採掘が続いたため突出した資源はありませんが、

2014年の世界シェア第10位を占めた鉄鉱石をはじめ、金、銅、鉛、亜鉛、銀などの資源が採掘されています。


スウェーデンの第3次産業は、GDPの72.68%を占めています。

スウェーデン経済の特徴は、公務員数が多いことが知られています。

公的部門の人数は33%を超えており(日本は9.5%)労働者の3分の1が公的部門に従事していることが考えられます。

また高度福祉国家のため、福祉部門の多くが公的セクターに含まれています。

この福祉部門は、女性労働の受け皿となっており、スウェーデンが掲げる男女平等と高度福祉の理想を支える母体となっています。

サービス業として特筆すべきは、サービスの貿易の多さです。

ビジネスサービスや知識・技術の輸出が財の輸出を上回る数字を計上しています。

主な企業としては、電気通信事業のテリア、小売大手のICAなどが知られています。


その他の特徴

スウェーデンが持つ大企業のほとんどは多国籍企業としての実態を持っており

雇用においては、しばしば外国人をスウェーデン人に優先して雇うことがあります。

エネルギー部門は、石油経済からの脱却を目指しており、

自然エネルギーの利用比率を高める試みがなされています。

2014年に生産された電力の49.8%は、水力・風力・太陽光の自然エネルギーから作られました。

原子力発電に向けた取り組みもなされていますが、しばしば頓挫しているようです。


9 ポーランド ( GDP : 4693.2億ドル[世界第24位])
主要産業 食品、金属、自動車、電機電子機器、コークス・石油精製
輸出 機械機器類、輸送機器、食料品など
輸入 機械機器類、鉱物性燃料、金属製品

EUの東部ブロックに位置しており、2007年-2008年の世界経済不況の被害もEUで最も軽微で切り抜けたことで知られています。

その原因は経済開放直後で成長国としての条件を備えていたなど様々挙げられます。

しかし、非ユーロゾーン圏であったことも大きかったのではないでしょうか。

ポーランドは2004年からEUに加盟していますが、今日に至るまで共通通貨ユーロは導入していません。

経済成長も順調です。

2017年9月、イギリスのデータ関連会社のFTSEは、ポーランド経済が先進国投資により急成長を続けるエマージング経済から

先進国市場の状態に移行したとする報告を行っています。


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が2.41%、第二次産業が33.34%、第三次産業が64.25%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

産業機械が約13%、電気機器が約12%、自動車・自動車部品が約11%、家具が約6%。

そのあとに、プラスチック、石油・鉱物性燃料、鉄鋼製品、船舶、ゴム、肉が続きます。

主要な輸入品目

産業機械が約13%、電気機器が約13%、自動車・自動車部品が約8%、石油・鉱物性燃料が約8%、プラスチックが約6%。

そのあとに、鉄鋼、医薬品、鉄鋼製品、船舶、精密機械が続きます。


ポーランド第1次産業は、GDPの2.41%を占めています。

農業セクター

75%の農家は10ヘクタール以下の小規模で農業を営んでおり、残りの25%が農地の72%を所有しています。

2011年の農作物の上位は、家畜の肉が約24%、穀物が約21%、牛乳が約15%となっています。

そのあとには、野菜が7%、ジャガイモが約6%と続いています。

野菜が輸出に占める割合は0.51%。輸入は0.35%、

肉類が輸出に占める割合は2.18%、輸入は0.80%となっています。

林業セクター

ポーランドの国土は30.6%が森林で覆われており、林業ポーランド経済の重要な位置を占めています。

林業GDPに占める割合は2%とされ、ポーランドの世界第4位の家具類の輸出を支えています。

繊維板の生産量はEU第1位、パーティクルボードの生産量は同2位と高いシェアを持っています。

伐採された木は、製材、家具、セルロース紙、木材産業で使用されます。

木材が輸出に占める割合は1.91%。輸入に占める割合は0.71%。

紙類が輸出に占める割合は1,90%、輸入に占める割合は2.12%となっています。


漁業セクター

ポーランドの漁獲量は少なく、魚介類が輸出に占める割合は0.65%に過ぎません。

対して魚の輸入量は0.87%となっており、食品加工品の原料となる魚が盛んに輸入されていることが分かります。

ポーランドの第2次産業は、GDPの33.34%を占めています。

工業セクター

工業セクターがGDPの25%を占めています。

自動車産業ポーランドの工業生産の11%、GDPの約4%を占めています。

自動車産業の主力は軽量車で、中東欧地域ではチェコに次ぎ第2位のシェアを持っています。

輸出の8%を占める自動車産業は、外資企業が主導しています。

フィアットオペルフォルクスワーゲン、MAN、ボルボスカニアなどの外資企業がポーランドに工場を設置しており、

日本企業ではトヨタも進出しています。

国産のポーランド企業は、主にバス、高速バス、路面電車などを手がけるネヴァグ、ペサ、ソラリス、イェルチ社が有名です。

その他にもEUの「工場」として、多岐にわたる工業製品が生産されています。

パーソナルコンピュータやテレビなどの情報家電の生産が盛んで、電気機器は輸出の12.24%を占めます。

ヨーロッパのテレビ生産の3割をポーランドが占めています。

建設セクター

建設セクターはGDPの約7%を占めます。

鉱業ククター

ポーランドは資源が豊富であり、石炭を中心として多種多様の非鉄金属に恵まれています。

石炭の生産量は2016年で世界第9位です。

琥珀の生産は、世界全体の約80%を占めており、琥珀製品の製造業がダグンスク市に集中しています。

その他の非金属類では、レモン石、カオリナイト、ギプス、チョーク、大理石などの採掘も行われています。

なお金属類では、世界第8位の銀(2014)をはじめ、亜鉛、鉛、銅など一定の資源に恵まれています。


ポーランドの第3次産業は、GDPの64.25%を占めています。

経済の発展パターンをたどり、ポーランドのサービス産業は年々その比率を高めています。

特に、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)に代表されるビジネスサービスの成長が著しく、

2011年には、中東欧地域におけるビジネスサービスの38%をポーランドが占めています。


その他の特徴

電力生産の大半は化石燃料に依存しています。

ユーロ目標に従い、2020年までに再生可能エネルギーの比率を15%まで高めることが目指されています。


10 ベルギー( GDP : 4665.6億ドル[世界第25位])
主要産業 化学工業、機械工業、金属工業、食品加工業
輸出 鉱物油関連製品、医薬品、自動車・関連部品など
輸入 鉱物油関連製品、自動車・関連部品、医薬品など

オランダと隣接し外洋に面する地理条件から貿易が盛んです。

貿易依存度の高さが特徴で、輸出依存度と輸入依存度はそれぞれ87.1%と81.1%に達します。

各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が0.74%、第二次産業が22.25%、第三次産業が77.01%となっています。(2016)



globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

医薬品が約11%、自動車・自動車部品が約10%、石油・鉱物性燃料が約8%、有機化学品が約8%、産業機械が約7%、プラスチックが約7%。

そのあとに、宝石・金属類、精密機械、鉄鋼、電気機器が続きます。

主要な輸入品目

石油・鉱物性燃料が約12%、自動車・自動車部品が約11%、医薬品が約10%、有機化学品が約9%、産業機械が約8%。

そのあとに、宝石・金属類、電気機器、プラスチック、精密機械、鉄鋼が続きます。


ベルギーの第1次産業は、GDPの0.74%を占めています。

農業セクター

農地面積が国土の4分の1しかなく、発展は限定的な範囲に収まっています。

穀物が輸出に占める割合は0.15%に過ぎません。

農業生産の3分の2が酪農及び家畜関連製品です。

肉類は輸出の0.86%を占めています。

林業セクター

林業の発展も小規模に収まっています。木材が輸出に占める割合は0.63%に過ぎません。

紙パルプの輸出も0.19%とわずかな数字に留まっています。

漁業セクター

漁業の発展も小規模に収まっています。

漁獲量の大半は国内で消費されており、輸出に占める割合は0.20%に過ぎません。


ベルギーの第2次産業は、GDPの22.25%を占めています。

工業セクター

製造業がGDPの約6分の1を占めています。

主要な産業は、冶金、鉄鋼、繊維、化学産業、ガラス、製紙、自動車産業、食品加工の発展が顕著です。

輸出の盛んな工業製品としては、医薬品(輸出の約11%)、自動車・自動車部品(約10%)、石油製品(約8%)、有機化学品(約8%)、産業機械(約7%)、プラスチック(約7%)、宝石・金属類(約4%)、精密機械(約3%)、鉄鋼(約3%)、電気機器(約3%)が挙げられます。

これらは輸出の上位10位にも該当し、加工貿易を中心とするベルギーの盛んな工業を裏付けています。

建設セクター

建設セクターはGDPの約5.4%を占めています。

欧州債務危機の余波を受け2012年から2013年にかけて不調に陥っていましたが、

景気も持ち直しと建設プロジェクトに支えられて2013年を機転に緩やかな回復を続けています。

鉱業ククター

かつては、石炭や鉄鉱石、亜鉛などの豊富な資源に恵まれていましたが、

国内での採掘はすでに停止しています。

輸入した原料品を加工するスタイルが定着しており、鉱物資源を含めた原料品の輸入が盛んに行われています。


ベルギーの第3次産業は、GDPの77.01%を占めています。

金融、ビジネスサポートの分野で外国投資が集まっており、

ユーロネクストに加わったブリュッセル証券取引所は、ユーロネクストブリュッセルと呼ばれています。

観光業は主にフランドル地方で発展しており、EU圏を中心に広く旅行者を受け入れています。


その他の特徴

ベルギーの首都ブリュッセルには、欧州連合の主要機関が集中しており、「EUの首都」とも呼ばれています。

主要機関としては、欧州委員会欧州連合理事会が置かれており、

こうした機関との連携が取りやすいことから近年では欧州議会の活動もブリュッセルで行われるようになってきています。

また北大西洋条約機構(NOTO)の本部もブリュッセルに置かれています。


隣国のルクセンブルクには、欧州投資銀行やユーロスタット、欧州会計監査員などが置かれ

欧州金融の中心地となっていたことを考えれば

ベルギーは欧州連合の政治の中心地といえるかもしれません。


11 オーストリア( GDP : 3865.9億ドル[世界第29位])
主要産業 農林水産業、鉱業、製造業、建設業、卸売・小売業、運輸・通信業、金融・保険業、専門職・科学・技術サービスなど
輸出 鉄鉱石、石炭、個人旅行サービス
輸入 個人旅行サービス、乗用車、精製油


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が1.27%、第二次産業が28%、第三次産業が70.73%となっています。(2016)


globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

産業機械が約19%、電気機器が約11%、自動車・自動車部品が約9%、医薬品が約6%。

そのあとに、プラスチック、鉄鋼、鉄鋼製品、紙類、木材、精密機械が続きます。

主要な輸入品目

産業機械が約13%、自動車・自動車・自動車部品が約10%、電気機器が約10%、石油・石油製品が約8%。

そのあとに、プラスチック、医薬品、有機化学品、鉄鋼製品、精密機械、鉄鋼、宝石・金属類が続きます。


オーストリア第1次産業は、GDPの1.27%を占めています。

農業セクター

国土の62%がアルプスにあるため、耕作可能な農地が国土の約半分程度しかありません。

そのため、農業就労人口も少なく、GDPへの貢献もわずかです。

穀物が輸出に占める割合も0.28%と小さく、野菜も0.10%に過ぎません。

肉類と乳製品は、それぞれ輸出の0.82%と0.91%を占めており

植物・穀物栽培に比べると畜産が盛んであることが分かります。

林業セクター

オーストリアの国土の47.6%は森林に占められています。

森林の豊富さから林業は伝統産業として根付いており、林業のみならず貿易、観光など様々な産業の柱となっています。

約30万人のオーストリア人が直接的あるいは間接的に利益を得ているとされ、

林業の経済的、社会生活的重要性を理解して、植林の禁止などにより人工の影響を極小化するなど、

林業の持続可能性を保つための試みが官民一体で取られています。

林業が生産した財が輸出に占める割合は、

紙類が3.17%(輸出品目の第8位)木材が2.91%(同9位)と高い比率を占めています。


漁業セクター

オーストリアは、他国に囲まれた内陸の国であるため、

魚の供給は近隣のドイツ、オランダ、デンマーク、イタリア、フランスといった国々からの輸入に頼らなければなりません。

魚介類など水産食品の輸出は全輸出の0.02%に留まる一方で、

輸入は全輸入の0.20%ほどを占めています。


オーストリアの第2次産業は、GDPの28%を占めています。

工業セクター

オーストリアの工業は、

そのほとんどが、第二次産業革命で発展した鉄鋼、機械、化学、石油などの重化学工業の分野にとどまっています。

しかしながら、オーストリア製品は、サービスや品質の高さで国際市場での信頼を勝ち取っており、国際社会から高い評価を得ています。

輸出に占める割合の大きい工業製品としては、

産業機械(18.54%)、電気機器(10.72%)、自動車・自動車部品(9.43%)、医薬品(5.58%)、プラスチック(4.71%)、鉄鋼(4.20%)、鉄鋼製材(3.35%)、精密機械(2.78%)、アルミニウム(2.66%)、石油・鉱物性燃料(1.97%)、有機化学品(1.61%)

が挙げられます。

またこのうち先頭から7番目までは輸出品目の上位7位と一致しており、その合計は輸出の56.53%を占めます。

GDPの28%が工業由来であることを含め、オーストリアの工業セクターの活発さを示す数字だと言えます。

中でも輸出の18.54%を占める産業機械は突出していますが、

これはオーストリアの技術力を背景に再生エネルギーの発電所、化学プラント、製鋼所、パイプラインなどの受注が

欧米圏から広く集まっているためです。

建設セクター

オーストリアが持つ伝統的な技術や優れたイノベーションは国際的な競争力を形成しています。

優れた建設や高い技術を持った人材を評価して海外市場からの受注が降りることも少なくありません。

実際、オーストリア最大の建設業者であるSTRABAGは、世界の空港や鉄道の建設を手掛けており、

その売り上げの約25%はEU市場からのものです。

また、線路工事メーカーのプラッサー&トイラーの製品は2010年時点で世界104カ国に輸出されており、

日本の私鉄をはじめ公共公団とも深い関わりを持っています。

他にも、voestalpine Schienen GmbH や voestalpine VAE GmbHなど世界的なシェアを持つ企業を持っています。

統計的にもオーストリアの建設業の強さは表れており

世界の鉄道敷設にオーストリアが占める割合は、globalEDGEが集計した129カ国のうち世界で第3位のシェアを持っています。(3.72%)


鉱業セクター

鉱物資源は世界第28位のシェアを持つ鉄鉱石以外には大きなシェアを持つ資源は見当たりません。

また、貿易統計を見ても

宝石・金属類は、輸出の0.92%に過ぎないのに対して輸入の2.22%を占めています。

また同じように石油・鉱物資源は輸出の1.97%に対して輸入の7.90%を占めています。

このことからも、石油・鉱物資源は、産業需要分を含めた国内需要を輸入に依存していることが分かります。


オーストリアの第3次産業は、GDPの70.73%を占めています。

サービス産業は、人口の約3分の2が従事しておりGDPの約70%を占めています。

しかしサービス業の発展は産業の近代化によって進んだものではありません。

サービス部門のほとんどは国営によって営まれており、政府の介入を多く残した構造となっています。

劇場、オーケストラ、オペラ、運輸通信、病院、老人ホームといった領域が国に所有されており、

付加価値を生む事業は、海外でのサービス提供を行う金融や観光業程度に限られています。

観光業も重要なセクターです。

首都ウィーンは、多くの作曲家を輩出した音楽を中心に文化が栄えた歴史を持ち、「音楽の都」とも呼ばれています。

そうした魅力的な歴史背景が評価され、世界中から集まる観光客の数は少なくありません。

2016年には世界第11位、2800万人もの観光客数を受け入れました。

これはオーストリアの人口の3倍を超える数字です。

この観光業がGDPにもたらす貢献は10%近い数字にのぼります。


その他の特徴

1978年に原子力発電を導入するプランが浮上しましたが、国民の強い反対で破棄に持ち込まれました。

その後国会を通過した法案によって原子力発電は法律で禁止されており、

現在ではオーストリアの電力の約3分の1が再生可能エネルギーによって生産されています。


12 デンマーク( GDP : 3067.3億ドル[世界第35位])
主要産業 流通・小売り、畜産・農業、運輸、エネルギー
輸出 機械、医薬品、豚肉、原油
輸入 石油、自動車・関連部品、医薬品


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が1.36%、第二次産業が23.67%、第三次産業が74.97%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

産業機械が14%、医薬品が約12%、電気機械が約9%、石油・鉱物性燃料が約6%です。

そのあとに、精密機械、肉類、家具類、鉄鋼製材、プラスチック、海産品が続きます。

主要な輸入品目

産業機械が約12%、電気機械が約10%、自動車・自動車部品が約8%、石油・鉱物性燃料が約7%。

そのあとに、医薬品、プラスチック、精密機械、鉄鋼製材、アパレル、家具類が続きます。


デンマーク第1次産業は、1.36%を占めています。

農業セクター

デンマークの土地はたいへん肥沃なことで知られています。

国土の広い範囲で肥沃であり、国土の約半分が農地として利用されています。

小麦粉・穀物が輸出に占める割合は1.23%を占めています。

また、主要な輸出品目である毛皮や肉類を生み出す畜産業も盛んです。

輸出に占める肉類の割合は3.77%、乳製品は2.41%、家畜は1.07%といずれも高い割合を占めており、

重要な外貨獲得手段となっていることが分かります。

特に飼育の盛んな豚肉はデンマークの伝統産業として根付いており、国土の狭さにも関わらずドイツ、アメリカに次ぐ世界第3位の輸出量を記録しています。(2012)

林業セクター

森林がデンマークの国土に占める割合は約11%に過ぎません。

また政府もプロジェクトによって森林保護の姿勢を打ち出しているため、林業はあまり盛んではないようです。

輸出に占める木材の割合は0.80%ほどに過ぎません。


漁業セクター

漁業セクターも活発です。

北海に面した地理的特性を活かして漁業が活発に行われており、

海産物の輸出が総輸出の2.42%を占めるとおり、捕獲した魚の多くが海外に輸出されています。


デンマークの第2次産業は、23.67%を占めています。

工業セクター

重工業分野というよりも軽工業、また知的産業の発達が顕著です。

重要なセクターは、製薬業界、食品加工、履物産業、毛皮産業などです。

また、製薬企業のノボ ノルディスクは2016年で世界第17位の売上高を残しており、

その他にも高級オーディオメーカーのバング&オルフセン、知育玩具のレゴ、陶磁器のロイヤルコペンハーゲン、靴メーカーのエコー、ミニバラのポールセンローズなどの世界的企業がデンマークから生まれています。


建設セクター

建設セクターは、GDPの5%程度を占めています。

市場の概況としては、外資系建設企業の参入の不足から、成長が低止まりしており

生産性の低さと労働コストの高さの問題を抱えています。

しかしながら、今後の成長に向けた余地が残されているといえるでしょう。

鉱業ククター

デンマークは資源に乏しい国で、鉱業セクターの発展も小規模なものに収まっています。

金属類の資源には乏しい一方で、チョークやリモナイト、粘土、珪藻土などの非金属資源は一定量が採掘されていますが、

他の国と比べてもわずかな量です。

北海に面するため石油と天然ガスの埋蔵を持ちますが、埋蔵量はそれぞれ世界第46位と第51位。

生産量もそれぞれ世界第40位と第45位と大きくありません。


デンマークの第3次産業は、74.97%を占めています。

重税国家のため、経済の大部分を公共セクターが占めるとされます。

隣国のスウェーデン(33%)には届かないものの、公務員の割合は30%近い割合に達します。

特筆すべきは、海運業の売り上げで2016年の世界第1位記録した海運企業のA.P.モラー・マークスが挙げられます。

そのシェアは世界の16.6%にものぼり、海運事業の他にも造船、石油・ガスの採掘などでも活躍しています。

観光セクターも成長を見せていますが、厳しい気候のため来客も夏季に集中しており、成長には限界があります。

その他の特徴

風力発電の導入が進んだ国で、風車を使った風力発電からの電力供給が2015年の国内消費電力の42%を占めています。

電力の節約のため電気料金に諸外国に比べると重い税金がかけられており、

電力消費量も世界60位とブルガリアやモロッコと変わらない量に抑えられています。

ちなみにデンマークの税率は世界一重いとされ、デンマーク所得税は37.4%から63%の累進課税となっているようです。(その代わり公共セクターも世界最大規模に大きいとされる。)

しかしながら高度福祉国家のため市民の生活満足度は高く、国連世界幸福度報告では第1位でした。


13 アイルランド ( GDP : 3044.3億ドル[世界第37位])
主要産業 金融、製薬、食品・飲料
輸出 化学薬品、機械、自動車
輸入 機械、自動車、化学薬品

各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が0.97%、第二次産業が41.52%、第三次産業が57.51%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

医薬品が約26%、有機化学品が約20%、精密機械が約10%、化粧品が約7%、産業機械が約6%。

そのあとに、飛行機、電気機器、化学製品、肉類、穀物・小麦粉が続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

飛行機が約17%、産業機械が約12%、石油・鉱物性燃料が約7%、医薬品が約7%、有機化学品が約6%、電気機器が約6%、自動車・自動車部品が約5%。

そのあとに、精密機械、プラスチック、化粧品が続きます。(比率5%以下)


アイルランド第1次産業は、GDPの0.97%を占めています。

農業セクター

かつてはアイルランド経済の主力でしたが、今日では工業化により農業の重要性は低下しています。

しかしながら労働人口の約8.6%が農業従事者にあたり、

国土の大半は放牧地か家畜用の干し草を育てる土地になっています。

気候と豊かな草原に支えられて家畜を一年中牧草地に置いておくことが可能です。

畜産品が輸出に占める割合は、肉類が2.44%、乳製品が1.58%となっています。

穀物・小麦粉が輸出に占める割合も1.90%と低くありません。

またサラブレッドも産業化されており、アイルランド産の血統を持つ馬は世界中で高い評価を得ています。

林業セクター

林業セクターがGDPに占める割合は1%です。

アイルランドが1922年に英国から独立した時、国土に占める森林の割合はわずか1%未満に過ぎませんでした。

しかし、第二次世界大戦の頃から政府による植林事業が進められ、森林の割合は約8倍に増加しました。

20世紀を通して植林活動は続けられ、2016年の時点で国土に占める森林の割合は10.7%に達しています。

しかしながら、林業製品が輸出に占める割合は小さく、

木材が全輸出の0.35%、紙類が0.16%に留まっています。

漁業セクター

漁業セクターは政府により振興が図られており、現在はGDPに対する貢献の小さな漁業セクターを

2030年までにGDPの2.4%まで高めることが目指されています。

しかし、アイルランドの近海は大変魚に恵まれており気候条件も漁業に適しているものの、

豊かな収穫条件が災いして歴史的に他国の漁船の参入が多く、限られた魚を分け合う形となっています。

そのため近年は養殖の育成が進められています。

海産物が輸出に占める割合は0.45%と小規模です。

しかし、輸出に占める割合も0.23%と小さいため、国内消費分を充足させることはできているようです。


アイルランドの第2次産業は、GDPの41.52%を占めています。

工業セクター

1922年の独立から1958年の自由主義の導入まで、アイルランド経済は低成長にあえいでいました。
しかし、1958年の自由主義導入、1987年の共和党による経済改革を通してアイルランドの経済は上昇の恩恵を享受することになります。

共和党が行った公的セクターの削減、軽減税率(1990年代を通して10~12%)の導入、人的資本の育成と競争の促進。

こうした条件にEU市場へのアクセスのしやすさや人件費の安さが加わるアイルランドは、海外資本にとって魅力的な拠点に映ったのです。

1989年のインテルの投資を契機に、アメリカを代表するハイテク企業であるマイクロソフト、グーグルなどの参入が相次ぎます。

同じくアメリカのコンピュータ企業であるデル、ヒューレット・パッカードシマンテック、アップルなどもアイルランド国内に工場を設立しています。

ケルトの虎」と呼ばれたこの時期のアイルランド経済は、

1995年から2000年にかけて経済成長率平均9.4%、2000年から2008年にかけて経済成長率平均5.9%の好景気に沸きました。

こうした外資による直接投資がアイルランド経済の土台を牽引していることは現在も変わりありません。

製薬業は、特に外資系企業の参入が激しく、世界の製薬企業の上位10社のうち9社がアイルランド国内にプラントを製造しています。

医薬品がアイルランドの輸出に占める割合は25.55%に達し、EU圏内では輸出の50%を超えています。

情報通信業もまた、外資の貢献が大きく、国産企業の売り上げは全体の約6分の1に過ぎません。

パソコンや周辺機器などのハードウェアおよびゲームやソフトウェアなどのソフトウェアの輸出が全輸出に占める割合は、約3分の1に達するとされます。

その他の輸出に占める割合が高い品目は、全輸出の20.43%を占める有機化学品、10.4%を占める精密機械、7.06%を占める化粧品などがあります。


建設セクター

建設業界は、相次ぐ投資マネーの流入による不動産バブルとその崩壊の現場となりました。

2008年-2013年の銀行の不良債権問題の時期は、バブルから一転して大きく後退したものの

IMFとEUの協力もあり、2013年には不況から脱却。

2007年のバブル期に比べると売り上げは半分程度に落ちたにせよ、2015年には景気回復に支えられて年15%の成長を遂げています。

熟練技術者の不足など、外資主導で成長を遂げた国に特有の問題を抱えていますが、逆にまだ成長の余地があるといえるでしょう。

THE IRISH TIMES発表の企業ランキングでは、

国産建設企業のCRHが

第2位のMedtronic Plc(製薬)、第3位のGoogle(情報通信)を押しのけて第1位にランクインしています。

鉱業ククター

アイルランド亜鉛(2015 : 世界第11位)と鉛(2015 : 世界第16位)が豊富です。

wikipedia等にはEUへの輸出が盛んだと記載されていますが、

globalEDGE(https://globaledge.msu.edu/countries/ireland/tradestats)記載の貿易統計では、

亜鉛と鉛が輸出に占める割合は、それぞれ0.00%(0.01%未満)と0.03%にわずかな数値に留まっています。


アイルランドの第3次産業は、GDPの57.51%を占めています。

金融からホテル業まで広域に含むサービス業に、アイルランド人口の約75%が従事しています。

GDPへの貢献は57.51%。

他の西欧圏の国々が概ね70%台の割り当てがある中で、

[スペイン(74.08%)、オランダ(78.5%)、スウェーデン(72.68%)、ポーランド(64.25%)、ベルギー(77.01%)、オーストリア(70.73%)、デンマーク(74.97%)]

外資による工業化で発展したアイルランドは、GDPに対する第3次産業の貢献が57.51%と小さいことが特徴になっています。

しかしながら、製薬業界や情報通信事業の進出は、製品の製造だけでなく、

研究やイノベーション事業、マーケティングなどサービス産業にも幅広い雇用を提供してきたことは見逃せません。

その他の特徴

2008年を機に深刻なバブル崩壊を経験したアイルランドですが、

危機を脱した2013年から2年後の2015年の経済成長率はなんと異例の26.3%となっています。

背景にあるのは英国のEU離脱です。

英国がEUを離脱すれば英国を拠点とする企業はEU市場内での無関税の恩恵を得られなくなります。

特に、EU圏内での無関税メリットを狙って英国に進出した外資系企業は、EUにい続ける合理性を失います。

そこでEU圏に属する新しい拠点を探すことになりますが、

受け皿となったのが、英国のほぼ真西に位置して法人税(12.5%)も所得税も低いアイルランドだったのです。

こうしてアイルランドは英国に代わる外資系企業の受け皿として経済成長26.3%を達成したのです。

英国といえばロンドンという大金融都市を持つ国ですから、今後はアイルランドの金融業も成長が見られるかもしれません。


14 フィンランド( GDP : 2386.0億ドル[世界第44位])
主要産業 紙・パルプ等、金属、機械、電気・電子機器、情報通信
輸出 機械、紙製品、石油精製品等、鉄鋼
輸入 車両・機械、石油精製品等、金属・鉱石


各産業がGDPに占める割合は、第一次産業が2.48%、第二次産業が26.92%、第三次産業が70.6%となっています。(2016)

globalEDGE https://globaledge.msu.edu/countries/spain/tradestatsによると、

主要な輸出品目

産業機械が約14%、紙類が約14%、電気機器が約9%、鉄鋼が約7%、石油・鉱物性燃料が約7%、自動車・部品が約6%。

そのあとに、木材、精密機械、プラスチック、紙パルプが続きます。(比率5%以下)

主要な輸入品目

石油・鉱物性燃料が約14%、産業機械が約12%、電気機器が約10%、自動車・自動車部品が約8%。

そのあとに、医薬品、プラスチック、鉄鋼、鉱石、精密機械、鉄鋼製材が続きます。(比率5%以下)


フィンランド第1次産業は、GDPの2.48%を占めています。

農業セクター

フィンランドは農作には適していません。

冬の期間が長く耕作可能な時期が短いばかりか土地も痩せており、細かな手入れと農業インフラの整備なしでは満足な生産は望めません。

そのため、穀物栽培がフィンランド経済に占める重要性は小さく、穀物は全輸出の0.27%、穀物・小麦粉類は同0.16%に留まっています。

穀物栽培に比べると活発なのが畜産業セクターです。

自給自足的な供給構造となっているため、畜産品が輸出に占める割合は、肉類が0.20%、乳製品が0.02%と小規模に留まっています。
最も盛んなのは毛皮の輸出で、狐やミンクから取った毛皮が国際市場で高い評価を得ています。(globalEDGEが集計した129カ国の輸出のうち第4位の6.22%を占める。)

毛皮が輸出に占める割合は1.16%と比較的高い数字になっています。

林業セクター

フィンランドが持つ湿潤な気候と土地の条件は木の成長に理想的だとされます。

フィンランドの国土の約76%が森林に覆われており、歴史的にフィンランド人の暮らしを支えてきました。

フィリピンで最も重要な資源とされる森林は、財の源泉としてフィンランド経済に重要な役割を果たしています。

貿易統計を見ても、

林業セクターが輸出に占める割合は、紙類が13.51%、木材が4.60%、紙パルプが約3.36%といずれも大きな数字になっています。

また、林業で伐採された木材は、木材加工のために製造業、製紙のために化学産業に運ばれ、工業部門を支えています。

こうして出来上がった木材、紙パルプ、紙類が生み出す財の合計は、全工業生産の約18%、輸出総額の約20%にものぼり、

林業フィンランド経済を支える重要なセクターであることが読み取れます。

漁業セクター

フィンランドは長大な海岸線を持つにも関わらず漁業人口に乏しく、漁業の発展は著しく遅れています。

漁業人口もおよそ3500人ほどに過ぎず、GDPに対する漁業の貢献はわずか0.2%です。

海産物が輸出に占める割合も、0.05%と小さく、一方輸入に対しては0.44%の比重を持っています。


フィンランドの第2次産業は、GDPの26.92%を占めています。

工業セクター

北半球の高緯度に位置する寒冷な自然条件を抱えながら

フィンランドの経済は高度化が進んでおり、

GDPの約3分の1が製造業から生産されています。

産業構造は、地理条件から工業化の遅れがみられたものの、他先進国と同様に製造業のアウトソーシングが進んでおり

国内企業はハイテク産業や電子産業、化学産業の比重が高くなっています。

この分野における主要な品目は、

医療機器や工場設備など輸出の13.60%を占める産業設備、

ノキアの通信機器等をはじめ輸出の8.52%を占める電気機器、

同じく輸出の6.76%を占める石油製品などがあります。

また製造業は、輸入した原料に付加価値を加えて再輸出する加工貿易が主流となっており、

溶接された銅管や鉄管、メッキした鉄板のような完成品も製造されています。

輸出では、6.78%を占める鉄鋼、1.93%を占める銅製品などがあります。

特に銅の輸出は、globalEDGEが集計した129カ国の輸出のうち、4.08%のシェアを持っています。(世界第10位)

しかしながら、国内の銅の採掘量は微量であり(世界第31位)、外国からの輸入も世界全体の0.07%ほどを取り寄せているに過ぎません。

それでも輸出では世界屈指のシェアを持っているのですから、いかにフィンランド企業が原材料に高い付加価値を与えているのかが伺えます。





その他には、輸出の1.41%を占める船舶の製造も盛んです。(129カ国では22位と国際貿易のシェアは大きくない)

建設セクター

建設セクターは、2015年のGDPの約12%に寄与したとされます。

これは他のヨーロッパ諸国と比べても高い数字です。

2012年から2014年の期間は、欧州債務危機の余波を受けて下降したものの、

2015年に始まった政府の成長プロジェクトのもとで、建設市場は新築ブームに沸いており市場は活況を呈しています。

特に、再生可能エネルギー関連の建設が活発です。

鉱業ククター

フィンランドは、寒冷な気候や加工貿易の重要性から高い電力需要を持ちます。

にもかかわらず、国内からは石炭や石油の産出がないため、エネルギー資源の需要の大半は輸入で満たしています。

石油・鉱物性燃料が輸入の総額に占める割合は13.76%と、品目の中で最も大きな数字となっています。

一方で鉱物資源は、世界第5位の生産量を持つクロム、同12位のニッケル、同17位のコバルト、同30位の亜鉛など世界的に多産な目立ちます。

こうした産出量の多い鉱物資源は、いずれもメッキや合金の材料に適した性質をもつため、フィンランドの盛んな金属加工業を支えているものと思われます。


フィンランドの第3次産業は、GDPの70.62%を占めています。

フィンランドは隣国のスウェーデンと違って公的セクターの重要性が低く、公務員の割合も20%ほどに過ぎません(日本は9.5%)。

GDPの約70%を占めるサービス産業のうち、民間のサービスセクターからの生産が全GDPの50%を占めるとする統計もあります。

サービス業の約65%は、民間セクターによって提供されているとされ、

卸売や小売、健康、社会サービス、宿泊、輸送、情報通信などが含まれます。

残りの約35%は、自治体や国の公務員です。

サービス産業のデジタル化が進められており、高度な福祉サービスと教育サービスを柱とした環境業の奨励も行われています。

その他の特徴

フィンランドはエネルギー需要の高い国です。

北半球の高緯度に位置するため冬は厳しい寒さに見舞われ、暖かい空気の確保のための電力消費が欠かせません。

また国家の経済は工業分野に依存しているため、工場の稼働に大きな電力需要が生じます。

こうした電力需要に対し、フィンランドはその全てを自給で満たすことができていません。

石油資源に乏しいため、エネルギーの約20%は輸入に依存しています。

現在のエネルギー供給は、原子力発電が約25%、水力発電が16%となっていますが、

エネルギー自給を高める差し迫った必要性から原子炉増設に向けた動きが進みつつあるようです。

政府の教育と研究に対する高い支出を背景に国民の知的水準は高く、一人当たりの特許数で世界最上位を記録しています。