Ossan's Oblige "オッサンズ・オブリージュ"

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

テレゴニー遺伝という女性に都合の悪い事実

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1. 文明の進歩により、売春に伴うリスクが小さくなった

「人類初のビジネスとは何か?」
男は傭兵であり、女は売春だったらしい。
つまり、「女の肉体」は「男の労働力」に匹敵する価値を持つのである。

とはいえ、体を売ることは、感染症や望まない妊娠、周囲からの蔑視などリスクが大きい。
なので普通の女性なら、余程差し迫った状況にでもならない限り、売春業には従事しない。
せいぜい、お金持ちの男性から寵愛を得て、遺産相続権を得るくらいが一般的な立ち回りである。

ところが、21世紀の日本においては、事情がいささか異なる。
現代日本の女性は、人類史の常識を覆すかのように平然と体を売っているのだ。

ある調査によると、現役の売春従事者は30万人。
売春経験者に至っては20人に1人(女性の5%)を記録するらしい。

あえてこの割合で計算してみるとしよう。
日本の人口のうち、女性の人数は、全人口1億2,680万人 (2017年)の半数の6,340万人。
これに0.05を乗じると、国内には約320万人の売春経験者がいる計算になる。

この数字は、日本の女子小学生の数とほぼ同じである。
あなたは今日、何人の女子小学生を見ただろうか。
もちろん住んでいる場所や時間にもよるが、理論上、それと同じ数の売春経験者を目にしていたという計算になるのである。

なぜ、こんなに売春婦の数が多いのだろう。
売春業は、性感染症、望まない妊娠、周囲からの蔑視」など望ましくないリスクと不可分のはずだ。
日本女性の5%は、こうしたリスクが怖くないのだろうか?

全く問題ないらしい。


売春業に伴うはずのリスクが解消されてしまった
性感染症
製薬産業の進歩は目覚ましい。世界を脅かすHIVの克服すら目前に迫りつつあり、大半の性感染症なら薬で治療できる。

望まない妊娠
避妊具の進歩によって完全に克服された。

売春婦に対する蔑視
映像マーケティングの進歩は、ポルノの一般化をもたらした。
これにより売春業に対する蔑視も半減程度には減った。親族ならともかく知人が従事していても驚愕したりはしない。


つまり、売春業から女性を遠ざけていたリスク要因が克服されてしまったのだ。

同時に、「女性も稼がなければ生活できない」資本主義の後押しもあり、日本において売春業は、もはや一般職とすら見なされつつある。
もちろん蔑視の対象ではあるが、昔ほど強くない。

この層の女性たちは、人生が面白くて仕方ないだろう。


専門技能を要さない性労働で月100万円を超える収入
管理を徹底すれば性病リスクなし
出稼ぎをすれば生涯にわたり隠蔽可能

自分のことを"社会の勝ち組"だと自負される売春婦従事者の方が、意外と多いのではないだろうか?

そんな売春婦の出鼻をへし折る研究が2014年に発表された。

2. 「テレゴニー遺伝」を証明する研究がオーストラリアの大学で発表された

結論をかいつまんで言うと、「女性が過去に性的関係を持った男性の遺伝子は、女性の体内に保存され、血縁関係の有無に関わらず、生まれてくる子どもの形質に影響を及ぼす」のだそうだ。


この研究では、ショウジョウバエを使って子供世代の形質の分析が行われた。

その結果、

ハエの2組が交尾して生まれた子供の形質は、本来の父親よりも以前に交尾をしたパートナーの遺伝的影響が多く確認できたというから驚きだ。


端的に言えば、テレゴニー遺伝が証明されたわけだ。


夫婦の間に生まれてきた子供が、確かに夫婦の間にできた子なのに、何故か似ていない。それどころか、妻の過去の交際相手とどことなく似ているような・・・?


このテレゴニー遺伝は、ネットでたまに見かけるような現象につけられた名前である。
その存在自体はアリストテレスの時代から観察されていたが、「獲得遺伝」の科学的立論が難しいという理由で今まで退けられてきた現象でもある。


しかし、私たちが何気なく笑い飛ばしている話の中にも、よくよく観察すると「テレゴニー」を思わせるものがある。



元巨人軍正一塁手駒田徳広選手のケース

例えば、読売巨人軍の正一塁手として活躍した駒田徳広選手の奥さんが「黒人の容貌をした赤子を生んだ」というエピソードである。

駒田選手の元妻からすれば、巨人軍の中軸打者・駒田氏を裏切ってまで、他の男性と浮気をし、あたかも子を設けるような動機は薄いはずだ。
なにせ駒田氏は、当時日本最強のエリート集団・巨人軍のさらにピラミッド頂点に位置するハイパーエリート。日本屈指の勝ち組である。

女性の幸福とは、「勝ち組男性に添い遂げること」。
同時にそれが、女性が円満な生活を得る上での正攻法ではなかったか?
もし仮に浮気相手がいたとして、子供ができようものなら、隠れて処理するのが普通だろう。

それがなかったということは、駒田選手と妻との間に、黒人の容姿を備えた子が生まれたということだ。

20世紀的な解釈では、妻の浮気としか考えられない。

しかし、獲得遺伝の科学的立証を獲得した私たちには、次のような理解が可能ではないだろうか?

つまり、駒田氏の元妻が過去に関係を持った黒人男性の遺伝子が、駒田氏と妻とにできた子の遺伝子に影響を与えたという推測である。
もちろん、駒田選手の元妻の過去の交際相手に黒人男性がいたかは定かではない。
ただ、獲得遺伝という視点を通すことで、「妻の浮気」という20世紀的理解を超えることが可能になるのだ。


筆者のクラスメート

個人的な経験になるが、筆者の高校時代にも不思議なクラスメートがいた。

そのクラスメートは、純日本人の両親を持っていながら、ウエンツ瑛士的なハーフ顔で、留学経験もないのにやけに英語の発音が流暢。

そして、彼の母親は海外留学経験持ちで溌剌とした、見栄の強そうな(今でいうキラキラ系の)女性。

親しく接したので、彼の父親と対面したことがあるが、容姿は全く似ておらず、雰囲気も違う。

そうした彼のハーフ顔に言及すると、コンプレックスなのか、ひどく反発していたことを鮮明に覚えている。


そのほかにも、インターネットの検索ボックスに「テレゴニー遺伝」と打って検索ボタンを押すると、その存在を思わせる経験談が知恵袋などに多く残されていることが確認できる。

そんな実例が至る所に散らばるテレゴニー遺伝が、2014年のオーストラリアの研究結果により、正式に科学の裏付けを得たのである。



3. 女性は、売春に走る前にテレゴニー遺伝のリスクを思い出して

この研究結果が及ぼす影響は大きい。
何よりも認め難いのは、生まれてくる子供の形質が、母親が過去に関係を持った相手の影響を受けることではないか。

自由恋愛なら相手を選べるのでまだ問題は少ない。
しかし、AV女優や売春経験者からすれば、背筋の凍る研究結果だと思う。

「売春婦時代の経験は、足を洗えば無かったことなるから問題ない」

売春女性が持ちがちな無邪気な考えだが、オーバーキルで粉砕されたことになる。

売春業から足を洗った後で理想の男性と結ばれても、生まれてくる子供の遺伝子には、過去に交わった売春客の遺伝子が関わってくるのだ。


なんてこった。


そしてこの研究成果が、男性に与える衝撃も大きいと思う。

理由は単純で、一生を遂げる覚悟で結婚した相手が、どこの馬の骨か分からない人間の遺伝子を持ち込んでくるというのだ。

絶望を超えて、怒りさえ湧き出る話だろう。

怒らない人でも、心理的な去勢レベルの影響を受けると思う。

少なくとも、妻の過去の交際歴を把握しきれる夫はほとんどいないだろうから、色々な被害妄想に取り付かれて、潜在的な恐怖心が芽生えてしまうはずだ。

とくに、未婚男性のほとんどは、AV女優や売春女性との結婚は、まず考えられなくなるだろう。

ヨーロッパの王族は、離婚歴のある女性を妻に選ばなかったそうだが、それもテレゴニーを意識しての判断だったという説がわりと一般的だ。

売春客やAV男優に似た子供を生む女なんて、王族ほど高貴でない一般人でも避けたい。

とはいえ、このおぞましい研究結果も、”売春経験者や過去に遊んできた女性には特有のリスクがある”という男性の審美眼の向上に一役買ったのであれば、その功績は大きいと思う。

また女性にとっても、売春にふみ切ろうか悩んでいる時に、引き止める効果も期待できる。

我々はこの研究成果を否定するのではなく、正面から向き合うべきだと思う。
つまり女性は、そこに愛があろうとなかろうと、過去に交わった男性の遺伝子の影響を受ける可能性が高いのだ。

売春業の横行に歯止めが効かなくなる前に、テレゴニー遺伝が立証されたことの恩恵は大きい。
今回の研究のおかげで、表向き消滅したかに見える売春業のリスクも、裏ではテレゴニーというリスクが潜んでいることが分かった。
この研究結果に対する社会認知が進めば、女性の行動規範が変わり、伴侶や両親を裏切る女性の数も減るのではないだろうか。