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ビットコインのバブル崩壊が株価暴落を引き起こすなんて嘘だと思った話

ビットコインの暴騰に注目が集まっている。
7月17日に216,651円を記録していたビットコインは、1ヶ月後の8月17日に483,778円まで高騰。9月2日には一時最大563,077円を記録し、9月5日現在は456,359円と3日間で10万円以上の下落を見せるなど、激しい値崩れを見せている。
特に、中国人民銀行ICO(ビットコインによる資金調達)を違法化した事による影響が大きい。
これは事実上の規制であり、9月4日の中国人民銀行の決定を受けて、市場には売りが殺到。51万円代に乗っていたチャートは1日足らずのうちに40万円代まで急落し、そのまま回復する気配もない。
公権力に対する独立性を主張する暗号通貨に白刃の矢が立ってきたといえるだろう。

こうした動きを受けて、ちまたのサイトでは、ビットコインの今後について、予測や憶測が出回っている。
その中に、「ビットコインバブルの崩壊に連動して株価暴落が起こるだろう」との予測を断定口調で述べているものがあった。
私はこの意見に対しては明確に反対の意見を持っている。論者の論拠としては、「これまでのバブル崩壊には共通して株価暴落が連動していた」ためなのだそうだ。
しかし、土地は融資の抵当扱いにされるために暴落した時に資金繰りから株式売却が行われることがあるのであって、抵当価値を持たないビットコインが暴落したとしても急激な株価下落を呼ぶとは思えない。


また、ビットコインの値動きが本格的に動き始めたのは、今年の4月中旬のことであり、今日に至るまでの4ヶ月半ほどの間、小規模の下落を挟んで、9月2日までチャートは一貫して上昇を続けていた。
この相場は典型的な上げ相場であり、参入者にとっては予測がしやすい。つまり利益を出しやすい伸び方であり、家財を手放してまでの投機に走っていたような人は、大方が1BTC50万円代の9月3日ごろに売却していただろう。またビットコインのブームは公的な通貨制度から独立したもので、公的な承認を得るに至っていない。つまり信用度が低く、株式相場に暴落リスクを与えるほどの参入者は市場に集まっていなかったと推測される。ほとんどは傍観者だろう。


それよりも懸念すべきは、BTCの高騰がもたらすインフレ効果ではないか。
2017年まで値動きの小さかったBTCが、今年4月から9月までの間に4倍近い上昇幅を示したのである。その仮想通貨に現実マネーとの交換価値が与えられているのだから、これは事実上のマネーサプライの増加を意味する。これが市場に及ぼす影響こそ懸念されるべきではないか。

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まず、BTCに投資をしていた人としていなかった人の間で経済格差が開いたことが指摘できる
BTCをただ傍観していた人にとっては皮肉な話だが、いくら無自覚でも、今回のBTCの暴騰で持つ者と持たざる者の距離が開いた可能性が高い。

そして、途上国では数パーセントのインフレが貧困者の生活を圧迫する。それは暴動や内乱の動機へとつながり、途上国の政情不安を強く揺さぶるだろう。
そうした方向性での株価下落なら起こってもおかしくない。しかし、とりあえず今回のBTC暴騰が、直接的な株価暴落をもたらすとは私は考えていない。
とはいえ、今回の暴騰が社会に何らかの影響を及ぼすことは確である。注視する必要がありそうだ。そして隙あらば狙っていきたい。

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