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インド投資、いつやるの?今でしょ

バブルも過ぎ去り低成長局面に入った中国、トランプ大統領の出現で先行き不安が高まる米国。

こうした中、新たな成長市場として熱い注目を集めているのが、インドです。

インドは、巨大な人口と資源に恵まれたBRICKsの一角で、2000年頃から成長を有望視されていた国です。

国内には、格差問題、衛生問題、インフラ未整備など、解決の急がれる問題が山積みです。

そんなインドですが、2014年に就任したナレンドラ・モディ首相の改革のもとに、経済成長の加速が噂されています。


そんなインドへの投資は有望でしょうか?

はい、いうまでもなく有望でしょう。


以下、私がインド投資を有望だと考える理由を、示していきたいと思います。





1 インドの課題

(1)インドのこれまで

カースト制度の起源は、北方からの侵略民族アーリア人インド大陸に侵入した際に作った身分制度だとされます。
原住民との混血を嫌ったアーリア人は、原住民と自らを閉鎖的な階級で隔てることによって、アーリア人の純潔を保とうとしました。

民族を階級で分離し、隔離してきた歴史から見ても、インドは、他国に比べて閉鎖的な性格を持っています。

冷戦時代には、西側にも東側にもつかず、保護政策による非同盟外交を貫いてきました。

外国企業から国家を閉ざし、内需の育成に努める姿勢は、江戸時代の鎖国政策に似ているとも言えます。

しかし鎖国政策は、国内産業の育成に貢献する一方で、競争原理の不全により国家を技術革新から遠ざけるデメリットも持ちます。

1990年代に入ると、インドも世界的なトレンドに乗って国際交流にやや積極的な姿勢を見せはじめます。

しかし黒船来航時と同様、露見されたのは、成長の遅れでした。

インドが持つカースト制度の悪習は温存され、貧困層の存在とともに衛生問題も放置されたまま。

そこでインフラ整備を行うにしても資金不足や旧来の規制に阻まれ、

インドは、八方塞がりの状況に頭を抱えることになります。


(1)格差問題

インドでは、3500年前に生まれたカースト制度が現在まで受け継がれています。
ヒンドゥー教の価値観の根底には、浄と不浄の価値観が厳密に定められており、階級が高いほど「浄」の度合いが高いものとされます。
その最高位がバラモン層といわれる司祭階級であり、侵略者アーリア人を祖先に持つ彼らは、下位カーストの知識所有を禁止することで自らの知的独占を達成し、また祭祀を司ることで利権を保持してきました。

その対極にあるのが、不可触民です。
これは階級区分には、インドの代表的な4カーストのさらに下位に置かれた存在で、インドでは人間として扱われません。

現在においても、インドを歩けば、ゴミ拾いや糞尿処理の仕事をしている肌の浅黒い人々が目に付きます。

彼らは、被差別階級の出自である可能性が高い。そうした人々は、能力ではなく出自を理由に一般職から弾かれ、最下層の仕事に甘んじるしかないのです。


(2)インフラ整備

インドを歩いた人が口を揃えて言うように、インドが抱える大きな問題の一つが、インフラの未整備状態です。
道路インフラは、ひび割れ、崩れ、戦闘でもあったのかと聞きたくなるほど破損が激しい。
地域や集落によっては舗装すらされておらず、むき出しの土の上に人々の生活空間が置かれている光景も度々目にします。

また水も飲める状態ではなく、降雨量が多いにも関わらず、

雨水を下水まで運ぶことに失敗している東南アジアお決まりの排水講の少なさ。

そのため、雨が降るとインドの土壌はぬかるみ、動物の糞尿の混じった汚泥で必ず靴が汚れます。

そして電気不足による停電は、大都市の外資系店舗が並ぶ商店街さえをも襲います。
バンガロールのブリゲードロードで停電に遭遇した経験がありますが、泥棒にとっては絶好の盗難機会となるでしょう。

これでは外資系企業も怖くて設備投資を増やせません。

(3)衛生問題

道路インフラの不備は、衛生問題を生み出します。
インドは牛が神聖視されており、車が走行する道路の上を平気で牛が歩いていたりします。(運転手たちはクラクションを鳴らしてどかせるどころか丁寧に避ける)
また、ゴミのポイ捨て、住民の立ち小便などが日常化しており、町中に見られる牛の糞は地面に放置されたまま自然処理されます。
こうした衛生観念の欠如に加えて、近年は経済成長を背景に自動車やバイクの利用率が高まり、エンジンからの排ガスで都市衛生は劣悪さを極めています。
ある調査の報告によると、ニューデリーでの1日間の滞在は、喫煙10本分に相当するのだとか。

こうした状況を深刻に受け止め、インド政府も2030年までのガソリン車の撤廃を宣言するなど、クリーン化を進めているようです。


2 インドの特異点

(1)製造業ボーナスなしでの経済発展

1990年代まで、自主独立の方針を掲げ保護政策をとってきたインドも、90年代に入り世界が自由貿易のトレンドに向かうと、「開国」の意思を示し始めます。
しかし「開国」の方針を示したとはいえ、制度改革の遅れにより閉鎖的な法律や慣行も残ったままで、中国のような開放政策も取れません。

また、西洋諸国の植民地に甘んじてきた歴史から、産業革命とも無縁で、これといった製造業も育っていません。

近代国家の成長モデルである、製造業による内需(国民所得)拡大の路線を踏むこともままなりませんでした。

そんなインドにあるものといえば、「0の概念」を生み出した持ち前の数学的才能と、イギリス植民地下で培った英語能力くらい。

インドが生き残るには、手持ちの札で戦うしかなかった。

つまり、近年のインドの経済成長は、欧米企業からのアウトソーシングで生産プロセスの一部を担うことで遂げてきたといえます。

また、2000年以降、アメリカのインド人技術系人材へのビザ発給数は、2008年の金融危機まで毎年10万人以上の水準で成長するなど、

海外のインド人労働者からの送金も発展に寄与してきたことは言うまでもありません。

現在に至るまで、国家が本来辿るべき「製造業による内需拡大」効果は発揮されていません。

近年の成長の原動力は「インド人材の能力」によって牽引されていたを理解すべきです。


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製造業ボーナスなしでこの曲線を描く恐ろしいインディア

(2)優秀人材の存在

インドの優秀な人的資本は以前から有名ですが、実際の活躍はどれほどなのでしょうか?

インドの人的資本の中心は、IT系人材に占められています。

有名どころで言えば、世界的IT企業であるマイクロソフトやグーグルのの最高責任者はともにインド人です。
またソフトバンクグループの元顧問として活躍したニケシュ・アローラ氏もインド人です。

世界的IT企業のマイクロソフトに至っては、社員の36%がインド系人材だとされています。

アメリカの中小企業の社員の36%ではありません。世界最大手のマイクロソフトの社員の36%がインド人です。

もはやアメリカのグローバルIT企業は、インド系人材なくして経営が成り立たないというほど、インド人材への依存が進んでいます。

これを反映して、アメリカのグローバル企業もインド系人材の獲得に必死です。

アメリカ企業は能力主義で成果を評価対象にすることで有名ですが、オラクルはインドの最高学府であるインド工科大学の学生に対して、初任給で年収1300万ルピー(約2200万円)を提示したことすらあるといいます。



(3)中産階級の成長

インド・インターネット&モバイル協会によると、いまやインド全人口の4分の1がネットワークにアクセスできるとのこと。
同協会は2014年にインドは世界第2位のインターネット市場になるだろうと予測しています。

現代の富は、インターネット上に集約されます。インド全人口の4分の1のアクセス率が4分の2、4分の3と増えていくにつれ、資本の流動性も高まることは間違いありません。

またE&Yによると、人口の5%にあたる約5000万人が、国際的な基準でも中産階級の所得を稼いでおり、この人数は2020年までに2億人に増える見込みだといわれています。

つまり内需の拡大は、製造業ボーナスが始まる以前から、すでに始まっているのです。

これに外資誘致による製造業効果が加われば、富の拡大が加速することは疑う余地もありません。


3 インドが抱える問題の解決に向けて

(1)貧困問題解決とともに改善に向かう見込み

インドが抱える問題として、貧困問題と衛生問題、インフラの未整備の3つを考えます。
すると、原因の根底にあるのは、貧困問題ということが理解できるでしょう。

これまで述べた通り、インドの発展は、人材の能力によって牽引されてきました。

優秀なIT人材が毎年アメリカの地を踏み、アメリカ企業の歯車になるか、あるいは海外からのアウトソーシングによって生産プロセスの一部を引き受けることで国富を増やしてきたのです。

この過程において活躍したのは、大学教育を受けた一定の経済力を持つ層であり、貧困層は常に発展の枠外に置かれてきました。

実際、インフラ整備がずさんなのも、衛生問題が放置されているのも、共通して下層階級の人々の生活空間です。

インドの裕福な層は、先進国水準の生活に馴染み、乗用車を乗り回し、先進国の中流層と変わらない生活を享受していますが、こうした層の生活空間は先進国並みに整備されており、先進国民が住んでも違和感がないほど都市インフラも衛生も整備されています。

つまり、カースト制度よろしく、現在のインド人は所得により分断された状態なのです。

そして、分断後に下位に置かれた人々の経済水準が、インフラの未整備と衛生問題に対する「諦め」として、問題の放置を許しているのです。

これまでの格差は仕方ありません。

インドは歴史的に格差を許してきた国だし、外資規制により、国民に行き渡らせるほどの富もなかった。

しかし、規制緩和に踏み切った今、インドは中国に代わる生産拠点として世界中から注目が集めることになっています。

国内には、崩れかけの道路や働き口を求める低賃金労働者で溢れています。

こうした物や階層が、今後の成長の原動力としてインドを支えていくことになるでしょう。


(2)電力供給の確保など、現在は順当に対策を進めつつある

2014年に就任したモディ首相が登場してから、インドは経済成長に向けて規制緩和をも辞さぬ覚悟で改革を推進しています。

まずインドに必要なのは、短絡的な外資導入ではありません。

まずは産業の動力を確保しないことには、外資企業を呼び込んだところで成果は得られません。

国民の所得拡大に寄与するのは、製造業です。この製造業の生産拠点には一般に工場が設立されるので、まず前提として大量の電力供給が求められます。

大都市でさえ停電に陥る現在のインドの電力に、外資系製造業を受け入れるだけのキャパシティは存在しません。

このことも、インドの外資導入を阻んできた一因といえるでしょう。

ところがモディ首相が登場してから流れは変わります。

モディ首相は、外資系製造業の誘致を課題に掲げ、「メイク・イン・インディア」政策を発表。

これに伴い、外資系企業を受け入れるための規制緩和を行います。

電力部門では、2032年までに原発を40基増設し、発電能力を現在の約10倍に拡大する目標を掲げているとされます。

インドでは現在、発電量の約6割を石炭火力発電に依存しており、原発の割合は2%程度に過ぎないそうです。

これが、電力不足の原因なのでしょう。しかし、経済成長に伴う電力不足に加え、温暖化対策も含め、2030年までに原子力発電の比率を高める取り組みに着手しているようです。


電力が潤えば、工場の林立が可能になります。工場が林立すれば、インドが製造業の世界的な生産拠点となり、貧困にあえぐインド下層民に外資の富が分配されるでしょう。
そうして貧困層の生活水準が改善されれば、それに合わせて衛生問題やインフラの未整備状態にも改善の声が上がっていくはずです。
そうすれば、道路インフラや下水の再整備が更なる雇用を生み、更なる成長に向けてインドを活気付けていくはずです。

現在のインドは、肝心の電力供給から解決に着手しており、経済成長に向けて幸先の良い足取りを踏んでいると言えるでしょう。


4 つまりどういうことか

インドETFは、有望だということです。

SBI証券」に登録して購入しておくと、損はないと思います。

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