Ossan's Oblige "オッサンズ・オブリージュ"

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

恋愛における女性の大胆さは、男性との生理構造の違いが原因だった?【命短し恋せよ乙女の根拠】

「大胆さ」とは内気の対義語であり、物事を恐れない度胸の強さを表します。
男性と女性を比べたとき、どちらがより大胆な性格と言えるでしょうか。
社会的な領域においては、起業、フロンティア精神、新しいことへの挑戦といった意味での大胆さは、男性に軍配が上がります。
特に男性中心主義の日本では、なおさらその傾向が強まるでしょう。

しかし恋愛に絞って男女差を比較したとき、女性特有の「大胆さ」を無視するわけにはいきません。
自分を売り込む心理工作の大胆さ、好意のある男性へのアピールの大胆さ、落ち目になった恋人を捨てる大胆さ。
データでも、「生涯未婚率」は男性25.7%、女性16.4% (2021年)と、女性の方が男性よりも約10%低い未婚率です。
「生涯未婚率」は、50歳時点の未婚率を表す指標ですから、女性の方が自分を売り込む大胆さを持ち合わせているということでしょう。

このことには経済、文化、個人差などの観点から反論は可能でしょうが、男女の生理構造の違いが恋愛に向かう態度に影響を及ぼしていることは疑いありません。

「仕事しないくせに、自分の利害に関わることでけは大胆だ」「恋愛脳で面倒くさい」「いろいろ厚かましい」

女性のことをそんな風に考える男性も、女性が生まれつき抱えるハンデを知ることで、少しだけ優しくなれるかもしれませんよ。


1. 恋愛における女性の大胆さは、男性との生理構造の違いが原因

女性は本当に恋愛に大胆なのか。
先人はこのことを「いのち短し恋せよ乙女」(ゴンドラの唄)という歌詞のフレーズに託しました。

ハッキリとした解説がない歌詞なのでグーグル先生に尋ねたところ、

「女性が綺麗でいられる年齢は長くないから、若いうちにたくさん恋愛をしなさい」

という意味だとのことです。

果たして本当でしょうか?

男性でも30過ぎると見た目上の劣化が始まります。
現役30代のさえないオッサンでも、20代の頃の写真を見ると、わりとイケメンで驚いたことはないですか?
例えば、Youtuberのヒカキンやコレコレも、20代のころは割とイケメンでしたよね。
これは30歳を境とする見た目上の劣化が、女性だけでなく男性にも起こることの証左です。

つまり、加齢による見た目の劣化は、男女共通の問題です。
先人が外見の寿命のことを「いのち短し」と歌ったなら、男性にも当てはまる言葉に「恋せよ乙女」と添えることもなかったでしょう。

「いのち短し恋せよ乙女」の歌詞の真意として、現実に最も合致するのが「生殖可能年齢の男女差」です。
種の存続を担う「生殖」のデッドエンドは男女それぞれ何歳か知っていますか?
古代中国の医学書黄帝内経」は、男性64歳、女性49歳を子作りの限界としています。

つまり、女性は男性よりも約15歳早く生殖能力の寿命が尽きる宿命に直面しているのです。
ならば、生殖能力の有効期限が男性よりも短いことへの本能的な焦りが、女性特有の大胆さに直結している可能性は極めて高いでしょう。


2. 男性の生殖能力も劣化するが、やはり女性に比べると機能的に長持ち

「女性の卵子は35歳以降に劣化する」

まるで男性の配偶子は劣化しないかのような言葉ですよね。
しかし、男性の精子も35歳以降に劣化することが分かってきました。
ある日本の研究によると、男性も35歳を過ぎると卵子までたどり着く能力のない精子の割合が増えることが証明されています。
つまり、男女ともに35歳以降が高齢出産の壁になるということです。

しかしながら、男性の生殖能力の劣化は、女性ほど致命的なものではありません。

なぜなら、女性の閉経が平均50歳で起こるのに対し、男性の生殖能力は理論上死ぬまで維持されるからです。
なぜこのような男女差があるのでしょうか?
それは、生殖機能の構造差に還元されます。

男性は睾丸の中で精子のオリジナルとなる精母細胞を死ぬまで作り続けます。
年を取ると、細胞の複製能力が落ちてジャンク精子の生成率が高まることは事実ですが、精子を作ること自体は可能です。
しかし女性の卵母細胞の数は出生時が最大のピークで、出生後は卵母細胞を新規生成することができません。
有限の卵母細胞を毎月の生理で消費していくスタイルなので、数量制限があり、それが尽きた時点で閉経です。
また、ある程度の数が残っていても、在庫として残っている卵母細胞の鮮度の問題も妊娠の可否において重要になります。

精子の新規生成が死ぬまで可能な男性のような「永遠の命」は、女性の身体構造には当てはまりません。
男性は年老いても子供じみた無邪気さが完全には抜けませんが、女性は幼いころから現実的なうえ手段を選ばずに行動しやすいものです。
こうした性格の違いも、生殖能力にタイムリミットがあるかどうかの差に由っているのではないでしょうか。

利己的な女性が無邪気な男性目線でサイコパスに見えるのは仕方がないことですが、彼女らが男性にはない時間制限の問題を抱えていることを理解してあげましょう。
また、1ヶ月のうちに春夏秋冬を体験するような毎月の生理も大変みたいですよね。

3. 恋愛における女性の大胆さの背景を知れば、女性に優しくなれるかも

他人を振り回して罪悪感を感じない女性の勝手気ままな行動に、イラっとすることは誰もがあると思います。

利己的な目的のために大勢の男を利用して、一切返報しないのは普通のこと。
モテている空気感を作るために男に愛想を振りまいて、何も与えず好き勝手に利用するのも当然のこと。

夏のセミはミーミーと騒がしいですが、その騒がしさは限られた時間の中で青春を謳歌しなければならない切迫した種の事情に由っています。
男性にとっては腹立たしい女性の利己的な行動も、閉経という孤独なゴールに至るまでの命の輝きであると理解できれば、少しは見方が変わるのではないでしょうか。



最後になりますが、ウブな男性が女性に騙されると、それまで信じてきた女性像が否定されたことによる認知不協和で人間不信に陥ってしまうことが珍しくありません。中にはインセル化してしまう人さえいます。
そんな男性の認知不協和を和らげるために、本記事では男女の構造差を記しました。
女性の本性を知って彼女らの利己主義に対峙するためには、男女の構造差を知ることがとても重要です。

夏の騒がしいセミの鳴き声も、日本を離れて異国の地で暮らすと、懐かしい夏の風物詩として思い出されますよね。
そんな風に一歩離れた目線から女性の利己主義とその原因を見つめなおすことができれば、男性として人間として、一歩先に進むことができますよ。