実家に南京虫を持ち込んでしまった日から、決死の駆除作業が始まりました。
「一刻も駆除にこぎつけないと家族に被害が及ぶ」
一軒家が駄目になるかもしれない焦燥感に駆られた私は、偶然インターネットで見つけた「沸石粉末」に手を伸ばします。
これがとんでもない悪手であったと知るのは。使った後のことでした。
「私の命は、もう長くないかもしれません。」
実際に命に関わる問題なので、「沸石粉末」を試そうかと悩んでいる、過去の自分のような人のために発信します。
1. 沸石(ゼオライト)は天然鉱物の一種【危険性を理解してますか?】
日本における南京虫駆除の主力は次のような殺虫剤です。
しかしながら、国によっては、規制のためにこの種の殺虫剤を使用することができません。
そうした国でよく用いられるのが、天然鉱物です。
「珪藻土」といえば、南京虫駆除に頭を悩ませたことのある人なら誰もが知っている物質です。
今回紹介する沸石(ゼオライト)も珪藻土と同じ天然の鉱物であり、イオン交換能からくる吸着性を持っています。
その性質を利用して、吸着材、防ダニ剤、洗浄剤、水質改良剤などによく用いられます。
近年では、セシウムを吸着することから、福島原発の除染作業に投入されたことも記憶に新しいです。
この沸石(ゼオライト)が、南京虫駆除に有効性を持つとする論文が発表されました。
オリジナルは国立図書館のウェブサイトに掲載されていたのですが、現在は見ることができません。
同論文の結果を転載しているサイトが「日本衛生環境」です。
「24時間以内にすべての個体が死亡した。」
これで駆除に漕ぎ付けるかもしれない。
期待に胸が踊りました。
2. 沸石粉末を使ってみた
翌日、早速100円均一へ足を運ぶと、カブトムシの飼育コーナーに「防ダニゼオライト」が販売されていました。
これは粉末ではなく、かなり鉱石の形を保ったものです。
これで安全性を確認したつもりになった私は、帰宅後、ゼオライトの安全性について細かく調べることなくAmazonでゼオライト粉末を注文。
2日後に商品が届くと、当時使っていた簡易ベットを取り囲むように、周囲一帯に撒きました。
部屋の隅に隠れている南京虫が、私の身体にたどり着くまでにゼオライトを踏んで倒れるというトラップです。
ここで私は2つの失敗をしでかしたのでした。
失敗① : ゼオライトは、呼吸器の障害を引き起こす有害物質だった
ゼオライトの有毒性については、様々な応用品があるから安全、と高を括っていました。
1週間後。
部屋に入ってきた父親が異様な光景にいぶかしがったので「ゼオライトを撒いた」と報告しました。
すると1時間後、怒りの言葉とともに次のURLが添付されたメールが送られてきます。
このページでは、発がん性は不明とされていますが、沸石(ゼオライト)の一種であるエリオン沸石(エリオナイト)は、人間の細胞への毒性を示し、発がん性があることで知られています。
Amazonで販売されている沸石(ゼオライト)は、詳細な種類が記載されていないものが少なくありません。
自分が購入した沸石(ゼオライト)も、記載がないタイプでした。
実際に部屋に撒いた状態で寝ていると、肌が熱いような、痒く、時に痛むような感覚に襲われて目が覚めました。
皮膚を見ると赤く晴れただれて膨らみまで帯びています。
目にも刺激痛があり、「無理な方法を試しているな」と感じながらも、駆除の代償だと念じて我慢。
しかしそれは勘違いなどではなく、沸石(ゼオライト)は、健康被害を引き起こす有害物質だったのです。
これを機に、私の部屋は入念な掃除を施すことになりました。
部屋のある二階へも、真っ白な粉を散らしながら粉末が舞ったので、しばらくの間、二階の部屋全体が使用禁止となりました。
責任転嫁するつもりは一切ないですが、南京虫に関する掲示板には、無責任な意見が書かれているものです。
これを信じて無警戒に使ってしまうと、家が汚染されるだけでなく、最悪、疾患によって命を落としかねないので気をつけてください。
失敗② : ゼオライトを掃除する過程で掃除機を壊した
これは私の無知のせいかもしれません。
掃除機で粉末を吸うと、掃除機が壊れるんですよね。
フィルターの部分に粒子が詰まっておかしくなり、いくら電源をONにしても、ノズルから吸気が起きなくなりました。
おそらく大半の人は知っているのでしょうが、知らない人も多いでしょう。
せっかくなので、失敗談として伝えさせてください。
3. 効果のある南京虫の駆除方法
沸石(ゼオライト)がダメならどうしたらいいの?
という人に向けて、自分が考える最善の南京虫の駆除方法を述べました。
詳しくは、↓の記事を参考にしてください。