Ossan's Oblige "オッサンズ・オブリージュ"

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

絶対にやってはいけない南京虫の駆除方法【沸石粉末がダメな理由】

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実家に南京虫を持ち込んでしまった日から、決死の駆除作業が始まりました。

「一刻も駆除にこぎつけないと家族に被害が及ぶ」

一軒家が駄目になるかもしれない焦燥感に駆られた私は、偶然インターネットで見つけた「沸石粉末」に手を伸ばします。
これがとんでもない悪手であったと知るのは。使った後のことでした。

「私の命は、もう長くないかもしれません。」

実際に命に関わる問題なので、「沸石粉末」を試そうかと悩んでいる、過去の自分のような人のために発信します。


1. 沸石(ゼオライト)は天然鉱物の一種【危険性を理解してますか?】

日本における南京虫駆除の主力は次のような殺虫剤です。

有機リン系、カーバメイト系の殺虫剤

しかしながら、国によっては、規制のためにこの種の殺虫剤を使用することができません。

そうした国でよく用いられるのが、天然鉱物です。

「珪藻土」といえば、南京虫駆除に頭を悩ませたことのある人なら誰もが知っている物質です。

今回紹介する沸石(ゼオライト)も珪藻土と同じ天然の鉱物であり、イオン交換能からくる吸着性を持っています。

その性質を利用して、吸着材、防ダニ剤、洗浄剤、水質改良剤などによく用いられます。

近年では、セシウムを吸着することから、福島原発の除染作業に投入されたことも記憶に新しいです。

この沸石(ゼオライト)が、南京虫駆除に有効性を持つとする論文が発表されました。

オリジナルは国立図書館のウェブサイトに掲載されていたのですが、現在は見ることができません。

同論文の結果を転載しているサイトが「日本衛生環境」です。

沸石粉剤がトコジラミに及ぼす影響



沸石粉剤に強制接触させた個体は、腹面のみではなく、背面、脚、触角など全体に粉剤が付着し(Fig,1),24時間以内にすべて の個体が死亡した。 一方、対照区で死亡した個体は認められなかった。本試験の結果から、沸石粉剤はピレスロイド抵抗性トコジ ラミの防除に有効であると考えられる。


「24時間以内にすべての個体が死亡した。」

これで駆除に漕ぎ付けるかもしれない。

期待に胸が踊りました。


2. 沸石粉末を使ってみた


翌日、早速100円均一へ足を運ぶと、カブトムシの飼育コーナーに「防ダニゼオライト」が販売されていました。

これは粉末ではなく、かなり鉱石の形を保ったものです。

これで安全性を確認したつもりになった私は、帰宅後、ゼオライトの安全性について細かく調べることなくAmazonでゼオライト粉末を注文。


2日後に商品が届くと、当時使っていた簡易ベットを取り囲むように、周囲一帯に撒きました。

部屋の隅に隠れている南京虫が、私の身体にたどり着くまでにゼオライトを踏んで倒れるというトラップです。

ここで私は2つの失敗をしでかしたのでした。


失敗① : ゼオライトは、呼吸器の障害を引き起こす有害物質だった

ゼオライトの有毒性については、様々な応用品があるから安全、と高を括っていました。

1週間後。

部屋に入ってきた父親が異様な光景にいぶかしがったので「ゼオライトを撒いた」と報告しました。

すると1時間後、怒りの言葉とともに次のURLが添付されたメールが送られてきます。

職場のあんぜんサイト : 化学物質 : ゼオライト


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刺激性.特定標的臓器毒性、呼吸器

このページでは、発がん性は不明とされていますが、沸石(ゼオライト)の一種であるエリオン沸石(エリオナイト)は、人間の細胞への毒性を示し、発がん性があることで知られています。

Amazonで販売されている沸石(ゼオライト)は、詳細な種類が記載されていないものが少なくありません。

自分が購入した沸石(ゼオライト)も、記載がないタイプでした。

実際に部屋に撒いた状態で寝ていると、肌が熱いような、痒く、時に痛むような感覚に襲われて目が覚めました。

皮膚を見ると赤く晴れただれて膨らみまで帯びています。

目にも刺激痛があり、「無理な方法を試しているな」と感じながらも、駆除の代償だと念じて我慢。

しかしそれは勘違いなどではなく、沸石(ゼオライト)は、健康被害を引き起こす有害物質だったのです。

これを機に、私の部屋は入念な掃除を施すことになりました。

部屋のある二階へも、真っ白な粉を散らしながら粉末が舞ったので、しばらくの間、二階の部屋全体が使用禁止となりました。

責任転嫁するつもりは一切ないですが、南京虫に関する掲示板には、無責任な意見が書かれているものです。

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これを信じて無警戒に使ってしまうと、家が汚染されるだけでなく、最悪、疾患によって命を落としかねないので気をつけてください。


失敗② : ゼオライトを掃除する過程で掃除機を壊した

これは私の無知のせいかもしれません。

掃除機で粉末を吸うと、掃除機が壊れるんですよね。

フィルターの部分に粒子が詰まっておかしくなり、いくら電源をONにしても、ノズルから吸気が起きなくなりました。

おそらく大半の人は知っているのでしょうが、知らない人も多いでしょう。

せっかくなので、失敗談として伝えさせてください。

「掃除機で沸石(ゼオライト)の粉末を吸うと、掃除機が壊れる」


3. 効果のある南京虫の駆除方法

沸石(ゼオライト)がダメならどうしたらいいの?

という人に向けて、自分が考える最善の南京虫の駆除方法を述べました。

詳しくは、↓の記事を参考にしてください。

中国人の「爆買い」の真の動機を暴露する【中国人富裕層を使って稼ぐ方法も】

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「中国人富裕層から甘い汁を吸いたい」ですか?

お金持ちの中国人から利益を得るには、彼らの「爆買い」について、本当の理由を知らなければなりません。

中国人の行動原理さえ正しく理解できれば、先回りするだけで利益が出ます。

「日本人は政治が理解できない」とよく言われますが、中国人ほど政治原理に基づいて行動する民族はいません。

巷に出回っている「日本製品はクオリティが高い」という爆買いの説明。

あの類を信じる人は、詐欺師に身ぐるみはがされるタイプなので、本記事を読んで自衛してください。

中国人を利用して儲ける方法までお教えします。(違法性ゼロです。)


1. 中国人は、感情ではなく党の命令に従って行動する【中国は政治の国】


結論からいうと、中国人の「爆買い」は現代の朝貢貿易です。

爆買いという「贈物」は、よく言われがちな日本に対する「信頼性」から来ているのではありません

彼らの直面する政治情勢を睨んだ政治行動であることをまず理解してください。

確かに、日本人は「相手を信じることを美徳とする」民族です。

ですから次のようなセリフを聞くと、「あれ?日本人って好意を持たれてるのカモ?」と錯覚してしまうかもしれません。


  • 「日本のアニメが好き」
  • 「日本語がしゃべれる」
  • 「日本の安くて高品質な製品を買いたい」
  • 「安全な日本食を食べたい」


いや、それ全部「孫子の兵法」ですよという話です。

民主主義の下、選択の自由が許される日本人からすれば、上記のような発言は、中国人個人の自発性に発しているようにしか見えないでしょう。

しかし、最初に理解すべきは、「中国人ほど政治原理で動く民族は地球上に存在しない。」というあからさまな現実です。


中国には、国家の政治を第一に考えて行動する文化がある

長年の皇帝システムもあり、中国文明はもともと、社会主義の統制主義と高い相性を備えていました。

特に、中国共産党の独裁の下、「文化大革命」や「法論功弾圧」を経験してからは、共産党と国民の思想はほぼ一枚岩です。

なぜなら、過去の大弾圧からの教訓として、「党の方針に従う⇦安全な生き方」という思考回路が出来上がっているからです。


もちろん、本音では共産党に反発する中国人もいるでしょうが、それは農民戸籍などの裕福でない中国人です。

日本に来れるような経済力を持つ中国人は、中国共産党の繁栄から利益を得られる立場にあり、党の方針に従って行動することを理解してください。

消費行動、旅行先、外交方針、特定の国との関わり方、こうした中共の方針が様々なメディアを通して告知されます。

あるいは、特定の思想が糾弾される姿を見て、「あるべき姿」を察します。

このようにして、中国共産党の方針と中国人民の意思統一が図られていくようです。


では、中国共産党の目下の最大課題とは何か?
それは、「米国覇権への挑戦」に他なりません。

ですから、諸外国(当然、日本も含む)との関わり方も、この最重要課題を前提に構築されることになります。

(※ このような中国人に対して、「政府と国民の行動原理は違う」として「中国人が日本との友好を望んでいる」というような見方をする人が結構います。よくよく観察すると、たいてい歴史も何も学ぼうとしていない無警戒な人ですよね。政治参加する資格がないのに発言していて、本当に無責任だなあと感じます。)


中国人が理想とする勝利パターンは謀略による勝利

劉傑氏の「中国人の歴史観」によれば、中国の上層部は現代の国際社会を「春秋戦国時代」になぞらえます。

「春秋戦国時代」とは、古代中国の諸民族が中国大陸の統一を巡って争った時代を表す言葉です。


この時代に活躍したのは、必ずしも勇猛な武将ではありません。

次のことは、中国文化を語る上で欠かすことのできないテーマの1つです。

武力よりも、むしろ知力に秀でた「策士」外交戦術(謀略)が国の盛衰を左右した。


外交(謀略)とは、自国の政治目標を達成するために、外国が自国に都合よく立ち回るよう影響力をかける行為を指します。

共産党配下の学者が国際社会を春秋時代になぞらえる以上、その垂直構造により、中国の庶民のレベルにおいても、外交(謀略)の意義を認めていることは間違いありません。

したがって、中国人の行動を理解するには、彼らの理想とする春秋戦国時代の外交(謀略)について知ることが近道です。

少し抽象的なので、春秋戦国時代に発する中国の伝統的な外交(謀略)戦略を2つ紹介します。


「以夷制夷」

「夷を以って夷を制す」と訳します。

「毒を以て毒を制する」と酷似していますよね。

その通りで、自国の安全を守るために、敵同士を争わせ、敵の弱体化により自己の安全を守るという戦略です。

「夷」とは野蛮人のことを指し、外国人で外国人を制するという発想です。

この戦略は、中国人が「なぜ外交を重視するか?」を知る上でも重要です。

例えば、外交技術を犠牲にするほど、高い軍事力を備えた国があるとします。

こうした国は、中国人の理想とは見なされません。

なぜなら、智謀に長けていなければ、「以夷制夷」によって強大な軍事力を敵に利用され、他勢力との同士討ちに追い込まれるのがオチだからです。

しかし高度な外交(謀略)力さえあれば、敵国同士の間に溝を打つことで、敵を同士討ちに追い込む側に回れます。

中国人は「以夷制夷」の罠に掛からないために、外交能力を重視するという見方も可能でしょう。


「合従連衝」

「合従連衝」は、「合従」と「連衝」という2つの概念を併せた戦略です。

ともに春秋戦国時代の覇者・秦と、周辺六ヶ国(韓・魏・趙・燕・楚・斉)の間で繰り広げられた外交戦に由来します。

「合従」→ 秦の国力に対抗するため、周辺六ヶ国(韓・魏・趙・燕・楚・斉)が共闘を掲げ同盟を結んだこと

「連衝」→ 秦の側が、周辺六ヶ国の同盟を崩した戦術


覇権を射程に捉えた秦でしたが、いくら弱国でも六ヶ国の連合は大きな脅威でした。

そこで秦は、六ヶ国のそれぞれと盟約を結ぶことに突破口を見出します。

息のかかった弁舌家を相手国に送り込み、各国のリーダーに次のような進言をさせたのです。

「秦との同盟を利用して、周辺の国々を攻撃するべき。」

六ヶ国同士の矛盾を利用して仲違いを導き、同盟の力を削ぐことに腐心したのです。

これに乗ってきた勢力を利用しながら秦は、六ヶ国を一国ずつ滅ぼしていき、最終的に前221年に国内統一を達成したのでした。

これが転じて「合従連衝」となり、「国家が置かれる状況に応じて、周辺国との同盟・対立を使い分ける」ことを勧める外交戦術へと発展します。


「合従連衝」の世界観で現代の国際社会を見るなら、中国や日本は周辺六ヶ国の立場。
対し最大勢力の秦は、覇権大国アメリカです。

つまり、覇権国家アメリカとの戦いに直面した中国にとって、日本、韓国、ASEAN諸国といった国々は、味方に引き入れたい「周辺六ヶ国」なのです。


日本との溝を深めるよりも、むしろ友好を利用してアメリカと対立させた方が、米国を孤立無援に追い込めて有益


昨今の日本に対して見せる中国人の友好姿勢の裏には、「合従連衝」に基づく政治判断が隠れている事実を認めてください。

そもそも2012年まで過激な反日デモを行なっていた中国人が、真の友好を望んでいるとは、普通の感覚では考えられないですよね。

今でこそ友好をひけらかしていても、時季が変われば(アメリカに対する優勢の確定など)態度が豹変し、弾圧へ転じるのは目に見えています。


2. 「中国人観光客の爆買い」は外交カード。民衆の好き嫌いは全く関係ない。

話が広がってしまったので戻します。

「中国人の爆買い」の背景についても、中国人の政治思想で理解できます。


中国の理想とする勝利パターンは、「戦わずして勝つ」でした。

これは、中国の思い描く国際秩序にもよく表れています。

歴史的に東アジアの国際秩序を支えた軸は、武力や宗教によらず、「貿易の利益」でした。

具体的には、「朝貢貿易」という制度で管理されることになります。

中国を取り囲む周辺諸国の君主は、中国の徳を慕って貢物を捧げ、これに対して中国皇帝が数倍〜数十倍の贈物を返礼として返します。

この儀式的な貿易を通して形式上の華夷関係を結ぶことで、次のようなメリットがありました。


  • 中国皇帝→ 周辺諸国との武力衝突を回避できる上、武力占領にかかる軍隊の駐留費も掛けなくて済む
  • 周辺国の君主→ 中国からの侵略リスクをなくし、王の統治権に後ろ盾が得られ、経済便宜まで享受できる


このようなwin-winを成立させることで、中国皇帝を頂点とする形式的なアジア秩序を成立させてきたのです。


この「経済利益で妥協させる」外交方針は、今日の中国人の行動にも継承されています。


例えば、中国人という民族は、奢りたがりますよね。

筆者個人の場合、中国人のタクシーの運転手が支払った金額を全額返そうとしてくる、という不思議な光景に何度も遭遇したこともあります。

メンツを重視するとかいいますが、結局は「多く支払う方が上」という華夷秩序に由来していることは疑うまでもありません。


この「経済利益によって懐柔する」戦略が、対アメリカ戦を睨んだ「合従連衡」(大国に対して連合を組む)の思惑と重なることで、周辺国に対して行使されているのが「爆買い」の正体と言えます。(あるいは文化賞賛も)


早い話が、爆買いの経済利益によって、中国に対する恩を売り込もうとしているのです。

その国に経済的恩恵を与えることで、支持を引き出し、同時に友好を叫ぶことで、最大の敵であるアメリカへの「合従連衡」に引き込もうという思惑です。(北朝鮮や韓国は引き込まれてますね)


おまけに現代の国力はGDPで図られるため、逆に「爆買いを行わない」ことが相手国への攻撃として機能します。

もし相手国が中国に離反すれば、爆買いを停止すれば、相手国のGDPに打撃を与えることができます。

このように、中国経済に依存させることで、「爆買い」を外交カードとして機能させることもできるのです。


このように、中国人の「爆買い」は、中国民衆の意思によって行われているわけでは絶対になく、党の方針に従った行動に過ぎません。

実際に、「爆買い」は中国共産党にとっての政治的な重要国でほぼ例外なく行われています。

米中対立が激化する2020年1月、韓国への訪中客が過去最大の規模に激増




「爆買い」の裏にある真の動機についてはこのくらいにします。

次項では、ここまで説明した「爆買い」を利用して、「中国人富裕層から甘い汁を吸う方法」について解説します。


3. 中国人の「爆買い」は、金融市場でも発揮されます

アメリカとの対立を抱える中国人は、間違いなく「合従連衝」の機会を伺っています。

たしかに「合従連衝」によって周辺諸国で一致団結すれば、アメリカを孤立無援に追い込むことができ、打倒への突破口が見えてくるでしょう。

その連合を結ぶ際に、周辺国を抱き寄せる餌として使うのが「経済的恩恵」でした。

これは朝貢システムにも見られる漢民族特有の秩序感覚に由来しており、主に日本、韓国、北朝鮮、ASEAN諸国、南アメリカ、アフリカといった地域へ投下されています。


では、中国ビジネスを手がけるわけでもない一般庶民が、中国人の「爆買い」から利益を得るにはどうすれば良いのでしょうか?

とても簡単です。

金融という舞台で先回りすればOKです。

中国は、味方に引き入れたい国に経済便宜を与えます。

いっぽう中国に離反した国へは、経済便宜を引き締めることでダメージを与えようとする傾向があります。

ですから、中国を巡る政治的な趨勢を読み解けば、金融の駆け引きにおける勝率を上げることは容易です。

中国が重視する国の資産は短期で買われる可能性が高いですし、中国に離反した国(例えば香港)の資産価格は短期で下落に向かうでしょう。

特に仮想通貨はこの傾向が強く、

これは香港デモの余波という見方もできますが、中国当局との摩擦を抱えた地域で、予測される疲弊が実際に起きている点において、私の推測を裏切るものではありません。

香港の離反傾向が続く限り、中国は香港への投資を渋ります。

これは価格下落となるので、「空売り」、「買い控え」といった戦略で臨めば高確率で利益を確定できます。

【外国編】「安物買いの銭失い」で失敗しがちなもの3選

外国で「安物買いの銭失い」をやると、人生が終わる可能性があります。


日本の製品・サービスは、必要以上にハイクオリティーです。

それはおそらく、「お客様意識」があるためでしょう。

「お客様に顔向けできない粗悪品を売ってはならない」


日本の業界には、そうした暗黙の了解が流れています。

しかし、この常識を外国で求めてしまうと、とんでもないしっぺ返しをくらいます。

そのしっぺ返しの中には、人生を台無しにするほどの脅威を秘めたものも少なくありません。

今回は、海外でケチるべきではなかった「安物買いの銭失い」の個人ランキング3位を発表します。

1. 「安物買いの銭失い」で失敗した3選【外国編】


第3位. 旅行先に選ぶ国


これは間違っても死にはしませんが、初期に訪れる国によって、その後に歩む人生が変わってきます。


南方の国ほど安い傾向がありますが、長い目で見ると、最初期に訪れる国は北方の国を選んだ方が得です。


なぜなら、北方の国ほど生存条件が厳しく、学びが多いからです。


北方の寒い国では、農作物は育たないので牧畜が生業になります。

しかし牧畜では栄養供給が不安定なため、こうした地域の先人は、温暖な農耕地帯への外征へと舵を切らなければなりませんでした。

中世に大帝国を築いたフランク帝国やモンゴル帝国なども、たいてい北方の寒冷地帯に起源を持っています。

帝国の存続にとって何よりも重要なのが軍事力でした。

軍事力の要は科学技術力なので、学問が盛衰のキーを握ります。


その必要性から世代を超えた膨大な知的探求が重ねられ、キリスト教、近代科学、産業革命といったヨーロッパを象徴する遺産として結実することになりました。

日本も今でこそ近代国家の一員ですが、その発展はオリジナルなものではありませんでした。

今日においても、一流大学でさえ学問を純粋に探求する姿勢は薄く、大半の大学は就職の斡旋機関と化しています。

一方、北方の国々では、中世に築かれた大学が今も現存しており、大学のキャンパスでは、学生たちが口角泡を飛ばす勢いで議論に熱中しています。

これは日本にはない条件です。

そうした真剣さを持つ文明圏を目の当たりにすることは、学問の意義、文明について考えるきっかけとなり、あなたが描く人生の目標点をより遠くへと設定し直してくれるでしょう。


特に、あなたが若ければ若いほど、訪れた国から受ける影響は大きくなります。

旅費はかさむものの、できるだけ北方の厳しい国を目指した方が、生涯を通してより遠くまで到達できることは間違いありません。


第2位. 食事(特に温暖な国)

「安さはリスクの裏返し」

この教訓が最も露骨に現れる場面の1つは、途上国の安食堂です。

途上国の大半は地理的に南方に位置するため、季節を問わず温暖です。

温暖な地域だからこそ、食堂は品質管理にいっそう注意を払わなければなりません。

なぜなら温暖な気候の下では、菌の繁殖が助長され、顧客の体調不良の原因となるからです。

別に読まなくても分かると思いますが、この日本型の思考は大抵裏切られると考えてください。

途上国の人間には、長い歴史の中で雑菌に対する抵抗ができている可能性が高いです。

  • ハエがたかってブンブン飛び回る料理
  • 加熱しても誤魔化せない腐敗した肉
  • 洗浄したのか怪しい皿
  • 汚染された水道水


思わず目を背けたくなる、衛生的に劣悪な食堂があちこちに転がっています。

もちろん、途上国の全てがそのような衛生観念にあるわけではありません。

東南アジアに限るなら、日本人に耐えない衛生環境にある国は、インド、カンボジア、インドネシアくらいのものです。

その国の文化を象徴する料理を楽しむことは、旅の醍醐味の1つであり、私とてむやみに恐怖心を煽るつもりもありません。

しかしながら、途上国の安い料理には気をつけてください。

旅行者下痢症にかかると、治療のために数日〜数週間を犠牲にすることになり、旅行前に掲げたプランを履行することが困難になります。

また、旅行者下痢症に罹患した際は、無理に日本の常備薬に頼らず、現地の薬局に足を運びましょう。

ほぼ100%治療薬が手に入ります。


第1位. 安宿

無防備な状態での安宿利用は、人生を破壊するリスクを秘めた危険行為です。

特に初見殺しに要注意です。

実際に被害を受けた立場から言うと、安宿の利用は勧めません。

なるべく、問題がおきた場合に責任を追求できるように、中級以上の宿を推奨します。

それでもあなたが格安旅行にこだわるのであれば、安宿に潜むリスクについて事前に知っておきましょう。


私が南インドのマイソール県に滞在した201○年時点において、この脅威を伝えるインターネットメディアはほぼ存在しませんでした。

そのリスクの存在すら知らない私は、リスクと真っ向から直撃することになり、帰国後に20代の貴重な時間を不毛な駆除作業に費やす羽目に陥ったのです。

20代の生き方は、その後の人生の足取りを決定づけます。

だとすれば、私の人生はこの害虫に破壊されてしまったのかもしれません。

20代の多くを虫のために犠牲にしたからです。

だからこそ、これを読んでいるあなたは、同じ失敗を繰り返さないでください。


海外の安宿に潜むリスクとは、「南京虫(トコジラミ)」と呼ばれるカメムシ科の吸血害虫です。

カメムシ科といっても、その恐怖は匂いではありません。

挙動的にはダニ科に近く、あたりの静まった真夜中に人間の臭いを察知すると、隠れていた隙間から這い出して、身を横たえている人間を餌食にするのです。

その噛み跡から発する痒みは、歩行していても掻きむしってしまうほど激しく、出血を伴うカサブタを剥ぐまで治ることはありません。

身体中を掻きむしった結果、全身のあちこちに損傷したも同然の傷口ができ、しかも治癒の過程で流血を伴い、跡まで残すのです。

女性なら、夏場の肌を出すタイプのファッションが、難しくなることは間違いありません。


さらにこの虫は人間に寄生することで生息圏を広げる習性があり、劣等生物にありがちな異常な繁殖力の高さまで備えています。

1日に5~6個の卵を産み付けるため、移動先に持ち込めば、繁殖するのはあっという間です。

自宅に持ち帰ったら最後、その家での平穏な暮らしは高確率で終止符が打たれることになるでしょう。

「疑わしい場所を駆除→効果なし→駆除再開」という不毛なループを強いられます。

その間、仕事などへ投下しなければならないエネルギーは延々と駆除作業に奪われ、成果に結びつかずにメンタルがやられてしまいます。

1回10万円はプロの駆除業者でも根絶は難しく、堂々巡りになるのが通例です。

あらゆる手を尽くしても消えない南京虫は、節約のために利用した安宿が、寄生のきっかけとなります。

2,000円程の節約のために100万〜5000万円を支払うのは馬鹿らしいですよね?
だったら、安宿はなるべく使わず、もし使うとしたら対策を用意してから利用するように注意してください。

例えば、虫がつかないようにカバンをビニールで包むといった対策が有効です。(毎回やるのは、かなり面倒ですが)


少なくとも、外国に足を踏み入れるのであれば、南京虫に対する注意は絶対です。

南インドの場合、1泊2,000円の中級ホテルでも、南京虫の部屋と化していることが多いです。

1泊300円で利用できるような安宿は、まず南京虫の巣窟であると見なしてください。

インドに足を踏み入れると、その安さに感動して無警戒に浸りがちですが、その裏にあるリスクには気づけず被害を被る人ががほとんどです。


外国に関する情報が出回っていない時代に被害を受けた被験者として、大いに警鐘を鳴らしたいと思います。


2. 「安物」でも問題なかった3選【外国編】


以上の3選は「お金を使った方がいい」対象について説明しました。

それぞれ「旅行先」、「料理」、「宿」です。

読者様の中には、外国旅行で「お金を切り詰めてOK」なものについて知りたい方も多いと思うので、紹介したいと思います。


第3位. 日本から持ち運ぶ道具

外国旅行中に使う道具は、基本、現地調達でOKです。

重すぎる荷物は移動の妨げにしかならないので、「使うことが確実」というアイテム以外は、最初からカバンに入れない方が良いです。


日本の製品はクオリティが高いので、外国だと不安かもしれませんが、案外同等のものを買えます。


外国に行くからといってあれこれとバッグに詰め込む必要はなく、だいたい現地調達で問題ありません。

外国慣れした人でも、服と必需品くらいしか持っていかない人は多いですね。

道具を集めることにお金をかけるよりも、プランを立てたり情報収拾することを優先しましょう。


第2位. 暴飲暴食代

食事をとることと、暴飲暴食をすることは違います。

その国の文化を知るためにも食事に親しむことは大事です。

しかし暴飲暴食には注意を払うべきです。

物価の安い国へ行くと、ポテチのような製品が日本の半額ほどで販売されていて、感動するものです。

「日本ではできないことをしよう」と、ついつい衝動買いしてしますのですが、ここにもリスクが潜んでいます。

意味のない衝動買いは、「癖」になるからです。

衝動買いの癖は日本でも同じように発揮されるので、日本での「異常な衝動買い」に繋がり、大事にしていたはずの節約から遠ざかる結果を招くことになるでしょう。

安い国でやろうと日本でやろうとう、暴飲暴食は暴飲暴食です。

それは日本に戻ってからも繰り返されます。

暴飲暴食はやってしまうものですが、なるべく安く済ませて、「外国にいるからこそできる」体験にお金を回す方が絶対に生産的ですね。


第1位. 飛行機代

飛行機の目的は移動に過ぎません。

移動という目的を果たせば良いのですから、格安便で問題なくないですか?

スカイスキャナーなら登録不要最安価の格安航空便を検索できます

中には、ビジネスクラスにお金を払う人もいますが、プライベートな時間なんて、到着後に1泊2,000円くらいのホテルで好きなだけ満喫すればよいのではないですかね。

移動以外の部分は付加価値に過ぎず、経費か、ビジネスクラス代を上回る生産性でもない限り、無駄な出費だと捉えます。

格安航空便を自分で手配すれば、航空会社に支払う手数料が浮くので、かなりお得です。

そのお金を使って渡航先で楽しめば良いでしょう。



とまあ、月並みな結果に終わりました。

本記事の目玉は、やはり「安宿に潜む南京虫のリスク」です。

これを食らうと人生に大きな負担がかかることになるので、必ず回避するように気をつけてください。

【国内編】「安物買いの銭失い」で失敗しがちなもの3選

人生を成功に導く「節約」。

正しい「節約」は、キャッシュフロー(お金回り)から無駄を省き、安定した生活を実現してくれます。


しかしながら、価格は「商品の価値」を表す指標です。

安い商品・サービスには何らかの理由が存在します。

時には問題を抱えており、安さに飛びついたが故に、結果的に損失を負うことは少なくありません。

例えば、次のような事例は日常的に珍しくありません。

  • 「1週間前に買った安物が壊れたので、新しく買い直した。」
  • 「Amazonで購入した格安品が粗悪品だった」


これって結局、お金、時間、エネルギーを失ってますよね。

安物を買う→粗悪品で失望する→(返品申請する)→高い製品を買い直す

このような失敗を、先人は「安物買いの銭失い」という諺に託しました。


一方で、適切な「節約」が存在することも確かです。

では、「適切な節約」と「安物損」の境目とは、何でしょうか?

あなたのマネーリテラシーの向上に役立つように、個人的な体験をシェアしたいと思います。


1. 「安物買いの銭失い」で失敗した3選

結論から申し上げると、「日本の製品のクオリティーなら、生活の最低水準レベルを満たす部分は100均でOK」です。

例えば、ご飯をよそぐシャモジやトイレットロールにお金を支払う必要はありません。

とはいえ、これを読んでいる読者さんの多くは、最低水準より上を目指す人ばかりだと思います。

もしそうなら、以下にあげる3選をケチると、「安物買いの銭失い」にはまることになるでしょう。


第3位. 寝具

富裕層は、「体力の消耗を防ぐこと」にお金を使います。

例えば、外出中に急に天気が崩れたら「すぐに傘を買う」。

社会的に地位を持つ人物は、有限のエネルギーを、仕事という生産的な方面で活用しなければなりません。

その意味において一番大事な「体力」を消耗しないためなら、500円程度の出費は問題にしないのです。


これは、一般人が成功を目指す上でも大事な心構えです。

つまり余計な体力消耗の原因となる「お金の切り詰め方」は、あなたの可能性を狭めます。

具体的には、ベットやマットレス、布団、寝室の空調といった睡眠に関わる条件は、体力回復を左右するため重要です。

人生の約3分の1は睡眠と言われる通り、ここに投資するお金は無駄ではありません。


第2位. 本

本の対価はお金でしょうか?

私は「時間」だと考えます。

なぜなら、お金よりも時間の方が価値が高いからです。

決められた時間を消費して、本の中身を吸収するのです。

特に社会人以降だと、自由に使える時間が限られてくるため、「何の本を読むか?」はことさら重要です。

中古店を探せば一冊100円ほどの安い本は簡単に手に入ります。

しかし安い本は、往往にして次のような条件を備えています。

  • 情報のバージョンが遅い(アップデートされていない)
  • 内容の品質が高くない
  • 評判が悪い


もちろん、中には掘り出し物もあるのですが、探す時間が無駄です。

安い中古品の中から宝物を掘り出す作業よりも、確実性の高い本をネット通販で探した方が賢明です。

Amazonなら本の評判もチェックできる上に、郵送で送られてくるのでロスを減らすことができます。

高度な知識を吸収し続ければ、物事への対処能力が高まり、成功体験が増え、人生が豊かになります。

良い本を可能な限り多く読むためにも、本への投資は、無駄にならないでしょう。


第1位. Apple製品(MacBookAir)

今日、仕事の大部分はオンライン上で完結できます。

睡眠は人生の約3分の1を占めますが、PCと向かい合う時間も、少なくない比率を占めるはずです。

特に端末を付加価値の生産手段とする人は、ここへの投資を惜しむべきではありません。

確かに市場を探せば、旧式で安くなったMacBookAirが転がっています。

例えば、市場価格を見ても、旧式型のMacBookAir(128GB)は、最新型よりも6万円以上安い8万円で販売されています。

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2017年式の旧型MacBookAir 128GB

どうしても切り詰めるなら、このタイプの機種になるでしょう。
しかし、実際に新型と旧型の両方を使った立場から申し上げると、新型を購入した方が絶対にお得です。


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2019年式の最新型MacBookAir 256GB


なぜなら、旧型のMacBookAirは、新型の機能性に明らかに後塵を拝しているからです。

  • 手をおいた時のフィット感の弱さ
  • 液晶の不鮮明さ
  • サイズの大きさからくる持ち運びにくさ


もちろん、6万円の差額は大きくありません。

しかし、新型と旧型の機能差によって、端末を前にした時のやる気・集中力が大きく変わってきます。

集中力を強化できれば成果物の品質も高まるので、収益を伸ばすことによって、6万円を回収することは難しくありません。

長く使う製品だけに、初期投資の差は、大きな成果物の差となって表れます。

時間当たりの生産量を増やせるのであれば、ここをケチるのは「人生の損失」です。

ディスク容量が128GBの機種なら12万円程度ですが、256GBの機種の方が軽快です。

MacBookAirの購入を検討する際は、最新版(256GB)の購入を強くお勧めします。


2. 「安物」でも問題なかった3選


ここまで「安物買いの銭失い」の例を示してきましたが、どれも「節約するな」という結論で終わってしまいました。

読者さんの中には「節約しても問題ないもの」を知りたい方も多いと思うので、節約してもOKと思われる商品を挙げてみます。

最初の結論で述べた通り、日本の製品は安さに見合わず高品質なので、コモディティは安くてOKです。


第3位. 雑巾、タオル、ゴミ袋などの消耗品

最低限の生活水準を満たす道具の中でも、使い切りの商品は特に重要性が薄いです。

一回きりの商品にお金をかけても仕方ありません。

100円均一で調達しましょう。


第2位. スマホの通信費

スマホ通信の主流と化しつつある格安SIM。

何と言っても、魅力はその安さにあります。

それでいて、通信速度の問題もなく、容量の大きいスマホゲームをしても、大きなストレスはありません。

私はUQモバイルを使っていますが、通信制限も無制限で、スマホ関係のストレスは0です。

キャリアは通信費用が高い上、余計なアプリの入った端末が付いており、何にお金を払わされているのか不明です。

その意味においても、通信費用は、節約生活をする上で最初に見直したいポイントです。

数ある格安SIMの中でも、月間の使用容量が無制限のUQモバイルはかなりお勧めです。


第1位. 冬の暖房

「電気毛布の電気代が安い」ってご存知でしたか?

寒い日本の冬は、エアコンやストーブなしには乗り切れません。

しかしながら、その消費エネルギーは大きく、電気代がかさみますよね。

一人暮らしの人でも、毎月5,000円は消費しているのではないでしょうか?

この費用を削りたい人は、電気カーペットを購入しましょう。

50℃近くまで上がる温度に加え、1日(8時間)あたり1.21円、1ヶ月あたり36.3円と電気消費量も僅かです。(参考 : 電気毛布の電気代ってどれくらい?節電方法は?)


冬場の寝つきが改善するだけでなく、「頭寒足熱」という理想的な作業環境を整えてくれます。

「空間全体を温めるのは無駄」という考え方は、大きな節約のヒントになります。

冬場の電気代を抑えたい方は、電気毛布の購入を強くお勧めします。

投資とは稼げるギャンブルである【お金持ちはみんなやってます】- パチンコを「投資」に切り替るべき論③

まだ「投資は危険」という考えが抜けないかもしれません。

しかしながら、現代に金融資産を持たないのはハイリスクな生き方と言わざるを得ません。

「投資を始めていない人は危機感を持つべき」という話で締めくくりたいと思います。


1. 投資はこれからも稼げるギャンブルであり続ける

投資を嫌う人は、こんな考えを持っているのかもしれません。

・本業に集中したい
・破産が怖い
・投資は信用できない

こうした意見に対する私の回答は以下です。

・投資はギャンブルと違って「稼げる」
・投資を始めていないことに危機感を持つべき
・政府も投資を推奨している

投資はもはやギャンブルですらない【←稼げるから】

投資はギャンブルではありません。

なぜなら投資は、ギャンブルの条件を満たさないからです。

ギャンブルとは、予測不可能な未来にお金を賭ける行為を指します。

例えばパチンコは、目先の勝負が「予測不可能」なのでギャンブルです。


一方、投資は「確実に利益を得られる」ことが決まっています。

当然、投資1年目はミスの連続ですが、試行錯誤しながら上達を重ねると、確実性の高い手法を編み出せる域に到達します。

ここまでくると、「予測不能な未来に賭ける」というギャンブルの条件は当てはまらなくなります。

当然、目先の値動きを的中させることはプロでも無理なので、短期の損失は日常茶飯事です。

でも、長期で取り戻す前提で動くので、落ち着いて対処できます。


注意してほしいのが、これは2013年以前には成立しっこなかった条件だというこです。

2013年以前の金融市場は、破産者が続出しても不思議ではない、たいへん不安定な状時代でした。

この時代に「投資=確実に勝てる」と言えば、詐欺師としか見られなかったでしょう。

長くなるので、「投資は利益が出る」という証拠からお見せします。

パチンコと投資がもたらした実績の違い【一目瞭然】

パチンコの実績は、シビアでした。

年間20.7兆円(2018年)の投入がありながら、払い戻しは17.32兆円。

差額の3.38兆円が業界の黒字です。(顧客にとっての赤字

この数値は減少傾向にあるものの、例年、業界の黒字収支を継続しています。

つまり、業界が稼いで一般人が損をする構造が定着しているのです。

したがって、パチンコは勝てないギャンブルです。

では、投資が一般人に与えた影響はどうでしょうか?

次は、野村総合研究所より「純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移(2000年~2017年の推計結果)」です。


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<a href="">https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2018/cc/1218_1">野村総合研究所の「日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計」</a>を筆者が編集

2000年〜2017年の間にかけて、全階層の保有資産額に上昇傾向が見られます。

日本の国際収支は経常黒字が基本なので、国民の資産が増加傾向にあるのは当然です。

注目すべきは、資産額の伸び方に、階級ごとの差がある事実です。

超富裕層の伸び率を頂点に、下の階層に向かうほど保有資産額の伸び率が小さくなっている傾向が確認できます。

◯2000年~2017年における階層ごとの金融資産の伸び
・富裕層以上・・・171兆円→299兆円(+75%)
・準富裕層・・・367兆円→567兆円(+54%)
・マス層・・・503兆円→673兆円(+34%)

この差には、一体、どのような背景があるのでしょうか?


「野村総合研究所」は、次のように解説しています。

富裕層および超富裕層の保有する純金融資産額の増加は、景気拡大と株価上昇によって富裕層および超富裕層の保有資産が拡大したことに加え、金融資産を運用(投資)している準富裕層の一部が富裕層に移行したためと考えられます。


「富裕層および超富裕層の増加」とは、下位の資産階級から上位の資産階級へと繰り上がった世帯が増えたことを示唆しています。
野村総合研究所によれば、この階級移動に寄与したのが、2013年以降の「景気拡大と株価上昇」(≒アベノミクス)です。

つまり、富裕層以上の階層に確認できた金融資産の高い伸び率(+75%)は、アベノミクスによる恩恵であり、「株式を保有している(投資をしている)」という条件に支えられていたのです。

「二極化」という言葉がありますが、格差を分けた条件は、英語の読み書きやプログラミングといった能力ではありません。

「金融資産を保有しているか?」

つまり「投資を始めているか否か」という単純な条件に左右されたのです。

この結果から分かることは、次の通りです。

・金融資産を所有している世帯は、アベノミクスによる金融資産の高騰を受けて、上の階層へ登っていった。
・金融資産を所有していない世帯は、成り上がる人たちをただ眺めているだけだった。

株といえば、重債務者などのネガティブなイメージを持つ人が多いです。

確かに債務不履行に陥って家や土地を手放す人もいます。しかしそれは、極端な一部を映したに過ぎません。

投資(金融資産の所有)は、上記のグラフが示す通り、総体として日本人を稼がせてきた実績があるのです。


政府も資産形成のためにNISAを推奨している【まだ遅くない】

投資は、NISA制度によって、政府のお墨付きを得ています。

NISAとは、専用の口座で取引を行った場合、株式の売買益・配当益が非課税になるという優遇制度です。

本来なら、金融商品の売買益にかかる20.315%の税収は、政府にとって垂涎の的です。

それにも関わらず非課税の優遇を与える理由は、何としてでも、国民に株式投資に踏み切らせたいからです。

・年金に代わる老後資金のため
・株価上昇の期待

債務者がいるタイプの金融資産は、自動で振り込まれる「利息収入」を生み出します。

例えば、日本企業へ融資する日本株なら「配当」として1~3%程が利息収入として得られます。


政府は、この金融資産の利息によって、年金財源の逼迫を補填させたいと考えているのです。

その手始めとして国民の投資活動が必要であり、目先の20.315%の税収漏れよりも重視しているわけです。

金融資産の上昇を見込んでいることは言うまでもありません。

政府が国民投資を進めるもう1つの理由が、株価上昇です。


日本人は1980年代のバブル崩壊の印象が強いのか、投資をことさらに嫌います。


株式は、企業に活動資金を供給する仕組みであり、人間にとっての食事のようなものです。


にも関わらず国民が預金ばかりするので、日本経済は幅広くセクターにお金が回らないという病弊を患っています。

お金がなければ研究開発も進まず、新しい事業に挑戦できません。

したがって、NISA制度によって株価上昇を促し、企業へ資金供給を行うことで、経済の活性化を促したいという意図です。

これを政府の都合と考えるかどうかは自由です。

しかし、NISAの成功を裏付ける強力な後ろ盾があります。

それが日銀の保有する569兆円超の金融資産です。

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Wikipedia 量的金融緩和政策内のグラフを筆者が編集

グラフが示す通り、日銀の金融資産は、2013年~2017年にかけて約3.7倍もの上昇を示しています。

この期間は、アベノミクスの柱の1つである「量的金融緩和」が施行された期間です。

「量的金融緩和」とは、2008年にアメリカで起きたリーマンショックの爪痕が大き過ぎたため、同じような悪性の恐慌が二度と起こらないように、先進各国の中央銀行が実施した政策です。

かいつまんで言うなら、以下のような政策です。

リーマン・ブラザーズのような大銀行の破綻にも対処できるように、中央銀行に莫大な金融資産を用意させる


この政策に従って、日銀はお金を擦り続け、2013年時点で135兆円に過ぎなかったマネタリーベース(お金の総量)が、2019年12月時点で569兆円にまで拡大しているのです。(グラフの500兆円は、2019年1月時点)


2008年のような悪性の暴落はおそらく二度と起こりません。


東証市場(時価総額は推計562兆円)が急激な収縮に見舞われても、日銀に補えるだけの介入能力(569兆円)があるからです。

政府が見せるNISAへの自信は、2013年以降、格段に強化された中央銀行の購買力に裏打ちされています。

これは、投資を始めていない人にとっても強力な安心材料とみなせるでしょう。


2. お金持ちはみんな投資をやってる【始めていない人は、危機感を持ったほうがいい】

投資を「始めるか否か」に選択の余地はなく、始めなければ没落を余儀なくされる時代が迫っています。

投資を始めないと時代に取り残されるのは確実【後進国の発展がパイの拡大を促す】

それでも投資を渋る人の心理状態は多分こうです。

2013年から日経平均はだいぶ伸びたので、今買ったら落ちて損しそう。

これは杞憂に過ぎません。

2つ理由を挙げます。

① 2013年以降の株価の伸びはバブルではなくインフレ
② 途上国の発展によるパイの拡大が確実


① 2013年~2019年1月にかけてマネタリーベースは約3.7倍増加しました。

同期間中の日経平均株価の伸びは約1.6倍に過ぎません。

お金の総量が増えたのですから、日経平均株価が連動上昇するのは当然です。

しかし、日経平均株価の伸びよりも、マネタリーベースの伸びの方が大きい以上、バブルと呼ぶことはできません。


2013年以降の高騰はバブルではなく、通貨増量によるインフレです。

しかも、日銀の量的金融緩和は、いまなお継続中です。

マネタリーベースの膨張が今後も続く以上、大暴落に見舞われるリスクよりも、更なる高騰を迎える可能性の方が高いといえます。

あとあと「買いたい」と思ったところで価格が伸びきっていれば手遅れですし、個人が満足のいくトレードを行えるようになるまで最低1年はかかります。

技術を持たないまま参入したところで、全資産を投じて致命傷を負うだけです。

「どうせいつか始める」のですから、今すぐ始めましょう。

「投資1年目にすべきこと」は↓の記事にまとめてあります。

www.ossanns-oblige.com

② 途上国の発展によるパイの拡大が確実

昨今では、インドが、中国に続く成長市場と見込まれています。

さらにその先には、アフリカ、中東、東欧、南アメリカが控えています。

こうした市場の成長過程で確実にバブルが発生し、その度に株価を押し上げるでしょう。


今でこそ先進国であるアメリカや日本も、かつては新興国でした。

発展途上の新興国から先進国へと脱皮する契機は「バブル」が務めます。

バブルとは、過剰評価のことです。

後進的な国が実力を備え始めると、成長国の伸び代から利益を得ようと投資が殺到します。

しかし、資金流入は急激である反面、実力はそう簡単には伸びません。

やがて、期待が一人歩きして価格の膨張が実態と乖離し始めます。

つまり、過剰評価です。

当然、過剰評価が放置されることはないため、いずれ、急激な買いが売りへと急転し、坂道を転がり落ちていくような暴落を迎えます。

これがバブル崩壊のプロセスです。

このバブル崩壊は、「多くの犠牲者」と「パイの拡大」という2つの影響を残します。

1920年代のアメリカ、1980年代の日本でそうであったように、「借金」を背負ってまで投資を始める素人が最初の生贄になります。

自殺者まで出る始末であり、その印象が強く受け止められたため、バブルは良い印象を持たれません。

しかしながら現実として、バブル崩壊を経験した国の繁栄は、そこで終わりません。

なぜなら、バブルを通して拡大したパイ(新しく増えたお金)が見放さないからです。

バブルの発生は、国家の潜在性に対する一定の評価に起因しており、国家の潜在性が認められる以上、マネーは現実的な成長を織り込みながらその国へと戻ってくるのです。

またバブルの経過は、パイの拡大を伴います。

融資(借金)とは、存在しないお金を数字的に仮定し、相手に貸す行為だからです。

借金を背負う人が現れるたびに新しいお金が創造され、パイの規模が拡大します。

つまり、バブルの生成→バブルの崩壊を繰り返す中で、地球全体のパイの規模は拡大の一途を辿るのです。


冒頭で述べた通り、成長国の候補には、インド、アフリカ、中東、東欧、南アメリカといった国々が控えています。

こうした国々における将来的なバブルの発生は確実であり、10年〜20年単位での「パイの拡大」は確実です。

国際金融の時代ですから、世界で拡大したパイは、日本の株式市場にも影響を及ぼします。

したがって、長期目線で株価の上昇は確実なのです。

購入を検討し始めた時に、価格が伸びきっていれば手遅れです。

決断は早めに終わらせましょう。


格差競争は国境を越える【裕福な後進国民が台頭する】

投資は、インターネットさえ利用できれば誰でも開始できます。

国籍も問わないので、投資で稼ぐことに、先進国民・後進国民の区別はありません。

日本人は先進国民としてのプライドを持っていますが、投資をしなければ、台頭してくる裕福な後進国に追い抜かされるだけです。

先進国民としてのプライドを保ちたいなら、今すぐ始めるべきです。

投資を始めないと老後の安全も守られない【政治<経済の時代だから】

政府も国民の投資を推奨しています。

年金財源の不足を、株式の配当収入によって補填したいためです。

自身の劣勢を鑑みて、優勢な企業に国民の保護を任せようとしているのです。

見方によっては無責任ですが、1991年以降の変化を考えれば仕方ありません。

ソ連崩壊によって社会主義が否定された1991年は、資本主義の暴走にストップをかけていた制御装置が消去された年でもありました。

「小さな政府」の時代において、政府の財源は逼迫を極める一方、大企業の総資産は黒字傾向で膨らみ続けます。

企業のやりたい放題が横行し、カットされた法人税の負担が、民間給与へのしかかります。

一方で、企業の成長とともに、株で大儲けをする個人が増えたことも事実です。

2013年から2017年にかけて、富裕層の世帯数は、100.7万世帯から126.7万世帯へと約26%増加しています。

個人としても、この現実に冷静に対処すべきです。

つまり、弱体化を続ける政府の年金から、富を増し続ける大企業の配当へと、老後の依存先を変えた方が賢明です。

窮乏著しい政府の年金は、高確率で貰えません。

しかし稼ぎ続ける企業に乗っかれば、配当収入で老後の安定性が格段に高まります。

企業の株式・債券を所有するだけで、あなたの立場は出資者です。出資額に対して1〜5%ほどの利息収入が確定されます。

しかしながら、貰うことのできる配当額の合計は、(1株あたりの配当金×株式の所有枚数)で決まります。

1株あたりの価格が上昇すれば、株式の所有枚数を増やすことは困難になります。

手を打つなら、やはり急ぐに越したことはありません。


3. 投資を始めるにはどうしたらいいの?

投資を始めるのは簡単です。

まずは、堅実な投資をするか、賭博をするかを決めましょう。


「堅実な投資」の場合

株になります。

株取引は、信頼のおける証券会社を選べば心配ありません。

金、銀、プラチナといった貴金属、投資信託、外国債なども、まとめて証券会社から購入できます。


「賭博」の場合

仮想通貨かFXになります。

仮想通貨は、日本の取引会社は利益主義の傾向が強いため、外国の取引会社を利用するのがおすすめです。

FXは、株取引で使う証券会社でだいたい対応していますが、私の専門外なので論じません。

初めはレバレッジ(借金)に手を出さないと誓っていた人が、レバレッジで破産していくパターンが多く、何らかの闇が潜んでいる模様です。



どこの会社を使えばいい? ⇦ 安定重視の人→SBI証券(株式)、賭博したい人→バイナンス(仮想通貨)

賭博したい人→バイナンス(仮想通貨)

まず、賭博から説明します。

パチンコが主題である本記事の読者は、賭博趣味の人が多いでしょう。

そうした人へは、迷うことなく「バイナンス」をお勧めします。

最大の理由は、ボラティリティ(飛び交うお金の多さ)の高さです。

株式において1年間に分配される配当は、出資額に対して1~5%程度に過ぎません。

非常に安定している反面、刺激には欠けます。

一方、バイナンスが扱う仮想通貨は、1日に10%、高い時は30%〜100%程度動くことが少なくありません。

もちろん株にも上昇株は存在しますが、新興市場である分、現れる頻度は、仮想通貨の方が圧倒的に多いです。

まだ銘柄の価値が明確に定まっておらず、単純な期待で相場が上下するマネーゲームの舞台と化しているからです。


もちろん、銘柄の価値が明確に定まっていないことは、「不安定」というリスク要因も抱えることになります。

1日に+20%伸びることもあれば、-20%削られることもあります。

まさに、賭博です。

しかしながら、欧米コインと中華コインの2つに分かれる仮想通貨は、米中対立の動向に影響を受けやすい状況にあります。

実際の相場も2つのコインで明暗が分かれがちで、状況を適切に推察できれば、勝率は格段に上がります。

実際に、2年目である私の2019年の戦績は+45%でした。


安定重視の人→SBI証券(株式)

堅実に利益を得たいという人は、政府の推薦するNISA枠(株)を活用しましょう。

NISAのメリットは、なんといっても配当・売買の利益に税金がかからない「非課税枠」であることです。

仮に、100万円で購入した株を500万円のときに売却したとします。

売買した時の利益は、差額の400万円です。(証券会社の手数料を0円とした場合)

株の売買益は「キャピタルゲイン」と呼ばれ、通常の口座で取引を行った場合、税率20.315%の適用を受けます。

400万円の利益に対して81万2,600円もの税金が生じ、手元には318万7,400円しか残りません。

一方、NISA口座で取引を行った場合、売買益にかかる税率は0%です。

利益の全て(上の例だと400万円)を手元に残すことができます。

売買益だけでなく配当益への課税もありません。

これはシンガポールやドバイなどの国に見られる「タックスヘイブン」と同じ仕組みです。


しかしながら、無制限に許してしまうと、政府の税収面にデメリットが大きすぎます。

そこで、各NISAごとに、年間の投資上限額が定められています。

◯[NISAの種類(期間 : 対象年齢) → 年間投資枠の上限]
・一般NISA(2014年~2023年 : 20歳以上)→ 年間120万円
・積立NISA(2018年~2037年 : 20歳以上)→ 年間80万円
・ジュニアNISA(2016年~2023年 : 0~19歳)→ 年間40万円

ただし、上記の制限は、各NISA口座へ新規に入金できる金額の年間上限です。

前年度までに口座内に積み上げた資産は、上限額の対象に含まれません。

口座内で実際に運用できる金額は、(前年度までの資産額+年間投資上限額)です。

一般NISAの場合、10年間で入金できる最大の額は、1,200万円ということになります。

これに期間中の資産価値の変化が加わりますので、運用期間が長ければ長いほど、動かせる金額も増大します。

つまり、NISA口座での運用期間が長いほど、資産を大きく膨らませる仕組みとなっているのです。

問題は下落の可能性ですが、日本株も伸び代がありますし、先述の理由から大きく下がることはありません。

それに外国株へも投資可能なので、成長国へ投資すれば、安定的な資産の伸びが期待できます。


基本的に手数料無料。NISAの使い方まで解説

NISA口座が、稼げる仕組みであることはご理解いただけたと思います。

残る問題は、「どの証券会社を利用すればいいか?」です。

結論から述べますと、証券会社はSBI証券に登録すればOKです。

理由は消去法です。

2018年3月末時点において、日経新聞が定める「主要証券会社」は以下の5社です。

・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・松井証券
・auカブコム証券

この中で、SBI証券以外を足切りした理由は次の通りです。

・楽天証券・・・手数料は安いが、楽天の販売メールが届く
・マネックス証券・・・取引が3,000万円を超えると手数料が爆増
・松井証券・・・規模の大きな会社なので、手数料も高い
・auカブコム証券・・・三菱UFJ・グループの子会社ということもあり、手数料が高い

もちろん、「松井証券」や「auカブコム証券」の手数料の高さは信用の裏付けです。

しかしながら、SBIホールディングスの主要株主には、大手の証券会社と同様、アメリカの大手銀行が名を連ねています。

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当然、監査や業務管理に対する指導も厳粛に行われているでしょう。

実際に、私も利用していますが、サービス面で困ることは全くありません。

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手数料も適切で、口座管理や注意事項に関するお知らせも丁寧なため、非常に高い信頼を置いて利用しています。

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SBI証券の現物取引にかかる手数料

外国株式の網羅性も高く、米、中、韓、露、ASEAN諸国、海外ETFと、幅広く投資でき、投資のプロに運用を任せる投資信託も用意されています。

口コミの評判もよく、私が見る限り最もコスト・バランスに優れた証券会社です。

株初心者は、SBI証券を選べばストレスなく株取引を行えるでしょう。


投資初心者が絶対に守るべきルール

仮想通貨、株のどちらをやるにせよ、投資1年目のルーキーはある条件を満たさなければなりません。

詳しくは↓の記事に記したのでご参照ください。

これから投資を始める人は、目を通しておくと損失が80%くらい減ると思います。
www.ossanns-oblige.com

投資は企業でやるオンライン競馬です【人生を豊かにする建設的な成長が積み上がる】- パチンコを「投資」に切り替るべき論②

パチンコを「投資」に切り替るべき論①では、パチンコ産業が日本社会に及ぼす「光と闇」について研究しました。

光の部分は、ホール経営に携わる約22.9万人(雇用社全体の0.39%)の雇用と、遊技機の購入を介したパチンコメーカーへの間接的な雇用創出です。

闇の部分は、パチンコチェーン大手の幹部が在日外国人を出自に持つ人々であり、過去に税金滞納、北朝鮮への送金など、日本社会の利益と衝突を起こしてきた事実です。

光の部分も多いですが、闇を覆い隠すことが難しくなっています。

例えば2011年頃、フジテレビの偏向報道に非難が集まったことがあります。
フジ・メディア・ホールディングス株の蓋を開けてみると、3割近くが外国人の手に渡っていたことが明らかになっています。

もちろん、それがパチンコ業界の仕業だと断じるつもりはないですが、偏向報道で利益を得た人々とパチンコ業界の中核人物の出自が一致している以上、迫害することはなきにしろ、警戒するに越したことはありません。


また、そもそも日本経済は内需重視の構造であり、企業が生き残るには、民衆の「買い支え」が必要です。

日経企業を「買い支え」なければならないお金をパチンコに流したのでは、日系企業の没落を招くだけです。

その過ちが積み重なって社会的な停滞から抜け出せなくなっているのが現代日本の姿ともいえるでしょう。


現代の日本人に必要なのは、いますぐにパチンコと手を切ることです。

とはいえ、パチンコ依存症は精神科の対象とされるほどであり、強引に辞めさせたところで効果は出ません。

したがって、ギャンブル欲求そのものを消し去ることはせずに、「勝てるギャンブル」に励んでください。

パチンコに対して持っていた依存症を、社会的に有益な「投資」の舞台で発揮していただきたいと思います。


投資はwin-winのギャンブル

投資とは、「人物・企業への出資の見返りに、将来的な利益の分配を約束する」行為を指します。


その発祥は大航海時代まで遡り、航海者と資本家の間で交わされた約束が始まりです。

つまり、「資金援助の見返りに、航海の成果の一部を供与する」という契約でした。

航海が成功を収めれば航海者・投資家ともに儲かりますが、船が沈没すれば共倒れです。

この仕組みが企業運営・通貨に適用されて、今日的な投資ができあがりました。


かつては、規制やシステムの限界もあり、スーツを着て働く人々の業務内に限られていました。


インターネットによってネットと株式市場が統合された今日、投資は経済を支える基本的な仕組みです。

「一発当ててやろう」という、投資がなければパチンコにハマっていたようなギャンブラー気質の参入者も多く、ほぼ80%がこの手の短期目線の参入者目当てと見て間違いありません。

パチンコに無駄金を投じている人は、この中に混ざってください。


本記事では、次のことを解説します。

1、なぜこの投資がパチンコよりも生産性の高い(稼げる)ギャンブルなのか
2、始めることで個人にどのようなメリットがあるか
3、また参入する上で起きそうな不安点の解消


第1章 : なぜ投資が生産性の高いギャンブルであるか【稼げる事実を見逃すな】


投資の醍醐味は稼げること

投資は、パチンコと同じくギャンブルの定義を満たします。

事実、投資の掲示板を眺めると、パチンコ掲示板にいてもおかしくないような人たちがゾロゾロと集まっています。

おそらく彼らの大半は、投資が一般化されていない時代なら、パチンコへと走っていたことでしょう。

しかし、そんな人でも数千万〜億の額を稼いだという勝利宣言をしているから不思議です。

パチンコで数千万〜億円の勝利を手にする人は、おそらく0です。存在しません。

しかし、投資の舞台ではありふれた現象なのです。

これは良くないことですが、投資だけで生活する人も増加傾向を続けています。

胴元の管理下に置かれるパチンコは、絶対に勝てません。

しかし、企業の成長に連動する投資には勝ち目があり、それは数千万〜数億の利益を手にした一般人の多さに裏付けられているのです。


投資は実力勝負【努力しただけ勝率が上がる】

タイトルでは、投資はオンライン競馬だと例えました。

正直いってこの表現はプロパガンダです。

しかし感覚をイメージする表現としては適切だと考えています。

「オンライン競馬」

「オンライン」で行える勝負であることは間違いありません。

問題なのは「競馬」の部分です。

株式投資の場合、正しくは「競企業」、よりイメージしやすくするには「競人」を考えると良いでしょう。

競馬とは、18頭の馬に一定距離をレースさせて、順位予測で競い合うギャンブルです。

当然ながら馬は前にしか進みません。

しかし投資の場合は、投資対象が後に進むこともあります。


企業や人が常に前進を続けることはないからです。

馬(企業、通貨など)は延々と走り続け、それが前に進むか、後ろに進むかを予測します。

共通のスタートやゴールはありません。

各自がレーンの好きな場所に定めることができます。

購入場所がスタート地点となり、そこから前に進めば利益、後ろに進めば損失という感覚です。

終了のラインは、各々が決める売却価格に一致します。

売却で取引に終止符を打った時、スタート地点との距離が利益ないしは損失になります。


また競馬の場合、レーンを走る馬は18頭に過ぎませんが、企業・通貨などは、数百〜数千種類に登ります。

そこから特定の対象を選び、将来の姿に賭けるというシステムです。

視野を広げれば、国外にも投資可能であり、さらに幅は広がります。

かなりの部分、実力に左右されることが伝わるでしょうか?

投資はパチンコのように運に左右されるのではなく、予測の精度が決定打となります。

つまり実力勝負です。

投資は、運営側が勝つように設定されたパチンコと違って、自分の力で自分の運命を決することができるのです。

また仮に負けたとしても教訓があり、その度に成長することで、確実に勝率は上がっていきます。


投資の地合いは悪くない【量的緩和でインフレに突入した現在はチャンス】

さらに、投資初心者に追い風があります。

それが先進各国の中央銀行が推進する「量的緩和」政策です。

これはデフレ対策の措置ですが、かいつまんで言うと「大量の紙幣を発行して市中に流す」政策です。

しかし、「市中に流す」は方便のようなもので、庶民の給与水準は変わらないまま、株や不動産などの金融資産だけが値上がりを続けています。

魚のいない場所では、プロが釣りをしようと成果は出ません。

それと同じように、稼ぎたい人は、お金が集まる場所で戦う必要があります。

それが金融市場であり、そこからお金を釣り上げる行為が投資なのです。


よくある反論が、「もう株式市場はバブル状態だから落ちていくだけだ」という主張です。


この主張は、数字を見れば一目で誤りだと理解できます。

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日本のマネタリーベースの推移


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日経平均株価の推移

量的金融緩和政策の開始は2013年4月4日です。

この時点でのマネタリーベース(市中に出回るお金の量)は135兆円、日経平均株価は1万2,634円をつけていました。

それが6年8ヶ月の2019年1月時点では、マネタリーベース約500兆円、日経平均株価は2万892円まで伸びています。

この期間中、マネタリーベースは約3.7倍に膨張した反面、株価の上昇率は約1.6倍に留まっています。

つまり、2013年4月以来の株価上昇は、マネタリーベースの伸びに連動したインフレに過ぎません。

バブル相場は、各地に散在していた富が何らかのきっかけで急速に一極へ集中することで形成されます。

例えば、バブルの終期の1989年12月29日につけた日経平均価格の史上最高値の3万8915円がそうです。


グラフを見れば分かる通り、当時の日経平均3万8,915円に対するマネタリーベースは50兆円を超えません。

それでも史上最高値をつけたのです。

バブルとは、この規模の非対称を指すであって、現在の2万4,000円程度(マネタリーベース500兆円超)は序の口に過ぎません。

株価が2013年4月から1.6倍の高騰を示したからといって、これが終点とは限りません。

むしろマネタリーベースの増加を考慮すれば、まだ上を目指す可能性は高いですし、大きく下に落ちることはまずあり得ません。

※仮に今がバブル景気であっても、そうでなくても、「今」投資を始めなければいけない理由は↓に記しました。

【投資1年目の教科書】投資初心者が最初に失敗する2つのこと【3ヶ月で資産を50%削ったボクが回避方法まで教える】 - Ossan's Oblige ~オッサンズ・オブリージュ~



第2章 : 投資を始めて得られるメリットは「圧倒的成長」【勝率を上げるための努力が人生を豊かにする】

パチンコを極めても幸せになれない

パチンコをすればお金を失います。

実はそれだけでなく、有意義に使えていたはずの時間も一緒に消えていることに注意するべきです。


パチンコを通して得られる成長がないから

パチンコの当たりを導くのに、実力は介在しません。

店舗の都合で変わる入賞率を含め、全てが運に左右されます。

パチンコをしている間、プレイヤーは3つの絵柄が回る液晶画面を凝視するだけです。

そこで覚えるギャンブルのワクワク感を楽しんでいるのです。

もちろん成長機会などはなく、しかも2万円程度のお金を擦ってお店を後にすることになります。

このようにパチンコは、お金を失いながら成長機会も失うギャンブルなのです。

投資は、富も知も権力さえ手に入る

欧米系やユダヤ系の人々が、「富と力(知)と権力」を手にすることが多いのは、彼らが永遠に努力をするからです。

言い換えるなら、有意義な時間の使い方をしているからで、誰一人としてパチンコに依存しているような人はいません。

その行動は、永遠の高みを目指す「絶対神の文化背景」に裏付けられており、異文化の人間が真似をすることは容易ではありません。

しかしながら、努力の量と幸福が相関する事実は、人種や信条を問わず共通です。

欧米系、ユダヤ系の成功者が証明する事実は、人は努力に比例して成功に近づけることです。

成功を獲得すれば、人は幸福を得られます。

しかし努力なしに手に入る成功は、詐欺以外にあり得ません。

つまり、自分の力で幸福を手に入れるには、努力を始めなければならないのです。

絶対神の文化にない日本人には難しく感じられますが、投資が努力の第一歩目を始めるきっかけになってくれます。

なにせ自腹を切る行為なので、正確な予測を下さなければなりません。

その力を養うための自己学習が、信じられない速度で進んでいくのです。

パチンコにハマっている間は、パチンコ店に行きたくてウズウズ・ソワソワして堪りません。

あの依存感覚が自己学習に向かうものと思ってください。

Webニュースや新聞、あるいはブックオフの経済本を乱読し始める自分の変化に驚くことになるでしょう。

腹を抱えながら見ていたバラエティも楽しめなくなり、学習に没頭することになるかもしれません。

しかし、その積み重ねがどこかで臨界点を超え、成果を生み出す日が必ず訪れます。

そうした「圧倒的成長」の先にあるのは「富と力(知)と権力」です。

投資を始めれば、成功と幸福を獲得するためのステップが自動的に進行していきます。

適切な投資判断を身に着ける過程で、必ず経済に関わる知識が身についていきます。

この知識は本業のパフォーマンスにも必ずプラスの影響をもたらし、人生を豊かに彩ってくれるでしょう。


第3章 : 投資を始める前に起きそうな不安点【パチンコよりマシです】

投資が生み出すのは、裕福な億万長者だけではありません。

債務不履行に陥った破産者を量産することも投資の一面です。

この辺りは、1980年代のバブル崩壊を経験した日本人なら誰しも理解することかと思われます。

投資の失敗=死と捉える人がいそうなので、不安点の解消を行いたいと思います。

結論から言うと、投資の破産とパチンコの破産は、同じ原理で起こります。
もしあなたがパチンコで破産したことがないのであれば、同じやり方を守る限り、破産リスクは0です。

損失を負いそう

パチンコも損失を追いますよね。
予測不能な未来にかける以上、リスクを0に抑えることは不可能です。

しかし論じてきた通り、勝率を上げるための戦略を練ることができるので、損失を負うリスクはパチンコ以下に減らすことができます。

私の場合だと、投資2年目になりますが、夏以来+40%の勝利を維持できています。

ただしこれは、私が経験を積んだ2年生だからであって、1年目は燦々たる結果に終わりました。

投資1年生は、大損失を負うリスクを抱えています。

容易にパチンコの損失を凌ぐことになるでしょう。

投資1年目のリスク、またその回避方法については↓記事にまとめています。
【投資1年目の教科書】投資初心者が最初に失敗する2つのこと【3ヶ月で資産を50%削ったボクが回避方法まで教える】 - Ossan's Oblige ~オッサンズ・オブリージュ~

バブル崩壊に巻き込まれて借金を背負いそう【→ 破産するのは借金を抱える人だけ】

ギャンブル最大のリスクは、借金を背負うことです。

業界は「レバレッジ取引」などと格好つけて呼びますが、中身はただの借金です。

しかし借金に起因する失敗とは「債務不履行」であり、第三者から借金をすることが原因で起こる失敗です。

自分の手持ちの範囲で行えば、最悪0価値になるだけですから、それ以上の返済義務を背負うこともありません。

それに、市場に出回っている価値(株や通貨)は簡単に0価値になりません。

1,000円で購入したパチンコ玉は3分もあれば0価値になります。

しかし投資で費やした1,000円が0円になることは滅多にないですし、もし起きても長い年月を要します。

問題なのは、借金で手に入れたお金で取引する場合です。

この場合は、利益も損失も、借金の倍数分、膨らむことになります。

そうしたハイリスク・ハイリターンの賭けで失敗すると、数倍に膨らんだ借金を返せなくなり、破産する事態も起こり得ます。

財産だけでなく家や家財を手放す人もいます。

しかし、借金さえしなければ、破産リスクは確実に0に抑制できます。


孤独に陥りそう

投資もパチンコも個人種目です。
しかし、繋がりを意識できる場面は確実に投資の方が圧倒的に多いです。

パチンコは液晶とのにらめっこですよね。

人とのやり取りがあるとすれば、店員への支持とか、パチンコ仲間との交流くらい。

店員に下すのは指示であって、交流ではありません。

パチンコ仲間との会話も、パチンコには攻略法が存在しないので、世間話程度で終わります。

パチンコ店に介する面々に英雄的な人物はいませんから、実のある交流はまず得られません。


一方、投資の場合は、お金を投じるという時点でやり取りが発生します。

もちろん、画面上で完結する取引ですが、「買う」ということは誰かが「売る」ことをしなければ成立しません。

そこで各々の投資戦略が交錯します。

売買板をみながら他トレーダーの考えを読むことで、「相場の気配」に参加することになります。

また相場だけでなく市場調査の必要が出るので、ニュースやウィキペディアなどを読み解き、世の中の動きを知る(参加する)ことになります。

さらに難解な用語を理解するために過去の先人が遺した学問知を求めるかもしれません。

全てが他人との交流であって、孤独に感じることはまずありません。

物理的な交流が減ることを嫌うなら、稼いだお金を交流を増やす方向に振ればいいだけです。

事実であるのは、投資の上達を目指す過程で孤独感に苛まれることはないことです。

それどころか、向上心を伴う高い充足感に満たされる瞬間が多いことに驚くと思います。


※ただし、投資一発目での失敗は命取りになります。ここで大損失を追えば、毎日が不安と喪失感で満ちあふれることになるので、投資1年目に陥りがちな失敗の回避方法(1年目の教科書)を参考にしてください。
【投資1年目の教科書】投資初心者が最初に失敗する2つのこと【3ヶ月で資産を50%削ったボクが回避方法まで教える】 - Ossan's Oblige ~オッサンズ・オブリージュ~


③【投資とは稼げるギャンブルである【お金持ちはみんなやってます】- パチンコを「投資」に切り替るべき論③】へ続く

パチンコを辞めれば、個人も国家も勝ち組になれる件【パチンコは反社会的行為です】- パチンコを「投資」に切り替るべき論①

パチンコは社会の貧困を招き、国際競争の後退すら惹起する不要産業です。


1. パチンコは反社会的行為である


パチンコの問題点は、3つ指摘できます。

1、胴元が勝つように設定された管理賭博であること
2、経済に占める規模は大きいが、外国人の独壇場であること
3、民衆の購買力を阻害することで、日経企業の売上を毀損すること


1-1. パチンコは、胴元が勝つように設定された管理賭博

パチンコは、売り手側が儲かるように制御された賭博ビジネスです。

その不正行為が、遠隔操作や出玉調整を通して行われるかは問題ではありません。

パチンコ企業が例年稼ぎ出す安定収益が決定的な証拠です。

もし1回転あたりの結果が確率で決まるなら、総体としてのパチンコ店の売上も確率に左右されるはずです。

確率である以上、黒字の年が多いにせよ、赤字決算の年も出るのが道理です。

しかし、パチンコ業界の売上は経常黒字が続いています。

つまり、「パチンコ企業は勝ち続け、顧客は負け続けている」という客観的事実があり、その事実の前には遠隔の有無、ホールコンの噂などは些末な問題に過ぎないのです。

インターネットには、パチンコの不正は無いと喧伝する記事・動画が溢れていますが、パチンコ業界の資金力があれば御用記者を雇うことくらい朝飯前です。

さらに、パチンコ業界は警察官僚とも癒着関係を結んでいるので、正義の論理を振りかざすことさえ可能です。

つまり、顧客が一方的な損失を背負わされながら、「違法賭博を遊戯と解釈させられる」現象がそれに当たるでしょう。

そのような勝敗が決まっているゴト師の元へお金をつぎ込む人は、言葉を選ばずにいうと「アホ」そのものです。

パチンコ型のギャンブルは、業界の勝利が決まっており、「勝敗を予測できない未知の対象に賭ける」ギャンブルの枠を逸脱しているのです。

またパチンコは、諸外国で主流のポーカーやバカラ等と違って、実力が結果に反映されません。

つぎ込めばつぎ込むほど個人の貧困が加速し、総体としての日本の国力も衰退の一途をたどることになるでしょう。


1-2. 業界が日本経済に占める規模は大きいが、外国人の独壇場

パチンコ業界は、日本経済に欠かせない規模に肥大化しています。

・売り上げ(2018年)・・20兆7000億円
・祖利益(2018年)・・・3兆3800億円
(参考 : パチンコ業界WEB資料室)

政府発表の「レジャー白書2019」によると、2018年のパチンコの販売額は推定20.7兆円。

これは顧客の投入した賭け金の総額です。

そこから景品の支払い代金を差し引いて残った粗利益が3兆3800億円。

この数字は、2018年のパチンコ産業全体の収支が3兆3800億円のプラスだったことを意味します。

この粗利益から「店舗の維持費、人件費、パチンコ台の購入費」など諸々の経費を差し引いた数字が営業利益です。

この営業利益に「本業以外の収益・損失(利息、配当収入など)」を加えることで、企業の収益力を表す経常利益が導かれます。

パチンコ業界全体の経常利益については不明ですが、最大手のマルハンは財務諸表を公開しています。

これによると、2019年3月期のマルハンの経常利益は387億9400万円。

他業界の有名企業との比較に位置付けると、以下のようになります。

(2018年の経常利益の比較)
・トヨタ自動車 2兆2,854.65億円
・セブンイレブン・ジャパン 2,529億1700万円
・ローソン 577億円
マルハン 387億9,400万円
・日本マクドナルド 256億4400万円
ダイナム・ジャパン 190億7,800万円
・今治造船 114億1700万円
・トイザらス 22億2100万円

他業界の大手と比較すると、頂点のトヨタ自動車の収益力(2兆円規模)には遠く及ばないことが分かります。

しかし、業界首位のマルハン(387億9400万円)は日本マクドナルドの経常利益(256億4400万円)を凌駕しており、第二位のダイナム・ジャパン(190億7800万円)も日本マクドナルドに追随する勢いです。

また、雇用機会においては全雇用者の0.39%を占めます。

パチンコ業界WEB資料室によると、パチンコ業界の雇用者数は22.3万~22.9万人と推計されています。

一方、労働政策研究・研修機構が発表する「産業別雇用者数」によると、2018年の雇用者数は男女合計で5,936万人でした。

この中にパチンコ産業の雇用者22.9万人を位置付けると、全体に対する割合は0.39%です。

「生活関連サービス業・娯楽業」の一部門でありながら、電気・ガス・熱供給・水道業の従事者28万人(0.5%)に迫る雇用者をパチンコ業界だけで創出していることが分かります。


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産業別雇用者数(2018年)


パチンコ業界の平均年収は662万円が相場なので、22.9万人全体の所得は、約1兆5,160億円と試算されます。(売上20.7兆円に対して約7.3%)


さらに、パチンコチェーン店が提供する雇用機会は、ホール内に留まりません。

契約を結ぶ遊技機メーカーに対しても、遊戯機の購入を通して間接的に雇用創出に貢献しています。

藤商事が発表する「パチンコ・パチスロの市場規模」によると、遊技機市場(パチンコ+パチスロ)は2018年時点で6,724億円。

パチンコ業界の粗利益3兆3800億円から6,724億円相当が遊技機メーカーに支払われ、メーカーの業績と雇用に貢献しているわけです。

このように、パチンコ業界の影響は必ずしもマイナス面ばかりではなく、サプライチェーンを通して、幅広い雇用機会の創出に貢献している事実は見逃せません。


しかし問題なのは、業界を仕切る大手3メーカー(マルハン、ダイナム、ガイア)のいずれもが在日外国人を出自とする人物がCEOや会長を務めていることです。

さらに店舗オーナーも外国人が占めることが多いことで知られる反面、ホールで働いている従業員の大半は日本人のアルバイトです。

つまり、パチンコ産業を大きくすればするほど、日本の富の配分が傾斜的に在日外国人に流れることになります。

2019年3月期における、業界最大手のマルハンの経常利益(387億9400万円)は、売上(1兆5503億9600万円)に対して約2.5%の割合でした。

この割合を業界全体の売上(20.7兆円)に適用すると、経常利益として5,180億円という金額が推定されます。

以下は、stockclipより、2018年の日本企業の経常利益ランキング5位〜20位です。

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stockclip(https://www.stockclip.net/markets/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BC%81%E6%A5%AD?column=ordinary_income)より、2018年 日本企業 経常利益 ランキング

パチンコ業界全体の合計値とはいえ、その経常利益は、日本の第17〜18位の大企業に相当することが浮き彫りになりました。

もちろん、一社ごとの経常利益はさらに小さくなります。

Yahoo!ファイナンスが掲示する「経常利益」は上場企業に絞ったランキングですが、パチンコ業界最大手のマルハンであっても、その経常利益(387億9400万円)は第271位に過ぎないことが分かります。

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Yahooファイナンス 経常利益より(https://info.finance.yahoo.co.jp/ranking/?kd=48&mk=1&tm=d&vl=a

このグラフが示すことは、「濡れ手に粟」をイメージされがちなパチンコ産業が実は「それほど儲かってない」ことです。

業界最大手のマルハンが第271位なら、それ以下のランキングはさらに下位にランキングされるでしょう。

だからといって、「楽観してよい」という号令は下せません。

なぜなら、粗利益の使途が不明だからです。

業界の粗利益(3兆3800億円)が経常利益(推定5180億)に至るまでのお金の使い道が明らかではありません。

遊技機の購入に6,724億円が費やされていることは分かっています。

これに人件費、電気代、店舗代、利息支払い、債権購入費などが加わって、3兆3800億円の粗利益が推定5180億の経常利益まで削られていくことになります。

しかし、その金の使い道に黒い噂が絶えないのがパチンコ業界です。

まず確実なのが、パチンコマネーが北朝鮮へ送金され、核兵器の製造費用に充てられていたことです。

これは、ニューヨーク・タイムズによってリークされた事実です。

それだけではありません。

例えば、2011年頃にフジテレビの偏向報道に批判を集まったことがあります。

フジテレビ株の100%を保有するフジ・メディア・ホールディングスは、株式の外国人取得率の高さが問題視されてきた企業です。

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Wikipedia フジ・メディア・ホールディングスより

企業活動が出資者(株主)の意向を受けて変容するのは当然です。

もしもフジテレビが特定の国を利する報道に徹したなら、フジテレビ株の大量取得者は、その国に通じる人物・団体であったと見なすべきです。

パチンコ業界の中枢の出自と偏向報道で利益を得た国が一致する以上、パチンコ産業は疑われて当然の団体です。

もしこの疑いが事実なら、パチンコにお金を投じてきた人々は、フジテレビ株の取得費用をせっせと外国人に献上していたことになります。

だとすれば、日本人は外国人の手に渡った日本マネーによって脅かされているのであり、「自らの手で自らの首を絞める」自滅の道を突き進んでいるのではないでしょうか。

もしそうでなくても、日本人が当時25兆円規模だったパチンコの売上を株式市場に投資していれば、メディアの健全性も守られていた可能性が高いです。
民衆のお金が集まれば、変更報道の元凶となったフジテレビ株の安値放置も起こらず、外国人に買い叩かれることもなかったからです。


1-3. パチンコは、民衆の購買力を破壊することで日経企業の売上を毀損する

パチンコの対象客層が外国人であるなら、パチンコの存在理由を認めることができます。

それは貴重な外貨獲得手段となり、経済を潤す武器となるでしょう。

ところが、パチンコは完全に民衆に矛を向けています。

パチンコは、常に業界側に黒字収支が出るように設定された管理賭博です。

したがって、参加者は総体として経済的に搾られ、貧困に向かうことになります。

この使い方によっては武器にもなるパチンコが国内内需に照準を合わせる限り、批判の声が絶えることはないでしょう。

現状のパチンコは、庶民から搾り取ることで、経済の癌細胞と化しています。

庶民とは、消費行動によって経済を活性化させなければならない存在です。

庶民が商品やサービスを購入することで企業の業績が伸び、さらに投資が集まることで研究開発が進み、ゆくゆくは国力の発展に行き着きます。

しかし現状は、日系企業に回さなければいけないマネーの実に20.7兆円もの規模が、パチンコ産業に流れてしまっているのです。

この20.7兆円が景品支払いや人件費、遊技機の購入によって、経済に再配分されることは事実です。

しかしながら、日系企業から20.7兆円もの売上が失われていることに問題があるのです。

パチンコ業界が雇用者へ支払う給与は約1兆5,160億円(売上の約7.3%)、遊技機メーカーへの貢献も6,724億円(売上の約3.2%)に過ぎず、合計しても売上に対して10.5%ほどでしかありません。

金あまりなのに、日経平均株価が伸び悩むのは、パチンコ産業への傾斜に1つの原因を指摘できるでしょう。

これを解決する唯一の方法は、パチンコを外需型のカジノに切り替えた上で、日系企業が主導権を握るです。

搾る対象を自国民から外国人に移し、それを日本人が管理すれば、むしろギャンブル産業は経済回復の起爆剤となるでしょう。


しかしながら現状は、カジノ構想も議論の段階にすぎず、パチンコは数多くの問題を残したまま野放しの状態です。

思考停止のままパチンコ産業に関われば、個人も社会も貧困に向けて加速することになるでしょう。

だからこそ「みんながやってるからいい」で終わらせるのではなく、パチンコに行くことは小さな反社会行動とみなすべきです。


とはいえ、パチンコ依存患者が克服すべき「パチンコ依存症」は、タバコ依存や薬物依存ほど克服の難しい依存症ではありません。

なぜなら、パチンコに代替できる仕組みが社会に存在しているからです。

それが本記事で勧める「投資」ですが、パチンコ以上のギャンブル感覚を味わいながら、しかも自己成長を図ることができます。

パチンコのように一回限りの発展性のないギャンブルではありません。

成果と実力が積み上がり、数が増えるたびに勝率が上がる実力主義のギャンブルです。

社会的にも、投じたお金が企業へ再分配されるので、巡り巡って自分の手元に返ってきます。

パチンコのように、粗利益の使い道が怪しいブラックボックスと化すことはありません。

【投資は企業でやるオンライン競馬です【人生を豊かにする建設的な成長が積み上がる】- パチンコを「投資」に切り替るべき論②】へつづく

【引きこもりは親の責任です】引きこもりの原因と解決策について【「8050問題」の解決策も考える】

先日、Yahoo!ニュースに引きこもりに関する記事が掲載されていました。

引きこもりの増加に警鐘を鳴らす内容でしたが、若干引っ掛かるものを感じました。
記事によると、20代の引きこもりが増加中。40才~64才の引きこもりは推計61万人。
80代の親が50代の息子の面倒を見る「8050問題」へと発展するケースも珍しくなく、深刻な家族トラブルの火種であることが提起されます。

私が引っ掛かったのは、「子供の引きこもりは誰の責任か?」というまとめの部分でした。


実際のところ、引きこもりになる原因は受験や就活の失敗、いじめ、病気などさまざま。にもかかわらず「親の責任だ」と責めるのは、正解とは言えないのかもしれません。

確かに、引きこもりに陥る原因は、突き詰めると子供の社会生活の失敗に求められるのかもしれません。

「社会生活の失敗を起こした主体は子供なのだから、親が責任を感じる必要はない。」

そう考える人がいても不思議ではありません。

しかし社会生活の失敗が親の責任で起こるとしたら、「子どもの引きこもり」もまた親の責任ではないでしょうか?

「引きこもりは誰の責任か?」
この問題について自分なりの結論が出たので、「8050問題」の防止方法まで含めてシェアしたいと思います。


1. 引きこもり問題で問われる「親の責任」は、家庭と実社会のズレ

引きこもり状態の定義

世の中には、2種類の引きこもりが存在します。

1、社会に対する逃避行動として引きこもる人
2、仕事のパフォーマンスを出す上で、引きこもりが最適な人

現代は、オンラインの外注業務で生計を立てられる時代です。

ITの発達に伴い、仕事の連絡やショッピングもオンライン上で完結するので、外出の必要性はますます減りました。
ITの発達は労働環境の変化を促し、室内で作業に没頭することを好む自営業者を生み出しました。

この引きこもりはポジティブな引きこもりなので、止めさせる必要がないことに留意が必要です。

一般的な「引きこもり」は、社会に対する逃避行動として家に引きこもる人たちを指します。
これは、社会生活の苦痛から家に避難場所を見いだした人達です。

社会的苦痛の原因を克服するのではなく、その場しのぎの逃避に撤するので、根本的な問題が解決されません。
さらに逃避行動中、空白の時間は非生産的なネットゲームなどに費やされがちなので、その間、社会経験の機会損失を負い続け、現実社会との溝がさらに深まります。

こうした悪性の引きこもりが抱える欠陥は、社会適応力の欠如です。
この社会適応能力の高低が、幼少期に過ごした家庭の中で決められることはあまり語られない事実です。


引きこもりの原因は、家庭で培った「社会イメージ」と現実社会のズレ

やや残酷ですが、0〜3才の幼少期を逃すと、その後にいくら引きこもり防止の努力を行っても効果は出ません。
このことは、人間の脳の発育過程で説明できます。

人間の身体は、0才~25才に至るまで漸次的に発達を遂げていきます。
しかし脳は、この成長パターンを辿りません。

近年の研究では、3才までに脳の80%が、6才までに90%が、そして12才までには100%が完成することが明らかにされています。
身体は成人するまでゆっくりと成長していきますが、脳の発達はかなり早熟なのです。

とはいえ、12才を過ぎた後でも人間は自己の能力を高めることができます。
学校教育は最低でも18才まで続きますし、脳の可塑性(脳内の神経ネットワークを新しく作る能力)は生涯失われることがありません。

しかし、12歳までの急激な進歩に比べると、12歳以後は牛歩の歩みです。
12歳までに地頭の部分は完成してしまうのですね。

したがって、脳機能の完成とともに、認知のパターンも12歳の時点でほぼ固定されます。
脳機能というと知能指数(IQ)を連想しがちですが、対人スキルや心の知能指数(EQ)、社交スキルについても当てはまるのです。

もしも、自分の子供が引きこもりになったとします。
その時に「自分に責任はない」と主張する親は、子供が12才(主に3才)になるまでに、適切な社会認知を整えてきたかという問いに答えなければなりません。

引きこもりを抱える親が自問すべき条件① 0歳〜12歳に至るまでの関係の取り方

最初の課題は家庭です。

12歳時点の社会イメージは、社会のモデルケースとして死ぬまで使い回されます。

特に0~3歳は脳の80%を形成する点において重要です。
この人生の80%を左右する期間において、最大の社会関係は家庭です。
3歳児には生活の必要を満たす力がないので、親に依存しなければなりません。

この無力な赤子を、無能力者と見なし甘やかすのか、莫大な可能性を秘めた存在として対等に扱うのか。
これが最初のターニングポイントとなるでしょう。
そのときに刻み込まれた関係性のイメージは、人間関係の型(80%)として潜在意識に定着します。

この期間に形成した社会イメージで、子供はその後の社会を捉えるようになります。
そのイメージが実社会と整合的であれば、ストレスなく適応していけるでしょう。
しかし、社会イメージが学校や職場の現実と食い違えば、子供は適応に支障をきたすようになります。

笑うポイント、非言語のメッセージ、集団内における力関係の調節方法、こうした規準が自身が家庭で培ったイメージとかけ離れているほど、社会関係に抱えるストレスは膨らみます。

そのストレスがちょっとした対立や排斥、立場の変更がきっかけとなって臨界点を過ぎた時、支えきれなくなった自我を保つために自室にとじ込もるという逃避行動が生じます。
これが引きこもりが生じるメカニズムだと考えます。

この幼少期に与える社会環境は、現実の社会より厳しすぎても甘すぎてもダメです。
ごくごく現実社会に近い社会関係を刷り込ませてこそ、子供は心理的な摩擦なく社会へ踏み出し円満な社会関係を築けるのです。

引きこもりの責任を子供に追求する親は、最初に次のことを自問しなければなりません。

子供が12才になるまでの間に、家庭は現実社会にふさわしい社会イメージを提供してきたか?


幼少期の家庭における父、兄弟は男性像の象徴、母、姉妹は女性像の象徴

引きこもりを抱える親が自問すべき条件② 3歳までに与える性別イメージは適切だったか?

家庭で培うべき社会イメージについて、もう少し詳しく見ていきます。

人間には男女の2種類が存在し、両者で接し方は異なります。
人生における大きな挫折は、男女関係、同性関係の失敗がきっかけになりがちです。

その拠り所となる性別イメージもまた、12歳までの社会関係の中で形成されます。
特に3歳までの情報が重要であることは、脳の80%が形成期である事実として、既に述べてきた通りです。

3歳に至るまでの最大の社会関係は家族であり、したがって、最も親密な関係をとる親、兄弟、姉妹との関わりが問題となります。
この期間中に、生涯使い回す性イメージが決定することは、もう少し注意が払われるべきだと思います。

父親と兄弟は、男性イメージの象徴です。
男の子の場合、その後の人生でとる同性との関係性は父(祖父)、兄弟との関係性が基礎になり、生涯を通して同じパターンを志向します。
いっぽう母親と姉妹は女性イメージの象徴であり、人生を通して、異性との関係性の基礎になります。

また女の子の場合は、上記が逆転します。

もちろん、これは接触の密度から家族を頂点に置いただけです。
人によっては、ベビーシッターや、幼稚園の先生、近所の人、近所の友達と多岐に渡り、重要度の高さもそれぞれでしょう。

しかしながら12才(特に3才まで)までに接してきた男女によって、人間の性イメージが決まるという事実から人間は逃れられません。

同性、異性への対処能力は、円滑な社会生活を送る上で欠かせないスキルです。
特に異性との、お互いを高めていく互恵的な関係を築けるか否かは、人生を左右する大きな分岐点です。

こうした無意識の判断も、「男性、女性はどうあるべきか?」という社会イメージに規定され、12才(特に3才)までに囲まれてきた人々との交流を通して決まるのです。


男女の思考の違い、男女の関係性の望ましい姿

こうしたイメージの形成期に、虐待、いじめ、甘やかしといったバグが混入すれば、子供の男女イメージは混乱を来すことになります。

親は子供の性別イメージが混乱をきたさないよう、「自分対子供」だけでなくあらゆる関係性に介入し、管理・調整しなければならない義務を背負っているのです。

引きこもりを抱える親は次の問いに答えなければなりません。

0〜3歳の期間における性イメージにバグはなかったか?


引きこもりを抱える親が自問すべき条件③ 子供に多様な社会的刺激を与えてきたか?

現代ではインターネット普及による情報の多様化、またグローバル化の加速といった条件から、社会の多様化が進んでいます。

ここの躓きも引きこもりを誘発するでしょう。
多様性に対応できる人間は、最初から人類が多様性で構成されていることを知っている人間です。
その認知も12歳(主に3歳まで)までの認識に左右されます。

したがって、この期間の交流は、量・幅ともに広いことが理想です。
幼少期に受ける刺激が多様であるほど、大人になったときに許容できる多様性の幅も広がります。

逆に幼少期に接した多様性の幅が狭いと、社会生活に支障をきたす可能性が高いです。

したがって、引きこもりを抱える親は次の問いに答えなければなりません。

12歳(主に3歳)までの間に、幅広い社会関係を与えてきたか?


3. 引きこもり防止策が機能する幼少期の間にすべきこと

12歳を過ぎての働きかけは効果が薄い

説教臭くなって恐縮です。

しかし、12歳(特に3歳まで)までの経験が人生を左右する事実には何人も抗えません。
この時期に、永続する社会関係の型を形成するからです。

12歳を過ぎると、既に出来上がった脳機能に変更を加えることはできなくなります。

しかしながら、子供の引きこもりを嘆く大半の親は、事後対処に徹しがちではないでしょうか?
ひどいケースだと、自分たちが見せてきた社会イメージについては見ないことにして、ひたすら子供の才能に責任転嫁しようとします。
これは、発達メカニズムに対する理解が欠如した人間の考えに過ぎ得ません。

社会への対処能力が培われるのは、脳が出来上がる12歳(特に3歳まで)までです。
したがって、引きこもりの防止策がとられるタイミングもこの時期であるべきです。

本記事では便宜的に3つの問いを用意しました。
条件① : 0歳〜12歳に至るまでの関係の取り方は適切だったか?
条件② : 3歳までに与える性別イメージは適切だったか?
条件③ : 子供に多様な社会的刺激を与えてきたか?


最後に、具体的に3つのトピックは、どのように子へ行使されるべきか考えます。


条件① 現実社会と近い社会イメージを刷り込む。甘やかしや虐待はご法度

引きこもりのリスクは、脳に刻まれた社会イメージと現実社会のズレに一致します。

ですから、認知の形成期である12歳までに、適切な社会イメージを植え付けなければなりません。

この期間に甘やかせば、依存的で無責任な大人に成長します。
虐待を加えれば、自分の価値を認めることのできない自虐的な大人へと成長していきます。

どちらも引きこもりの根を宿しており、将来的に何らかのストレスが引き金となって、引きこもりを惹起する恐れがあります。

これを防ぐために、12歳(特に3歳)以下の子を囲む親は、子供を一人の大人として一人前に扱う必要があります。

次のような行動が重要になるでしょう。

自分のことはできるだけ自分でやらせる、挑戦を促す、失敗した時のケアを怠らない


条件② 子供の性別イメージにバグが起きないよう心がけ、兄弟や姉妹関係にも介入する

人間の脳は、3才までに80%、6才までに90%、そして12才まで100%が形成されます。
したがって、0才~12才までの12年間の間に、いかに豊かな経験を積ませるか?が子供の人生を左右します。

交流がより豊富で幅広いほど、理想的であることは間違いありません。
しかし、ただ野放図に色々な人と関わらせたのでは、逆効果になる可能性もあります。

関わる人間の全員が、必ずしも社会的に好ましい刺激を与えるとは限らないからです。

したがって、適切な社会刺激を望む親は、子供に与える刺激を厳選すべきです。
これをしなければ、子供の引きこもりリスクをブロックできません。

筆者の経験を述べると、幼少期から受け続けた姉からの侮辱が、今も自信の弱さとして残っています。
当時、新しく家族の仲間入りをした私に対して、姉は激しい嫉妬心を隠すことをしませんでした。
幼少期の耳を噛む、つねるといった虐待に始まり、言語を使うようになると、ことさらに私を罵倒し、自分の傘下に置こうと執拗に攻撃を加えてきます。

幸い、学校では一定の仲間に恵まれ、楽しく過ごすことができました。
私の人生にいじめられた期間を探すとすれば、この家庭での姉からのイジメくらいでしょう。
とはいえ、この期間の経験が私の精神にもたらした影響は小さくありません。

今でも他人からの攻撃に身構えることがよくあります。

強く批判する気は無いですが、あえて責任を探すなら、当時、監視役であった親の不介入に求められるできるでしょう。
親は攻撃を受けて萎縮する私を放置して、仕事一辺倒に徹するばかりでした。

子供の人生に禍根が残らないよう、12才までの間に子供が受けている刺激を監視し、問題が起きたなら仲裁し、解釈を適正化することが親の勤めです。


条件③ 将来の方向性がある程度定まっているなら、3歳までの間に体験させる

能力不足も引きこもりを引き起こす原因です。

なぜなら、いじめとは能力の不足したメンバーに行使される排斥行為という側面を持つからです。
もちろん、能力不足という条件だけでいじめが行使されることは少なく、他のいくつかの悪条件が重なることが大半です。

しかしながら、能力がある人物はどこに行っても重宝され、排斥されることはありません。
したがって、3歳までに能力を高めておくことは、将来の引きこもりリスクを減らします。

具体的には、将来、確実に携わるであろう分野を、3歳までに体験させることです。

将来的に活躍できるかは、適応能力の有無が決め手になります。
この適応能力を身につける上で、脳機能の80%を形成する3歳までは格好の時期です。

こういうと、次のような反論があると思います。

「親が子の道を決めるのはダメだ」

確かに親が別の選択肢を認めないレベルなら問題ですが、特定の分野の能力を授けること自体は何の問題もないはずです。
子供が成長した後に、別の道を歩みたいと言えば、認めてやればいいだけの話です。


3歳までにすべき教育まとめ

以上のように、幼少期の子供に対する具体的な実践として3つを挙げました。

条件① 現実社会と近い社会イメージを刷り込む。甘やかしや虐待はご法度
条件② 子供の性別イメージにバグが起きないよう心がけ、兄弟や姉妹関係にも介入する
条件③ 将来の方向性がある程度定まっているなら、3歳までの間に体験させる

人生に関わる3つのイメージを健全に満たすことができれば、引きこもりはまず起こらないでしょう。

つまり以下の3つです。

社会イメージ、性別イメージ、人生観(職業観)

逆にいうなら、引きこもりの責任を子に帰してもよい親は、この3つの条件を健全に満たしてきた人だけだと考えます。
もちろん、人間の行動は、環境以外の遺伝子にも左右されるので、子を責める余地は残っているでしょう。

しかし、子を叱責する前に、親は上記3つを満たしてきたか、自問し直すべきです。

近年、社会競争の激化を背景に悪性の引きこもりが増加傾向にあります。
そうした中で、12歳(特に3歳まで)までの教育的な重大性が、社会に深く認知されることを望みます。


補足 : 8050問題の解決は、歪んだ認知を再解釈するしか方法がなく、時間もかかる

本記事のタイトルに載せた「8050問題」の解決策を述べます。

働き盛りであるはずの息子を世話する親の負担は想像を絶するレベルらしく、耐えかねた親が息子を殺害する事件が報道されることも珍しくありません。
50代の引きこもり息子を社会復帰させるのは容易ではありません。

経験不足の50代を受け入れる度量を、社会は持ち合わせていないからです。

しかし、現代ではITの発達を背景に、外注やYoutuberという仕事が残されています。
そのような生産行動に踏み切らせれば状況は改善するでしょう。

したがって、この分野へ誘導するために、まずは「できる」というポジティブな操作を加えることが有効でしょう。
この辺りは、オウム真理信者の脱洗脳で一躍名を馳せた苫米地英人氏の著書に効果が期待できます。

基本的なコンセプトは、使う言葉を変えることです。
これは、思考は言葉によって形成されるという考え方に由来します。
引きこもりの子供に読ませるのがベストですが、難しければ親が多読して、子供に有益な言葉を投げかけるようになりましょう。

「言葉」があなたの人生を決める

「言葉」があなたの人生を決める

  • 作者:苫米地英人
  • 発売日: 2013/08/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

残念ながら暗記には意味がない【教養を身につけたい人、必読】

「教養」は、暗記知識のことを指さない。
品位、人格、理解力、創造力を高めてくれるような、幅広い造詣のことを指す。
単発知識は教養ではないのである。

多くの人が「教養を身に付けたい」と考えるのは、以下のようなメリットがあるため。

  • 社会を先読みする洞察力が身につく
  • ニュースや新聞の情報に対する理解力が高まる
  • 立ち振る舞いに教養が表れ、社会ステージの高い人たちと交際できるようになる

多くの人が「教養を身につけたい」と考えるのと裏腹に、教養は日本人にとって鬼門である。

なぜなら、学問に暗記で対処する悪癖が定着しているから。
それも、義務教育からの長期の刷り込みであるため、根が深い。
暗記という誤った方法で教養を身につけようとして、時間を浪費する人は珍しくない。

自分も、多読で教養を身につける努力を図ったが、進捗は効率の良いものではなかった。

しかし改善したこと、学んだことは確実にあるので、記憶のメカニズムに立脚しながら正しい教養の身につけ方を解説したいと思う。
本記事で、日本の暗記主義に終止符を打てるなら幸いだ。それくらいの気持ちでいる。

ちなみに筆者の教養はどの程度かというと、(教養のありそうな)西洋人とすれ違うときに、「おっ」という視線で見てもらえ、外国の歴史博物館に行くとたまに外国人が展示品について話しかけてくるレベル。

教養をかじって分かったことは、教養は確実に人生の幅を広めてくれるということ。
当然、教養を効率的に習得できる人は、テストの暗記をやらせても上手だと思う。
禁止事項も解説するので、教養の身に付け方について聞いてほしい。


第1章 : 「記憶」という概念の整理【教養の定着にはエピソード記憶が必要】


暗記は、人間がやる記憶の中で最も短命な部類である。

教養に関わる記憶の分類【経験で身につけた知識が最強】

代表的な記憶の2区分。
それは「短期記憶」と「長期記憶」。

記憶の持続時間○「短期記憶」・・数秒
○「長期記憶」・・数分から一生
(参考 : 脳科学辞典

ネットには、「丸暗記」を「短期記憶」に含めるものが散見される。
「短期記憶はダメ!!」という論調である。日常会話でも感覚的に短期記憶を使いがちではないだろうか?

しかし上記の定義と照らし合わせるなら、この用法は完全に誤りである。
学校の授業で学んだ知識、また参考書から切り取った情報などが、数秒で消えてしまう人はいないだろう。
持続時間が数分〜続く記憶は、「長期記憶」に該当するのである。

人間が日常的に行う記憶の大半は、その記憶が1日で消えようと、長期記憶に該当することに気をつけたい。

さらに、この長期記憶は2種類に細分化できる。

長期記憶の2区分○ 陳述記憶(意味記憶、エピソード記憶)
○非陳述記憶 (手続き記憶、プライミング)


2つを分ける基準は、「記憶の記述・想起に言語・イメージが使われるか?」。

記憶の想起に言葉やイメージが用いられる場合は「陳述記憶」、非言語のまま進行する場合は「非陳述記憶」。

前者の特徴は、言語を介する点。具体的には、先生から教わる知識や技術の習得など。
後者の特徴は、言語を介さない点。具体的には、パズルや謎解きなど、繰り返すことで身に付くパターン記憶など。

後者は、言葉を使わない記憶なので、教養(知識や概念)とは直接関係がない。
したがって、ここでは無視することにする。

教養と関係が深い「陳述記憶」は、さらに「意味記憶」と「エピソード記憶」に細分化できる。

分かれすぎて大変だと思うが、裏返すとそれだけ人間の記憶は奥深いのである。
ここを理解するのとしないのとで、人生のパフォーマンスが大きく変わってくるだろう。


長期記憶の分類○「意味記憶」 → 知識・概念・ルールの内容に関する記憶
○「エピソード記憶」 → 個人の経験に基づく記憶。空間、時間、身体感覚などの付随情報を含む


「意味記憶」は、一般的な知識(ルール、概念など)に関わる記憶を指す。
(例 : 日本の都道府県の数は47、野球は3アウトでイニングを交代する)


「エピソード記憶」は、個人の経験に基づく、一般化できない属人的な記憶のことを指す。
(例 : 2015年にインドのマイソールで南京虫に襲われた)


暗記知識は、持続しない。
これは「意味記憶」の持続力が弱いことを端的に表している。

つまり、エピソード記憶(経験を通して得た知識)は、持続力が強いのである。
その理由は、感覚刺激を伴うため。記憶の入力・出力ともに大脳以外の領域が関わるので、複数の感覚が記憶に符号化される。

複数の脳領域が同時に関わるため、「連合」と呼ばれる脳回路のネットワークが形成される。
そのぶん、出力時は、幅広い脳領域が同時に発火し、それだけトリガー(想起)の引かれやすい記憶として脳に保管(記憶)されるのである。

一方、「意味記憶」は、孤立し、脳にとっての重要性を測る情動とも関連がない。
したがって、脳に「不要な情報」と見なされる可能性が高く、睡眠時の記憶調整でふるい落とされ易い。
記憶調整で「不要」認定を受けたシナプスは、「刈り込み」と呼ばれる抑制系の神経伝達物質の働きで消滅する。忘れてしまうのである。


日常を振り返っても、「暗記力」の高い人々は多くいたはずだ。
例えば、受験戦争の勝ち組。彼らは、記憶を長時間、持続するコツを身につけている人。

要するに、エピソード記憶の使い手なので、記憶に情動を結びつけている可能性が高い。
おそらく学問を積むことに目的意識なり、充実性を認めているのだと思う。

知識が情動と結びつけば、エピソード記憶として長時間残りやすいし、行動的にも知識の探求に積極性が出る。

例えば、野球のルールとして「3アウトで1イニングを交代」という知識を学んだ時、これをエピソード記憶に変換できる人は、実際に野球をプレイする。

野球をプレイして皆んなが「3アウトで1イニングを交代」している様子を見ながら、自分も同じ行動を真似ることで、様々な感覚情報を符合するのである。
さらに楽しいなり悔しいという情動が重なれば、エピソード記憶は形成したようなもの。

新しく知った知識(ルール)は、野球をプレイするまでは無味乾燥な「意味記憶」にすぎない。
しかし、実際にプレーをして覚えることで、脳の広い領域が発火する「連合」としてエピソード記憶化できるのである。


暗記も教養も同じ。エピソード記憶の活用は必須

暗記も教養も、持続時間が数秒〜かつ言葉を用いるため、同じ「陳述記憶」である。

とはいえ、両者の間には明確な持続時間の差がある。
これは先述の通り、「意味記憶」と「エピソード記憶」のどちらとして記憶するかの違いに過ぎない。

例えば、暗記知識は、たいていの人がすぐに忘れてしまう。
しかし、主体的なモチベーションを持っていたり、体験の中で記憶した人は、暗記知識がエピソード記憶化し、長期保存してしまうことも珍しくないのである。


第2章 : 「教養が身に付く!」といった触れ込みの本は、時間の無駄【暗記が働くから】


世には出回る「教養本」は選別が必須

本屋に行くと、「教養本」と銘打たれた本がたくさん棚に並んでいる。

この類に効果は期待しない方がいい。

一部の笑える本。
例えば、「阿刀田高」の著書のような例外をのぞいて、無味乾燥な「知識」の枠で終わってしまうからだ。

それは暗記と呼んだ方が正確で、「意味記憶」の範疇なので寝たら大半を忘れてしまう。


学習の動機が「教養を身に付ける」だと、暗記が発動する

日本人が何かを知ろうとすると、高確率で暗記が働いてしまう。
暗記は、教育の過程で刷り込まれた方法だからである。

これを崩さない限り、教養は得られないものと思った方がいい。(暗記も)

とはいえ、やることは簡単。

エピソード記憶の「連合」の枠組みを用いるだけ。

言い換えるなら、学習の仕方を「楽しい」ものに変えてしまえば、身体化した知識「教養」を積むことは容易である。


第3章 : 「感情」から入った知識は、結果的にエピソード記憶に残る【「楽しい」が無難】

エピソード記憶には、感情の介在が欠かせない。
言い換えるなら、感情を伴う「連合」を作ることができれば、記憶を出力する際の「トリガー」は格段に引かれやすくなるのである。

したがって、本を読むだけ、知識を繰り返しなぞるだけ、というやり方は×。
そこに面白さが伴わないと、外的な賞罰や死活問題でも課されない限り(これは恐怖感情)、意味記憶として最終的に健忘するのがオチ。

だから、記憶自体を楽しむために、身につけるべき知識には記憶する「意味」を伴わせたい。
そして「経験」もすべきである。

そうすれば、エピソード記憶(連合)を作ることは難しくないはずだ。


外国に関する教養を身に付けたいなら、その国に行く

外国旅行中に勉強すれば分かるが、とにかく知識がよく頭に入る。
外国の歴史、建造物の背景になど、観光地を訪れた際に学習の機会は多い。
そして、旅行から帰ってもよく覚えているのである。

これは、知識に非日常の中で経験する新鮮な感覚を符号化できるから。
つまり、外国旅行というエピソードの中に、知識を組み込めるのである。

旅行に限らず、新鮮な体験をした際は記憶のチャンスである。


友達との会話に混ぜるでもOK

親しすぎる相手だと新鮮さに欠ける。
ただし、友達との会話に知識を織り交ぜる。

それだけでも、エピソード記憶を形成する機会にはなると思う。
友人との会話には情動が生じるので、エピソード記憶が形成されやすい条件は整っているのだ。

特に、外国人が相手だと体験そのものが新鮮なので、会話の内容はエピソード記憶と化しやすい。
そこに、知識を散りばめればいいのだ。

ただし、多くの人は外国人と接触する機会を持たないと思う。
そういう人たちは、オンラインで接触を持てばいい。(ただし、オフラインの方が嗅覚、触覚など感覚がより鋭敏に働くので有利)

例えば、英会話カフェLanCul
では外国人とオンラインのチャットで会話ができる。

英語での会話なので語学力も身につく上、経験そのものが新鮮なので、覚えたい知識のエピソード記憶化はほぼ確実だろう。おそらく一石四鳥くらいの副産物を期待できる。

無料体験枠も利用可能。一度経験すれば効果のほどを実感できるはずだ。

金の爆上げは今後も継続するか?

米中対立が激化した2019年8月頃から金価格が上昇トレンドに転じています。

5,800円台を突破した価格が予兆的なものに過ぎず、今後さらなる高騰に向かう理由を解説します。

(2020年1月、米軍によるイラン要人暗殺事件を受け、金価格は1g=6,000円を突破。まだまだいきます。)


第1章 : 量的金融緩和政策によるインフレ効果は、どの程度の規模だったか?

量的金融緩和政策の目的が、本当にデフレ脱却であるかは怪しいです。

とはいえ2008年以降の量的金融緩和政策によって、世界のマネタリーベースが膨張したことは間違いありません。

お金の存在量が膨張したのですから、紙幣の裏付けとなる金価格の高騰が予測されます。


本章では、各国の量的金融緩和によって増えたマネタリーベースの量について調査します。


FRB(アメリカの中央銀行)

量的金融緩和の先鞭をつけたのは、金融危機の震源地である米国でした。

リーマン・ブラザーズの経営破綻から2ヶ月後の2008年11月に量的金融緩和を開始。

2014年10月までの約6年間で、合計3次の量的金融緩和を実施します。(合計2兆7250億ドル)

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(Federal Reservee Bank内のグラフを編集)


  • QE1(2008年11月~2010年6月 : 1兆7,250億ドル)
  • QE2(2010年11月~2011年6月 : 6,000億ドル)
  • QE3(2012年9月~2014年10月 : 4,000億ドル)
  • 計(2008年11月〜2014年10月 : 2兆7,250億ドル)


2014年10月以降の追加緩和は実施されておりません。


量的金融緩和が行われた6年間におけるマネタリーベースの伸びは、約1兆5,050億ドル→約3兆3,828億ドル。

約2.25倍に膨張しています。

増加分は、推定+203兆5,489億円


日本銀行

日銀の量的金融緩和政策の開始は2013年4月。

アメリカの量的金融緩和政策が6年間で終息したのに対し、2020年1月時点で出口が見えない状況です。


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wikipedia 量的金融緩和内のグラフを日銀発表のデータを元に編集


日銀の量的金融政策は、消費者物価指数の年間+2%を目標にスタート。

当初掲げられた終了の目処は、「マネタリーベースの2倍化」。

マネタリーベースを2013年時点の135兆円から2倍(270兆円)に増やせば「物価も連動上昇するだろう」という期待です。

その期待は、見事に裏切られます。

消費者物価指数の2%増を達成できたのは、翌年の消費税増税を睨んでの「買い急ぎ需要」が起きた2014年だけ。

残りの6カ年の消費者物価指数の伸びは、全て+1%を下回っています。

マネタリーベースは517兆2,843億円と2013年から約3.8倍に膨張。(2019年11月末時点 政府統計より

(普通に考えれば、国際金融の時代にいくらお金を刷ったところで有望国に流れ国内に留まらないのですが、)日銀は、今後も消費者物価指数+2%の目標値を達成するまで、買い入れを継続すると表明しています。(国債 : 年間80兆円、ETF債 : 年間6兆円、J-REIT : 年間600億円)

日銀の総資産は569兆円を突破し、東証一部に上場する株式の4%を日銀が保有する状態となっています。


2013年4月から2019年11月までのマネタリーベースの伸び幅は、推定+382兆2,843億円

未曾有の量的緩和へと突き進む日本経済の今後を、世界が固唾を飲んで見守っています。


欧州中央銀行(ECB)

欧州中央銀行(ECB)による量的金融緩和政策の開始は2015年3月。

2018年12月に一旦打ち切った後、2019年11月から再開。(年間2,400億ユーロ=約28.8兆円ペース)


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(ECB発表のデータを編集)


量的金融緩和の開始(2015年3月)以降のマネタリーベースの増加分は、推定+231兆1,543億円。(2019年12月時点)


イングランド銀行


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(Federal Reserve Bankのデータを編集)

イングランド銀行は、2008年の金融危機の直後から国債の買いオペを実施。

グラフの右端は2017年で止まっていますが、2020年の現在においても尚、量的金融緩和を継続しているとのこと。

しかしながら、その規模は他の国々と比べて高くありません。

ロイターの記者デビッド・ミリケン氏は、2019年7月17日の記事の中で「イングランド銀行による国債買い入れの総量は6,000億ポンド(約86兆円)以上」と述べています。


2020年時点のマネタリーベースは、イングランド銀行内の統計データが雲に包むような発表の仕方なので、正確には掴めませんでした。

そこでここでは、2019年7月時点のマネタリーベースを「長期国債の発行残高÷0.91」の計算式から推定します。
(根拠 : 日銀による長期国債の発行残高 : マネタリーベース比率(2019) = 471.9439兆円 : 518.2425兆円 → およそ100 : 91)

イングランド銀行による国債購入額6,000億ポンド÷0.91 = 6,593億ポンド(約94兆2,628億円)

この数値から2009年2月時点のマネタリーベース推定13兆1,654億円を差し引きます。

期間中の伸び幅は、推定+81兆974億円


スウェーデン中央銀行

スウェーデンにおいても、量的金融緩和の規模は大きくありません。


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(CEIC DATA提供のグラフを編集)

日本のメディアでは、スウェーデンの量的金融緩和の開始は2015年2月とされています。

しかし実際には、世界金融危機の直後からスウェーデン国立銀行(リクスバンク)による国債買い入れが実施されています。

しかしながら「世界最古の中央銀行」のためか量的金融緩和には保守的で、慎重姿勢を崩しません。

金融危機の脅威が去った2010年には「買い入れた国債の売却」を実行することでマネタリーベースの縮小を実施。

さらに、2015年以降の量的金融緩和も、最大の年で推定1兆3,500億円程度(2015年)に過ぎず、年間に80兆円を増刷する日銀などに比べると緩やかです。


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2015年以降のスウェーデン国立銀行による国債買い入れの推移

2017年以降のスウェーデンのマネタリーベースは記されていないものの、その後の買い入れ量を考慮しても約7,500億円程度です。

これを2017年のマネタリーベース(約9,850億円)に加えると、推定1兆7,350億円。

2007年のマネタリーベース(約1兆3,213億円)から差し引いて求められる伸び幅は、推定+4,137億円


先進国の量的金融緩和で増えたお金の量まとめ

各国を量的金融緩和の規模の大きさ順に並べます。

  • 日本 → 推定+382兆2,843億円(2013年〜2019年11月30日)
  • EU → 推定+231兆1,543億円(2015年〜2019年12月)
  • アメリカ → 推定+203兆5,489億円(2008年〜2019年12月18日)
  • イギリス → 推定+81兆974億円(2009年2月〜2019年末)
  • スウェーデン → 推定+4,137億円(2007年〜2019年末)

合計 898兆4,986億円

当然、単純な数値比較は意味を持ちません。

測定の期間がバラバラだからです。

しかしながら、 合計900兆円に迫るお金が、金融危機を契機に、創造された事実は見逃せません。

これは、約8兆ドル(約880兆円)とされる金の時価総額を凌ぐ規模です。


第2章 : 金価格はどれくらい伸びた?

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金価格の推移
(※Gold Price掲載のグラフを編集)

グラフでは、金融危機の直前(2008年1月)を基準に、金価格の上昇率を検証しました。

その結果、2020年との比較では約1.71倍、市場最高値をつけた2011年9月との比較では2.05倍という数値が観測されました。

世界金融危機を受けて株式市場を離れた資本が金価格を過熱させた後、一旦弾けて2016年ごろから米中対立の過熱化を懸念して再び上昇に転じ始めた格好です。

金価格が市場最高値をつけたのは2011年9月です。

この年は、日本銀行や欧州中央銀行の量的金融緩和政策がまだ始動していない年でした。

最高値をつけた2011年以降に行われた紙幣の大規模発行を考慮すれば、金価格の伸びは90%の確率で確実でしょう。


注意点 : マネタリーベースとマネーサプライは違う

もちろん、中央銀行が発行したお金の100%が市場へ供給されるわけではありません。

「紙幣の発行量」と「市中への供給量」の違いを表す概念が「マネタリーベース」と「マネーサプライ」です。

○ 「マネタリーベース」 → 中央銀行が発行したお金(中央銀行発行の紙幣 + 貨幣 + 中央銀行内にある市中銀行の預金)
○ 「マネーサプライ」 → 実際に市中に出回るお金の総量

マネーサプライの量は、民間の貸し出しに左右されます。

企業や個人による融資の度に仮想的なお金が創造され(信用創造)市中へ出回るのです。

したがって、マネタリーベースの上昇率とマネーサプライの上昇率は比例しません。

いくらマネタリーベースを増やしても、民間の融資が停滞すれば、マネーサプライも伸び止まるからです。

実際、2012年〜2014年にかけて、マネタリーベースの伸び率は+約2.1倍でしたが、マネーサプライの伸び率は+約0.07%に留まっています。

このように、両者の間には、常に「マネタリーベース > マネーサプライ」の関係が成り立ちます。

もしも過剰融資によってマネーサプライの過剰が起これば、日銀によるマネタリーベースの引き締めによって制御されます。


「マネタリーベースが伸びた→金価格が上がる」は短絡的

上記の通り、量的金融緩和政策によって増加したマネタリーベースの全てが市中に開放されるわけではありません。

とはいえ、「民間銀行への資金供給」「ETF債の購入」といった中央銀行の市場介入は、金融資産の上昇を促します。

(金融資産の価格はあくまで評価額なので、マネタリーベースやマネーサプライの枠外として扱われます。)


中央銀行の介入が株高を牽引する中、株高を促す条件が失われると同時に、投機の著しい株式市場から資金流出が起こることは間違いありません。

その時に、真っ先に受け皿の役目を務めるのが「金」です。

その理由は↓に説明しました。


金価格の伸びを停滞させる要因 : 仮想通貨(ビットコイン)

金価格の予測に、従来の理論は通用しません。

世界的な不安の高まりは金価格の上昇に直結しましたが、今日では「デジタルゴールド」の存在によって分散されています。

この「デジタルゴールド」なる概念は、経済取引の舞台が現実を離れてインターネットに移行する中で創出された仮想通貨BTC(ビットコイン)に由来します。

現実世界における金をインターネット世界で再現した資産であり、仮想通貨を象徴する価値です。


つまり、株式市場から不安心理で流出したお金の受け皿が「金一極」から「金orビットコイン(ofその他現物)」へと多極化しているのが現状です。

しかしながら、仮想通貨市場の時価総額は推計30兆円規模に過ぎず、2017年の全盛期でも60兆円規模です。

金市場の時価総額880兆円に対して1/20以下の規模に留まり、現状において、金価格の伸びを大きく阻害する可能性は低いでしょう。


第3章 : 量的金融緩和の影響が金価格に波及するタイミングはいつ?

いつの時代も経済の先行きに暗雲が立ち込めると、マネーは株式市場から撤退し、金市場を活気づけてきました。

その時価総額は880兆円に上り、仮想通貨市場(時価総額30〜60兆円規模)の出現を以ってしても、上昇を食い止めることは不可能でしょう。

特に、各国中銀による量的金融緩和は見逃せず、約12年間で創出された紙幣の合計は898兆4,986億円に上ります。

このマネタリーベースの全てが市中へ出回ることはないですが、中銀による金融市場への直接介入が実施される以上、金市場の上昇も堅牢でしょう。

現状の金市場は、米中対立の煽りを受けて2016年頃に底打ちを完了させ、これに米軍によるイラン要人暗殺事件を契機とする中東問題の過熱が重なって、2020年から再び上昇の姿勢を整えつつあります。

量的金融緩和が本格化する前の2011年につけた最高値1g=60.96ドル(6,712円)を突破する可能性は高く、2011年後以降の量的金融緩和の影響を踏まえれば、さらに値を飛ばす期待感が持てます。


たこひろの予測 : 金爆上げ→徐々にBTC高騰

量的金融緩和の最中に金価格が伸び悩んだのは、「金が利息を生まないから」です。

金自体は利息を生まないので、投資家は長期保有の戦略で臨みません。

その性格は今後も変わりなく、価格の上昇がひと段落すると、すぐに次なる資産へと移動していくでしょう。

その受け口の有力候補が仮想通貨です。

「仮想通貨市場の時価総額が現状の30兆円のまま終わる」という事態はまずあり得ないので、技術的な問題を修正しながら伸びていく可能性が高いでしょう。

現状は技術的な問題を抱える以上(草コインの林立など)、代表格はBTC(ビットコイン)です。

仮想通貨は乱高下を繰り返す局面にいるので、低値の局面に遭遇したら、購入を検討しても良いでしょう。

結論

  • 金価格は2011年につけた史上最高額6,712円を突破する
  • 金価格は上昇の後、乱高下を繰り返し、徐々に仮想通貨市場へと移動する

日本の高齢者が老害と化すのは「生涯現役」思想が原因【老害国家の見分け方についても解説】

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1. 日本人が老害化しやすいのは労働資源の乏しさが原因【生涯現役思想】

2019年12月2日、群馬県の関越自動車道で、80才の男性が運転する自動車が下り車線を逆走し、前方から来た自動車と正面衝突する事故が起こりました。

https://sp.fnn.jp/posts/00428196CX/201912020032_CX_CX

衝突の結果、逆走車を運転していた男性(80)が死亡し、衝突された車にのっていた2名が重軽傷を負った模様です。
加害者の高齢男性は足に障害を持ちながらも、周囲からの免許返還の薦めを辞してまで運転にこだわっていたとのこと。

理由は、「周囲に迷惑をかけたくない」でした。

私は、この事件に老害を量産してしまう日本文化の因果を見た次第です。

日本は老害の「出る杭を打つ」で衰退するパターンを繰り返す

1939年、ソ連の間に起きたノモンハン事件の敗北の原因は、日本軍の兵器の近代化の遅れに求められます。

欧米の兵士が最先端の自動小銃を携帯する一方で、日本軍は旧式の単発銃の量産に腐心していました。
そのありさまは、ソ連の将校からも「30年前の日露戦争の時と変わらない」と評価されたほどです。
軍を指導した3名の指揮官にはソ連に内通する者もいたほどで、兵器の近代化に躊躇したことに加え、まさに老害の極みでした。

「技術革新を嫌う老害によって国際競争に敗れる」という日本のパターンは今に始まったことではなく、定型のパターンであることが伺えます。

中国は、意外と老害が少ない

日本の問題は、文化モデルの中国に原因が求められがちです。

しかし中国の老人に、技術革新を妨害する姿は見られません。
もちろん、儒教の年功序列ルールに従って年上への敬礼は絶対ですが、礼儀の大部分は作法に支えられます。
すなわち、形式上の上下関係で、精神の領域に及ぶことはありません。
礼儀作法を満たしさえすれば、老人に対する精神上の抵抗権が認められ、年下にも発言権が与えられるのです。

実際に現代の中国は、欧米で最先端の潮流が生まれると、いち早いコミットを試みます。
しかしながら、資本主義経済、IT化の導入を矢継ぎ早に達成し、電気自動車、自然エネルギー利用にも世界最速でコミットしつつある切り替えの早さは圧巻です。

同じ東アジアに属しながら、日中の間に改革に対する姿勢の違いがあることは、誰の目にも明らかです。
この違いを産み出しているのが、老人の態度だと考えます。

日本は老害の宝庫【出る杭は打て】

日本の改革嫌いは、老人の意見を反映した結果に他なりません。

改革は、新興技術の台頭と同時に起こる普遍現象です。
インターネットの誕生が手書き文章を旧態化させたように、効率性に優れる新技術は古い制度を淘汰します。

ところが、既得権益層はこの動きを歓迎しません。
技術革新とはイコール旧式の否定ですから、既得権益層にとっての改革は「食い扶持の喪失」を意味します。
したがって、上流の地位に固執する既得権益層は、改革の芽を摘もうと躍起になるのです。

もちろん、この傾向は、日本だけのものではなく世界共通です。
しかし、世界の国々は、長い歴史の中で次の教訓を知っています。

「老害(既得権益層)主義の容認は、国家の将来に影を落とす。」

あらゆる革命のテーマは、既得権益の克服でした。
既得権益層の圧政が臨界点に達した時、民衆は立ち上がり、権力と闘ってきたのです。

いっぽう、長年の幕藩体制に甘んじてきた日本には、権力に反発する文化背景を持ちません。
民衆の生活はお上に委ねられるも、西洋のような苛烈な搾取はなかったので形式上のwin-winが成立していたのです。

その後、幕藩体制の解体と共に西洋思想の流入がありましたが、お上に対する従属意識(封建思想)までは崩れませんでした。
分離すべき3権の癒着が、封建主義残存の象徴でしょう。

こうした封建意識は、統治者・国民の関係だけでなく、末端の社会関係にも適用され、高齢労働者は、既得権益層が国民に対してするように、若者世代の改革案を否定します。
変化をくじくことなくして、中年以降の雇用が安定しないためです。


老害を量産する「生涯現役思想」の根源は、日本に戦争捕虜がいなかったこと

「老人の老害化」は、高齢労働を美徳とする日本の「生涯現役」思想に由来します。

「生涯現役思想」は中国には無い発想らしく、働く高齢者の多さは中国人の目に奇異に映っているようです。

では、日本人特有の「生涯現役」思想は、どのような条件に導かれているのでしょうか?


それは、労働資源の乏しさに他なりません。

やや逸れますが、戦争は戦勝国と敗戦国を分け、敗戦国の領民を奴隷化します。
広大なユーラシア大陸では領土紛争が頻発し、その度に勝敗が分かれました。
戦勝国は、敗戦国の捕虜を奴隷として獲得し、自国の労働市場を潤してきたのです。

西洋の王宮、エジプトのピラミッド、インドのタージマハル、カンボジアのアンコールワットなどは、かつての帝国の栄華を今日に伝えるモニュメントです。

一方、専門技術を要さない肉体労働は「奴隷の仕事」として軽視され、悪徳として差別されることになりました。
つまり「階級」の発生です。


いっぽう海で大陸と隔てられた日本には、大陸では避けられない領土紛争が起こりませんでした。
もちろん、半島を攻めた時代も確認できますが、国力が高まった数世紀に1度のイベントに過ぎません。

戦争が起きなければ、戦争捕虜も生じません。
奴隷を認めない社会では、労働は自分達の手で行う神聖な行為です。(国内統一にいそしんだ古代には、日本にも奴隷がいた)

神聖な行為であるなら、職種は問題でなく、神事として一生懸命に取り組まなければなりません。
その真剣さが、日本の職人文化を生み、高性能な日本製品や、様々な分野で一流の成果を出す高度人材の量産を可能にしたのです。

しかしながら、「戦争捕虜がいない」条件は、労働力不足の種です。
労働を自民族の範疇で行うしかない以上、国民の総動員が絶対であり、老人も例外ではありません。
日本の老人が強迫観念にも近い「生涯現役」に取り憑かれるのは、戦争捕虜が存在しない「労働資源の乏しさ」に依拠するのです。

日本と好対照なのが中国です。

中国は高齢者に労働を強いる文化を持ちません。
40〜50歳には現役を退き、家庭で孫の世話するのが一般的なようです。
子供の教育係を高齢者が担うので、現役世代は家事に追われることなく、仕事に注力できます。

このような中国の歴史は、領土拡大の歴史でした。

北方の騎馬遊牧民、南方におけるチベット、西方のオアシス勢力といった陣営に取り囲まれる中で、矛を交え、時には敗れながらも、19世紀に植民地化するまでかろうじて強国の地位を保ちました。
その過程で獲得したあまたの戦争捕虜を中国本土に移住させ、雑役に割り当ててきたのです。

つまり中国は、戦争によって労働資源を調達できた点で日本と異なります。

自国の外部から労働資源を調達できるので、労働市場の供給率も高く、自国の高齢者に強いる必要はありません。
そのため、高齢者の余生は安定し、次世代の教育係として、社会の行く末を見守るような心境で老後を迎えることができるのです。

もちろん、田舎に行けば街で威張り散らす老害風の人もいるでしょう。
しかし、老害主義が労働分野に波及していないことは、彼らの技術革新の速さを見れば明らかです。

中国の労働者は40歳〜50歳で現役を退くので、現場の指揮者の交替とともに技術の刷新が可能になります。

いっぽう高齢労働を良しとする日本は、島国のために労働資源の獲得が難しい歴史を刻んできました。
労働資源が少ないので、不足分を自国の老人で補う必要に迫られたのです。


人材不足が続く限り、日本の老害主義は絶えない

「生涯現役」を旗印に、高齢者を組織に残せば、彼らは自動的に老害化します。
自らの立場を守る必要に迫られるからです。

少子高齢化が加速する中、日本政府は年金支給年齢の65歳引き上げを施行しました。
これは日本人に65歳までの労働を義務付けたようなものです。

働く高齢者の割合が高くなれば、老害化の勢いはさらに加速していくでしょう。

日本人の老害化を阻止するには、年金財源の確保および少子高齢化の克服しかありません。
それらに現実味が無い以上、日本人の老害化は悪化こそすれ、改善は期待できないでしょう。


2. 国家の老害レベルは、歴史的な国力を紐解けばだいたい分かる

老害傾向が高い日本人は、歴史的に大戦争を経験しませんでした。
そのため労働資源の獲得機会に乏しく、労働需要を全年齢層で満たしてきた文明圏です。

もちろん、近代には太平洋戦争、さらに遡れば慶長・文永の役で外国人技術者を部落に押し込んだような形跡もあります。

しかしそれは、長い歴史の中に現れた例外的なパターンにすぎません。

日本のような戦勝経験が少ない国、あるいは戦争に敗れて属国と化した国は、国内の労働資源が枯渇します。
そうした国々は、不足する労働者を、戦力外であるはずの高齢者で補填しなければなりません。

組織に居続ける高齢者は、若者の改革を嫌う老害と化し、それが国家規模で表現されることで老害国家となって、技術革新の停滞を迎えます。

一方、歴史的に大帝国を築いた国は、戦争に勝ちまくった国なので、領土のあちこちから奴隷を徴募できます。
そのため、戦力外の老人は次世代の育成係などに割り当てられ、現場からは退くのです。
こうした社会では、高齢者の老害化は防止されます。
労働現場も現役世代が中心となるので、技術革新も停滞しません。


地域覇権を握った国々では、老人は保護されやすい

ユーラシア大陸全域の支配に成功した勢力は存在しませんが、地域覇権を達成した国は、あちこちに存在します。

今日の欧米、中国、インド、トルコ、タイ王国などは、地域覇権を成し遂げた国の後継国といえるでしょう。
これらの国々は、異民族を武力支配することで豊富な労働資源を獲得できたため、高齢労働の必要は生じませんでした。
今日の後継国においても、「生涯現役」や「年功序列」を採用する国々は、ほぼありません。

インドやトルコの労働環境を伝える日本メディアは多くありませんが、実力主義で貫徹していることは確かなようです。

例外としてタイ王国だけは年功序列傾向が高いですが、これは英仏の緩衝地帯として王制が温存された関係も大きいでしょう。
しかしながら、ラオス、カンボジアからの戦争捕虜の流入は旺盛であり、自国の老人に高齢労働を強いる文明圏でないことは確かです。
現地の老人も、現場にしがみつくことなく、朗らかな笑顔で将来世代を見守っています。

また欧米や中国の老人が、自由を享受しやすい環境を与えてられていることは言うまでもありません。


老害国家かどうかは、老人保護の原則が守られているかで分かる。豊かな国ほど老害率は下がる。

高齢者の労働が社会にマイナスであることは、普遍事実のはずです。

もちろん登用に値する有能な高齢者もいるでしょうが一握りであり、大多数は老化によって全盛期の力を発揮できません。
本人にも苦痛でしょうし、生産への打撃や、不満が過激な暴力デモに発展する恐れもあります。

そのため、欧米では福祉制度が生まれ、中国では高齢者の隠遁の伝統が形成されたのです。

このように、歴史的に権勢を誇った国ほど老害率は低いことが伺えます。

このことは科学の対象ではないですが、強国ほど老害率が低いという事実は、逆に労働資源を奪われてきた弱小国の国情がよく示しているように思われます。


老害率の高い国では、老人絡みの問題が多い。

韓国といえば、歴史ドラマを通して強国としての国史を視聴者に刷り込んでいますが、実際は中国の属国だった国です。

自治の代償として、宗主国中国に対する、貢物、労働者の献上が義務付けられました。
つまり、韓国は中国に労働資源を吸収されてきた弱小地域だったのです。

2013年の時点で、65歳以上の労働参加率は44.4%と高い数値を示す韓国では、近代化を果たした今でも高齢者の老害化が収まらない様子です。
彼らは隙あらばと若者を威圧し、立場の上下を分からせようと粗探しに必死です。

日本の生涯現役思想は、まだ生産性がありました。
しかし、韓国では不毛な儒教道徳が未だに幅を効かせているのです。

また戦争が少なく戦争捕虜の流入が僅かだった日本でも、人材不足は慢性的です。
2013年の時点で、65歳以上の労働参加率は39.7%と、韓国より低いながらも高い数値を誇っています。

高齢者への負担も大きく年功序列思想の土壌もあるため、老害率は高いと言わざるを得ません。

冒頭の逆走車を運転していた高齢ドライバーは、足に障害があるにも関わらず、周囲からの免許返還の薦めを辞退していました。
理由は「周囲に迷惑がかかるから」です。

この考えは、周囲がみんな労働に追われて忙しいため、車を出すために迷惑をかけてはいけないという常識的な判断に基づいてます。

しかし、本来80歳の高齢者は周囲から保護を受けて当然です。

これが阻害されたということは、日本の老人保護の弱さが浮き彫りになった事件といえるのではないでしょうか。

これに対して、欧米、中国、インド、トルコ、タイといった地域の老人は、一般に高齢以降の労働義務を負いません。(貧困層は別)
現場からも離れているため謙虚で、すでに衰えた身の丈を弁えています。

日本にいたらまず避けられない、老人の「出る杭を打つ」、「不快でわざとらしい咳込み」、「明らかに意図的な妨害行為」といった行動は、人生の邪魔です。
移民の増加にともない不安定性が増大するなかで、貧困から自暴自棄に陥り、冒頭の暴走運転のような事故を起こす高齢者はこれからも後を絶たないでしょう。
もし万が一巻き込まれれば、あなたも道連れです。
仮に命を落としたり、生産性が落ちても、相手は責任を取ってくれません。

高齢者が起こしがちな問題とフリーでいたいなら、いっそのこと豊かな国々へ海外移住をするのも一つの選択肢なのかもしれません。

【投資1年目の教科書】投資初心者が最初に失敗する2つのこと【3ヶ月で資産を50%削ったボクが回避方法まで教える】

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概要 : 最初から資産100%でトレードしてはダメ

多くの投資初心者は、次の間違いを犯して膝から崩れ落ちます。

投資に不慣れなのに資産100%を投じる

これは、万全な準備のもとに、合理的に市場に参入できる投資家がほぼいないことに起因します。

投資初心者が市場に参入するのは、バブルや大相場の時。
市場が盛り上がる中で業者やアフィリエイターの売り文句に煽られて証券会社に登録し、お金を振り込むのが彼らです。

一刻も早く勝負を仕掛けたいという陶酔状態の彼らは、「今、勝負をし損ねる=取り残される」と信じて疑いません。
期待感先行でドーパミンに酔った状態のため、予行演習を飛び越しての見切り発車が敢行されます。

投じる資産も100%です。

当然、最初の数回は少額投資の理性が働くでしょう。
しかし取引回数が増えるにつれ、利益拡張の野心が大きくなって徐々に金額が増え、チュートリアルだけ済ませた状態で資産100%を投じるが彼らです。

2年前の私がそうでした。

ちょうどビットコインバブルが収束期に入った2017年2月。
200万円に達したビットコイン、400円に到達したXRP。

こうした仮想通貨のバブルが峠を越え、崩壊に差し掛かっていた頃です。

ビットコインが200万円を記録した後150万円まで下落。
落ちきるところまで静観していた私は、下落後の上昇反発を確信して資産100%を投入。

その直後に収束したはずの下落が再燃し、一気に水準を割り込んで120万円まで転落します。

「上昇反発を狩る」つもりでいた私の資産は、削られていく一方。
秒速で50万円の赤字です。

青ざめた顔でチャートを眺める私は、損失を取り戻そうと、下手なトレードを連発します。

そして、記念すべきデビュー戦を終えたとき、手持ちの資産は-20%まで削られていました。

翌朝、目が覚めてすぐにチャートに飛び付いたのは語るまでもありません。

「何かがおかしい」ことに薄々気づきながらも、チャートとにらめっこしながら売買を繰り返す生活の火蓋が幕を切って落とされます。

たしかに、この期間の経験が私の投資能力を向上させてくれたことは疑う余地もありません。
また延々と負け続けることはなく、間に勝利を挟んだこともあります。

しかし、3か月後に資産のページを開いてみると、私の資産は投資開始時点の50%まで削られていたのでした。

投資初心者が取るべき行動① : 予行演習を行う【資産100分の1で300トレードが目安】

投資初心者が最初に取るべき行動は、少額トレード300回の下積みです。
本格的な利益を狙うのは、それ以降にしましょう。

300回もトレードを経験すれば、メンタル、銘柄の個性、値動きの精度、といったステータスが確実に向上していきます。
逆に未経験の素人は勘で取引を行うため、裏読みの得意な玄人にカモにされてしまうのです。

当然、300回トレードは失敗の連続となりますが、投資額を少額に抑えれば損失は限りなく0に軽減できます。
失敗を重ねれば、失敗を導く選択肢が見えてくるので次回以降の成功率が上がります。

失敗を前提にしたトレードを300回積み重ねて、本番で勝つための力を身に付けましょう。

2-1. 投資初心者のトレードは必ず失敗する

たとえ情報商材によってプロの投資マインドを得た人でも、初発の投資は負けます。
なぜなら、銘柄の値動きは、実際の取引まで身に付かないからです。

投資は、ノウハウだけで勝てる世界ではないのです。

2-2. いきなり資産100%を投じた筆者は、初日に-20%、3ヶ月後には-50%まで削った。

投資家であるなら次のことを割り切りましょう。

投資の第一歩目は、プロでも失敗する。

逆に言えば、投資で成功する秘訣は、失敗をコントロールすることです。
素人が回避できない最初の失敗で、大痛手を被るのか、少額に軽減するのか。
これが初心者を振り分ける条件となるでしょう。

実際に、バブルの期待感に促されるまま、いきなり資産100%(現金の)を投じた筆者の資産は、初日に-20%、3か月後には-50%まで削られています。

2-3. とにかく場数を積む。資産の1/100で300回トレードが目安。

私の失敗は、一発目の投資額が大きすぎたことでした。

さすがに、1発目の投資はテスト投下です。
しかし、資産の20%という額が大きすぎでした。

20%の資産が増えようが、減ろうが、その次にとる行動は、

投資額を増やすでしかないからです。

そして投資回数が10回に至らないうちに資産の100%を投じるに至ります。
理由は、損失の補填を急ぐ焦りが生じたからに他なりません。

資産の20%で出した損失は、100%投資で補うしかないという焦りです。
しかし、バブル崩壊の暴落の落ち幅を、未経験の私が予測できるはずもありません。

下落は私の素人予想を遥かに通り越して進行し、更なる損失を私に負わせたのでした。
あわてて損切り(売り)を行っても、損切りの直後に、価格は上を目指します。

焦って、再購入するも、今度は下落を再開。

まさに、カモです。

これを回避するには、初発の失敗を制御する他ありません。

つまり、資産100分の1で300回トレードの下積みを積みましょう。
資産100分の1での失敗なら-30%の損失を出しても、総資産に対する損失は0.003%に過ぎません。

もちろん、面白さには欠けるでしょうが、勝つためには欠かせないステップなので、我慢して行いましょう。
300回も取引すれば、自分の弱点、相場の傾向といった基礎が理解できるようになります。

問題点を特定できれば、後はルールを定めて規制するだけで克服できます。
あとX時間で何%ほど動く。といった予測も自然と浮かぶようになってるでしょう。

本格的な利益を狙うのは、そうした予行演習を終えてからにしましょう。


投資初心者が取るべき行動② : 参入時期をコントロールする【バブルに便乗してない】

「投資の成功には下積み期間が必要」と頭で理解していても、大多数のトレーダーは失敗します。

その理由は、バブルが始まってから焦って市場に参入するからです。
バブルの陶酔感に乗せられて「急がないと取り残される」という不安心理に駆られると、全財産を投げ売ってしまいます。

その結果、バブル崩壊の相場に投じ、崩壊に巻き込まれる事態に陥るのです。
これを未然に回避するには、トレードを「今」始めること。それ以外に手はありません。

バブルが始まった後で投資を始めたのでは、感覚が狂い、予想以上の損失を出す結果に終わるでしょう。

逆に、平常心を保てる平時に参入すれば、地道に300回の下積みを積め、バブルに備えられます。

平常の期間こそ参入のチャンスなのです。

今すぐ証券会社に登録して、勝利のための300回トレードを地道に積み上げましょう。

大阪・西成区に足を踏み入れると南京虫で人生が死ぬ話【安宿を求めるノマド必読】

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日本屈指のドヤ街として知られる大阪・西成区。
あちこちに軒を並べる格安ホテルは、1000円~1700円という破格の安さで利用可能です。

こうした物価の安さは、西成が抱える「ある問題点」と密接な関係にあります。

代表的なのが、治安問題。

西成区は、過去24度に渡る暴動が発生した日本唯一の都市です。
暴動の歴史を物語る西成警察署の要塞構造は圧巻の一言。

とはいえ、西成の治安問題は終息済み。

過去に起きた22度の暴動(全24回)は1991年以前、つまり社会主義勢力が活発だった時代のものです。
下級労働者が社会主義のインテリに扇動されるまま決起してしまった暴動というのが事実ではないでしょうか?
実際、社会主義が終息した1991年以降、暴動はたった2度しか起きていません。

もちろん、ボロボロの服を身にまとった老人が路上で寝ている(倒れている?)というインドでよく目にするような光景は目に入ってきます。
しかし街路には、労働者の不満解消を図る格安店が軒を並べ、夜中には外国人女性が出歩いている光景も目に入ってきます。

西成区の治安問題は、今や完全に下火です。
さらに近隣には、格安スーパー玉出をはじめとする格安店が軒を並べ、安価に身辺の用を足すことができます。

ならば西成は、暴動の頻発する危険地帯から、安宿・格安店が並ぶ魅力的なホテル街へと変貌したのではないでしょうか?

こうした西成の条件は、ある種の人々にとって魅力的に映るかもしれません。
例えば、居住費を極限まで下げたいミニマリスト、仕事場を自由に選べる駆け出しのフリーランスといった人々です。

3年前の私もそうでした。

しかしそうした種類の人々にとって、西成滞在は、人生そのものを破綻させかねない絶対に取ってはいけないリスクを孕んでいます。
なぜなら西成では、治安問題を凌ぐ「南京虫」という害虫問題が沸騰中だからです。

「南京虫」と呼ばれるこの悪魔に憑かれると、取り払うまでの間、社会生活が破綻する上、駆除は困難を極めます。
実際に私は、西成で過ごしたたった1ヶ月のために、南京虫駆除のための2年間(貴重な20代の)と100万円相当のお金を犠牲にしました。

だからこそ、怖いもの見たさの西成滞在を考えている人に、自分と同じ失敗をしてほしくありません。
自分が釘を指すことで被害者が一人でも減るなら幸いです。


1. 宿泊費の安さは魅力的だが、多くの宿は南京虫の巣窟

西成区の安ホテルは、1000円~1700円の価格帯で利用できます。
しかし、クオリティも価格相応。
一般ホテルとは遠くかけ離れた水準です。

畳貼り3畳の部屋、寝タバコで炎上させたような畳の黒焦げの染み、労働者の汗を吸い込んで異臭を放つ寝具、共用の薄汚い水場。


大半の宿は、床以外の掃除が使われた形跡すらなく埃だらけ。
こうした環境は、害虫の生息に格好の条件を提供します。

さらに格安ホテルは、害虫被害に対して駆除を行う余裕はありません。
まず、利益の少ない収益構造のため、経費として使える金額に限度があります。
さらに、仮に駆除を行っても、労働者越しに新しい害虫が入ってくるのが分かりきっています。

こうした害虫の野放しが決め手となり、害虫の繁殖が、歯止めがきかない次元に達しているのです。

ひどいホテルでは、チェックインの後、もう何年も張り替えていないであろう汚れた畳に寝転んでMacBookAirを触っていると、30分もしないうちに1mmほどの小さな透明の害虫が地を這ってきます。

透明な体色は、しばらく吸血できていない空腹状態のサインです。
夜行性の吸血害虫が、空腹のために、まだ明るい時間に飛び出してきたのです。
目視できる昼間なら発見次第、潰すこともできますが、睡眠の真っ最中という夜中は抵抗できません。

おまけに自身に移動能力を持たない南京虫は、機動力が高い動物への寄生によって生息圏を広げる習性を持ちます。
就寝中に荷物や衣服にくっついたまま生活拠点に持ち帰ったが最後。地獄のような駆除作業の幕開けです。

おまけに現在蔓延中の南京虫は、薬剤耐性を備えているので、市販の殺虫剤に効果は期待できません。


南京虫の噛み痕は、吸血時の唾液混入によって真っ赤にアレルギー反応を起こし、歩行中でも無意識にかきむしってしまうほどの痒みを発します。
さらに電化製品の隙間にまで逃げ込む潜伏力、栄養補給なしに1年半を生き延びる生命力、そして1日に5〜6回の産卵を行う繁殖力を兼ね備えています。

安宿の安さに飛び付いたが最後。

生活環境に爆発的な速度で繁殖し、駆除業者を使ってもなかなか収束しない地獄の駆除生活が始まるのです。
身辺の荷物の処分、部屋や荷物の熱処理によって、多額の犠牲が生じるでしょう。
節約のために使った安宿の100倍~1,000倍以上(100万円~)の負担は覚悟すべきです。

一軒家に持ち帰って繁殖させた場合、数千万円はする住居の資産価値が崩壊の危機に晒されます。

2. 南京虫を生活環境に持ち帰ると社会生活が破綻する

南京虫がなぜ人生を破綻させるのか。
この点について2点説明したいと思います。

2-1. モテる力が半減する

南京虫に居憑かれるとモテる力が半減します。

モテるために重要な着飾ることができなくなるからです。
南京虫に憑かれると、その強烈な繁殖力により手持ちの荷物は南京虫の巣と化します。

衣服も例外でなく、衣類の繊維の中に、南京虫は隠れるのです。

こう聞くと「衣服を熱湯に浸ければ殺せるのでは」と思うでしょう。
しかし、この方法によって駆除に成功するケースは希です。

なぜなら、衣服以外の場所に潜伏する個体や卵の再繁殖によって、問題が再燃するからです。

基本的に、南京虫は何をしても消えません。
思いがけない場所に隠れていたり、卵を残していたりします。

やがて駆除の当事者は疑心暗鬼に陥り、荷物の買い換えを選択します。
それでもパソコン端末やスマホの中といった場所で生き残っているので、すぐに被害が再開されます。

結局は、荷物の交換→絶望→荷物の交換→絶望というパターンを循環的に繰り返すことになります。
このサイクルに入ってしまうと、その間、とても高級な衣服の購入には踏み切れません。

南京虫の巣となり、再購入の不安がよぎるためです。
すると身にまとう衣服が、GUやユニクロあるいは業務用スーパーで1000円くらいの無地になっていき、みすぼらしい雰囲気が醸成されていきます。
背中に背負うリュックやスマホ、パソコンに関しても同様です。

田舎ならまだしも、みんなが着飾る都会では、不利な立場に追いやられること必至です。

2-2. 自宅に人を呼んだり、他人の家に足を運びにくくなる

衣服がなくてもモテる人はモテます。
しかし人気を博したところで、家に呼べなければ親密な関係には至れません。

南京虫は一度に5,6個の卵を産む絶大な繁殖力を持つので、いちど寄生されると、生活圏に広がるのはあっという間。
人間側も駆除を行いますが、交尾を行った雌を一匹残すだけで、駆除のやり直しです。

穴を掘って埋める作業に何百時間も費やすイメージです。
南京虫は誰にでも着くので、家に友人を呼べば、相手まで巻き込むことになります。

駆除の完了まで、家に人を呼べない状態に陥りますが、駆除の完了は業者でも困難です。


また同様に、「もし衣服、手荷物に付着していたら?」と疑心暗鬼に陥り、他人宅への訪問、車への同乗も躊躇するようになります。
つまり、南京虫の寄生を許した先に待っているのは、社会生活の死です。


3. 西成区から持ち帰った南京虫が2年間、荷物から離れなかった

自分のケースでは、西成で寄生された南京虫が

カップ麺を食べた後に起こる頭痛はグルタミン酸が原因【解消法まで解説】

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カップ麺を食べた後に、謎の頭痛が起きて困ったことはありませんか?

本記事では、カップ麺の摂取後に発生しがちな頭痛の原因と対処法について解説します。

1. カップ麺を食べた後に起こる頭痛の原因

カップ麺を食べた後に起こる頭痛の原因として、グルタミン酸とナトリウム(塩)の2つを紹介します。

カップ麺の摂取後に起こる頭痛の原因① グルタミン酸ナトリウム説

1960年代のアメリカで、アジア料理を食べた後に頭痛や体調不良を訴える人が続出し、「中華料理症候群」と呼ばれる社会問題に発展したことがあります。

この事件で槍玉に挙げられたのが「グルタミン酸ナトリウム」です。

グルタミン酸ナトリウムは、5つの味覚のうち「うま味」を司るグルタミン酸(アミノ酸)にナトリウムを添加した物質です。

うま味の主成分であるグルタミン酸には酸味もあり水に溶けにくいという性質を持ちます。
この辺りの不都合を調整するために、1907年に日本の池田菊苗によってナトリウムが添加され調味料としてのグルタミン酸ナトリウムが完成しました。

グルタミン酸とナトリウムの結合は水に漬けるとすぐに分解されるほど緩やかで、摂取後すぐに体内でグルタミン酸とナトリウムに分解されます。

このうちグルタミン酸は、脳内で興奮性の神経伝達物質として働くアミノ酸です。

記憶に欠かせない役割を果たすアミノ酸ですが、過剰量を摂取すると、脳のグルタミン酸受容体が過剰に満たされ異常興奮を誘発します。

それが、頭痛や発汗、吐き気、疲労感、めまいといった健康不良から、さらには統合失調症や自閉症を引き起こすという仮説にまで発展し「中華料理店症候群」と呼ばれる病理が誕生したのです。

騒動から50年が経過した今日、アメリカ合衆国のFDA(Food and Drug Administration)はグルタミン酸ナトリウムに対して「適量なら無害」とする承認を下しています。

そもそも、血中のグルタミン酸ナトリウムは血液脳関門の働きによって脳の入口の部分で遮断されます。

摂取したグルタミン酸が脳に及べば神経毒として作用しかねませんが、閾値の範囲内であれば、脳まで届くことなく排出されるのです。

ただし1日3グラムの閾値を超えた場合は、「中華料理店症候群」に代表されるような健康被害が懸念されるとされています。

グルタミン酸ナトリウムの恐ろしいところは、味覚から「摂りすぎ」を検知できないことです。
塩や砂糖は、摂取量が増えすぎると、「塩辛すぎ」や「甘すぎ」といった過剰を味覚が感じとれます。

しかし、グルタミン酸ナトリウムは、摂取量が一定値を超えると味覚が飽和状態になります。

飽和状態に陥った味覚は、どれだけ摂取しても「同じような味」として知覚するので、ジャンクフードや飲食店の「入れすぎ」に気づけません。

知らないうちに1日3グラムの制限を超えてしまうことも起こりえるため、摂取量を意識的なコントロール下に置く心がけが大事です。

筆者の場合は、カップ麺1杯だけなら症状は出ませんが、2杯食べた翌日はまず頭痛を避けられないので、「カップ麺は1日1杯」というルールを守っています。

カップ麺の摂取後に起こる頭痛の原因② 塩分説?

「グルタミン酸ナトリウム」を構成する「ナトリウム」は、頭痛症状の直接的な原因ではありません。

たしかに、血中ナトリウム濃度の上昇は高血圧を引き起こします。
濃くなった血中ナトリウムを薄めるために細胞から水分が流出し、増大した血液を循環させるために、心臓のポンプ機能を強化しなければならないからです。
高血圧に陥った血管は拡張するので、これが脳血管に及べば脳神経を圧迫して頭痛を引き起こす危険性は十分考えられます。

しかし、脳には血流を適正状態に維持する機構が備わっています。


血中ナトリウム濃度が多少濃くなったところで脳の血流に影響を及ぼすことはありません。
健康人であれば、よほど多量に摂取しない限り、ナトリウムが頭痛の原因となることはないでしょう。

もちろん、ナトリウムの過剰摂取が、高血圧によるめまい、痛痒感、肩こり、動悸、吐き気といった頭痛以外の症状を引き起こす可能性は考えられます。

塩分の摂取量の目安

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、塩分の適切な摂取量は、8g/日未満(12歳〜)。

一方、WHO(世界保健機関)が掲げる目標値は5g/日未満です。

日本の基準が、WHOの基準よりも高い理由は、塩分量の多い伝統食(梅干し、魚の塩漬けなど)が好まれる点が考えられます。

塩分量の多い料理を好む日本人は、普通の食生活を送っていても塩分過多になりがちです。

したがって、摂取基準も若干高めの数値に設定してあるのだと考えられます。

そのような配慮にも関わらず、日本人男性(20才以上)の食塩摂取量の平均値はおおむね11gを上回ります。
「成人の平均食塩摂取量は1日あたり男性11グラム・女性9グラム」

この数値は、日本の摂取基準に比べて+3g、WHO策定の摂取基準に比べて+6gの過剰です。

特にWHO策定の5gとは2倍以上の開きがあることが示されています。

カップ麺に含まれる塩分は何グラム?

では、問題のカップ麺に含有する塩分の量は、何gなのでしょうか?
実際に、スーパーで調べてみました。
塩分量 = 摂取ナトリウム量 × 2.54

1日の適切な塩分摂取量は8gでした。
これを超えると高血圧を招く恐れがある中で、カップ麺に含まれる食塩の量は、g。

カップ麺1つでWHOの摂取基準量である5gを超えてしまいます。
このことからも、カップ麺が、いかに塩分濃度の高い食べ物であるか分かると思います。

2. カップ麺の摂取後に起こる頭痛の解消方法

2-1. 水分摂取を心がける

カップ麺を食べた後に起こる頭痛は、グルタミン酸の過剰摂取が原因です。

グルタミン酸はアミノ酸ですから、不必分は尿と一緒に排出されます。

つまり、利尿を意識的に促すことが排出をコントロールする上で効果的です。

したがって、最も効果的な行動は、水分補給です。

グルタミン酸だけでなく、余分なナトリウムも一緒に排出してくれるので一石二鳥です。

2リットルペットボトルの水を大量に飲んで利尿を促しましょう。

2-2. カップ麺のスープは捨てる

グルタミン酸ナトリウムの摂取量を減らす最も手っ取り早い方法は、カップ麺のスープを捨てることです。

食塩の場合、麺とスープで含有量はそれぞれGのようです。

つまり、汁を捨てれば、カップ麺に含まれるg~gもの食塩を減らすことができます。
(もちろん、麺に付着するので完全には0には減らせませんが。)
グルタミン酸ナトリウムも同様に、スープに含まれる分をカットすれば、カップ麺一食あたりの摂取量を減らすことができます。

「中華料理店症候群」を防ぎたい人は、カップ麺の汁は捨てるように心がけましょう。

2-3. カップ麺を食べる前にビタミンB6を摂取する

ビタミンB6の摂取が、グルタミン酸による頭痛の予防になります。

ビタミンB6は、アミノ酸の分解反応を促す補酵素の役割を持ちます。

グルタミン酸はアミノ酸の一種なので、ビタミンB6の摂取によって分解能力を高めれば、消費の速度を早めることができます。

ビタミンB6は、かつお、まぐろなどの魚類、レバー、バナナなどから摂取できるビタミンです。

水溶性で失われやすく、生活習慣によっては厚生労働省の示す推奨量を下回りがちです。
摂取量に自信がないときは、サプリメントで補いましょう。

2-4. ミネラルを摂取してナトリウムを排出する

上昇した血中ナトリウムを排出する上で有効な方法が、カリウム、マグネシウム、リン、カルシウムといったミネラルを摂取する事です。

特にカリウムは、ナトリウムと共に体内の浸透圧バランスの調整を司り、排尿時にカリウムと同量のナトリウム を排出してくれます。

カリウムは、野菜や果物、いも類や海藻などに豊富に含まれているので、普通の食生活を送っていれば、まず欠乏することはありません。

それでも塩分過多の不安があるときは、野菜、果実類を意識的に多く摂るようにすると、効率よく排出できるでしょう。

3. カップ麺を摂取した後に起こる頭痛の原因まとめ

カップ麺を食べた後に起こりがちな頭痛は、グルタミン酸の過剰が直接の原因です。

脳内で興奮性の神経伝達物質として働くグルタミン酸が過剰になることで(3g/日)、脳の異常興奮を起こしてしまうからです。

また、グルタミン酸と結合しているナトリウムも高血圧を引き起こし、様々な健康不良を引き起こします。

特に、グルタミン酸ナトリウムは味覚を混乱させるため、味覚が「同じ味」と感じて過剰に気づきにくいことに注意しましょう。

知らないうちに過剰量を摂取しがちなので対策が必要です。

まず、カップ麺を過剰に摂取することを避けるべきです。

そして、できるならグルタミン酸ナトリウムを多く含むスープを捨てましょう。

それでも過剰摂取が気になるときは、アミノ酸の分解を促すビタミンB6、ナトリウムを輩出してくれるミネラル(カリウム、マグネシウム、リン)の摂取が効果的です。

◯ビタミンB6・・バナナやにんにく、かつお、まぐろなどの魚類
◯ミネラル・・・野菜や果実

また、症状が出たときは意識的に水分補給を行い、排尿によるデトックスを促すことが大事です。

今治造船のひうち寮を辛口で評価する

今治造船の創業は、1942年。
戦時中の創業ということもあり、時代の試練を生き延びた国内屈指の造船会社です。(世界シェア第3位)

ただし、会社の基盤が戦前にあることもあり工場は3K(きつい、汚い、危険)の温床でした。
人命はあまり重くありません。
派遣された私を待ち構えていたのは、死亡事故の多発する過酷な労働環境でした。

この過酷な労働を耐え抜く上で必要な条件が、果たしてひうち寮には揃っているのか?

この問題について、実際に2ヶ月滞在した私が、今治造船・ひうち寮の住み心地について記します。

寮の写真を交えるので、今治造船・ひうち寮への入寮を考えている人の参考になると思います。

1. 今治造船西条市ひうち寮の立地

西条工場から500mの距離に寮が設置されています。
工場まで自転車で約3分なので通勤に困ることはありません。

寮は工業団地の中にあり、ファミリーマート今治造船西条工場店の隣に専用の区画が設けられ、日本人用、外国人労働者用の寮が同じ区画の中で並んでいます。

浴室は1階に1つだけですが、洗濯機とトイレは3階建ての全階層に設置されています。
これら設備は、全て共用です。

寮の近辺には、目と鼻の先にあるファミリーマート、激安スーパーのラムー、すき屋、100円均一などが入ったショッピングモールなど、利便性に優れた商業施設が並んでおり、買い物で困ることはほぼありません。

2. 今治造船西条市ひうち寮の条件

今治造船西条市ひうち寮の寮費は有料。月1,5万円

利益の出ている大企業だと、寮は無料で利用できることが多いです。
しかし、苦境の最中にある今治造船の寮費は有料です。
毎月、給与から15,000円が差し引かれます。(日割り計算可能。1日 : 500円)
とはいえ、光熱費無料で水回りも清潔。
無料WiFiこそないものの、部屋の広さも6畳あり、家賃15,000円だけ見るとコスパは悪くないように見えます。

しかし、別の大企業が提供する条件のいい寮に比べると、残念感が拭えない状態でした。

今治造船西条市ひうち寮に常駐の管理人はいない。窃盗も発生する模様。

常駐の寮長はおらず、観察する限り監視カメラも設置されていませんでした。
そのため、窃盗を禁止する張り紙があちこちに貼られるなど、治安はよろしくない様子。

今治造船西条市ひうち寮の部屋は、劇的に壁が薄い

寮生活を苦痛に満ちたものにする最大の要因は、ズバリ隣室との薄すぎる壁です。

隣人がドアを開け閉めする音、歩く音、咳き込み、寝返りを打った時のベットの軋み、そうした音が全て部屋に入ってきます。
疲れて寝ているのに、隣室からの音で目が覚めてしまうこともしょっちゅう。
隣室からの音で寝付けない日も多く、睡眠リズムや翌日のパフォーマンスに支障をきたすことも珍しくありません。
あなたがパーソナルスペースが守られた空間に慣れている人なら、強い不快感を覚悟しましょう。

また、私は希望して3階に入らせてもらいましたが、最初の案内で1階の部屋に入った時に、「ドシドシ」という上階からの耳障りな足音が聞こえました。
部屋を選べるのであれば、上階からの騒音を気にしなくていい、3階を選びましょう。

ベランダが隣室と横続き

部屋のベランダに隣室との区切りがなく、階層の端から端まで一本道が通っています。
火事が起きたときは避難に便利でしょうが、普段は隣人トラブルの元にもなりかねない要因だと観察しました。

今治造船西条市ひうち寮の洗濯機は無料で使える。ただし乾燥機がない

階層の末端を扉から抜けると、昇降階段のある区画に洗濯機がつ密集しています。

当然、無料で使用できるのですが、乾燥機がありません。

晴れの日はベランダで、雨の日は部屋干しとなります。

今治造船西条市ひうち寮のトイレは臭い

寮では毎朝、掃除のおばさんが廊下からトイレまでを掃除して回っています。
しかし、トイレの床周りは手を付けても、大きな汚れがなければ、便器の中までは手が伸びない様子。
階にもよりますが、腐敗した尿臭を放つ便器が少なからずありました。

今治造船西条市ひうち寮の浴室は、朝6:30から使えなくなる

暑い夏場には、夜中にかいた汗を流してから現場に向かいたい人が多いはず。

しかし、朝6:30-7:30にかけて、朝シャワーを利用することはできません。

掃除のおばさんが浴室を占有しているためです。

朝礼の開始時刻は7:55。
従業員が浴室を使いたい朝の時刻に、掃除のおばさんが浴室を占有していることになります。

この点について掃除のおばさんに意義を申し立てると、おばさんから総務に苦情を出され、数日後に掃除の邪魔をしないように注意するプリントが配られました。
つまり、総務公認であり、従業員の利便性を省みない方針が寮運営の基本なのでしょう。

2. 今治造船西条市ひうち寮の評価まとめ

月15,000円にしては、及第点の生活環境だと思います。
しかし、決して住み心地が良いとはいえず、労働のパフォーマンスにも支障が出そうな生活環境です。

近隣の商業施設の豊富さは、メリットだとしても、隣室との薄すぎる壁、必要な時間に使えない浴室、といった条件は、労働者の快適性に最適化されていません。

特に、隣室との壁の薄さは致命的です。
隣人がドアを開ければ睡眠が破られるレベルであり、「一歩間違えれば致命傷」という造船作業の中で「寝不足」という命に関わるリスクを背負わされるからです。

隣人を気遣うストレスも、業務にフルコミットする妨げになるでしょう。

企業によっては、さらに条件の良い寮を無償で提供しているところもあり、優良な寮に比べるとやはり見劣りする印象です。

寮のクオリティを5段階で評価するなら「1.5」というのが正直な感想です。