Ossan's Oblige "オッサンズ・オブリージュ"

文化とは次世代に向けた記録であり、愛の集積物である。

ドレミの音階はどうやって作られたかザックリ語る【数学の産物】

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近代音楽を象徴する西洋音楽。
西洋音楽の象徴のひとつがピアノの美しい音色です。
では、「ドレミファソラシド」という近代音楽の音律はどうやって作られたのでしょうか?
3分で読める量で、ざっくりまとめたいと思います。

1. 音律の起源は数学

音楽と数学と切り離すことができません。
一見、ドレミファソと数学は馴染みませんが、音律「ドレミファソラシド」は数学的計算から割り出された周期律なのです。

時は紀元前6世紀のギリシャ。
タレスによって自然哲学の萌芽が生まれたこの時代に、ある宗教団体が活動していました。
それがピタゴラス教団です。

このピタゴラス教団は、紀元前6世紀の古代の研究機関であり、「万物の根源は数である」という教理に基づいて、現象の規則性を数学的に探求した最初期のグループです。
研究者の選別には、人材の好奇心だけでなく、生来の数学的素養で選別するほどの徹底ぶりでした。
古代の天才を結集した大研究事業の結果、今日に伝わる「ピタゴラスの定理」といった諸定理の発見に成功します。
とはいえ、教団内の発見は全てピタゴラス個人の業績に捧げられていたようで、一概にピタゴラスの功績と見做すことはできません。
しかしながら、「音律の発見」も、このピタゴラス教団の功績だったことに違いはありません。

何が数学的だったか。
それは、音律(ドレミファソ・・・+黒盤を含む12音)が周波数から導き出されたことに他なりません。
弦で例えると、周波数は、弦の振動数を表し、弦の長さに比例します。

古代ギリシャの社会は音楽に満ち溢れていました。
数学的秩序を重んじたピタゴラス教団は、「無秩序な音」に対して、位階の設定を試みます。

最初の設定は、音の範囲です。
古くから、ある音の周波数(弦の振動数)が2倍になると、音域が1つ高くなることが知られていました。(1オクターブ上)
同様に、ある音の周波数が1/2になると、音域は1つ下に下がります。(1オクターブ下)
したがって、音律の各音は、基準の音〜周波数2倍(1オクターブ)の範囲内に配置しなければなりません。

また、音律は音楽(楽器演奏)の道具ですから、各音が響き合わなければ使い物になりません。
各音の条件は、互いに響きが良いことです。

この前提の下に、基準の音(根音)を決定します。
まず、「ド」に相当する音は、一本に伸びた弦を弾いた時の音に決定しました。
続いて、第2音。ここに数学が関わってきます。
ピタゴラス教団の発見は、ある音と周波数比3倍の音を重ね合わせると、心地よく共鳴することでした。
言い換えるなら、弦の長さが1:3の関係にある2音は、よく共鳴するのです。
これが重要なヒントになりました。

しかしこのことは、ある問題を孕んでいます。
周波数比3倍の音は、1オクターブ(周波数2倍)の制限を超えているのです。
したがって、この周波数比3倍の音をそのまま第2音とはできません。

そこで、ピタゴラス教団は叡智を絞って、周波数比3倍の音に1/2を乗じたのです。
なぜなら、ある音の周波数に2倍の倍数波を持つ音は、オクターブ分、上下する同音の関係にあるからです。
周波数を2倍すれば上、1/2倍すれば下に移動するのが音の性質です。
この性質を生かし、根音ドに共鳴的な第2音を、3/2(周波数比3倍 × 1/2)の乗法によって導きました。
これが「ソ」です。

こうして発見した「ソ」に対して、また3を乗じ、根音に対する周波数比2倍(1オクターブ)の制限を超えないように、適宜1/2を乗じて根音ドと同じオクターブ内に配置していきます。
この操作を12回繰り返すと、12音目が根音ドに限りなく接近します。
これを最終音として操作を止め、音律の完成としたのでした。
こうしてできたのが「ピタゴラス音律」です。

しかしながら、2と3は互いに素数です。
そのため、3の階乗 / 2の階乗 = 2が成立する、階乗の組み合わせは存在しません。

したがって、実際のピラゴラス音律は、各音の周波数が均一化することはなく、若干の差を持っていました。
この差は「ピタゴラスのコンマ」と呼ばれ、複旋律で演奏した時に不協和が生じる欠点の原因となりました。
8〜9世紀のグレゴリオ聖歌は、ピタゴラス音律で演奏された楽曲ですが、見事に単旋律ですね。
www.youtube.com


2. 音律ドレミファソラシドのルーツは11世紀

代表的な音律の階名は「ドレミファソラシド」ですよね。
日本の音楽では、「ハニホヘトイロハ」を使うので混乱する初学者も多いと思います。

さて、この「ドレミファソラシド」はどこから来た名前でしょうか。
「ドレミファソラシド」の間にアルファベットABCDEFGのような規則性はありません。

実は、この「ドレミファソラシド」は、中世ヨーロッパのある楽曲の歌詞に由来します。
暗号のようですが、楽曲の頭文字をとって、「ドレミファソラシド」としたのです。

その楽曲の名前は、11世紀の「聖ヨハネ賛歌」です。

Ut queant laxis
Resonare fibris
Mira gestorum
Famuli tuorum
Solve polluti
Labii reatum
Sancte Iohannes

(大意)
あなたの僕(しもべ)が
声をあげて
あなたの行いの奇跡を
響かせることができるように
私たちのけがれた唇から
罪を拭い去ってください
聖ヨハネ様。

(wikipediaより)

(※Utは発音しやすいDoに変更)

キリスト教の賛歌ですね。
音律「ドレミファソラシド」から見ても、近代音楽そのものがキリスト教の産物であることを象徴しています。


3. 音律が抱える課題を克服した結果、平均律にたどり着いた

先ほど、ピタゴラス音律の問題点を指摘しました。
一言でいうなら、「複旋律となったときに共鳴しない」ことです。

この問題は、単旋律が主流の時代は問題ではありませんでした。
しかし、複旋律が主流となる10世紀ごろには、問題が生じ、議論の的となります。

そこで、登場したのが「純正律」でした。
これは、ピタゴラス音律の3倍波に対し、5倍の周波数波(素数5)を重視して作られた音律です。
この音律によって演奏上の問題は克服されましたが、今度は変調(基準音をドから別の音に変えて、違った雰囲気で演奏をする技術)に問題をきたすようになりました。

このように、次々と浮かび上がる課題を克服していった結果、17世紀ごろの西洋に平均律と呼ばれる12音で閉じた音律が誕生します。
年代的には18世紀ごろにベートーヴェン、モーツァルト、シューベルトなどをはじめとする古典的傑作が花開くのですが、その前提条件を整えた音律といえるでしょう。

この平均律が現代まで続く音律の基準です。

この辺りはかなり深いので、詳しく理解したい方は専門書を一読ください。
私が参照した小方厚氏の「音律と音階の科学」は、それまで持っていた世界観が一変するほどの衝撃作でした。

「あらゆる現象は、数学で記述可能な方程式に支配される」

これは理系一般の世界観ですが、文系が肉薄するための入門書として、ほぼ最適だと思います。
かなり頭を使うので疲れますが、読後の知的レベル向上を保証します。

富裕層おじさん(叔父さん)が実践していた3つの行動【天才じゃなくても真似できる】

2020年の正月に親戚の家に訪れたら、叔父さんが富裕層になってました。

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なにも見た目がド派手になったとか、急に羽振りがよくなったという訳ではありません。

夜に一対一で飲んだ時、酒が進みすぎたのか、急に打ち明けてくれたのです。

会話の中で現れた一言によると、「富裕層以上、超富裕層未満」だそうですが、方法は言うまでもなく「株」です。

もちろん彼は国立大理系卒で優秀な人間ではありますが、キャリア的には至って平凡。
労働収入もおそらく平凡で、この記事を読まれている皆さま方と同じか、将来的に追いつける数字です。


地頭の良さを「株で勝つための戦略」で発揮できたことが、「億り人」の決め手になったと言えるでしょう。

とはいえ、その成功パターンは、その行動さえ真似できれば誰でも再現可能という印象を受けました。

本記事では、「なぞれば高確率で億の資産を築ける」富裕層おじさん(叔父さん)の成功法則について述べたいと思います。


第1章 : 叔父さんが富裕層になっていた件

すでに述べた話なので深堀りはしません。

叔父さんとは、2014年頃以降、ご無沙汰という状況。

手に仕事をつけ、家・子持ちという、どこにでもいるおじさんでした。

そんな彼と交流がなかった2014年−2019年の5年間は、日銀の量的金融緩和政策に火がついた時期。

日銀の量的金融緩和政策による「市中への資金供給」は、株式市場でも発揮され、大規模な「買いオペ」が実施されます。

その結果、日経平均価格も、12,800円台(2013年4月)から24,000円台(2019年12月)へと90%近い「うなぎ昇り」を示しました。

叔父さんは、これに乗じて資産を膨らませたと思われます。


第2章 : 叔父さんの行動から浮かび上がる「富裕層になるための心構え」

今日、お金持ちになる条件は3つです。

  • 才能ビジネスをする
  • 経営者としてビジネスを統括する
  • 投資家になる

才能ビジネスと経営者

今日、お金は「才能」の元に集まります。

メジャーリーガーの年収は1979年から40年間で倍に増加しましたが、サラリーマンの年収は増えるどころか、多くの場合、減ってさえいます。

これは報酬の対象が交換が効くものか否かに由来します。

コモディティの価格は下落しますが、唯一無二の才能を市場に提供できれば、富を一手に集めることができるのです。


経営者も労働を対価にする点では、才能ビジネスと同じです。

ビジネスの意思決定を担うため報酬も大きくなりますが、代償として「一番ツライ」ポジションで矢面に立たなければなりません。


投資家

前2つの立場に比べると、最も難易度が低いのが「投資家」というポジションです。

企業に活動資金を貸す見返りに利益の一部を受け取るという、歴史的に金持ちユダヤ人の地位を確立した金融業者のポジションですね。

これが現代においては、投資という名前で庶民に開かれているわけです。

私の「叔父さん」でも富裕層になれる程度の難易度であって、だからこそ一般人が目指すべき方向性であると言えます。


第3章 : 富裕層になるために真似すべき「生活の改善」

日本人の給与は、最低でも20万円は手取りがありますよね。

これは途上国の大衆には開かれていない可能性であって活用しない手はありません。


富裕層になるための心構え

配当を積み増していくスタイルが基本

富裕層になること自体は、株式投資(成長国や安定企業の株式の長期保有)だけで実現できます。

なぜ「株式投資だけで金持ちになれる」と言い切れるかというと、株式が融資であるからです。


企業への金貸しなので、利息が生まれる


車や家の購入にローンを利用した場合、返済者は利息を加えて返さなければなりません。

株式投資も「企業に対する融資」なので、「証明書としての株式」を所有するだけで企業から利息が支払われます。

「利息が雪だるま式に膨張」というプロセスは、リボルビング払いで破産する人が辿る仕組みですが、株式投資においてはこの逆が起こるのです。

東証市場に上場できる企業は屈強なものばかりなので、その中の勝ち組を選べば安泰です。


給与の半分以上は、投資に回すよう心がける

「ローンの返済」などがあるとキツイかもしれませんが、なるべく給与の半分以上は、株式投資に回しましょう。

富裕層になる上でのリスクといえますが、「節制」と前向きに捉えて、出費を最小限に抑えましょう。


仕事に全力投球できるように、余計なストレスは排除する

「優良株の長期投資でOK」と理解しつつも、ほとんどの人が失敗するのは次のような心理状態が働くからです。

「目先の楽しいことにお金を使いたい」

人間ですから、この心理は誰にでも起こる心理状態です。

しかし、克服できる人と堕ちていく人を分ける差は、「いかに日常の疲労感を減らせるか」に尽きます。

日常のストレスが重いから出費を増やしたり、目測を誤って投資ルールを破りたくなる心理が働くのです。

「日常の負担をいかに減らすか?」という問題の解決は、富裕層までの最短ゴールを可能にする最大級のポイントとなるでしょう。


富裕層になるための生活の工夫

富裕層おじさん(叔父さん)がやってたことその① 共働き

お金持ちを目指す上で改善すべきポイントは、収支率です。

「収入の最大化 + 支出の最小化 = 運用できる金額」

収入の最大化を目指す上では、家族のメンバーの中で無収入をなくすことが大事です。

洗濯機、食器洗い機などの技術革新によって専業主婦というポジションは不要です。

家庭の状況によりますが、可能であるなら、奥さんにも働いてもらうべきでしょう。(叔父さんの家は共働き)


富裕層おじさん(叔父さん)がやってたことその② 安売り・半額の商品を買い漁る

これは支出を減らす上での工夫です。

支出を切り詰めようとしても、ショッピング欲は男女関係なく湧いてくるものです。

過度に我慢すればストレスになりますし、早晩、爆発して無駄遣いするのが見えています。

だからこそ、ショッピングは、我慢しないでください。

ただし、市場を選ぶことが大事です。

スーパーの格安品、半額品品を買い漁ると、節約になることに加え、ストレス発散にも繋がるとのことでした。


富裕層おじさん(叔父さん)がやってたことその③ 家事の自動化

これは共働きの環境に不可欠な条件といえます。

共働きをやるとまず生じるのが「誰が家事をするか」です。

これが夫婦間トラブルになるそうですが、機械による自動化の仕組みを導入すれば解決できるとのこと。

叔父さんの家の中を観察させてもらう限り、次のような工夫が垣間見られました。

1、食器洗い機
2、ドラム式洗濯機
3、ルンバは使わない(家の床に傷がつくとのこと)


1、食器洗い機
食器洗い機は、私の実家でも使用しています。
一人暮らしを初めて知ったのですが、手洗いの場合、油が落ち切らずにベタベタになりますよね。

でも食器洗い機で洗った皿は、完全に落ちきる様子でした。
寒い冬に手を冷やすこともなく、水の使用量も適量に抑えられます。

コスパ良なので、導入決定でOKだと思います。


2、ドラム式洗濯機
濡れた衣類をお日様にかざす意義があるのでしょうか?

そこにこだわる方は、普通の洗濯機で良いのかもしれません。

しかし叔父さんの家には、ドラム式乾燥機が導入してありました。


3、ルンバは使わない(家の床に傷がつくとのこと)
叔父さんに「ルンバは使わないのですか?」と質問すると、「床に傷がつくから止めた」とのことでした。


さいごに

富裕層になった叔父さんの話には、今後の自分を考える上で参考になる学びに溢れていました。

富裕層を目指したいという人は多いと思うので、シェアした次第です。

メンタルの調整をしながら、着実に富裕層を目指しましょう。

【知られざる古典】中根千枝の「タテ社会の人間関係」が参考になる理由【日本社会のソースコード的論文】

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問題解決の初めにすべきことは、「何が問題か」知ることです。

ストレス多き日本社会で苦しむ人は少なくありません。

  • 部下の意見=反抗
  • 暗黙に決まる上下関係
  • 違和感満載の擬似家族関係

こうした日本社会の癖にストレスを感じる人は、一度「日本社会とは何か」について、スポットライトを当て直してみてはいかがですか?

その切り口で日本社会を洞察した優れた著書 を発見したので紹介させていただきますね。

「タテ社会の人間関係 単一社会の理論(中根千枝著)」

社会構造の説明に用いる「縦社会、横社会」という言葉が本書の造語であることはあまり知られません。
1967年と時代は古いながらも、時代、空間を超えて、あらゆる日本人社会に働く力学を浮き彫りにしています。

私たちは、ネットの掲示板に日本論を探しがちです。目的は精神安定を得ること。
しかしネットは素人の集まりなので、革命的な知見は得られません。
それに比べると、東大卒の見識に貫かれた本書は明らかに上位互換
ネットに求める精神安定の効果も倍増することは間違いありません。

だいたいこんなことが書かれています。

  • 日本人が論理よりも感情を好む理由
  • 同調圧力の正体とは
  • 海外で見知らぬ日本人同士が互いに攻撃し始める謎現象の正体
  • 「集団主義」の日本人が、なぜ外国で協力できないか
  • 日本人と外国人の決定的な違いとは
  • 中国人、インド人、西洋人にとっての「身内」の違い


第1章 : 中根千枝氏とは?【東大卒】

中根千枝さんは、1926年生まれの社会人類学者です。

12歳まで日本の学校に通った後、両親とともに中国へ渡り、6年間現地の学校に通います。

その後日本へ帰国し、21歳の時に東京大学文学部東洋史学科へ入学。

東京大学大学院を修了した後は、インド、イギリス、イタリアへと留学し、さらにシカゴ、ロンドンで客員教授として勤務。

帰国後、月刊誌『中央公論』から論文執筆の注文を受けて2週間という短期間で書き上げた論文が反響を呼び、出版社から書籍化の依頼が殺到。

そして1967年、中根千枝氏が41才の時に、上論文を加筆・修正して上梓されたのが「タテ社会の人間関係 単一社会の理論」でした。

本書では、著者の長年に渡る海外での実地調査(チベット、インド、中国、イタリア、イギリス、アメリカなど)を通した社会構造の比較から、日本社会の特異性が浮き彫りにされます。

それまで欧米との比較でしか論じられなかった日本文化論を多様な文化体験に基づいて捉え直し、新たな輪郭を与えた功績が認められ、2001年には文化勲章も受章しています。

「タテ社会の人間関係 単一社会の理論」の英語版は世界13カ国で読まれ、2015年の時点で124刷116万部超のロングセラーと化しています。


第2章 : 「タテ社会の人間関係」の中身を少しだけ紹介

本書の内容を少しだけ紹介します。


その証拠に、日本人の会話には、スタイルとして弁証法的発展がない。「ほめる書評」と「けなす書評」しかないように、「ごもっともで」というお説頂戴式の、いっぽう通行のものか、反対のための反対式の、平行線をたどり、ぐるぐるまわりして、結局はじめと同じところにいるという、いずれかの場合が圧倒的に多い。

深夜に行われる某討論番組に高頻度で起こる現象ですね。

1967年の著書というと「古い」「時代背景が違うので役に立たない」といった反論が起こりがちですが、日本の「大きな組織」を牛耳っているのはこの世代の人たちです。

伝統文化の構造や、会社組織の意思決定に携わるのもこのタイプです。

その裏にある精神構造について理解して損することはないでしょう。

また、時代が過ぎた現代においても、本書に登場する日本人の行動は既視感があります。


例えば次の一文。


私たちが自分の意見を発表するとき、対人関係、特に相手に与える感情的影響を考慮にいれないで発言することは、なかなか難しい。
日本社会におけるほど、極端に論理が無視され、感情が横行している日常生活はないように思われる。


本書の洞察の深さは、著者の幅広い異文化体験に裏付けられています。

本書では、インド人のカースト制、中国人の血縁意識、西洋人の契約主義といった諸外国の風習が「場」と「資格」という2つの基準から分析され、同じ枠組みの中に日本文化も位置付けられます。

そこで浮き彫りになった日本特有の秩序感覚が「タテ」関係であり、根底に流れる極度にエモーショナルな感情主義なのです。

本書で予見された問題点は、実際に現代に少なからず実現しており、日本に対する知見を深めれば日本の今後が見えてくるかもしれません。


第3章 : 「タテ社会の人間関係」を読むメリットとは


「縦社会」「横社会」の誤用がなくなる

「縦社会」「横社会」という言葉は、社会内部の人間関係のあり方を説明する際に使用されがちです。
「縦関係は上下関係」、「横関係は仲間関係」といった具体にです。

しかし「原典」にあたる本書からすると、ネットに氾濫する「縦」、「横」は恣意的な誤用です。

感覚で決まりがちな「縦社会」、「横社会」の概念を正しく理解し直すだけでも、日本文化に対する知見が深まるでしょう。


日本社会で起こる関係性を俯瞰できるようになる

私たちは、日常に様々なストレスを強いられます。

  • 集団の派閥闘争
  • 同調圧力
  • 個の排斥

多くの人はその正体を知らないために、身体面に影響が出るほどの大きなストレスを抱えてしまいます。

抜け毛、肌の劣化、老けて見える、など。

大抵の原因は、ストレスが制御不能なことだと思います。
でも、ストレスは原因さえ理解できれば大部分を軽減できます。

その意味でも、日本社会の力学を説いた本書は、先人の叡智が詰まった必読の「古典」と言えるでしょう。
「古典」を読めば、先人が到達した地点からスタートできます。
全部自分でこなす必要はありません。

本書を読めば日本社会を俯瞰する力が身につきます。
日常の人間関係に生じるトラブルを先回りしたり、コントロールしたりできるようになるでしょう。


以上のように、タテ社会の人間関係 単一社会の理論(講談社現代新書) で説かれる日本社会の力学は現代に応用可能です。

人生のできるだけ早い地点で読んだ方がうまく立ち回れると思います。

僕は口臭の正体がわかった【口臭いやつ集合!】

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歯磨きを頑張っても消えない口臭。

嫌な口臭の残存は、口腔内の問題が歯磨きでは解消できていないということ。

「丹念な歯磨き」を続けても成果は期待できないので、視点を変えてみませんか?

  • 口臭が消えない
  • 歯茎の粘膜が傷付いて血が出る


口臭が出る部分を磨いたら「出血する」。

でもそれが「出すべき悪い血」なのか「過剰な歯磨きによる傷」なのか分からない。

そんな人の助けになると思います。

出血も治まり、将来的な歯周病のリスクも減らせるでしょう。


第1章 : 口臭の原因


口臭の原因は、雑菌の繁殖です。

歯磨きで口臭が消えるのは、歯垢と一緒に口腔内の菌が洗浄されるからです。

しかし、歯磨きで口臭が消えないときは、雑菌の増殖抑制に失敗したということ。

口臭に繋がる歯周病は以下が知られています。

www.jsoms.or.jp


第2章 : 口臭を消すヒントとは?

歯周病に至らずとも、口からの臭いが気になることはありますよね。
これを起こしているのは、「雑菌の繁殖」です。

第1章に載せたURLでは、悪臭を起こしやすい例として「虫歯、歯垢、歯石、舌苔・・」などが紹介されていました。

雑菌の繁殖という条件は、これら口臭にも共通する要因です。

つまり、口臭を抑えるための糸口は下記の条件となります。

いかに口腔内の菌の繁殖を抑えるか?


こう聞くと、「歯磨き」を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、「歯磨きをしても口臭が消えない」ケースがあります。

それは、歯磨きのブラッシクング効果で「雑菌の抑制」ができていないということです。


では、どうすればいいのでしょうか?

答えは、「歯磨きの届かないところに雑菌の繁殖源を疑う」です。

雑菌の繁殖には条件が必要です。

つまり、「食べカス」という栄養源がなければ、雑菌は繁殖できません。

「歯ブラシで洗浄しても、食べカス・歯垢を除去できていない」という状況を疑いましょう。

○歯と歯の間
○歯と歯茎の間
○歯の裏側と歯茎の境目

こうした箇所に食べカス(食べ物片)の残存がないか疑ってください。

食べカスを口腔内から除去すれば、栄養源を失った雑菌の繁殖は抑制され、口臭も悪くはならないでしょう。

口腔内の食べカスを除去する → 雑菌の繁殖場所がなくなり口臭が消える

しかし、歯ブラシが届かない場所にある食べカスの除去は容易ではありません。


第3章 : どうすれば口腔内の食べカスを除去できるか?


結論から言うと、歯間ブラシで歯の間に溜まった食べカスを取るようにしてください。

歯ブラシのブラッシングでは届かない部分に、食べカスが溜まり、そこが雑菌繁殖の温床となることが原因なのです。

したがって、歯ブラシの届かない部位のカスを歯間ブラシで除去しましょう。


注意点 : 市販の歯間ブラシの中には危険なものもある

ただし、注意したいのが歯間ブラシの選別です。

市販の歯間ブラシは、たいてい粗く硬い繊維を使っています。

指でつかむ取手の部分から針金のような堅い棒が一本伸び、その周囲を透明な繊維が覆い尽くしている昔ながらのタイプです。

このタイプは歯茎にダメージを与え、次のような問題を引き起こします。

  • 歯茎へのダメージ→ 多くの場合、出血を伴う。歯茎が薄くなり、過敏神経痛の原因に
  • 歯と歯の間の拡張 → 歯茎を傷つけることで歯と歯の間の溝が広がり、食べカスが溜まりやすくなる


歯垢は除去できても、新しい問題を引き起こすので避けましょう。


一方、私が推奨する歯間ブラシは、歯茎に当たる部分全体が衝撃の少ないプラスチックで作られています。

針金のような硬さ、繊維の荒さからくる歯茎の痛みは感じません。

少し強めに歯と歯の間を探っても、旧型の歯間ブラシに付き物の歯茎の痛み(&出血)が、「心地よい刺激」程度で済みます。

それでいて、歯垢の除去効果も十分です。

歯茎へのダメージが小さいので、溝が深まることもなく、長期的に歯茎に有益です。

したがって、使用する歯間ブラシを選別すべきです。

私が常用している歯間ブラシは、歯茎へのダメージが少ないながら食べカスを除去できて大変役立ってます。(ただし、作りが繊細なだけに、力を入れるとやや壊れやすい面も)

この記事を書く2日前にも、奥歯で虫歯臭を発していた植物片の除去に成功しています。
翌日には、口臭と歯茎の腫れの解消に成功しています。

歯茎に問題が出ても病院に通いたくない、という人は、歯間ブラシを使えば症状の緩和は期待できるでしょう。


追記 : 親知らずも口臭の原因

歯と歯の間の隙間を「ポケット」と呼びます。

親知らずが、手の届かない場所に大きなポケットを作ることはあまり知られていません。

上の歯にある親知らずは抜歯が容易ですが、下の親知らずは激しい苦痛を伴うため、放置されがち。

しかし親知らず・奥歯間の奥まった場所にあるポケットに食べカスがたまり異臭を放つ例が少なくありません。

この位置に蓄積した食べカスは、歯科で特別な器具を用いて洗浄しなければ除去できません。

このケースは、口に水を含んだ状態で患部に水圧をぶつけることで、緩和することは可能です。
しかし個人による問題解決は無理なので、歯科での抜歯を検討した方が懸命かもしれません。

当面は、モンダミンなどの洗浄剤でも菌の繁殖は防げますが、放置は禁物です。

歯は一生ものなので、やはり定期的な歯科検診は必須です。

しっかりケアして歯に優しい生活を心がけましょう。



「歴史の教養を最大効率で習得する方法」⇦阿刀田 高の小説がベスト

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いきなりですが、「アイヤー、ヨッ!!!」


なにやら津軽節の掛け声のようですが、聖書の重要テーマを記憶できるワードなんですね。

こんな要領で、効率よく「歴史の教養」を学びたい方に、うってつけの著者を紹介します。


「歴史の教養」は国際政治・経済の基礎となる条件です。

したがって、「外国人と関わる仕事をしたい」、「海外旅行を通して得ることのできる学びを増やしたい」といった人はいつか必ず通る道となるでしょう。

国際人材を目指す上で避けては通れない道なので、本記事で紹介する著者を活用して、最短で習得することをお勧めします。


第1章 : 阿刀田 高(あとうだ たかし)氏の著書は教養本として最適

阿刀田 高って誰?

阿刀田 高さんは、1935年生まれの作家、小説家です。

早稲田大・学第一文学部フランス文学科を卒業した後、国立国会図書館の司書時代に作家デビュー。

独立後は、古今東西の文学に対する深い造詣を生かして、ブラックユーモア、ミステリー、歴史など幅広い領域で活躍します。

40代半ばに差し掛かる1980年代ごろから歴史関係の著書が増え、世界の古典を軽妙に解説する本を出版しています。

  • 『ギリシャ神話を知っていますか』(1981年)
  • 『旧約聖書を知っていますか』(1991年)
  • 『新約聖書を知っていますか』(1993年)
  • 『コーランを知っていますか』(2003年)
  • 『源氏物語を知っていますか』(2013年)

古今東西に伝わる古典の入門書のスタイルであり、1冊で古典の世界観と背景を概観できるような構成になっています。

阿刀田 高氏の文章は、読みながら爆笑するほど面白い→面白いと定着しやすい

まず冒頭の「アイヤー、ヨッ」の種明かしをしましょう。

これは、『旧約聖書を知っていますか』の冒頭に登場する文句です。

  • ア → アブラハム
  • イ → イサク
  • ヤ → ヤコブ
  • ヨ → ヨセフ

この4人は、聖書の冒頭「創世記」に登場する中心人物です。

「ア、イ、ヤ、ヨ」の順で、ユダヤ人の祖系統である「アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフ」に対応しており、それを津軽節風のリズムに託して提起したわけです。

やや突飛ながらも印象的ですよね?

こんな風に聖書の重要部分にセンセーショナルな解説が与えられ、事件が後世の歴史に及ぼした意義、史実と符号する点などが解説されていきます。

この時代の人たちは実に多産であり、複雑な相続関係などが入り混じって大変なのですが、実に分かりやすく整理されています。

「出エジプト記」に登場するモーセがかざした杖によって海が割れるシーンなどは、言葉と一緒に脳裏に刻まれるレベルで、これは一度読めば理解していただけると思います。


また、正直、『ギリシャ神話を知っていますか』を読んだ感想は「パッとしない」だったのですが、『旧約聖書を知っていますか』、『新約聖書を知っていますか』と出版の時期が新しくなるごとに作品の面白さ・充実度が目に見えて改善されています。

『コーランを知っていますか』、『源氏物語を知っていますか』はまだ手つけずですが、おそらく世界の古典を読み解いた人物ならではの巧緻を尽くした解説が施されているでしょう。

この辺りは、「教養本」と銘打たれた「教科書的な入門書」には真似ができない次元の説明となっているはずです。


阿刀田 高氏は社会的に認められた実力者


また阿刀田 高という作家の果たした貢献は、世に認められています。

日本推理作家協会賞、直木賞、吉川英治文学賞などを受賞し、天皇閣下から紫綬褒章を授与されるほど社会から認められた作家です。

2007年〜2011年まで、過去に「島崎藤村」「志賀直哉」「川端康成」といった大物が会長を務めた日本ペンクラブ会長を担ったことも、日本屈指の文化人であることを裏付けています。

聖書などの古典を理解すれば、世界的な名作、外国文化などの裏にある背景などが理解できるようになります。

しかしながら、その難解さが古典のとっつきにくさなのですが、「読んだだけで印象に残り続ける」阿刀田氏の著書は、古典理解の「入り口」として選ぶ本としては日本最高レベルと判断しても問題ないと思います。


第2章 : 読書よりも簡単に「歴史の教養」を定着させたい人へ


「教養は身に付けたいけど、文章を読むような時間がないよ。」


そんな人に向けて、活字以外の方法で、直感的に歴史を学ぶ方法を教えます。

ゲームで「歴史の教養」が学べるって知ってましたか?


上記のような人にオススメなのが「ゲームで歴史を学ぶ」方法です。

近年ではスマホアプリが活況を呈していますが、スマホアプリはとっつきやすい反面、作品がフィクション化しやすい欠点があります。

製作元に信頼が置けないからです。

また大手ゲームメーカーも、近年は出資者の意図が巧妙に入り込み、シリーズの純粋性が失われつつあります。

したがって、少し古めの作品からお宝を掘り出さなくてはなりません。

そのお宝が「光栄」の歴史三部作です。


ゲームにのめり込む感覚で歴史を学べたら素晴らしくないですか?


ゲームにハマったことは誰しもあると思います。

「ゲームに費やすあのエネルギーを、仕事などの生産的な方面で発揮できたら」


そうした考えを持った経験も同様にあるでしょう。

その理想を実現させてくれるのが、初期の光栄のゲームなのです。

いずれも1980年代〜90年代の古い作品ですが、掘り起こして画面に映せば、今でも十分に楽しめる品質です。

しかも、純粋に作品を追求していたこの頃の「光栄」は、歴史に対するフィクション性がかなり低めに設定されています。

遊ぶだけで題材となった時代の世界観が頭に入ってきます。

まさに、ポケモンやパワプロを極める感覚で、歴史が頭に入ってくるのです。

パワプロに手を付けると、プロ野球選手の年度別成績などを暗記するループにはまりますが、光栄のゲームにハマれば「世界史のプロ」を目指せるでしょう。

そのくらいオススメです。


光栄シリーズの三部作が超おすすめ

「光栄」の作品には、「歴史三部作」と呼ばれる名作が存在します。

  • 『信長の野望シリーズ』
  • 『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』
  • 『三國志シリーズ』

『信長の野望シリーズ』、『三國志シリーズ』がそれぞれ日本と中国の地域的な作品である一方、ジンギス・カンをモチーフにした『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』の世界観はユーラシア大陸を包摂します。

つまり、プレーするだけで12~15世紀あたりの知識が遊ぶように脳裏に刻まれていきます。

国の情報、軍隊の技術水準などもほぼ忠実に再現されており、十分信頼できるレベルです。

『蒼き狼と白き牝鹿シリーズ』は、他2シリーズと違って、既に忘れ去られている感がありますが、掘り起こせば十分遊べる上、有益性という面ではシリーズ随一です。


是非是非、旧作の中に忘れ去られた名作を今一度掘り起こして遊んでみてください。

阿刀田 高氏の著書と併せて、「歴史の教養」を積む上で効果的な、オススメの方法です。

日本が個人主義の部族社会である理由と乗り越える方法

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2011年の痛ましい大地震で窮地に追い込まれた日本政府は、観光立国化と外国人労働者解禁に踏み切りました。

開国を反映して諸外国への国家イメージの刷り込みにも積極的です。

日本人は親切で思いやりがある優しい民族

果たして、これは本当でしょうか?

都心の駅構内では、人が倒れても人々はそ知らぬふりで通りすぎていきます。
海外に進出しても、すぐに上下関係にこだわって争いを始めるため、協力できずに定着は困難を極めます。
異国で日本人とすれ違ったときの気まずさ、敵意にも近い拒絶感は、海外旅行したことのある人なら誰もが経験するところでしょう。

こうした現実を見るとき、集団主義と言われがちな日本人の団結心は、共通の利害や好みの範疇でしか発揮されないことが分かります。

逆に個人主義と称される欧米社会では、他人が倒れていたり、あるいは困っているだけでも、それが例え利害のない赤の他人であっても、率先して手を差しのべようとします。

集団主義と呼ぶのであれば、むしろ「隣人を大事にする」欧米人の方がふさわしいのではないでしょうか。

扶助の対象が近縁・同質の者以外に向けられないという日本の社会構造は、むしろ部族社会に近いといえるでしょう。

部族集団の掟が全てに優先し、外部の集団は別世界(時には敵)と見なされる部族社会と、日本社会は共通の弱点を共有しているように見えます。

つまり、「統合性の欠如」です。

このままでは、中世のインドやアフリカ、あるいはアメリカ大陸の部族が経験してきた「大きな脅威の前に一致団結できずに滅びる」の轍を踏むことになるでしょう。


とはいえ日本の部族主義も、国家的な試練の中で自壊することになると考えます。


第1章 : 日本が部族社会なのは、宗教がないから【島国の単一性がもたらす限界】


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名言+Quotesより


「唯一神」は政治的需要から生まれた

日本人が「他人に冷たい」と言われる最大の理由は、宗教が無いからです。

「宗教や神」と聞くと、日本人の大半は、「麻原彰晃」や「統一教会」のような過去に事件を起こしたネガティブな教団を思い浮かべるかもしれません。

確かに、「宗教や神」の概念が宗教ビジネスに悪用される事例は後を絶ちません。

しかしながら、原初的な「宗教や神」は、社会的な必要性から生じたものです。

宗教成立の土台となった多民族環境の試練

島国の日本では馴染みの薄い状況ですが、異民族・異言語の集団によって成立する社会を思い浮かべてください。

民族的特徴、言語、信奉する神、全てが異なる集団同士は、もともとグループの所属も異なるはずです。

しかし、戦争という条件によって広大な領土を包摂する「帝国」という概念が生じると、多様な文化傾向を持つ小集団が大きな1つの集団の中に並立する状況が生じます。

部族が異なれば信条も異なります。

したがって、互いの「正しさ」が主張を開始し、社会には常に衝突の空気が漂います。

帝国を維持するには、社会の内部に発生する混沌を鎮めなければなりません。

そこで帝国がとった選択肢は主に3パターンに分かれます。

① どの部族にも通用する普遍性(唯一神)を拝める
② 部族ごとの住み分けを認める
③ 同化政策によって血縁ごと統合する

①は、異なる集団を1つの理論によって統合する方法です。

具体的には、超越的な神を創造し、各部族が持つ多神教の上位概念として成立させます。

あらゆる部族に通用する「普遍的な正しさ」を突き詰めた究極存在が神であり、ヨーロッパや古代イランに「唯一神」を成立させた政治的需要でした。

大航海時代のヨーロッパ人が、征服の候補国に神を持ち込んだのも、文化的距離を縮め敵意を緩和することが1つの目的だったと考えられます。


②は、部族集団ごとの統合を諦めて、神の並立を容認するスタイルです。

インド、アフリカ、アメリカ先住民、そして日本、東南アジアなどに広く見られるパターンです。

独自の生活規範が並立する多神教を認め、相互に距離を置くことで対立を防いだパターンです。

「人間の間に"絶対の真理"は存在せず、従って相互理解は不可能」という前提があるので、対立は緩衝できますが、反面、大きな危機に際して一致団結するのが苦手という弱点も抱えます。

③は、混血によって部族集団を統合させる方法論です。

東アジアの中国が実践するパターンで、朝鮮や日本にも散見されるパターンです。

中国が他国の征服を試みる際に、軍事占領は最終手段です。

最初に謀略を用いた人口支配が実践され、統治の前提が整ったか、あるいは対立に至ると最終段階として軍が出動します。

これは、チベット、ウイグル、モンゴル、台湾、香港、東南アジアなどで広く実践されてきた(つつある)方法論です。

朝鮮でも韓国の旅行者が世界各地で広げる行動を見れば非常に似たパターンを持つことが分かります。

また日本においても支配後の蝦夷地において、住民への強制移住によって同化政策が実践された記録が残っています。


宗教や文化の発達を促すのは①のパターンのみ

もちろん、①②③だけで全ての文化パターンを分類しきることはできず、複数が当てはまるものもあるでしょう。

しかしながら、部族集団が抱える軋轢を解消する方法としては、以下の3つを挙げることができます。


① 唯一神による支配
② 多神教による住み分け
③ 血縁による同化

この中で最も難易度が高いのが①の「唯一神による支配」です。

なぜなら、多神教の神に優越する普遍性を追究しなければならないからです。

人種、宗教を問わず、誰でも理解できる普遍性を持った正しさを提示できなければ、各部族の「正しさ」が衝突し、帝国は内部崩壊の憂き目を見ることになります。

だからこそ、唯一神を補強するための教理が必要になりました。

こうした条件の下で「宗教・文化(学問、音楽、建築、美術etc)」の高度化が促されます。

西洋ではキリスト教が発達し、キリスト教神学が説く教えとして「隣人を愛せ」という前提が誕生しました。

これも、相互対立を鎮めるための教えであり、一神教が促した文化背景と言えるでしょう。

冒頭で述べたような「困っている人に手を差し伸べる。またそれを評価する」欧米に深く根付く文化は、一神教の文化背景に起源を有するものであると指摘できます。

また、「神の唯一性」は絶対的な自信へと繋がり、構成員同士の宗教に基づく強力な連帯を可能にしました。


第2章 : 日本の文化パターンは、多神教型

日本の宗教は、大きく「神道」と「仏教」の2つで構成されています。

古代日本では、日本列島にアジア各地の民族が集まった情勢を反映して、信仰が多神教的に散在していました。

これらが、やがて大和朝廷の台頭とともに統合され、神道が成立します。

その後、仏教が中国を経由して入り、「大化の改新」を経た新生日本の統治理論として定着します。


日本で高度な文化が発達しなかった理由

日本には、独自の文化がありますが、その文化が「高度であるか?」と聞かれると首を傾げてしまうのが実情ではないでしょうか?

人間の差を意識せずに「共通の枠」に推しはめてしまう文化、勤勉に見えて実は「恐怖(古くは飢餓)」に駆動される行動原理。

内発的な「善」なり「愛」なり「優しさ」を生み出せなかった点は、日本文化が抱える欠点です。

その前提にあるのは、「島国&単一性」という統治難易度の低さに他なりません。

島国の面積の狭さは、統一の達成難易度を押し下げます。

大陸のように永遠の戦いを演じなければならない宿命は背負っていません。

また長期に渡る統一は民族同化を促し、単一性の形成を可能にします。

かつては、縄文人と弥生人という対立構造があり、「征夷大将軍(夷を征伐する)」に象徴されるように、激しい戦闘が重ねられた歴史があります。

しかし、12世紀ごろには東日本も平定され、長年の同化政策の成果は、今日に「単一民族」と称されるほどです。

つまり、歴史の早い段階で異民族同士が血のレベルで統合し、単一化を果たしてしまった日本において、宗教発達を促す因子は存在しません。

異教徒も異民族も内包しない単一性を背景に、「察し」や「空気を読む」という大陸ではあり得ない独特の文化風習が形成されていきます。

言葉を介さない暗黙の了解による交流の形式は、異なる思考様式が存在しない条件下でしか成立しません。


むしろ厳しさという面では「生存環境」の方に重要性が優っていました。

冬の厳しい環境を乗り切らなければならないからです。

そのため農業を成功させるために労働の価値を重んじ、「一生懸命」によって統合が成立するという世界に稀な文化圏が誕生します。

そうした環境において、部族の教理的な主張は先鋭化することなく影を潜め、宗教は形式化の一途を辿ります。

当然、理論武装の必要もないため、高度に発達させる「必要がありません」。

そのため、「部族主義」的な状態から脱却しないまま、今日に至ってしまったのです。

「触らぬ神に祟りなし」という諺は、日本人の宗教感覚の原初性と部族的な人間関係を象徴しています。


第3章 : 日本人の部族主義の終着点

日本人の部族主義は、「他国による征服」を帰結しかません。

歴史上、国内に複数の部族が並立する国は、巨敵の台頭に一致団結できず滅びてきました。

イスラムの侵入を許した中世インド、ヨーロッパの侵略を受けたアフリカ・中東などが代表例です。

現代の日本にも、中国移民の増加という、「人口支配」の兆しが現れ始めています。

中国移民の最終目的は政治支配です。

これは彼らの「拡大主義」というアイデンティティに根ざす志向であり、事実アジア各地で繰り広げられてきた先見事実です。

これが加速するほど、日本人の側でも横の連帯を強めなければ対処できないケースが増えてくるでしょう。

その脅威が強まるほど、日本人の連帯意識も横に広がり、部族主義の是正を否応なくされると考えます。


日本人に部族主義の改善を促すインターネット

またテクノロジーの面からも、日本の部族主義は影を潜めていくでしょう。

効力を発揮するのがインターネットです。

インターネットといえば、単なる情報検索ツールと認識されがちですが、西洋文明の普及を促します。

なぜなら、西洋型の契約主義を強いるからです。

インターネット上に展開される情報提供サイトやチャットに、日本の集団主義を持ち込むことはできません。

匿名のネット空間は、西洋人の祖先が経験した「自分と異なるかもしれない相手」との交流を前提とします。

匿名状態での交流が基本となるため、部族ではなく、人間対人間というフレームが使用されます。

人間対人間のフレームでは、年齢や所属を超えた「普遍性」がより重んじられます。

この関係の感覚が現実世界に波及することで、日本的な部族主義は修正を余儀なくされるでしょう。

【まだ間に合う】パチンコを「投資」に切り替るべき論のまとめ

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パチンコは、社会も個人も貧しくするギャンブルです。

この事実にほとんどの人が気付いていないことは、休日のパチンコ店の様子が物語っています。

駐車場のスペースを埋め尽くすほどの大勢の車で賑わっていますよね。

このギャンブルをむさぼる「群れ」から外れ、投じるお金を「投資」に移すだけで、あなたは人生の勝ち組になれます。

こう言うと、次のような反論がありそうです。

「自分は娯楽としてパチンコを楽しんでいるから問題ない。」

しかしそれは、娯楽としてのパチンコを楽しんでいるのではありません。

パチンコが含む賭博の高揚感を楽しんでいるだけです。


ゲームとしてのパチンコは、ゲームセンターにある遊戯機が本来の姿です。

賭けの要素がなければ時間潰し用のクソゲーです。すぐに飽きが訪れます。


パチンコに行く目的がギャンブルであるなら、投資に切り換えましょう。

投資も「予測不可能な未来に賭ける」点で、一種のギャンブルです。

ギャンブルなので、パチンコと同じワクワク感を得ることができます。

さらに、本業のレベルアップに繋がる生産的な副産物もあり、「パチンコ→投資」という変更に踏み切るだけで勝ち組になれます。

その理由を3本の記事に渡って書きました。

本記事は、そのまとめ記事です。


第1章 : パチンコを反社会的行為であると結論づけた理由


パチンコを辞めれば、個人も国家も勝ち組になれる件【パチンコは反社会的行為です】- パチンコを「投資」に切り替るべき論①では、主に次の3つの論点から、パチンコ産業について考えました。

  • パチンコはギャンブルの論理を逸脱していないか?
  • パチンコがもたらす経済波及効果
  • パチンコが社会に及ぼす問題点


その結果、見えてきたのは、次のようなファクトです。


  • パチンコ産業が違法ギャンブルである決定的な理由
  • 日本全体に占めるパチンコ産業の収益力
  • パチンコ産業は、実はあまり儲かっていない


パチンコ不要論に対してよく挙げられる反論が、「日本経済への貢献」という主張です。

たしかにパチンコ店が雇用と給与支払いによって民間を潤わせている事実は無視できません。

では、実際にパチンコ産業の収益と雇用人数などを表す数値は、どの程度になるのでしょうか?

また、経済波及効果以上に問題点が大きい理由はなぜか?

第一記事目は、以上のような内容で構成されています。


www.ossanns-oblige.com


第2章 : 「投資」がパチンコに代替できるギャンブルである理由


投資は企業でやるオンライン競馬です【人生を豊かにする建設的な成長が積み上がる】- パチンコを「投資」に切り替るべき論②では、「投資」がパチンコと違って億単位を狙えるギャンブルである理由を述べました。

パチンコにはない投資の魅力は以下の通りです。

  • 億単位の収益を狙える
  • 実力勝負なので、努力しただけ成果が積み上がる
  • 投資が上達する過程で身につく知恵が本業に役立つ


パチンコにはない「投資の魅力」について述べました。

初心者が陥りそうな不安点にも回答しましたので、詳しくは↓を参照ください。

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第3章 : 投資はギャンブル感覚を味わいながら自己研鑽の効果も得られて有益


投資とは稼げるギャンブルである【お金持ちはみんなやってます】- パチンコを「投資」に切り替るべき論③では、投資を始めないと取り残されるという点に絞りました。

主な論点は以下の通りです。


  • パチンコと投資の「社会にもたらした影響」の違い
  • 投資を始めないと何が「ヤバイ」か?
  • 投資の始め方


投資には、パチンコにはない「ギャンブル性と勝率」があることが改めて理解できると思います。

その始め方、初心者が悩みがちな証券会社の選び方まで書いてあるので是非ご参照ください。


www.ossanns-oblige.com


まとめ

21世紀を生きる私たちの社会環境は、20世紀にはあり得ない光景ばかりです。

特にITの発達はめざましく、20世紀には権力に隠されていた情報も次々と明るみに出ています。

この「知る力」を活用して、私たちは、生活環境をあるべき姿に変えてゆけます。

本稿の①で紹介した通り、パチンコは社会にネガティブな影響を及ぼすことは間違いありません。

一方、「投資」は民衆の心強い武器となってITの普及とともに浸透し始めています。

投資といえば偉そうですが、ギャンブル感覚で参入する人がほとんどなのでハードルを下げてください。

それでも初めて極めれば、お金も、知力も手に入ります。(1年目の立ち回り方には要注意

民衆から奪うパチンコを廃止に追いやり、民衆に力を与える投資を浸透させることは、現世代の日本人に託された使命であるように感じます。

パチンコが生み出す不幸に終止符を打ち、次世代の輝かしい繁栄のために礎を築いていきましょう。

それが将来世代のみならず現世代にも幸福をもたらすことは間違いなく、本稿が1mmでもその後押しとして働くなら幸いです。

【年金→配当の時代です】たった1つの行動で老後が安泰に【1991年を境に政府と企業が逆転】

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「老後の安定」は、現役時代の行動に懸かっています。


これは「若いうちに老後の分まで働け」と言っているのではありません。

現役時代から、ある行動を習慣づけるだけで、老後不安どころか「勝ち組」になれますよ。という話です。


例えば、私の叔父さんは、中小企業の平社員ですが、30代から「ある行動」をしていた甲斐あって、50代後半で富裕層に成り上がることができました。

家のローンも支払済みとのことです。

正月に会いに行きましたが、老後の不安もないらしく、肌付きも良く落ち着いていましたね。

彼が現役中にとった行動とは「株式投資」に他なりません。



1. 冷戦終結(1991年)を機に社会の常識が一変した

1991年のソ連崩壊がもたらした影響の重さについて、より深刻に受け止められるべきだと考えます。

なぜなら、「真面目であれば守られる」、こうした牧歌的な時代は1991年で終止符が打たれたからです。



1991年以前の社会では、共産革命の潜在的脅威のために、企業や政府も労働者の顔色を伺わざるを得ませんでした。

労働者を虐げれば、その怒りが過激な暴力革命へと発展し、自分たちの身を滅ぼすことになります。

そこで、労働者や高齢者の不満を和らげるべく発達したのが、社会福祉制度でした。これは年金も含みます。



ところが1991年にソ連が崩壊。

社会福祉制度を支えていた「共産革命の恐怖」の消滅とともに、時代は新自由主義に突入。

これは資本主義の利潤追求を肯定する社会思想であり、同時に、冷戦時代には当たり前だった弱者保護という建前も消滅します。

  • 先進国の大企業が外国に進出し、現地の中小企業を一網打尽にする行為
  • 途上国の低賃金労働者の雇用を優先し、本国の労働者を切り捨てる行為

全てが「利潤最大化」という大義の下に正当化されるようになりました。

また政府も、社会弱者への保護義務が軽減するとともに、「コストカット」を行うようになりました。
それは、「年金の支給年齢引き上げ」などに象徴的に表れています。


つまり、1991年を境に、「弱者の苦境は自己責任」と見なす風潮が生まれました。

高齢者の貧困も「自己責任」なので、誰も手を差し伸べません。

やり直しが効かない高齢者になったときに困らないように、老後の安全は自分で守らなければならない。

そんな過酷な時代の始まりの年が、1991年だったのです。


2. 政府と企業の力関係が逆転した【小さな政府】

「株式」が労働者の苦境を救ってくれるツールである理由は単純です。

「企業が儲けまくってるから」に他なりません。

企業が儲けまくるということは、労働者を犠牲にする「コストカット」が順調である証拠なので、労働者は苦境を宿命づけられています。

一方で企業に投資する(お金を貸しつける)道も労働者に開かれる点に希望が残されているのです。

これを活用しない手はありません。


また、政府の社会保障を信じるという期待は確実に裏切られます。

それは、「小さな政府」という新自由主義の理想によっても証明済みであると言えるでしょう。


企業の横暴が許される時代では、法人税の取り立てもままなりません。

企業は、タックスヘイブンなどを通してあらゆる租税回避に手を尽くし、また政府の要人への天下り雇用の提供といった便宜供与によって法人税の減税に合意させます。

かといって、法人税収による減少分を個人から回収しようとすれば、貧困によって経済が先細りし、政府も企業も共倒れです。


ですからゆくゆくは、政府の財政緊縮 という「政府のコストカット」の道を進むことになるのです。

日本で横行する「年金問題」も、原因は「財源の不足」であり、「小さな政府」を追い求めた結果に他なりません。

「小さな政府」から脱出しようと法人課税を強化したいところですが、法人税の増税は大企業の国外流出を招くため現実的な策ではありません。

現代において、「小さな政府」は、抗いようのない試練なのです。


このような状況で個人が立ち回る場合、政府への納税は最低限で構いません。

その代わり、企業への投資(株式投資)を徹底してください。


株式投資をした時点で、あなたの立場は企業の出資者です。

企業にお金を貸し付けているのですから、利息収入を得る権利が自動的に付与されます。

よくありがちなのが、生活苦の怒りをSNSの政府批判にぶつける行為ですが、その不毛な時間を株式投資を学ぶ時間に費やした方が生産的でしょう。

それも「生命力の高い大企業に投じる」

これだけでOKです。


現代の大企業は、お金を稼ぐプロ集団と化しています。

そのような大企業の財源は、コストカットの帰結として生じた「利益」なので、債務不履行の心配はありません。

ほとんどの個人はコストカットで搾られますが、株式投資をしている人だけは遠回りで回収していることになります。


多くの人が年金問題で疲弊する中で、株主だけは、不毛世界から抜け出すことができるのですね。

貰えない可能性が高い年金は諦めて、株式からの配当収入に老後の安定収入を委ねた方が、どう考えても合理的な立ち回り方といえます。

多くの人は、不安に苛まれて立ち尽くしますが、だからこそ勇気ある行動者にとっての大きなチャンスとなるのです。


3. 老後の生活保護も企業に期待するべき【絶対に貰える配当】

政府も、国民の株式投資の必要性を認めています。

それが「銀行預金に対するマイナス金利」だったりするのですが、特に注目に値するのが「NISA制度」です。

これは、与沢翼さんをはじめ多くの富裕層が利用しているシンガポールやドバイの「タックス・ヘイブン」と同じ非課税投資枠のことです。

このNISA口座を通して発生した株の売買益・配当益(利息収入)に課せられる税率は0%です。

仮に1億円の収入があっても、1銭たりとも搾られないという夢のような仕組みになっています。

ただし、無制限に許すと税収への打撃となるため、制限が儲けられています。

  • 年間の投資上限額 → 各NISAごとに年間40万円〜120万円の投資上限額が設定(口座内に積み上がった資産合計に対する制限は無し)
  • 投資期間の制限 → 各NISAごとに10年〜20年程度の期間が設定
  • 年齢制限 → 3種類のNISAそれぞれに年齢制限がある。3つのいずれかで全年齢に対応


株式の始め方は、登録→入金→購入というステップを踏むだけで、全部証券会社が指示してくれます。

証券会社の中でも一番コスト効率が良いのが、SBI証券です。

手数料とサービスのバランスが優れており、出資者にはアメリカの大銀行が名を揃えているので安心です。

無料登録で始められるので、ぜひこの機会に行動してみてください。

繰り返しますが、富裕層の仲間入りを果たした私のおじさんは、いたって平凡なサラリーマンです。

資産は2億円程度が推定と計算しましたが、老後の収入は、年間の配当収入500万円程度+年金になるわけですね。

けっこう豊かな老後だと思いますが、ハードルは高くありませんよ。

自室を「精神と時の部屋」にする方法3つ【最短で覚醒】

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1. 「精神と時の部屋」って何?

「精神と時の部屋」は、ドラゴンボールのセル編に登場する空間の名前です。

環境が過酷なために修行部屋として用いられ、ストーリー進行の重要な転機となりました。

この「精神と時の部屋」が重要な転機となりえたのは、なぜでしょうか?

「精神と時の部屋」はパワーアップできる部屋

結論から言うと、「精神と時の部屋」を通して、主要4人物の実力が格段に強化されたからです。

当時、Z戦士たちはセルの台頭によって人類滅亡の危機に立たされており、進化を続けるセルを上回る何らかの飛躍を求められていました。

そこで登場するのが「精神と時の部屋」です。

天空に浮かぶ「神様の宮殿」の最下層にあるこの部屋を利用することで、Z戦士たちに次のような変化が起きます。

  • 悟空 → セル完全体と渡り合える実力を獲得
  • 悟飯 → スーパーサイヤ人へ覚醒、のちに爆発する潜在能力を徐々に開放
  • ベジータ → セル第二形態を圧倒できる実力を獲得
  • トランクス → ベジータに匹敵する力を獲得


この部屋を利用するまで、最大の実力を持つ悟空でも、セル第一形態にさえ歯が立たない状態でした。

しかし、部屋を利用してたった1日で、第二形態に進化したセルを圧倒するほどに成長します。

息子である悟飯にも修行を積ませ、ストーリーの宿敵・セル完全体の打倒に重要な足がかりを掴んだのでした。


「精神と時の部屋」は目標を乗り越える上で役立つ


では、戦士たちに短期間での「圧倒的成長」を可能にした要因は何に求められるのでしょうか?

それは以下に要約できます。

「精神と時の部屋」と「外界」の時間速度の非対称


「精神と時の部屋」の中では、1年という時間幅が、外界の1日の速度で経過します。

つまり、「精神と時の部屋」の中における時間経過が、外界よりも365倍速いといえるでしょう。

すると、「精神と時の部屋」の中で1年分の修行を積んだにも関わらず、外界では1日しか経過していないという状況が生まれます。

この状況を利用して、外界で修行(吸収)するセルに365倍の成長格差をつけるチート行為によって、逆転劇が可能になったのでした。(その後セルが一段階パワーアップしたことを受け、勢力は再び逆転します。)


「ドラゴンボール」といえば、漫画上の架空世界に過ぎませんが、この「精神と時の部屋」のコンセプトは、現実の日常生活に応用できます。


成長効率を高めれば、手の届かなかった目標まで到達できる


「精神と時の部屋」を機に、人造人間17号・18号にさえボコボコにされていたベジータは、セル第二形態を圧倒するほどの実力を身につけました。

これは、言うまでもなく、成長速度の格差が原因です。

「経験値365倍のチート行為を使えない」、あるいは「セルの側でも利用できる」という状況にあったなら、ベジータはセル第二形態に優越しえなかったはずです。

つまり、セルがなだらかな成長を遂げている間に、365倍速の速さで成長したからこそ、ベジータはセル第二形態を凌駕できたのです。

この対称性は、ドラゴンボールの世界だけに留まりません。

ドラゴンボールのように「経験値365倍」とはわずとも、1.5倍、2倍、3倍へと成長速度を高速化できたなら、「遠くに見えるライバル」あるいは「目標」への到達の可能性を高めることができます。


その方法の1つとして有効なのが自室の改良です。

通常の時間速度を刻み続ける自室を「精神と時の部屋」へと進化させれたなら、遠く先にいるライバルや目標のもとまで一気に接近できるでしょう。

次章で、自室を「精神と時の部屋」に改造する上で重要なポイントについて解説します。


2. 自室を「精神と時の部屋」にする方法3つ

コンセプトから説明すると、自室の「精神と時の部屋」化とは、自室で行う作業効率の改善を指します。

自室で行う作業を倍速化する試みであり、倍速度が高ければ高いほど「精神と時の部屋」的であるといえます。

この速度を上げることによって、現状では手の届かない「追い抜きたいライバル」や「目標の達成」まで最短でアクセスできるようになります。

最終的には、「ベジータによるセルの圧倒」、「未来トランクスによる人造人間17号&18号の破壊」といったドラマを現実で再現できるようになるでしょう。


そのために実施できる方法を3つ紹介します。


余計な情報をシャットダウンする

「精神と時の部屋」の特徴の1つとして、「外界のシャットアウト」を挙げることができます。

この空間の中は外界から孤立しており、外界の戦闘力の動きなどを察知できません。

その分、目の前の修行に集中できたことが、「圧倒的成長」を可能にした1つの条件だったといえます。

これを自室に再現することが大事です。

音をカットする

「音のカット」を実現する上で大切なのが、部屋の位置です。

騒音が届きやすい場所にある部屋では、いくら他を改善しても作業効率を高めるのは困難です。


個人的な話をするなら、私は大学入学を機に上京した瞬間に「家で勉強できる人」に変わりました。

原因は、騒音の入らない一人暮らしの環境に移れたからです。

実家では、他の部屋から入る騒音が勉強の妨げになっていました。

自室はリビングと面しており、机に向かっても、窓の外から聞こえてくるテレビの音によって集中力が妨げられていたのです。

努力が難しい点は把握していたので、塾での学習によって何とかMARCHクラスの学校に入学できましたが、家では集中できずにほぼ遊んでいました。

ところが、一人暮らしに移ったことで、急に自室での集中が可能になったのです。

その背景が「静かな環境」であったことは語るまでもありません。


このように、最前提として、部屋の位置が「余計な音が届きにくい」場所にあることが重要です。

自室に余計な音が盛んに入ってくるなら、部屋の位置を適切な場所に移すことを検討しましょう。


また、イヤホンを用いれば音の遮断は可能ですが、イヤホンの常用は鼓膜を傷つけて難聴の原因になるためお勧めしません。(鼓膜を傷つけない骨伝導式のイヤホンがお勧め)

「精神と時の部屋」にしたい部屋の位置を最初にチェックしましょう。


視覚情報をカットする

「精神と時の部屋」は、出口と中央の生活空間を除いて「何もない」、視覚的に「真っ白」な空間です。

「余計な物がない」ことも、「精神と時の部屋」の1つの条件と言えます。

集中力を上げるには、目の前の作業に一点集中できる環境が大事です。

室内にある余計な物は、捨てるか片付けるかしましょう。


注意点

物が散らかった部屋でも、転がっている物が目の前の作業と関係があるなら、何らかの効率アップに影響を及ぼしているという説もあります。

このあたりは個人差に委ねられます。


集中力を高める成分を摂る

集中力の向上に影響を及ぼす要因は、環境だけではありません。

直接的に集中力アップを促す成分も摂取しましょう。


ココアによる集中力増強作用を使う

ココアには、集中力を高める「ポリフェノール」や「テオブロミン」などの成分が含まれています。

これらは脳の活性化を促す成分で、集中力を高める上で欠かせません。

積極的に摂取するようにしましょう。


コーヒーと交互に飲めば飽きがこない

ココアを常用すれば分かりますが、飲む頻度が増えるにつれ、徐々に効果が現れにくくなってきます。

これは「慣れ」によるものですから、コーヒーと交互に飲み分けることで、集中力アップの効果を確実に使用できます。


人的ネットワークを使う

現代はインターネットの登場によって個人学習が進みました。

しかし、効率という面では、人的ネットワークに勝る学習は存在しません。

問題に直面した時に、自分より高いレベルにいる人に相談できる環境が望ましいです。

ネット活用型の教育ビジネスでも、上手くいっているところは、たいてい講師へのアクセス難易度が低く設定されていたりします。

気軽に相談・質問できるわけですね。

ドラゴンボールにおける「精神と時の部屋」も、「悟空と悟飯」、「ベジータとトランクス」といった2人ずつで入室しています。

悟飯がスーパーサイヤ人へと覚醒し、潜在能力の開放までたどり着けたのも、戦闘経験豊富な悟空というメンターあってのものでした。

自室での作業効率を高める上でも、個人学習にこだわらず、自分を引き上げてくれるメンターと関わることが大事です。

次のようなサービスを用いれば、対話型の学習形式で上達の速度を高めることができるので、行き詰まったら利用も検討してください。

→時間制限なしでの英会話が可能。「無料お試し」が可能なので休憩や暇を使って修行できる。

「女子は好意のある男のことを見る」⇦女のプロパガンダな件

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女の書く「恋愛テクニック」はプロパガンダです。

例えば、巷の恋愛相談サイトで必ず見かける以下のフレーズ。

  • 「高価なプレゼントを贈れ」
  • 「ご飯を奢れ」
  • 「彼女の浮気は彼氏の責任だから許せ」
  • 「家計は女に握らせろ」


全部、女を利する文言でしかありません。

女は基本的に自分の利益しか考えられないので、「男を幸福にするためのアドバイス」が自身の願望に付け変わってしまうのです。

客観的に見るなら、恋愛相談へのアドバイスという形を取りながら、さりげなく女性優遇の思考法(プロパガンダ)を吹き込んでいるわけですね。悪質です。


確かに、それらを実践すれば女は喜ぶでしょうが、発想が「ゼロサム」なので、代償として男が犠牲になります。

「女優位」が続いた「昭和・平成」は、なんと心ある男性が犠牲になった時代でしょうか。

大沢樹生、藤田晋、TENN、中村昌也、多くの一般人男性

こうした男性達の大半は、パートナーの女性との(互恵的な)幸福を願っていたはずです。

しかし女の利己性によって裏切られ、償いも曖昧模糊のまま、命を落としてしまうケースさえありました。


しかし、時代は令和。

日本人は大きな転機にさしかかっています。

おそらく21世紀は、世の中に蔓延しきった「壮大な嘘」を塗り替えるべく、男たちが立ち上がる時代になるでしょう。

さしあたり私は、次のプロパガンダを崩壊に追い込むことを本記事の課題とします。

「女子は好意のある男のことを見る」

また、女の工作から身を守る心構えについても説明します。


1. 「女性は好意のある男のことを見る」が、罠である可能性を警戒すべき

「女性は、好意のある男性を見る」

これは嘘ではありません。

人間は、欲するもの(重要性の高い)対象を「見てしまう」生き物であり、女性に限らず男性にも当たり前のように確認される行動です。

恋愛においては、一方的な感情が最高潮に達している時などに起こりがちですね。


しかし、「女子は好意がある男のことを見る」という文言は、表現の抽象性が解釈の誤りを導く恐れがあります。

「女子は好意がある男のことを見る」→「女子に見つめられている男は、好意を持たれている」

こうした都合の良い解釈が生じた時、女に騙されるフラグは踏まれたも同然となります。

また女性はその様な状態にある男を瞬時に見抜き、利用の限りを尽くして恥としません。


「見る」と「見てしまう」は違う

そもそも、「見る」と「見てしまう」は全く別の行動です。

「見る」と「見てしまう」の違い

  • 「見る」→ 意思による行動の操作の結果
  • 「見てしまう」→ 意思の制御を超えて起こる無意識の反応

「見る」は、何らかの目的を達成するために、意識を操作して行う行動です。

お腹は空いていないけど栄養面の配慮から食事を取る。これと同じ、意識的な行為です。


一方「見てしまう」は、意識の抑制を上回って「起きてしまう」、無意識的な反応です。
梅干しを見て、よだれが出てしまう。これが意思の力で抑制できないように、眼球の焦点が対象に向かってしまうケースです。


正しい表現 : 「女性は、行為のある男性に目がいってしまう」


「女性から視線を感じるぞ?もしかして俺に好意があるの???」


これを判定するときは、その目線の種類を評価してください。

つまり、その目線が「意識」と「無意識」のどちらから生じているかです。

「意識的な行動」は、脳の表層(大脳)の指令を受けるため、表情や感情はあまり表に出ません。

仮に表出されていたとしても、どこか人工的なので一目で判定できます。


いっぽう「無意識的な行動」は、脳の深層(脳幹、延髄など)の指令を受けます。

本能を司る領域なので、直情的に見えるか、意識との衝突によって、どっちつかずのぎこちなさが観察されます。


女性の視線が「無意識」なもの、つまり「見てしまう」の類だった場合、その好意は本物でしょう。

例えば、体は自分の方を向いてなくとも、眼球だけはこちらを向いて「しまっている」というような状態です。


しかし、表面的な笑顔を浮かべながらこちらを見ているだけ、というありがちな状況は、工作の匂いを嗅ぎ取った方が懸命です。

これを好意と判断して突き進めば、騙される結果に終わるでしょう。

女性は往々にして、生活の至る所に、男を利用するための工作をちりばめる生き物です。

多くの国では、先人の教え(宗教、諺)が女性の危険性を伝えています。

しかし日本には、その種類の訓示がありません。

多くの心ある男性が、女から嘘を吹き込まれ、そこから脱却できないまま生涯を終えているのです。


2. 現代の日本女は生まれながらの「ヤバイ奴」と知ること

軽い感じの女で「ヤバイ奴」という形容詞を多用する奴いませんか?

そういう女は自分達の「ヤバさ」を心のどこかで認めている可能性が高いです。

なぜなら、言葉は自己イメージを投影するからです。

まあ実際は、清楚系がヤバイ女だったりするように、女は高確率で「ヤバイ奴」ですが。

その理由と防ぎ方を解説します。


女が「ヤバイ奴」である理由 : 生産能力がないから

女のあらゆる悪徳は、不足から生じています。


例えば、女性は男性に体力で劣ります。

そのため、強い男の後ろ盾なくして自身の安全を守ることができません。

そのため、めぼしい男を操って(庇護を得て)「自分の身を守る」のが女の行動パターンです。

その時の外交カードとなるのが、女性的な魅力。つまり日本における「かわいい」といえるでしょう。


こうした要素を使って「身を守る」だけなら、何も問題は起きません。

しかし現代の日本女においては、「男性に守られる」際に使うテクニックが、「男性から利益を得る」という方向に応用されがちなのです。

例えば、「男が好意を錯覚するように見つめる」という行動をとる女は、男をその気にさせて「自分を追わせる」ことを最終目的としています。

それを周囲に見せつけることで、自分の「モテ状態」を演出し、他に追従してくる男を待っているのです。

最初の男からすれば、「好意に応えたつもり」でしょうが、実は相手の態度は、好意の表明ではなく、踏み台にするための打算でしかなかったのです。

男は基本的に互恵思考なので、好意を与えれば、好意が返ってくると期待します。

しかし大半の女は、「女は男を利用して当たり前」と本気で考えているので、感謝や返礼は期待できません。

むしろ、「男を利用できた程度=モテのレベル」と捉えるクソのような尺度を持ちがちなので、罪悪感を覚えるどころか、常日頃、利用できる男を探し回っています。


とても残念ですが、騎士道は理想に過ぎません。

女性はとても打算的な生き物なので、現実主義のアジアの国々の伝統は、ほぼ共通して男尊女卑で統一されています。


打算的な女から身を守る方法 :

打算的な女に対処する際の原則です。

絶対に相手の下に立たない

女が利用するのは、目下であったり弱っていたりと、付け込めそうな相手だけです。

上から目線で要求を飲ませる感覚で望めば、たいていは立場の上下を飲ませることができるでしょう。


反論として、「高圧的な態度が苦手だったり、弱っている人はどうしたらいい?」というものが予測されます。

それに対する回答は、「女の言動の目的を先読みできればOK」です。

女の行動は十中八九、打算的な目的から発しているので、相手が結末として何を導こうとしているのか?

それを先読みできれば、避けることもダメージを与える伏線作りも容易になります。

「孫子の兵法」で語られる次の言葉を心に刻み込んでください。

「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」


女の打算は直せるか?

現代の女性が見せる「打算」は、強化されて現れている可能性が指摘できます。

つまり、長年の男尊女卑に対する復讐です。

海外に出れば分かりますが、男女平等を原則とする国の女性は、まあ性格は悪いですが邪悪さは覗かせていません。

男に対する怨嗟のような態度は、男尊女卑を伝統に持つ地域特有なのではないでしょうか。

話が外れましたが、女の打算に抑圧で対処すれば、恨みを買って、非生産的な復讐劇を反復するだけです。

したがって、インターネットが使える時代だからこその力を、女性にも与えるべきではないでしょうか?

それは、それを使うことで、男に依存しなくても生きている種類の力です。

女の欠点は、男を利用しなければならない不足に由来していました。

したがって、依存状態から脱出できる力が身につくように教育を施せば、多くは克服が期待できます。


補足 : 若いうちは、騙されるのもあり。ただし、最短で脱出すること

あなたの人生は、クソのような女に翻弄されていいほど無価値なものではありません。

人生を彩る女性を知るという意味では、失敗経験も成功体験と同じくらい重要です。

なので、失敗経験を体験することも大事ですが、女の作り出した罠の中に長時間いることはお勧めしません。

限りある時間を投資するに値しないからです。


とはいうものの、世の男性の多くは、女性の陰謀に気づくことなく結婚という決断をしてしまいます。

日本で結婚をすると財政を掌握されるので、手足を縛られたも同然で家庭から脱出できないマスオさんになってしまいます。

この境遇を避けるためにまずすべきは、女が要求する男の片務的な犠牲に「NO!!」を唱えることです。


本記事によって、「女性の生態」に関する何らかのヒントを読者の皆様に与えられたなら、これほど嬉しいことはないです。

絶対にやってはいけない南京虫の駆除方法【沸石粉末がダメな理由】

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実家に南京虫を持ち込んでしまった日から、決死の駆除作業が始まりました。

「一刻も駆除にこぎつけないと家族に被害が及ぶ」

一軒家が駄目になるかもしれない焦燥感に駆られた私は、偶然インターネットで見つけた「沸石粉末」に手を伸ばします。
これがとんでもない悪手であったと知るのは。使った後のことでした。

「私の命は、もう長くないかもしれません。」

実際に命に関わる問題なので、「沸石粉末」を試そうかと悩んでいる、過去の自分のような人のために発信します。


1. 沸石(ゼオライト)は天然鉱物の一種【危険性を理解してますか?】

日本における南京虫駆除の主力は次のような殺虫剤です。

有機リン系、カーバメイト系の殺虫剤

しかしながら、国によっては、規制のためにこの種の殺虫剤を使用することができません。

そうした国でよく用いられるのが、天然鉱物です。

「珪藻土」といえば、南京虫駆除に頭を悩ませたことのある人なら誰もが知っている物質です。

今回紹介する沸石(ゼオライト)も珪藻土と同じ天然の鉱物であり、イオン交換能からくる吸着性を持っています。

その性質を利用して、吸着材、防ダニ剤、洗浄剤、水質改良剤などによく用いられます。

近年では、セシウムを吸着することから、福島原発の除染作業に投入されたことも記憶に新しいです。

この沸石(ゼオライト)が、南京虫駆除に有効性を持つとする論文が発表されました。

オリジナルは国立図書館のウェブサイトに掲載されていたのですが、現在は見ることができません。

同論文の結果を転載しているサイトが「日本衛生環境」です。

沸石粉剤がトコジラミに及ぼす影響



沸石粉剤に強制接触させた個体は、腹面のみではなく、背面、脚、触角など全体に粉剤が付着し(Fig,1),24時間以内にすべて の個体が死亡した。 一方、対照区で死亡した個体は認められなかった。本試験の結果から、沸石粉剤はピレスロイド抵抗性トコジ ラミの防除に有効であると考えられる。


「24時間以内にすべての個体が死亡した。」

これで駆除に漕ぎ付けるかもしれない。

期待に胸が踊りました。


2. 沸石粉末を使ってみた


翌日、早速100円均一へ足を運ぶと、カブトムシの飼育コーナーに「防ダニゼオライト」が販売されていました。

これは粉末ではなく、かなり鉱石の形を保ったものです。

これで安全性を確認したつもりになった私は、帰宅後、ゼオライトの安全性について細かく調べることなくAmazonでゼオライト粉末を注文。


2日後に商品が届くと、当時使っていた簡易ベットを取り囲むように、周囲一帯に撒きました。

部屋の隅に隠れている南京虫が、私の身体にたどり着くまでにゼオライトを踏んで倒れるというトラップです。

ここで私は2つの失敗をしでかしたのでした。


失敗① : ゼオライトは、呼吸器の障害を引き起こす有害物質だった

ゼオライトの有毒性については、様々な応用品があるから安全、と高を括っていました。

1週間後。

部屋に入ってきた父親が異様な光景にいぶかしがったので「ゼオライトを撒いた」と報告しました。

すると1時間後、怒りの言葉とともに次のURLが添付されたメールが送られてきます。

職場のあんぜんサイト : 化学物質 : ゼオライト


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刺激性.特定標的臓器毒性、呼吸器

このページでは、発がん性は不明とされていますが、沸石(ゼオライト)の一種であるエリオン沸石(エリオナイト)は、人間の細胞への毒性を示し、発がん性があることで知られています。

Amazonで販売されている沸石(ゼオライト)は、詳細な種類が記載されていないものが少なくありません。

自分が購入した沸石(ゼオライト)も、記載がないタイプでした。

実際に部屋に撒いた状態で寝ていると、肌が熱いような、痒く、時に痛むような感覚に襲われて目が覚めました。

皮膚を見ると赤く晴れただれて膨らみまで帯びています。

目にも刺激痛があり、「無理な方法を試しているな」と感じながらも、駆除の代償だと念じて我慢。

しかしそれは勘違いなどではなく、沸石(ゼオライト)は、健康被害を引き起こす有害物質だったのです。

これを機に、私の部屋は入念な掃除を施すことになりました。

部屋のある二階へも、真っ白な粉を散らしながら粉末が舞ったので、しばらくの間、二階の部屋全体が使用禁止となりました。

責任転嫁するつもりは一切ないですが、南京虫に関する掲示板には、無責任な意見が書かれているものです。

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これを信じて無警戒に使ってしまうと、家が汚染されるだけでなく、最悪、疾患によって命を落としかねないので気をつけてください。


失敗② : ゼオライトを掃除する過程で掃除機を壊した

これは私の無知のせいかもしれません。

掃除機で粉末を吸うと、掃除機が壊れるんですよね。

フィルターの部分に粒子が詰まっておかしくなり、いくら電源をONにしても、ノズルから吸気が起きなくなりました。

おそらく大半の人は知っているのでしょうが、知らない人も多いでしょう。

せっかくなので、失敗談として伝えさせてください。

「掃除機で沸石(ゼオライト)の粉末を吸うと、掃除機が壊れる」


3. 効果のある南京虫の駆除方法

沸石(ゼオライト)がダメならどうしたらいいの?

という人に向けて、自分が考える最善の南京虫の駆除方法を述べました。

詳しくは、↓の記事を参考にしてください。

中国人の「爆買い」の真の動機を暴露する【中国人富裕層を使って稼ぐ方法も】

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「中国人富裕層から甘い汁を吸いたい」ですか?

お金持ちの中国人から利益を得るには、彼らの「爆買い」について、本当の理由を知らなければなりません。

中国人の行動原理さえ正しく理解できれば、先回りするだけで利益が出ます。

「日本人は政治が理解できない」とよく言われますが、中国人ほど政治原理に基づいて行動する民族はいません。

巷に出回っている「日本製品はクオリティが高い」という爆買いの説明。

あの類を信じる人は、詐欺師に身ぐるみはがされるタイプなので、本記事を読んで自衛してください。

中国人を利用して儲ける方法までお教えします。(違法性ゼロです。)


1. 中国人は、感情ではなく党の命令に従って行動する【中国は政治の国】


結論からいうと、中国人の「爆買い」は現代の朝貢貿易です。

爆買いという「贈物」は、よく言われがちな日本に対する「信頼性」から来ているのではありません

彼らの直面する政治情勢を睨んだ政治行動であることをまず理解してください。

確かに、日本人は「相手を信じることを美徳とする」民族です。

ですから次のようなセリフを聞くと、「あれ?日本人って好意を持たれてるのカモ?」と錯覚してしまうかもしれません。


  • 「日本のアニメが好き」
  • 「日本語がしゃべれる」
  • 「日本の安くて高品質な製品を買いたい」
  • 「安全な日本食を食べたい」


いや、それ全部「孫子の兵法」ですよという話です。

民主主義の下、選択の自由が許される日本人からすれば、上記のような発言は、中国人個人の自発性に発しているようにしか見えないでしょう。

しかし、最初に理解すべきは、「中国人ほど政治原理で動く民族は地球上に存在しない。」というあからさまな現実です。


中国には、国家の政治を第一に考えて行動する文化がある

長年の皇帝システムもあり、中国文明はもともと、社会主義の統制主義と高い相性を備えていました。

特に、中国共産党の独裁の下、「文化大革命」や「法論功弾圧」を経験してからは、共産党と国民の思想はほぼ一枚岩です。

なぜなら、過去の大弾圧からの教訓として、「党の方針に従う⇦安全な生き方」という思考回路が出来上がっているからです。


もちろん、本音では共産党に反発する中国人もいるでしょうが、それは農民戸籍などの裕福でない中国人です。

日本に来れるような経済力を持つ中国人は、中国共産党の繁栄から利益を得られる立場にあり、党の方針に従って行動することを理解してください。

消費行動、旅行先、外交方針、特定の国との関わり方、こうした中共の方針が様々なメディアを通して告知されます。

あるいは、特定の思想が糾弾される姿を見て、「あるべき姿」を察します。

このようにして、中国共産党の方針と中国人民の意思統一が図られていくようです。


では、中国共産党の目下の最大課題とは何か?
それは、「米国覇権への挑戦」に他なりません。

ですから、諸外国(当然、日本も含む)との関わり方も、この最重要課題を前提に構築されることになります。

(※ このような中国人に対して、「政府と国民の行動原理は違う」として「中国人が日本との友好を望んでいる」というような見方をする人が結構います。よくよく観察すると、たいてい歴史も何も学ぼうとしていない無警戒な人ですよね。政治参加する資格がないのに発言していて、本当に無責任だなあと感じます。)


中国人が理想とする勝利パターンは謀略による勝利

劉傑氏の「中国人の歴史観」によれば、中国の上層部は現代の国際社会を「春秋戦国時代」になぞらえます。

「春秋戦国時代」とは、古代中国の諸民族が中国大陸の統一を巡って争った時代を表す言葉です。


この時代に活躍したのは、必ずしも勇猛な武将ではありません。

次のことは、中国文化を語る上で欠かすことのできないテーマの1つです。

武力よりも、むしろ知力に秀でた「策士」外交戦術(謀略)が国の盛衰を左右した。


外交(謀略)とは、自国の政治目標を達成するために、外国が自国に都合よく立ち回るよう影響力をかける行為を指します。

共産党配下の学者が国際社会を春秋時代になぞらえる以上、その垂直構造により、中国の庶民のレベルにおいても、外交(謀略)の意義を認めていることは間違いありません。

したがって、中国人の行動を理解するには、彼らの理想とする春秋戦国時代の外交(謀略)について知ることが近道です。

少し抽象的なので、春秋戦国時代に発する中国の伝統的な外交(謀略)戦略を2つ紹介します。


「以夷制夷」

「夷を以って夷を制す」と訳します。

「毒を以て毒を制する」と酷似していますよね。

その通りで、自国の安全を守るために、敵同士を争わせ、敵の弱体化により自己の安全を守るという戦略です。

「夷」とは野蛮人のことを指し、外国人で外国人を制するという発想です。

この戦略は、中国人が「なぜ外交を重視するか?」を知る上でも重要です。

例えば、外交技術を犠牲にするほど、高い軍事力を備えた国があるとします。

こうした国は、中国人の理想とは見なされません。

なぜなら、智謀に長けていなければ、「以夷制夷」によって強大な軍事力を敵に利用され、他勢力との同士討ちに追い込まれるのがオチだからです。

しかし高度な外交(謀略)力さえあれば、敵国同士の間に溝を打つことで、敵を同士討ちに追い込む側に回れます。

中国人は「以夷制夷」の罠に掛からないために、外交能力を重視するという見方も可能でしょう。


「合従連衝」

「合従連衝」は、「合従」と「連衝」という2つの概念を併せた戦略です。

ともに春秋戦国時代の覇者・秦と、周辺六ヶ国(韓・魏・趙・燕・楚・斉)の間で繰り広げられた外交戦に由来します。

「合従」→ 秦の国力に対抗するため、周辺六ヶ国(韓・魏・趙・燕・楚・斉)が共闘を掲げ同盟を結んだこと

「連衝」→ 秦の側が、周辺六ヶ国の同盟を崩した戦術


覇権を射程に捉えた秦でしたが、いくら弱国でも六ヶ国の連合は大きな脅威でした。

そこで秦は、六ヶ国のそれぞれと盟約を結ぶことに突破口を見出します。

息のかかった弁舌家を相手国に送り込み、各国のリーダーに次のような進言をさせたのです。

「秦との同盟を利用して、周辺の国々を攻撃するべき。」

六ヶ国同士の矛盾を利用して仲違いを導き、同盟の力を削ぐことに腐心したのです。

これに乗ってきた勢力を利用しながら秦は、六ヶ国を一国ずつ滅ぼしていき、最終的に前221年に国内統一を達成したのでした。

これが転じて「合従連衝」となり、「国家が置かれる状況に応じて、周辺国との同盟・対立を使い分ける」ことを勧める外交戦術へと発展します。


「合従連衝」の世界観で現代の国際社会を見るなら、中国や日本は周辺六ヶ国の立場。
対し最大勢力の秦は、覇権大国アメリカです。

つまり、覇権国家アメリカとの戦いに直面した中国にとって、日本、韓国、ASEAN諸国といった国々は、味方に引き入れたい「周辺六ヶ国」なのです。


日本との溝を深めるよりも、むしろ友好を利用してアメリカと対立させた方が、米国を孤立無援に追い込めて有益


昨今の日本に対して見せる中国人の友好姿勢の裏には、「合従連衝」に基づく政治判断が隠れている事実を認めてください。

そもそも2012年まで過激な反日デモを行なっていた中国人が、真の友好を望んでいるとは、普通の感覚では考えられないですよね。

今でこそ友好をひけらかしていても、時季が変われば(アメリカに対する優勢の確定など)態度が豹変し、弾圧へ転じるのは目に見えています。


2. 「中国人観光客の爆買い」は外交カード。民衆の好き嫌いは全く関係ない。

話が広がってしまったので戻します。

「中国人の爆買い」の背景についても、中国人の政治思想で理解できます。


中国の理想とする勝利パターンは、「戦わずして勝つ」でした。

これは、中国の思い描く国際秩序にもよく表れています。

歴史的に東アジアの国際秩序を支えた軸は、武力や宗教によらず、「貿易の利益」でした。

具体的には、「朝貢貿易」という制度で管理されることになります。

中国を取り囲む周辺諸国の君主は、中国の徳を慕って貢物を捧げ、これに対して中国皇帝が数倍〜数十倍の贈物を返礼として返します。

この儀式的な貿易を通して形式上の華夷関係を結ぶことで、次のようなメリットがありました。


  • 中国皇帝→ 周辺諸国との武力衝突を回避できる上、武力占領にかかる軍隊の駐留費も掛けなくて済む
  • 周辺国の君主→ 中国からの侵略リスクをなくし、王の統治権に後ろ盾が得られ、経済便宜まで享受できる


このようなwin-winを成立させることで、中国皇帝を頂点とする形式的なアジア秩序を成立させてきたのです。


この「経済利益で妥協させる」外交方針は、今日の中国人の行動にも継承されています。


例えば、中国人という民族は、奢りたがりますよね。

筆者個人の場合、中国人のタクシーの運転手が支払った金額を全額返そうとしてくる、という不思議な光景に何度も遭遇したこともあります。

メンツを重視するとかいいますが、結局は「多く支払う方が上」という華夷秩序に由来していることは疑うまでもありません。


この「経済利益によって懐柔する」戦略が、対アメリカ戦を睨んだ「合従連衡」(大国に対して連合を組む)の思惑と重なることで、周辺国に対して行使されているのが「爆買い」の正体と言えます。(あるいは文化賞賛も)


早い話が、爆買いの経済利益によって、中国に対する恩を売り込もうとしているのです。

その国に経済的恩恵を与えることで、支持を引き出し、同時に友好を叫ぶことで、最大の敵であるアメリカへの「合従連衡」に引き込もうという思惑です。(北朝鮮や韓国は引き込まれてますね)


おまけに現代の国力はGDPで図られるため、逆に「爆買いを行わない」ことが相手国への攻撃として機能します。

もし相手国が中国に離反すれば、爆買いを停止すれば、相手国のGDPに打撃を与えることができます。

このように、中国経済に依存させることで、「爆買い」を外交カードとして機能させることもできるのです。


このように、中国人の「爆買い」は、中国民衆の意思によって行われているわけでは絶対になく、党の方針に従った行動に過ぎません。

実際に、「爆買い」は中国共産党にとっての政治的な重要国でほぼ例外なく行われています。

米中対立が激化する2020年1月、韓国への訪中客が過去最大の規模に激増




「爆買い」の裏にある真の動機についてはこのくらいにします。

次項では、ここまで説明した「爆買い」を利用して、「中国人富裕層から甘い汁を吸う方法」について解説します。


3. 中国人の「爆買い」は、金融市場でも発揮されます

アメリカとの対立を抱える中国人は、間違いなく「合従連衝」の機会を伺っています。

たしかに「合従連衝」によって周辺諸国で一致団結すれば、アメリカを孤立無援に追い込むことができ、打倒への突破口が見えてくるでしょう。

その連合を結ぶ際に、周辺国を抱き寄せる餌として使うのが「経済的恩恵」でした。

これは朝貢システムにも見られる漢民族特有の秩序感覚に由来しており、主に日本、韓国、北朝鮮、ASEAN諸国、南アメリカ、アフリカといった地域へ投下されています。


では、中国ビジネスを手がけるわけでもない一般庶民が、中国人の「爆買い」から利益を得るにはどうすれば良いのでしょうか?

とても簡単です。

金融という舞台で先回りすればOKです。

中国は、味方に引き入れたい国に経済便宜を与えます。

いっぽう中国に離反した国へは、経済便宜を引き締めることでダメージを与えようとする傾向があります。

ですから、中国を巡る政治的な趨勢を読み解けば、金融の駆け引きにおける勝率を上げることは容易です。

中国が重視する国の資産は短期で買われる可能性が高いですし、中国に離反した国(例えば香港)の資産価格は短期で下落に向かうでしょう。

特に仮想通貨はこの傾向が強く、

これは香港デモの余波という見方もできますが、中国当局との摩擦を抱えた地域で、予測される疲弊が実際に起きている点において、私の推測を裏切るものではありません。

香港の離反傾向が続く限り、中国は香港への投資を渋ります。

これは価格下落となるので、「空売り」、「買い控え」といった戦略で臨めば高確率で利益を確定できます。

【外国編】「安物買いの銭失い」で失敗しがちなもの3選

外国で「安物買いの銭失い」をやると、人生が終わる可能性があります。


日本の製品・サービスは、必要以上にハイクオリティーです。

それはおそらく、「お客様意識」があるためでしょう。

「お客様に顔向けできない粗悪品を売ってはならない」


日本の業界には、そうした暗黙の了解が流れています。

しかし、この常識を外国で求めてしまうと、とんでもないしっぺ返しをくらいます。

そのしっぺ返しの中には、人生を台無しにするほどの脅威を秘めたものも少なくありません。

今回は、海外でケチるべきではなかった「安物買いの銭失い」の個人ランキング3位を発表します。

1. 「安物買いの銭失い」で失敗した3選【外国編】


第3位. 旅行先に選ぶ国


これは間違っても死にはしませんが、初期に訪れる国によって、その後に歩む人生が変わってきます。


南方の国ほど安い傾向がありますが、長い目で見ると、最初期に訪れる国は北方の国を選んだ方が得です。


なぜなら、北方の国ほど生存条件が厳しく、学びが多いからです。


北方の寒い国では、農作物は育たないので牧畜が生業になります。

しかし牧畜では栄養供給が不安定なため、こうした地域の先人は、温暖な農耕地帯への外征へと舵を切らなければなりませんでした。

中世に大帝国を築いたフランク帝国やモンゴル帝国なども、たいてい北方の寒冷地帯に起源を持っています。

帝国の存続にとって何よりも重要なのが軍事力でした。

軍事力の要は科学技術力なので、学問が盛衰のキーを握ります。


その必要性から世代を超えた膨大な知的探求が重ねられ、キリスト教、近代科学、産業革命といったヨーロッパを象徴する遺産として結実することになりました。

日本も今でこそ近代国家の一員ですが、その発展はオリジナルなものではありませんでした。

今日においても、一流大学でさえ学問を純粋に探求する姿勢は薄く、大半の大学は就職の斡旋機関と化しています。

一方、北方の国々では、中世に築かれた大学が今も現存しており、大学のキャンパスでは、学生たちが口角泡を飛ばす勢いで議論に熱中しています。

これは日本にはない条件です。

そうした真剣さを持つ文明圏を目の当たりにすることは、学問の意義、文明について考えるきっかけとなり、あなたが描く人生の目標点をより遠くへと設定し直してくれるでしょう。


特に、あなたが若ければ若いほど、訪れた国から受ける影響は大きくなります。

旅費はかさむものの、できるだけ北方の厳しい国を目指した方が、生涯を通してより遠くまで到達できることは間違いありません。


第2位. 食事(特に温暖な国)

「安さはリスクの裏返し」

この教訓が最も露骨に現れる場面の1つは、途上国の安食堂です。

途上国の大半は地理的に南方に位置するため、季節を問わず温暖です。

温暖な地域だからこそ、食堂は品質管理にいっそう注意を払わなければなりません。

なぜなら温暖な気候の下では、菌の繁殖が助長され、顧客の体調不良の原因となるからです。

別に読まなくても分かると思いますが、この日本型の思考は大抵裏切られると考えてください。

途上国の人間には、長い歴史の中で雑菌に対する抵抗ができている可能性が高いです。

  • ハエがたかってブンブン飛び回る料理
  • 加熱しても誤魔化せない腐敗した肉
  • 洗浄したのか怪しい皿
  • 汚染された水道水


思わず目を背けたくなる、衛生的に劣悪な食堂があちこちに転がっています。

もちろん、途上国の全てがそのような衛生観念にあるわけではありません。

東南アジアに限るなら、日本人に耐えない衛生環境にある国は、インド、カンボジア、インドネシアくらいのものです。

その国の文化を象徴する料理を楽しむことは、旅の醍醐味の1つであり、私とてむやみに恐怖心を煽るつもりもありません。

しかしながら、途上国の安い料理には気をつけてください。

旅行者下痢症にかかると、治療のために数日〜数週間を犠牲にすることになり、旅行前に掲げたプランを履行することが困難になります。

また、旅行者下痢症に罹患した際は、無理に日本の常備薬に頼らず、現地の薬局に足を運びましょう。

ほぼ100%治療薬が手に入ります。


第1位. 安宿

無防備な状態での安宿利用は、人生を破壊するリスクを秘めた危険行為です。

特に初見殺しに要注意です。

実際に被害を受けた立場から言うと、安宿の利用は勧めません。

なるべく、問題がおきた場合に責任を追求できるように、中級以上の宿を推奨します。

それでもあなたが格安旅行にこだわるのであれば、安宿に潜むリスクについて事前に知っておきましょう。


私が南インドのマイソール県に滞在した201○年時点において、この脅威を伝えるインターネットメディアはほぼ存在しませんでした。

そのリスクの存在すら知らない私は、リスクと真っ向から直撃することになり、帰国後に20代の貴重な時間を不毛な駆除作業に費やす羽目に陥ったのです。

20代の生き方は、その後の人生の足取りを決定づけます。

だとすれば、私の人生はこの害虫に破壊されてしまったのかもしれません。

20代の多くを虫のために犠牲にしたからです。

だからこそ、これを読んでいるあなたは、同じ失敗を繰り返さないでください。


海外の安宿に潜むリスクとは、「南京虫(トコジラミ)」と呼ばれるカメムシ科の吸血害虫です。

カメムシ科といっても、その恐怖は匂いではありません。

挙動的にはダニ科に近く、あたりの静まった真夜中に人間の臭いを察知すると、隠れていた隙間から這い出して、身を横たえている人間を餌食にするのです。

その噛み跡から発する痒みは、歩行していても掻きむしってしまうほど激しく、出血を伴うカサブタを剥ぐまで治ることはありません。

身体中を掻きむしった結果、全身のあちこちに損傷したも同然の傷口ができ、しかも治癒の過程で流血を伴い、跡まで残すのです。

女性なら、夏場の肌を出すタイプのファッションが、難しくなることは間違いありません。


さらにこの虫は人間に寄生することで生息圏を広げる習性があり、劣等生物にありがちな異常な繁殖力の高さまで備えています。

1日に5~6個の卵を産み付けるため、移動先に持ち込めば、繁殖するのはあっという間です。

自宅に持ち帰ったら最後、その家での平穏な暮らしは高確率で終止符が打たれることになるでしょう。

「疑わしい場所を駆除→効果なし→駆除再開」という不毛なループを強いられます。

その間、仕事などへ投下しなければならないエネルギーは延々と駆除作業に奪われ、成果に結びつかずにメンタルがやられてしまいます。

1回10万円はプロの駆除業者でも根絶は難しく、堂々巡りになるのが通例です。

あらゆる手を尽くしても消えない南京虫は、節約のために利用した安宿が、寄生のきっかけとなります。

2,000円程の節約のために100万〜5000万円を支払うのは馬鹿らしいですよね?
だったら、安宿はなるべく使わず、もし使うとしたら対策を用意してから利用するように注意してください。

例えば、虫がつかないようにカバンをビニールで包むといった対策が有効です。(毎回やるのは、かなり面倒ですが)


少なくとも、外国に足を踏み入れるのであれば、南京虫に対する注意は絶対です。

南インドの場合、1泊2,000円の中級ホテルでも、南京虫の部屋と化していることが多いです。

1泊300円で利用できるような安宿は、まず南京虫の巣窟であると見なしてください。

インドに足を踏み入れると、その安さに感動して無警戒に浸りがちですが、その裏にあるリスクには気づけず被害を被る人ががほとんどです。


外国に関する情報が出回っていない時代に被害を受けた被験者として、大いに警鐘を鳴らしたいと思います。


2. 「安物」でも問題なかった3選【外国編】


以上の3選は「お金を使った方がいい」対象について説明しました。

それぞれ「旅行先」、「料理」、「宿」です。

読者様の中には、外国旅行で「お金を切り詰めてOK」なものについて知りたい方も多いと思うので、紹介したいと思います。


第3位. 日本から持ち運ぶ道具

外国旅行中に使う道具は、基本、現地調達でOKです。

重すぎる荷物は移動の妨げにしかならないので、「使うことが確実」というアイテム以外は、最初からカバンに入れない方が良いです。


日本の製品はクオリティが高いので、外国だと不安かもしれませんが、案外同等のものを買えます。


外国に行くからといってあれこれとバッグに詰め込む必要はなく、だいたい現地調達で問題ありません。

外国慣れした人でも、服と必需品くらいしか持っていかない人は多いですね。

道具を集めることにお金をかけるよりも、プランを立てたり情報収拾することを優先しましょう。


第2位. 暴飲暴食代

食事をとることと、暴飲暴食をすることは違います。

その国の文化を知るためにも食事に親しむことは大事です。

しかし暴飲暴食には注意を払うべきです。

物価の安い国へ行くと、ポテチのような製品が日本の半額ほどで販売されていて、感動するものです。

「日本ではできないことをしよう」と、ついつい衝動買いしてしますのですが、ここにもリスクが潜んでいます。

意味のない衝動買いは、「癖」になるからです。

衝動買いの癖は日本でも同じように発揮されるので、日本での「異常な衝動買い」に繋がり、大事にしていたはずの節約から遠ざかる結果を招くことになるでしょう。

安い国でやろうと日本でやろうとう、暴飲暴食は暴飲暴食です。

それは日本に戻ってからも繰り返されます。

暴飲暴食はやってしまうものですが、なるべく安く済ませて、「外国にいるからこそできる」体験にお金を回す方が絶対に生産的ですね。


第1位. 飛行機代

飛行機の目的は移動に過ぎません。

移動という目的を果たせば良いのですから、格安便で問題なくないですか?

スカイスキャナーなら登録不要最安価の格安航空便を検索できます

中には、ビジネスクラスにお金を払う人もいますが、プライベートな時間なんて、到着後に1泊2,000円くらいのホテルで好きなだけ満喫すればよいのではないですかね。

移動以外の部分は付加価値に過ぎず、経費か、ビジネスクラス代を上回る生産性でもない限り、無駄な出費だと捉えます。

格安航空便を自分で手配すれば、航空会社に支払う手数料が浮くので、かなりお得です。

そのお金を使って渡航先で楽しめば良いでしょう。



とまあ、月並みな結果に終わりました。

本記事の目玉は、やはり「安宿に潜む南京虫のリスク」です。

これを食らうと人生に大きな負担がかかることになるので、必ず回避するように気をつけてください。

【国内編】「安物買いの銭失い」で失敗しがちなもの3選

人生を成功に導く「節約」。

正しい「節約」は、キャッシュフロー(お金回り)から無駄を省き、安定した生活を実現してくれます。


しかしながら、価格は「商品の価値」を表す指標です。

安い商品・サービスには何らかの理由が存在します。

時には問題を抱えており、安さに飛びついたが故に、結果的に損失を負うことは少なくありません。

例えば、次のような事例は日常的に珍しくありません。

  • 「1週間前に買った安物が壊れたので、新しく買い直した。」
  • 「Amazonで購入した格安品が粗悪品だった」


これって結局、お金、時間、エネルギーを失ってますよね。

安物を買う→粗悪品で失望する→(返品申請する)→高い製品を買い直す

このような失敗を、先人は「安物買いの銭失い」という諺に託しました。


一方で、適切な「節約」が存在することも確かです。

では、「適切な節約」と「安物損」の境目とは、何でしょうか?

あなたのマネーリテラシーの向上に役立つように、個人的な体験をシェアしたいと思います。


1. 「安物買いの銭失い」で失敗した3選

結論から申し上げると、「日本の製品のクオリティーなら、生活の最低水準レベルを満たす部分は100均でOK」です。

例えば、ご飯をよそぐシャモジやトイレットロールにお金を支払う必要はありません。

とはいえ、これを読んでいる読者さんの多くは、最低水準より上を目指す人ばかりだと思います。

もしそうなら、以下にあげる3選をケチると、「安物買いの銭失い」にはまることになるでしょう。


第3位. 寝具

富裕層は、「体力の消耗を防ぐこと」にお金を使います。

例えば、外出中に急に天気が崩れたら「すぐに傘を買う」。

社会的に地位を持つ人物は、有限のエネルギーを、仕事という生産的な方面で活用しなければなりません。

その意味において一番大事な「体力」を消耗しないためなら、500円程度の出費は問題にしないのです。


これは、一般人が成功を目指す上でも大事な心構えです。

つまり余計な体力消耗の原因となる「お金の切り詰め方」は、あなたの可能性を狭めます。

具体的には、ベットやマットレス、布団、寝室の空調といった睡眠に関わる条件は、体力回復を左右するため重要です。

人生の約3分の1は睡眠と言われる通り、ここに投資するお金は無駄ではありません。


第2位. 本

本の対価はお金でしょうか?

私は「時間」だと考えます。

なぜなら、お金よりも時間の方が価値が高いからです。

決められた時間を消費して、本の中身を吸収するのです。

特に社会人以降だと、自由に使える時間が限られてくるため、「何の本を読むか?」はことさら重要です。

中古店を探せば一冊100円ほどの安い本は簡単に手に入ります。

しかし安い本は、往往にして次のような条件を備えています。

  • 情報のバージョンが遅い(アップデートされていない)
  • 内容の品質が高くない
  • 評判が悪い


もちろん、中には掘り出し物もあるのですが、探す時間が無駄です。

安い中古品の中から宝物を掘り出す作業よりも、確実性の高い本をネット通販で探した方が賢明です。

Amazonなら本の評判もチェックできる上に、郵送で送られてくるのでロスを減らすことができます。

高度な知識を吸収し続ければ、物事への対処能力が高まり、成功体験が増え、人生が豊かになります。

良い本を可能な限り多く読むためにも、本への投資は、無駄にならないでしょう。


第1位. Apple製品(MacBookAir)

今日、仕事の大部分はオンライン上で完結できます。

睡眠は人生の約3分の1を占めますが、PCと向かい合う時間も、少なくない比率を占めるはずです。

特に端末を付加価値の生産手段とする人は、ここへの投資を惜しむべきではありません。

確かに市場を探せば、旧式で安くなったMacBookAirが転がっています。

例えば、市場価格を見ても、旧式型のMacBookAir(128GB)は、最新型よりも6万円以上安い8万円で販売されています。

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2017年式の旧型MacBookAir 128GB

どうしても切り詰めるなら、このタイプの機種になるでしょう。
しかし、実際に新型と旧型の両方を使った立場から申し上げると、新型を購入した方が絶対にお得です。


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2019年式の最新型MacBookAir 256GB


なぜなら、旧型のMacBookAirは、新型の機能性に明らかに後塵を拝しているからです。

  • 手をおいた時のフィット感の弱さ
  • 液晶の不鮮明さ
  • サイズの大きさからくる持ち運びにくさ


もちろん、6万円の差額は大きくありません。

しかし、新型と旧型の機能差によって、端末を前にした時のやる気・集中力が大きく変わってきます。

集中力を強化できれば成果物の品質も高まるので、収益を伸ばすことによって、6万円を回収することは難しくありません。

長く使う製品だけに、初期投資の差は、大きな成果物の差となって表れます。

時間当たりの生産量を増やせるのであれば、ここをケチるのは「人生の損失」です。

ディスク容量が128GBの機種なら12万円程度ですが、256GBの機種の方が軽快です。

MacBookAirの購入を検討する際は、最新版(256GB)の購入を強くお勧めします。


2. 「安物」でも問題なかった3選


ここまで「安物買いの銭失い」の例を示してきましたが、どれも「節約するな」という結論で終わってしまいました。

読者さんの中には「節約しても問題ないもの」を知りたい方も多いと思うので、節約してもOKと思われる商品を挙げてみます。

最初の結論で述べた通り、日本の製品は安さに見合わず高品質なので、コモディティは安くてOKです。


第3位. 雑巾、タオル、ゴミ袋などの消耗品

最低限の生活水準を満たす道具の中でも、使い切りの商品は特に重要性が薄いです。

一回きりの商品にお金をかけても仕方ありません。

100円均一で調達しましょう。


第2位. スマホの通信費

スマホ通信の主流と化しつつある格安SIM。

何と言っても、魅力はその安さにあります。

それでいて、通信速度の問題もなく、容量の大きいスマホゲームをしても、大きなストレスはありません。

私はUQモバイルを使っていますが、通信制限も無制限で、スマホ関係のストレスは0です。

キャリアは通信費用が高い上、余計なアプリの入った端末が付いており、何にお金を払わされているのか不明です。

その意味においても、通信費用は、節約生活をする上で最初に見直したいポイントです。

数ある格安SIMの中でも、月間の使用容量が無制限のUQモバイルはかなりお勧めです。


第1位. 冬の暖房

「電気毛布の電気代が安い」ってご存知でしたか?

寒い日本の冬は、エアコンやストーブなしには乗り切れません。

しかしながら、その消費エネルギーは大きく、電気代がかさみますよね。

一人暮らしの人でも、毎月5,000円は消費しているのではないでしょうか?

この費用を削りたい人は、電気カーペットを購入しましょう。

50℃近くまで上がる温度に加え、1日(8時間)あたり1.21円、1ヶ月あたり36.3円と電気消費量も僅かです。(参考 : 電気毛布の電気代ってどれくらい?節電方法は?)


冬場の寝つきが改善するだけでなく、「頭寒足熱」という理想的な作業環境を整えてくれます。

「空間全体を温めるのは無駄」という考え方は、大きな節約のヒントになります。

冬場の電気代を抑えたい方は、電気毛布の購入を強くお勧めします。

投資とは稼げるギャンブルである【お金持ちはみんなやってます】- パチンコを「投資」に切り替るべき論③

まだ「投資は危険」という考えが抜けないかもしれません。

しかしながら、現代に金融資産を持たないのはハイリスクな生き方と言わざるを得ません。

「投資を始めていない人は危機感を持つべき」という話で締めくくりたいと思います。


1. 投資はこれからも稼げるギャンブルであり続ける

投資を嫌う人は、こんな考えを持っているのかもしれません。

・本業に集中したい
・破産が怖い
・投資は信用できない

こうした意見に対する私の回答は以下です。

・投資はギャンブルと違って「稼げる」
・投資を始めていないことに危機感を持つべき
・政府も投資を推奨している

投資はもはやギャンブルですらない【←稼げるから】

投資はギャンブルではありません。

なぜなら投資は、ギャンブルの条件を満たさないからです。

ギャンブルとは、予測不可能な未来にお金を賭ける行為を指します。

例えばパチンコは、目先の勝負が「予測不可能」なのでギャンブルです。


一方、投資は「確実に利益を得られる」ことが決まっています。

当然、投資1年目はミスの連続ですが、試行錯誤しながら上達を重ねると、確実性の高い手法を編み出せる域に到達します。

ここまでくると、「予測不能な未来に賭ける」というギャンブルの条件は当てはまらなくなります。

当然、目先の値動きを的中させることはプロでも無理なので、短期の損失は日常茶飯事です。

でも、長期で取り戻す前提で動くので、落ち着いて対処できます。


注意してほしいのが、これは2013年以前には成立しっこなかった条件だというこです。

2013年以前の金融市場は、破産者が続出しても不思議ではない、たいへん不安定な状時代でした。

この時代に「投資=確実に勝てる」と言えば、詐欺師としか見られなかったでしょう。

長くなるので、「投資は利益が出る」という証拠からお見せします。

パチンコと投資がもたらした実績の違い【一目瞭然】

パチンコの実績は、シビアでした。

年間20.7兆円(2018年)の投入がありながら、払い戻しは17.32兆円。

差額の3.38兆円が業界の黒字です。(顧客にとっての赤字

この数値は減少傾向にあるものの、例年、業界の黒字収支を継続しています。

つまり、業界が稼いで一般人が損をする構造が定着しているのです。

したがって、パチンコは勝てないギャンブルです。

では、投資が一般人に与えた影響はどうでしょうか?

次は、野村総合研究所より「純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移(2000年~2017年の推計結果)」です。


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<a href="">https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2018/cc/1218_1">野村総合研究所の「日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計」</a>を筆者が編集

2000年〜2017年の間にかけて、全階層の保有資産額に上昇傾向が見られます。

日本の国際収支は経常黒字が基本なので、国民の資産が増加傾向にあるのは当然です。

注目すべきは、資産額の伸び方に、階級ごとの差がある事実です。

超富裕層の伸び率を頂点に、下の階層に向かうほど保有資産額の伸び率が小さくなっている傾向が確認できます。

◯2000年~2017年における階層ごとの金融資産の伸び
・富裕層以上・・・171兆円→299兆円(+75%)
・準富裕層・・・367兆円→567兆円(+54%)
・マス層・・・503兆円→673兆円(+34%)

この差には、一体、どのような背景があるのでしょうか?


「野村総合研究所」は、次のように解説しています。

富裕層および超富裕層の保有する純金融資産額の増加は、景気拡大と株価上昇によって富裕層および超富裕層の保有資産が拡大したことに加え、金融資産を運用(投資)している準富裕層の一部が富裕層に移行したためと考えられます。


「富裕層および超富裕層の増加」とは、下位の資産階級から上位の資産階級へと繰り上がった世帯が増えたことを示唆しています。
野村総合研究所によれば、この階級移動に寄与したのが、2013年以降の「景気拡大と株価上昇」(≒アベノミクス)です。

つまり、富裕層以上の階層に確認できた金融資産の高い伸び率(+75%)は、アベノミクスによる恩恵であり、「株式を保有している(投資をしている)」という条件に支えられていたのです。

「二極化」という言葉がありますが、格差を分けた条件は、英語の読み書きやプログラミングといった能力ではありません。

「金融資産を保有しているか?」

つまり「投資を始めているか否か」という単純な条件に左右されたのです。

この結果から分かることは、次の通りです。

・金融資産を所有している世帯は、アベノミクスによる金融資産の高騰を受けて、上の階層へ登っていった。
・金融資産を所有していない世帯は、成り上がる人たちをただ眺めているだけだった。

株といえば、重債務者などのネガティブなイメージを持つ人が多いです。

確かに債務不履行に陥って家や土地を手放す人もいます。しかしそれは、極端な一部を映したに過ぎません。

投資(金融資産の所有)は、上記のグラフが示す通り、総体として日本人を稼がせてきた実績があるのです。


政府も資産形成のためにNISAを推奨している【まだ遅くない】

投資は、NISA制度によって、政府のお墨付きを得ています。

NISAとは、専用の口座で取引を行った場合、株式の売買益・配当益が非課税になるという優遇制度です。

本来なら、金融商品の売買益にかかる20.315%の税収は、政府にとって垂涎の的です。

それにも関わらず非課税の優遇を与える理由は、何としてでも、国民に株式投資に踏み切らせたいからです。

・年金に代わる老後資金のため
・株価上昇の期待

債務者がいるタイプの金融資産は、自動で振り込まれる「利息収入」を生み出します。

例えば、日本企業へ融資する日本株なら「配当」として1~3%程が利息収入として得られます。


政府は、この金融資産の利息によって、年金財源の逼迫を補填させたいと考えているのです。

その手始めとして国民の投資活動が必要であり、目先の20.315%の税収漏れよりも重視しているわけです。

金融資産の上昇を見込んでいることは言うまでもありません。

政府が国民投資を進めるもう1つの理由が、株価上昇です。


日本人は1980年代のバブル崩壊の印象が強いのか、投資をことさらに嫌います。


株式は、企業に活動資金を供給する仕組みであり、人間にとっての食事のようなものです。


にも関わらず国民が預金ばかりするので、日本経済は幅広くセクターにお金が回らないという病弊を患っています。

お金がなければ研究開発も進まず、新しい事業に挑戦できません。

したがって、NISA制度によって株価上昇を促し、企業へ資金供給を行うことで、経済の活性化を促したいという意図です。

これを政府の都合と考えるかどうかは自由です。

しかし、NISAの成功を裏付ける強力な後ろ盾があります。

それが日銀の保有する569兆円超の金融資産です。

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Wikipedia 量的金融緩和政策内のグラフを筆者が編集

グラフが示す通り、日銀の金融資産は、2013年~2017年にかけて約3.7倍もの上昇を示しています。

この期間は、アベノミクスの柱の1つである「量的金融緩和」が施行された期間です。

「量的金融緩和」とは、2008年にアメリカで起きたリーマンショックの爪痕が大き過ぎたため、同じような悪性の恐慌が二度と起こらないように、先進各国の中央銀行が実施した政策です。

かいつまんで言うなら、以下のような政策です。

リーマン・ブラザーズのような大銀行の破綻にも対処できるように、中央銀行に莫大な金融資産を用意させる


この政策に従って、日銀はお金を擦り続け、2013年時点で135兆円に過ぎなかったマネタリーベース(お金の総量)が、2019年12月時点で569兆円にまで拡大しているのです。(グラフの500兆円は、2019年1月時点)


2008年のような悪性の暴落はおそらく二度と起こりません。


東証市場(時価総額は推計562兆円)が急激な収縮に見舞われても、日銀に補えるだけの介入能力(569兆円)があるからです。

政府が見せるNISAへの自信は、2013年以降、格段に強化された中央銀行の購買力に裏打ちされています。

これは、投資を始めていない人にとっても強力な安心材料とみなせるでしょう。


2. お金持ちはみんな投資をやってる【始めていない人は、危機感を持ったほうがいい】

投資を「始めるか否か」に選択の余地はなく、始めなければ没落を余儀なくされる時代が迫っています。

投資を始めないと時代に取り残されるのは確実【後進国の発展がパイの拡大を促す】

それでも投資を渋る人の心理状態は多分こうです。

2013年から日経平均はだいぶ伸びたので、今買ったら落ちて損しそう。

これは杞憂に過ぎません。

2つ理由を挙げます。

① 2013年以降の株価の伸びはバブルではなくインフレ
② 途上国の発展によるパイの拡大が確実


① 2013年~2019年1月にかけてマネタリーベースは約3.7倍増加しました。

同期間中の日経平均株価の伸びは約1.6倍に過ぎません。

お金の総量が増えたのですから、日経平均株価が連動上昇するのは当然です。

しかし、日経平均株価の伸びよりも、マネタリーベースの伸びの方が大きい以上、バブルと呼ぶことはできません。


2013年以降の高騰はバブルではなく、通貨増量によるインフレです。

しかも、日銀の量的金融緩和は、いまなお継続中です。

マネタリーベースの膨張が今後も続く以上、大暴落に見舞われるリスクよりも、更なる高騰を迎える可能性の方が高いといえます。

あとあと「買いたい」と思ったところで価格が伸びきっていれば手遅れですし、個人が満足のいくトレードを行えるようになるまで最低1年はかかります。

技術を持たないまま参入したところで、全資産を投じて致命傷を負うだけです。

「どうせいつか始める」のですから、今すぐ始めましょう。

「投資1年目にすべきこと」は↓の記事にまとめてあります。

www.ossanns-oblige.com

② 途上国の発展によるパイの拡大が確実

昨今では、インドが、中国に続く成長市場と見込まれています。

さらにその先には、アフリカ、中東、東欧、南アメリカが控えています。

こうした市場の成長過程で確実にバブルが発生し、その度に株価を押し上げるでしょう。


今でこそ先進国であるアメリカや日本も、かつては新興国でした。

発展途上の新興国から先進国へと脱皮する契機は「バブル」が務めます。

バブルとは、過剰評価のことです。

後進的な国が実力を備え始めると、成長国の伸び代から利益を得ようと投資が殺到します。

しかし、資金流入は急激である反面、実力はそう簡単には伸びません。

やがて、期待が一人歩きして価格の膨張が実態と乖離し始めます。

つまり、過剰評価です。

当然、過剰評価が放置されることはないため、いずれ、急激な買いが売りへと急転し、坂道を転がり落ちていくような暴落を迎えます。

これがバブル崩壊のプロセスです。

このバブル崩壊は、「多くの犠牲者」と「パイの拡大」という2つの影響を残します。

1920年代のアメリカ、1980年代の日本でそうであったように、「借金」を背負ってまで投資を始める素人が最初の生贄になります。

自殺者まで出る始末であり、その印象が強く受け止められたため、バブルは良い印象を持たれません。

しかしながら現実として、バブル崩壊を経験した国の繁栄は、そこで終わりません。

なぜなら、バブルを通して拡大したパイ(新しく増えたお金)が見放さないからです。

バブルの発生は、国家の潜在性に対する一定の評価に起因しており、国家の潜在性が認められる以上、マネーは現実的な成長を織り込みながらその国へと戻ってくるのです。

またバブルの経過は、パイの拡大を伴います。

融資(借金)とは、存在しないお金を数字的に仮定し、相手に貸す行為だからです。

借金を背負う人が現れるたびに新しいお金が創造され、パイの規模が拡大します。

つまり、バブルの生成→バブルの崩壊を繰り返す中で、地球全体のパイの規模は拡大の一途を辿るのです。


冒頭で述べた通り、成長国の候補には、インド、アフリカ、中東、東欧、南アメリカといった国々が控えています。

こうした国々における将来的なバブルの発生は確実であり、10年〜20年単位での「パイの拡大」は確実です。

国際金融の時代ですから、世界で拡大したパイは、日本の株式市場にも影響を及ぼします。

したがって、長期目線で株価の上昇は確実なのです。

購入を検討し始めた時に、価格が伸びきっていれば手遅れです。

決断は早めに終わらせましょう。


格差競争は国境を越える【裕福な後進国民が台頭する】

投資は、インターネットさえ利用できれば誰でも開始できます。

国籍も問わないので、投資で稼ぐことに、先進国民・後進国民の区別はありません。

日本人は先進国民としてのプライドを持っていますが、投資をしなければ、台頭してくる裕福な後進国に追い抜かされるだけです。

先進国民としてのプライドを保ちたいなら、今すぐ始めるべきです。

投資を始めないと老後の安全も守られない【政治<経済の時代だから】

政府も国民の投資を推奨しています。

年金財源の不足を、株式の配当収入によって補填したいためです。

自身の劣勢を鑑みて、優勢な企業に国民の保護を任せようとしているのです。

見方によっては無責任ですが、1991年以降の変化を考えれば仕方ありません。

ソ連崩壊によって社会主義が否定された1991年は、資本主義の暴走にストップをかけていた制御装置が消去された年でもありました。

「小さな政府」の時代において、政府の財源は逼迫を極める一方、大企業の総資産は黒字傾向で膨らみ続けます。

企業のやりたい放題が横行し、カットされた法人税の負担が、民間給与へのしかかります。

一方で、企業の成長とともに、株で大儲けをする個人が増えたことも事実です。

2013年から2017年にかけて、富裕層の世帯数は、100.7万世帯から126.7万世帯へと約26%増加しています。

個人としても、この現実に冷静に対処すべきです。

つまり、弱体化を続ける政府の年金から、富を増し続ける大企業の配当へと、老後の依存先を変えた方が賢明です。

窮乏著しい政府の年金は、高確率で貰えません。

しかし稼ぎ続ける企業に乗っかれば、配当収入で老後の安定性が格段に高まります。

企業の株式・債券を所有するだけで、あなたの立場は出資者です。出資額に対して1〜5%ほどの利息収入が確定されます。

しかしながら、貰うことのできる配当額の合計は、(1株あたりの配当金×株式の所有枚数)で決まります。

1株あたりの価格が上昇すれば、株式の所有枚数を増やすことは困難になります。

手を打つなら、やはり急ぐに越したことはありません。


3. 投資を始めるにはどうしたらいいの?

投資を始めるのは簡単です。

まずは、堅実な投資をするか、賭博をするかを決めましょう。


「堅実な投資」の場合

株になります。

株取引は、信頼のおける証券会社を選べば心配ありません。

金、銀、プラチナといった貴金属、投資信託、外国債なども、まとめて証券会社から購入できます。


「賭博」の場合

仮想通貨かFXになります。

仮想通貨は、日本の取引会社は利益主義の傾向が強いため、外国の取引会社を利用するのがおすすめです。

FXは、株取引で使う証券会社でだいたい対応していますが、私の専門外なので論じません。

初めはレバレッジ(借金)に手を出さないと誓っていた人が、レバレッジで破産していくパターンが多く、何らかの闇が潜んでいる模様です。



どこの会社を使えばいい? ⇦ 安定重視の人→SBI証券(株式)、賭博したい人→バイナンス(仮想通貨)

賭博したい人→バイナンス(仮想通貨)

まず、賭博から説明します。

パチンコが主題である本記事の読者は、賭博趣味の人が多いでしょう。

そうした人へは、迷うことなく「バイナンス」をお勧めします。

最大の理由は、ボラティリティ(飛び交うお金の多さ)の高さです。

株式において1年間に分配される配当は、出資額に対して1~5%程度に過ぎません。

非常に安定している反面、刺激には欠けます。

一方、バイナンスが扱う仮想通貨は、1日に10%、高い時は30%〜100%程度動くことが少なくありません。

もちろん株にも上昇株は存在しますが、新興市場である分、現れる頻度は、仮想通貨の方が圧倒的に多いです。

まだ銘柄の価値が明確に定まっておらず、単純な期待で相場が上下するマネーゲームの舞台と化しているからです。


もちろん、銘柄の価値が明確に定まっていないことは、「不安定」というリスク要因も抱えることになります。

1日に+20%伸びることもあれば、-20%削られることもあります。

まさに、賭博です。

しかしながら、欧米コインと中華コインの2つに分かれる仮想通貨は、米中対立の動向に影響を受けやすい状況にあります。

実際の相場も2つのコインで明暗が分かれがちで、状況を適切に推察できれば、勝率は格段に上がります。

実際に、2年目である私の2019年の戦績は+45%でした。


安定重視の人→SBI証券(株式)

堅実に利益を得たいという人は、政府の推薦するNISA枠(株)を活用しましょう。

NISAのメリットは、なんといっても配当・売買の利益に税金がかからない「非課税枠」であることです。

仮に、100万円で購入した株を500万円のときに売却したとします。

売買した時の利益は、差額の400万円です。(証券会社の手数料を0円とした場合)

株の売買益は「キャピタルゲイン」と呼ばれ、通常の口座で取引を行った場合、税率20.315%の適用を受けます。

400万円の利益に対して81万2,600円もの税金が生じ、手元には318万7,400円しか残りません。

一方、NISA口座で取引を行った場合、売買益にかかる税率は0%です。

利益の全て(上の例だと400万円)を手元に残すことができます。

売買益だけでなく配当益への課税もありません。

これはシンガポールやドバイなどの国に見られる「タックスヘイブン」と同じ仕組みです。


しかしながら、無制限に許してしまうと、政府の税収面にデメリットが大きすぎます。

そこで、各NISAごとに、年間の投資上限額が定められています。

◯[NISAの種類(期間 : 対象年齢) → 年間投資枠の上限]
・一般NISA(2014年~2023年 : 20歳以上)→ 年間120万円
・積立NISA(2018年~2037年 : 20歳以上)→ 年間80万円
・ジュニアNISA(2016年~2023年 : 0~19歳)→ 年間40万円

ただし、上記の制限は、各NISA口座へ新規に入金できる金額の年間上限です。

前年度までに口座内に積み上げた資産は、上限額の対象に含まれません。

口座内で実際に運用できる金額は、(前年度までの資産額+年間投資上限額)です。

一般NISAの場合、10年間で入金できる最大の額は、1,200万円ということになります。

これに期間中の資産価値の変化が加わりますので、運用期間が長ければ長いほど、動かせる金額も増大します。

つまり、NISA口座での運用期間が長いほど、資産を大きく膨らませる仕組みとなっているのです。

問題は下落の可能性ですが、日本株も伸び代がありますし、先述の理由から大きく下がることはありません。

それに外国株へも投資可能なので、成長国へ投資すれば、安定的な資産の伸びが期待できます。


基本的に手数料無料。NISAの使い方まで解説

NISA口座が、稼げる仕組みであることはご理解いただけたと思います。

残る問題は、「どの証券会社を利用すればいいか?」です。

結論から述べますと、証券会社はSBI証券に登録すればOKです。

理由は消去法です。

2018年3月末時点において、日経新聞が定める「主要証券会社」は以下の5社です。

・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・松井証券
・auカブコム証券

この中で、SBI証券以外を足切りした理由は次の通りです。

・楽天証券・・・手数料は安いが、楽天の販売メールが届く
・マネックス証券・・・取引が3,000万円を超えると手数料が爆増
・松井証券・・・規模の大きな会社なので、手数料も高い
・auカブコム証券・・・三菱UFJ・グループの子会社ということもあり、手数料が高い

もちろん、「松井証券」や「auカブコム証券」の手数料の高さは信用の裏付けです。

しかしながら、SBIホールディングスの主要株主には、大手の証券会社と同様、アメリカの大手銀行が名を連ねています。

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当然、監査や業務管理に対する指導も厳粛に行われているでしょう。

実際に、私も利用していますが、サービス面で困ることは全くありません。

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手数料も適切で、口座管理や注意事項に関するお知らせも丁寧なため、非常に高い信頼を置いて利用しています。

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SBI証券の現物取引にかかる手数料

外国株式の網羅性も高く、米、中、韓、露、ASEAN諸国、海外ETFと、幅広く投資でき、投資のプロに運用を任せる投資信託も用意されています。

口コミの評判もよく、私が見る限り最もコスト・バランスに優れた証券会社です。

株初心者は、SBI証券を選べばストレスなく株取引を行えるでしょう。


投資初心者が絶対に守るべきルール

仮想通貨、株のどちらをやるにせよ、投資1年目のルーキーはある条件を満たさなければなりません。

詳しくは↓の記事に記したのでご参照ください。

これから投資を始める人は、目を通しておくと損失が80%くらい減ると思います。
www.ossanns-oblige.com